昨日の出撃における報告書を蒼龍から受け取り、熟読する。損害は軽微、強力な深海棲艦の個体もおらず、また波も良好であったとのことだ。渦潮の被害もごく僅か。完全勝利といって差し支えないものだ。随伴艦には異なる駆逐隊から3名を選んだが、連携にも全く支障はなかったようだ。そもそもこの鎮守府でかつて同様の駆逐隊を形成して出撃すること自体まれなのだが、管理の都合上、駆逐隊番号を振っている。同僚が全くいなくて寂しい思いをさせた艦もいる。そんな彼女らをまた鎮守府運営の都合でまた引きはがしてしまったことはまた後悔の要因となっている。
「さて、秘書艦どのにも目を通してもらうか」
大淀を手放してしまったため、今の鎮守府で事務仕事はもちろん提督たる自分も行っているが手伝ってくれている艦娘への負担も重くなってしまっている。
「まったく、この私を事務方に置くとは……贅沢な使い方をしてくれる」
手渡した書類に目を通しながら呟く武人然とした女性。戦艦長門だ。ここ半年間、伊勢、扶桑、金剛、榛名といった戦艦の出撃が多く、なにかと書類仕事で苦労をかけている。付き合いが長いためか、つい頼ってしまうのだ。他の艦種では蒼龍、羽黒、五十鈴、吹雪や陽炎に手伝ってもらっており、彼女らを監督……私をも監督しているのが香取だ。練習巡洋艦である彼女には演習の指揮も託してある。今回の出撃に丁度いいメンバーではなかろうか。
「南1号作戦として南西諸島の防衛戦を展開する。編成は駆逐艦満潮、軽巡阿武隈、重巡那智、航巡熊野、戦艦長門、空母飛龍」
満潮と那智と熊野が今、演習で練度を上げている顔ぶれだ。1-4攻略を考えればもう文句なしの練度といえる。せっかくだ、旗艦は満潮でいこう。長門と軽い相談を交えた後、出撃する艦娘を桟橋へ召集する。もう昨日のように総出で見送ったり出迎えたりすることはしないが、せめて提督たる自分だけは見送ろう。これは鎮守府を移す前からのルーティンだ。
駿河鎮守府の工廠はかつての地下駐車場を活用しており、あちこちを巡るはめになった明石に代わって夕張が切り盛りしている。艤装の保守点検がメインであり身に纏うのも工廠で済ませている。そこから桟橋はほど近く、私が桟橋に着いた時には全員が武装した姿で待っていた。
「ちょっと、待たせるなんてどういうつもり?」
ご機嫌斜めな様子の満潮を阿武隈がなだめる。今の鎮守府で水雷戦隊を率いるとすれば彼女か姉妹間の五十鈴しかいないと言えるほどの高練度艦だが、やや幼い性格であり今も満潮にムッとした目で見られて肩をすくめている。そんな二人を那智が落ち着かせてようやく出撃準備が整う。
「目標は敵空母機動部隊の撃滅。再び南西諸島海域に突入するための総仕上げだ。よろしく頼む」
「抜錨、両舷前進強速……出撃よ!」
真っ直ぐ伸びる白い航跡を見送って、再び執務室へ戻った。
なぜ提督の一人称小説にしてしまったのだろうか。戦闘シーンが書きづらいじゃないか。2-4からは艦娘視点を入れて戦闘シーンを入れようと思います。
今回の編成
満潮 lv62
長門 lv70
阿武隈lv82
飛龍 lv85
熊野 lv74
那智 lv63