二度目の高校生活はIS学園で   作:Tokaz

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前話「パーティー・ナイト後編」投稿後、沢山の感想及び評価をいただきありがとうございました。
概ね好評で、特に箒が可愛かったと言って貰えて嬉しく思います。
志狼には箒を幸せにするべく頑張って貰おうと思っています。

今回は一夏と鈴の再会前にワンクッション置いて、クラス代表となった志狼と他のクラスの代表との出会いと、来るべきクラス対抗戦についての話です。

他クラスの代表・副代表として新キャラが4人登場しています。
どの作品のどのキャラが出ているか、予想しながらご覧下さい。


ヒント アーキタイプ・ブレイカーから
    1名
    アスタリスクから1名
    なのはストライカーズから2名
  
    です。


第18話 クラス代表会議

 

 

~志狼side

 

 

 4月の朝、まだ冷たい空気の中、俺はゆっくりと目を覚ました。いつもは肌寒く感じるのに今朝は妙に温かくて心地いい。昨夜はどうしたんだっけ? 思い出そうとしたその時、腕の中で何かが動いた。驚いた俺がそちらを見ると、腕の中の箒が身じろぎした所だった。その瞬間、俺は全て思い出した。

 

「ん・・・・」

 

 そうだった。昨夜は箒の過去の話を聞いた後、彼女を抱きしめて、そのまま眠ってしまったんだ。うわあ~、マズい。女の子の部屋に一晩泊まってしまった。いくら何もなかったとは言え、他の誰かに知られたら俺は死ぬ! 主に社会的な意味で。

 時計を見ると間もなく5時。習慣でいつもの時間に目を覚ました自分を褒めてやりたい。今なら起きている人は少ないだろう。急いで箒を起こして自分の部屋に戻らなくては!

 

「箒、起きろ」

 

 俺は彼女の身体を軽く揺すって声をかける。

 

「ん? ん~~~」

 

 箒はまだ目が覚めないのか、更に強く抱き着いて来た。うっ、身体に柔らかくて巨大なモノが押し付けられて、気持ちがいい、ではなく、ヤバい。

 

「ほ、箒!?」

 

 箒に声をかけてもまだ目を覚まさない。間近で見る箒はやっぱり綺麗だ。以前明日奈にも言われたが、つくづく俺の好みにどストライクだと思う。正直このまま美味しくいただいてしまいたい所だが、傷心の彼女につけ込むような真似はしたくない。とにかく早く起こさねば。

 

「箒、頼むから起きてくれ」

 

「すうすう」

 

「おーい、箒ってばー」 

 

「クスッ くうくう」

 

「・・・・箒サン。お前実は起きてるだろ?」

 

「・・・・・・」

 

「・・・・起きないと実力行使するぞ? 色んな所を触られてもいいのか?」

 

「・・・・・・うん」

 

 返事があって驚いて箒を見ると、顔を赤く染めて、寝たふりを続けてる。そうか、そっちがその気なら仕方がない。俺は背中に回していた手をゆっくりと下げる。

 

「ん・・・・・・あっ!」

 

 背中をなぞる手の感触に声を上げる箒。そして俺は、

 

 

 

 ───箒の耳に息を吹き掛けた。

 

 

「! ひゃんっ!!」

 

 箒は飛び上がって、俺から離れた。

 

「し、志狼! 何をするんだ!!」

 

 箒は顔を真っ赤にして、息の掛かった耳を押さえて涙目になっている。正直、無茶苦茶可愛い。

 

「おはよう。言ったろ、実力行使するって。そもそも寝たふりしてるのが悪い」

 

「ううう~~~、」

 

 呻き声を上げる箒に苦笑して立ち上がる。この時俺は失念していた。俺の両脚は箒を一晩中乗せていて痺れていたのだ。よって、立ち上がった瞬間俺の両脚は力を失い、結果、目の前の箒を押し倒した。

 

「うわあ!」

「きゃっ!」 

 

 ドシンッ!

 

 

 音を立てて箒を押し倒す俺。何をやってるんだ俺は!

 

「痛てて・・・・すまん箒、大丈夫か?」

 

「もう・・・・うん、私は大丈、ぶ・・・」

 

 箒の返答が途中で止まったので何かあったのかと急ぎ目を開けると、目の前に彼女の顔があった。

 顔を赤くしながら俺をじっと見つめる箒。甘い吐息さえ感じる距離で彼女の目が潤んでいる。ああ、やっぱり綺麗だな。こんな綺麗な娘に好かれていながら織斑は何をしてるんだか。やがて彼女は意を決したように目を閉じた。ああ、もう駄目だ。彼女に引き寄せられる。

 

「・・・・箒」

 

「・・・・うん」

 

 2人の唇がゆっくりと近付き、距離がゼロになる瞬間、

 

 

 

 

 

 ピピッ、ピピッ、ピピッ、

 

 

 

 俺の携帯のアラームが鳴った。毎朝起きている時間、5時になったのだ。俺達は反射的に身体を離し、まるで夢から醒めたかのような顔をして見つめ合う。そして、

 

 

「プッ、ククク───」

「プッ、アハハ───」

 

 2人同時に吹き出してしまった。

 

 

「ふふっ、しかし絶妙なタイミングだったな」

 

「ああ、全くだ。・・・・さて、そろそろ俺は行くよ」

 

「うん。・・・・ありがとう志狼。その、色々と」

 

「ああ、それじゃ、な」

 

 俺は立ち上がりドアの前に立つ。駄目だ、俺が出て行くと言った時の寂しそうな顔が忘れられない。

 

「箒」

 

「! は、はい!?」

 

「朝食は一緒に食べよう。また後でな」

 

「あ・・・・・・うん!」

 

 そう返事をした箒は輝くような笑顔を見せた。

 

 

 

 

 

 

 

 こうして俺はこっそりと箒の部屋を出て、誰にも見られずに自分の部屋に戻る事に成功した。しかし、

 

 

 

 

「・・・・お帰りなさい兄さん。随分遅かったのね?」

 

 部屋の中には明日奈が仁王立ちで待ち構えていた。

 

「全く、朝帰りだなんて、どこで何をしてたのか全部話して貰わなくっちゃ、ね♪」

 

 明日奈は満面の笑顔をしていたが、目は全く笑っていなかった。

 

 

 

 

 

 結局、この日は朝のトレーニングに行けなかった。

 

 

~side end

 

 

 

 

~セシリアside

 

 

 月曜日。朝のSHRでの出来事でした。

 

「最後に連絡事項ですが、今日の放課後第3会議室で1年生のクラス代表会議が行われます。代表、副代表の2人は必ず出席して下さい」

 

 クラス代表会議? クラス代表の仕事として生徒会との会議に出席すると言うのは聞いていましたが、これは初耳です。(わたくし)は手を挙げて山田先生に聞いてみた。

 

「山田先生。クラス代表会議と言うのは初めて聞いたのですが、何をするんですか?」

 

「あ、はい。クラス代表会議は今年から始まる制度で、毎月15日に開催されます。これは3ヵ月に一度行われる生徒会との全体会議の予備会議として、学年毎の意見を統一しておく事を目的としています。実は昨年までの全体会議は学年やクラス、科が違う事で意見が食い違い、毎回紛糾していまして、かなり時間がかかっていたんです。それらの無駄をなくし、会議をスムーズに進める為に今年から行われる事になりました」

 

 山田先生がそう説明してくれました。成る程、会議の為の会議と言う事ですか。一見二度手間にも思えますが、会議と言うのは参加する人数が多い程纏まらないものです。ですから先に学年毎に意見を統一して、全体会議をスムーズに進めようと言うのは理に適っています。

 

「本来はもっと早く開かれるはずが、うちのクラスだけ代表の決定が遅れたので今日行う事になったんだ。代表の2人はその事を肝に銘じておけ」

 

 そう織斑先生は言いましたが、そもそもクラス代表をバトルで決めようとしたのは貴女なのでは? 多数決でもジャンケンでもいいからさっさと決めてしまえばこんな事にはならなかったでしょうに、と考えていると、

 

「オルコット、何か言いたい事でもあるのか?」

 

「! いえ、何でもありませんわ」

 

 いきなり織斑先生に聞かれてしまいました。何と言う野生の勘。正に恐るべし、ですわね。(わたくし)も痛い目に合いたくありませんから余計な事は考えないようにしましょう。

 それにこれで放課後は志狼さまと2人きりです。志狼さまの周りにはいつも誰かしらいるので、2人きりなんて贅沢な時間は久し振りです。今から楽しみで思わず笑みが零れてしまいます。

 

 

 パァン!

 

 

「何をニヤニヤしてるんだお前は」

 

 優雅に微笑んでいたはずが、先生にはニヤニヤしているように見えたらしく、織斑先生名物出席簿アタックを受けてしまいました。これ、本当に痛いです。何故出席簿でこんな威力が出せるのでしょうか?

 チラリと後ろを見ると、志狼さまが苦笑していました。うう、恥ずかしい所を見られてしまいました。しばらく顔を合わせ辛いです・・・・

 

 

~side end

 

 

 

 

 

~志狼side

 

 

 放課後。俺はセシリアと共に第3会議室に来ていた。この会議室は収容人数20人以下の小規模なもので、中央にコの字形に机が並べてあり、組別に座る位置が決められていた。

 

「俺達が一番乗りのようだな。座って待ってようか、セシリア」

 

「はい」

 

 俺はセシリアの席を引いて座るように促す。

 

「ありがとうございます、志狼さま」

 

 セシリアは嬉しそうに微笑んで、席に着く。俺も彼女の隣りに座ると、ドアが開いて2人の美少女が入って来た。その内の1人は見知った顔だ。

 

「あれ、 鈴?」

 

「志狼・・・・やっほ」

 

 鈴は力なく挨拶して来た。この様子だと織斑の事を先生から聞いたらしい。元気一杯だった彼女が見る影もない。鈴ともう1人の濃緑色の髪と薄褐色の肌をした美少女は俺達の隣りに座った。

 

「志狼、この間はありがとね」

 

「ああ、大丈夫か?」

 

「ん、まあね」

 

 あまり大丈夫そうじゃないな。まあ、俺が手を貸す筋合いもないか。すると、また2人の美少女が入って来た。

 オレンジ色の髪をツインテールにした娘と濃い青色の髪をショートにした娘の2人だ。

 

「・・・・・・」

 

「こんにちは~、3組で~す」

 

 オレンジツインテの方は無愛想にこちらを見ただけだが、青髪ショートの方はにこやかに挨拶して来た。

 

「やあ、こんにちは。3組の席はそこだから座って待っててくれ。まだ全員揃ってないんだ」

 

 俺がそう言うと、

 

「あ、そうなの? じゃあそうさせてもらいまーす、行こうティア」

 

「ええ、スバル」 

 

 3組の2人も席に着く。後は4組だけなんだが、遅いな。それに全員揃ったとしてどうするんだ? 少なくとも俺は何も聞いてないんだが・・・・

 すると、ドアが開いて3人の美少女が入って来た。1人は栗色の長い髪を三つ編みにしたメガネをかけた娘。彼女は確か入学式で司会進行役をしていた娘だ。リボンタイの色が赤だからどうやら3年生の先輩らしい。

 他の2人は良く似た雰囲気をしている。水色の髪と言い小柄な身体と言いパッと見良く似ている。違うのはメガネを掛けた方は気が弱いのか不安そうな顔をしており、もう1人は無表情でポヤ~っとしていた。

 

「すいません。遅くなりました」

 

 三つ編みメガネの先輩がそう言って司会席に着いた。どうやら彼女が司会進行役を務めてくれるらしい。ともあれ各クラスの代表がようやく揃ったようだ。

 

 

「それでは1年生のクラス代表会議を始めます。私は今回の司会進行役を務めます生徒会会計、3年3組の布仏虚(のほとけうつほ)です。よろしくお願いします」

 

 そう言うと布仏先輩は綺麗に一礼した。俺達も各々返礼する。珍しい名字に俺は身近にいる同じ名字の娘を思い浮かべた。姉妹かな?

 

「それではまず最初に自己紹介をして貰います。では1組からお願いします」

 

 いきなり俺からか。俺は返事をして席を立つ。

 

「はい。1組代表、結城志狼です。まずこの場を借りて皆さんに謝罪したい事があります」

 

 俺がそう言うと、セシリアも席を立った。

 

「我が1組の代表決定が遅れた為、この会議の開催が遅れた事、並びに当クラスの織斑一夏が全校生徒に対して暴言を吐いた事をここにお詫びします。申し訳ありませんでした」

 

 俺とセシリアは同時に頭を下げる。すると、

 

「い、いいんですよ。その件はお2人のせいではないんですから、頭を上げて下さい!」

 

 布仏先輩が慌てて言う。他の娘達の様子を見ると皆も驚いていた。

 

「ありがとう。そう言って貰えると助かります。ともあれよろしくお願いします」

 

 俺はセシリアに目配せして席に着く。

 

「改めまして、1組副代表セシリア・オルコットです。イギリス代表候補生の序列3位をいただいています。よろしくお願い致します」

 

 優雅に一礼してセシリアが席に着くと、続いて鈴が席を立った。

 

「2組代表、凰鈴音よ。今日転校して来たばかりだけど、私が中国代表候補生だと知った元の代表が辞退したから新しく代表に選ばれたの。よろしくね!」

 

 鈴が席に着き、隣りの薄褐色の肌の娘が席を立つ。

 

「2組副代表、ヴィシュヌ・イサ・ギャラクシーです。タイ代表候補生、序列7位です。よろしくお願いします」

 

 ギャラクシーさんが席に着き、向かい側のオレンジツインテが席を立った。

 

「3組代表、ティアナ・ランスター。アメリカ代表候補生、序列8位です。よろしくお願いします」

 

 ランスターさんが席に着き、隣りの青髪ショートが席を立つ。

 

「こんにちは! 3組副代表、中嶋昴(なかじますばる)です。皆さんよろしくお願いします!」

 

 中嶋さんが元気良く挨拶する。彼女が席に着くと、隣りの水色ツインズのメガネの方が席を立つ。

 

「どうも、4組代表、更識簪です。一応日本代表候補生の序列3位をいただいています。よ、よろしくお願いします」

 

 更識さんが席に着き、隣りの水色ツインズの無表情の方が席を立──たずにボーッとしていた。

 更識さんが慌てて彼女の肩を揺すると、無表情っ娘はようやく反応した。

 

「あ、私の番?・・・・4組副代表、沙々宮紗夜(ささみやさや)。よろしく」

 

 彼女──沙々宮さんは座ったままペコリとお辞儀すると、またボーッとし出した。

 

「す、すいません。彼女はいつもこんな感じでして・・・・」

 

 更識さんが立ち上がって周りにペコペコし出す。苦労してそうだなあ、彼女。

 

「い、いえ、いいんですよ。お嬢、いえ更識さんが悪い訳ではありませんから。

コホン それでは会議を始めたいと思います。まず来週末に行われるクラス対抗戦についてです」

 

 

 

 ───クラス対抗戦(リーグマッチ)

 

 

 4月末に開催される各クラス代表同士のISバトルマッチ。今現在の各クラス代表の実力を図る為に毎年行われている、本来新学期最初のISバトルイベント。

 

 

 

 

 そう言えば、俺が最初にクラス代表になるのを渋ったのは、すぐにこのイベントがあったからなんだよなあ。あの頃は入学して1ヵ月も経ってないのにバトルなんて出来る訳ない、と思っていたが、何とかなるもんだ。真耶先生や浅葱に感謝しなくちゃな。 

 そんな事を考えている内にも布仏先輩の説明は続く。基本的に俺達がイベントでやる事はない。何故なら学園で開催されるバトルイベントは全世界にテレビ中継されるので、専門のイベントスタッフが取り仕切るからだそうだ。こう言う所は流石国立と言うべきか。

 また、試合に先立ち、専用機のない者には優先的に機体が貸し出され、クラス対抗戦が終わるまでは専用機として使って良いそうだ。

 

「クラス代表の中で専用機がないのは3組のランスターさんだけですね? では会議の後で──「あ、あの、う、布仏先輩! 私も、その、」

 

 4組の更識さんが手を挙げて何かを言おうとしてる。布仏先輩は察したようで、

 

「あ! そうでした、更識さんも専用機が使えないんでしたね。すいません。では、更識さんとランスターさんは会議の後、格納庫へ行って機体を選んで下さい」

 

 専用機が使えない? どう言う事だろうと疑問に思っていたら、隣りの鈴が手を挙げた。

 

「布仏先輩、質問!」

 

「凰さん? 何でしょうか?」

 

「専用機がないなら分かるんだけど、使えないってどう言う事ですか? 彼女はページワンなんだから専用機を貰ってるはずでしょ?」

 

 鈴の質問に布仏先輩と更識さんが顔を見合わせる。

 

「その・・・・私の専用機、未完成なので」

 

「未完成? 何で? 政府に要請はしてないの?」

 

「え、いや、あの、その・・・・」

 

 矢継ぎ早に鈴が聞くが、更識さんはあわあわして答えられない。

 

「鈴。あまり他国の事情を根掘り葉掘り聞く物じゃないぞ。お前だって言えない事もあるだろう?」

 

「うっ、確かにそうね。ごめん更識さん、ちょっと気になったもんだから」

 

「あ、いえ、大丈夫です」

 

 俺が諌めると鈴は思いの外言う事を聞いてくれた。更識さんは俺に向かって軽く会釈して感謝の視線を向けて来る。

 

「ここまでで何か質問はありますか? なければ組合わせを決めたいと思います」

 

 質問はないようで、布仏先輩の問いには誰も答えず、クラス対抗戦の組合わせを決める事になった。組合わせは先輩が事前に作っておいたくじで決めた。その結果、

 

 

  第1試合  1組対3組

 

  第2試合  2組対4組  

 

 

 と、なった。

 

 

 初戦は3組、ランスターさんが相手だ。彼女を見ると俺を睨み付けていた。俺は彼女に嫌われるような事をしただろうか? それとも主義者なのか?

 いや、どうやらどちらでもないようだ。彼女の瞳には絶対負けないと言う強い意思が込められていた。いいだろう。相手に取って不足はない。

 

 

「はい。クラス対抗戦の組合わせはこの通りになりました。皆さんがんばって下さいね。では、最後にこのクラス代表会議の議長を決めたいのですが、立候補又は推薦はありませんか?」

 

 布仏先輩に言われるも、誰も反応しない。まあ大半が今日会ったばかりだから誰が適しているかなんて分からないしな。そんな中、

 

「別に今決めなくてもいいんじゃない? クラス対抗戦で優勝した人が議長って事にしちゃえば。一番強い人がトップって事で、どう?」

 

 唐突に鈴が言った。成る程、シンプルでいい。

 

「いいんじゃないか。俺は賛成だ」

 

 俺が鈴の意見を支持すると、他の娘達もこぞって賛成の意を示した。

 

「分かりました。では、議長はクラス対抗戦の優勝者に就いて貰います。お疲れ様でした。これで1年生クラス代表会議を終了します。更識さんとランスターさんはこの後格納庫に行きますので、付いてきて下さい」

 

 

 会議が終わり、解散となった。セシリアを伴い会議室を出ようとした俺に、鈴が声をかけて来た。

 

「当たるのは決勝ね。貴方と戦ってみたいんだから、初戦で負けるんじゃないわよ」

 

「負けるつもりで戦った事なんて一度もないよ。お前こそ油断して初戦を落とすなよ」

 

「ふふん、誰にもの言ってんのよ」

 

 鈴は好戦的な笑みを浮かべる。

 

「対抗戦、楽しみだな」

 

 俺はそう言うと、今度こそ会議室を出た。

 

 

~side end

 

 

 

 




読んでいただきありがとうございます。

皆さんの予想は当たりましたか?
今回登場した新キャラについて解説したいと思います。

2組副代表のヴィシュヌ。
実は筆者、アーキタイプ・ブレイカー(以後AB)は未プレイです。
興味はあったのに手をこまねいていたら、いつの間にか終わってたという体たらく。よって、設定に書いてある事しか知りません。
彼女がどんな話し方をするのか、一人称は私でいいのかすら分からないので、どなたか知っている方がいたら教えて下さい。
因みに、何故彼女を使ったかというと、単純にビジュアルが気に入ったからです。
本作ではABからヴィシュヌ以外に乱とグリフィンの2人が登場の予定で、乱はヒロイン枠に決定しています。いつ出るかは気長にお待ち下さい。


3組代表・副代表のティアナと昴。
ティアナはアメリカ代表候補生ですが、専用機を持っていません。よって、専用機持ちにコンプレックスを持っています。作中で志狼を睨んでいたのはその為です。
話の展開次第でヒロイン昇格もありえるキャラです。

中嶋昴はスバル・ナカジマをIS世界風に漢字にしたものです。字は当て字です。
彼女は一般人でティアナとは学園で知り合いました。部屋が同室ですっかり懐いて現在に至っています。
例の火災でなのはに助けられ、彼女に憧れて操縦者を目指しているという設定です。


4組副代表の紗夜。
タグにしっかりアスタリスクと表示しておきながら、20話近くになってやっと1人登場するという体たらく。
水色の髪が簪とお揃いでいいかな、と思い、登場させました。
因みアスタリスクのキャラはシルヴィア、綺凛、クローディアが登場する予定です。


次回はいよいよ一夏と鈴の再会となります。
果たしてどうなるのか、乞う御期待!












ホントどうしようかなあ・・・






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