二度目の高校生活はIS学園で   作:Tokaz

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誤字報告並びに感想を送ってくれた方達ありがとうございます。


第23話を投稿します。ご覧下さい。




第23話 華鋼誕生

 

 

~志狼side

 

 

 午前5時。携帯のアラームが鳴って俺は目を覚ました。

 腰の辺りが重たい気もするが、久々にスッキリしたいい気分だ。何はともあれ体中の汚れをシャワーで洗い流さないと何も出来ないな。俺は隣りで眠っている彼女を起こそうと肩を揺すった。

 

刀奈(・・)、もう朝だぞ。起きろ」

 

 肩を揺すられて彼女──IS学園生徒会長、更識楯無こと刀奈(かたな)はうっすらと目を開けた。

 

「う~~ん、今何時?」

 

「朝の5時だ」

 

「5時~!? いつもならまだ寝てる時間よ?」

 

「俺はいつもこの時間なんだよ。いいから起きろ。お前だってシャワーを浴びなきゃ何も出来んだろうが」

 

「・・・・シャワー?」

 

 そう言うと、彼女はようやく体を起こし、寝惚け眼で俺を見る。

 

「・・・・・・」

 

 昨夜の情交の跡もそのままに、お互い一糸纏わぬ姿で見つめ合う事数10秒。彼女はいきなり飛び上がると、そのままベッドの下に落ちた。

 

「きゃん!!」

 

 大きな音を立ててベッドの下に落下した刀奈はどこかぶつけたのか、苦悶の声を上げた。

 

「いったーーーいっ! うう、お尻打っちゃった」

 

 ベッドの下、四つん這いで高く上げたお尻を手でさすっている刀奈の姿は、朝から実に扇情的だ。昨夜あれだけシタと言うのに、朝で大きくなっていた自身のモノが更に大きくなってしまった。

 

「大丈夫か?」

 

 俺は彼女を立たせようと手を差し伸べたが、彼女はこちらを向くと固まって、次の瞬間、

 

「きゃああああーーーーっ!! それ早くしまって!!」

 

 真っ赤になった顔を手で覆い、そう言って来た。

 確かに、床に座り込んだ刀奈の目線は丁度俺の股間の高さなので、この反応もある意味当然かも知れない。

 仕方なしにクローゼットからバスタオルを出して、腰に巻いた。

 

「ほら、もういいぞ」

 

 俺がそう言うと、顔を覆っていた手を下ろしたが、指の間からしっかり見てたのは分かってる。後で揶揄うネタにしてやろう。

 俺がバスタオルを巻いている内に刀奈はシーツを手繰り寄せ、胸から下を隠していた。俺達は改めて見つめ合った。

 

「さて、状況説明は必要か?」

 

「こ、こんなの許されないわよ!分かってるの!?これはレイプよ、強姦は犯罪なんだからね!!」

 

「何を言ってるんだ? お前が裸、じゃなかった水着エプロンで誘って来たから乗っただけで、これはれっきとした和姦だぞ。嘘だと思うなら部屋に取り付けた盗聴機から録音してるんだろ? 聞いてみるといい」

 

「ちょっ──! 何で貴方が盗聴機の事を知ってるのよ!?」

 

「・・・・お前、何も覚えてないのか? 自分から暴露したんじゃないか。最中に」

 

 そう言うと、刀奈は顔を赤らめる。

 

「最中って・・・・・その、私、他に何か言ってた?」

 

「そうだなあ・・・・例えば、俺を罠に掛けようとしてたとか」

 

「うっ!」

 

「お前が政府直轄の対暗部用暗部『更識家』の現当主だとか」

 

「ううっ!」

 

「最近2キロ太ったとか、仕事をさぼると虚さんが怖いとか、ロシア政府が男性操縦者のデータを横流ししろと言って来たとか」

 

「ちょっ! ストップストップ!! 待って! 私そんな事まで話したの!?」

 

「ああ、後は・・・・お前の本当の名前が刀奈だって事ぐらいかな?」

 

「!!───そう、そんな事まで話しちゃったんだ」

 

「録音してるんだろ? 信じられないなら後で聞いてみるんだな。しかしまあ、生徒会長としても当主としてもロシア代表としても、随分とストレスを溜めてたようだな。最中でも休憩中でも箍が外れたように良く喋ってたぞ」

 

 俺が苦笑混じりに言いうと、刀奈はポロポロと涙を流し始めた。

 

 

~side end

 

 

 

 

 

~刀奈side

 

 

 涙が雫になって零れ落ちる。自分のあり得ないミスに悔しいやら情けないやらで、後から後から涙が零れて来る。

 

 彼を罠に掛けるのに失敗したのは私個人のミスであり、彼を甘く見た私の自業自得と言える。だけど、ロシア政府の要請とか、更識家の事を話してしまったのは代表として、当主としてのミスだ。これは私だけの問題でなく、政府或いは組織に影響を与え兼ねない大失態だ。

 それをよりにもよって、セ、セックスの快楽に負けて話してしまうなんて、対暗部用暗部『更識家』の17代当主として失格と言わざるを得ない。暗部の尋問の手段として、性的な行為も知識として分かってるつもりだったけど、実際にヤラレるのとは大違いだった。

 昨日までは仮に敵に捕まってレイプされたとしても、自分は耐えられると思っていた。乱暴にされたのなら耐えられたかも知れないが、彼は優しく、そして言葉通りに気持ち良くされてしまった。そんな圧倒的快楽の前に私のような小娘が立ち打ち出来る訳なかった。

 

 敵を甘く見た結果、純潔を失い、快楽に負けて情報を洩らすなど諜報組織の長としてあるまじき失態。この上は彼を殺して私も死を選ぶしかないと決意しかけた時、突然彼に抱きしめられた。

 

「ちょっ!! いきなり何を──!」 

 

「ん、お前今良からぬ事を考えてたろう? よしよし、大丈夫、心配ないよ」

 

 そう言って彼は抱きしめながら、頭を撫でる。

 

「やめて! 子供扱いしないでよ!!」

 

 私は彼をはね除けようとしたけど、思いの外強く抱きしめられ身動きが出来ず、彼の胸に顔を埋めてされるがままになってしまった。

 彼の胸に顔を埋めていると、彼の鼓動と体温、そして体臭を感じる。規則正しい鼓動と熱い程の体温を感じると、不思議と心地好くて力が自然と抜けていく。文字通り一晩中嗅いでいた彼の体臭は、昨夜あれだけシタのだから当然の如く結構汗臭い。でも不思議と嫌な気はしない。むしろ昨夜された色々な事が浮かんで来て、お腹の奥が疼いてしまう。

 私が完全に力を抜いたのを見て、彼がそっと耳元で呟いた。

 

「刀奈。俺は謝りはしないぞ。お前みたいないい女にあんな色っぽい格好で迫られたんだ。男として抱きたいと思うのは当然の事だ。あれで堕ちない奴はホモだな、うん」

 

「クスッ 何よ、それ・・・・」

 

「罠に掛けようとした俺に返り討ちに合って、処女を散らされて、後悔して泣いてたのか?」

 

 彼の言葉に少し考えて、首を横に振った。確かに最初はそんな思いもあったけど、彼は本当優しかった。それに──

 

「違う、と思う。確かに悔しくもあるけど私の自業自得だし、それに、その、貴方との行為はき、気持ち良かったし・・・・」

 

 思わず顔が熱くなる。とうとう口に出して認めてしまった。恥ずかしくて彼の顔が見れない。

 

「そうか。じゃあ何で泣いてたんだ?」

 

「自分が情けなくって・・・・快楽に負けて情報を洩らしてしまうなんて、ロシア代表としても、更識家当主としても、失格だもの」

 

「ふむ・・・・なあ、ちょっと教えて欲しいんだが、俺の事で政府から更識家に何か指示されてるのか?」

 

「貴方の? そうね・・・・例えば政府が貴方を冷遇してたのは理解してる?」

 

「ああ」

 

「あの代表決定戦以降、貴方の方が織斑一夏より上だと言う意見が増えているわ。貴方は結果を残してるし、織斑君の評価はあの暴言ではガタ落ちしてる。だから今後は貴方と友好的なパイプを作りたいと考えてるの」

 

「ふむ、でも俺が政府を良く思ってないのは向こうも分かってるよな?」

 

「ええ。だから私には機を見て貴方と接触して、他国へ行ったりしないよう説得して欲しい、と言われてるわ」

 

「ふう~ん、機を見て、ねえ?」

 

「うっ、わ、分かってるわよ! 今回は完全に私の先走りだって」

 

「クスッ はいはい。要するに、お前が気に病んでるのは寝物語に俺に情報を洩らしてしまった事なんだよな?」

 

「うう、まあ、そう言う事ね」

 

「俺が誰にも話さないって言っても信用出来ないか?」

 

「それは・・・・・ううん、悪いけど無理。私が得するだけで貴方にメリットがないもの。それではいつ裏切られるか分かったものじゃないわ」

 

「ふむ・・・・じゃあ刀奈、俺と契約しないか?」

 

「契約?」

 

「俺は今回知った事を誰にも話さないと約束する。代わりにお前は俺に力を貸してくれ」

 

「・・・・具体的にどうすればいいの?」

 

「そうだな・・・・例えば身辺警護。学園外に出る時だけでいいからガードを付けてくれるとか、後はこっちが頼んだ時に情報を提供してくれるとか・・・・いや、いっその事更識家に後ろ楯なって貰った方が早いのか? そうすれば間接的にだが政府ともパイプが繋がるし、お前への評価も上がるんじゃないか?」

 

 確かに。こちらとしては彼をこの国に繋ぎ止めたいという政府の要望を叶える事になるし、彼としては更識家の後ろ楯を得られる。双方にとってメリットがあるのだから契約として充分成立する。しかもこの契約によって更識家が彼の窓口になるのだから、政府は更識家を無視する事が出来なくなる。

 更識家としてはいい事ずくめだ。けど、

 

「どうして?」

 

「うん?」

 

「どうして私を助けようとするの? 言ったでしょ、私は貴方を罠に掛けようとしてたのよ? なのにどうして?」

 

 そう、それが分からない。彼にしてみれば私は敵の筈なのに、どうして契約を持ち出してまで私に手を差し伸べようとするのだろう

 

「ん~、理由は2つだな。1つは簪の、妹の為に行動するお前に自分を重ねたから。俺にも妹がいるから分かるんだよ。妹の為なら何でもするって言うお前の行動原理が。心配だったんだろ? 突然妹の周りに男がいたら、俺だって心配で何者か調べるぞ」

 

 そう言って彼は笑った。そうか、彼は「お兄ちゃん」なのよね。

 

「・・・・このシスコン」

 

「うるせー、シスコン」

 

 そう言って顔を見合わせると、2人して笑ってしまった。

 

「それで、もう1つは?」

 

 ひとしきり笑ってから、私はもう1つの理由を聞いた。

 

「もう1つ? それは、な!」

 

「きゃっ!?」 

 

 突然抱え上げられると、ベッドの上に寝かされてしまった。私の上に覆い被さった彼が、真っ直ぐ見つめながら言う。

 

「もう1つは簡単だ。お前が気に入った。ただそれだけだよ」 

 

「気に入ったって・・・・それは恋人になりたいって事?」

 

「ん~、ちょっと違うな」

 

「違う? どう言う事?」

 

「う~ん、我ながらしょーもないとは思うんだが、要するにお前を抱き足りない」

 

「は?」

 

「昨夜だけじゃ物足りない。久し振りと言うのもあるが、お前とのセックスは最高に気持ち良かった。だからお前をもっと抱きたい」

 

「はあっ!?」

 

 突然そんな事を言われて顔が熱くなる。でも、そっか、私だけじゃなくて彼も気持ち良かったんだ。不思議と嬉しいと言う気持ちと、どこか誇らしい気持ちが湧いて来る。ってそんな場合じゃない!しっかりしろ刀奈!

 

「・・・・貴方ねぇ、自分の言ってる事が分かってるの? それって私の身体が目当てだって言う結構最低な発言だと思うんだけど?」

 

「うん、自覚はしてる。でも、これが隠しようのない俺の本心だ」

 

 そう言って彼は顔を近付ける。

 

「うう、無駄に男らしい事を・・・・」

 

「とにかく、それがお前に手を差し伸べた理由だ。返答を聞かせてくれ。契約するか否か?」

 

 そう言って彼は更に顔を近付ける。もう吐息を感じる距離だ。

 

 時間にして数10秒、意を決した私は彼に唇を重ねた。舌を入れない触れるだけのキス。たっぷり10数えてから私は唇を離した。

 

「・・・・契約成立よ。貴方は私が寝物語に話した事を口外しない。代わりに更識家は貴方の後ろ楯になり今後、便宜を図るわ。これでいい?」

 

 私がそう言うと、彼はニヤリと笑った。それはまるで獲物を前にした狼のようで───

 

「了解した。それじゃあ早速──」

 

「え!? ちょっと、いきなり、んん、むちゅ、あん❤ちゅ、んんん───!!」

 

 

 

 

 

 その日は朝からベッドで2回、シャワーを浴びながら1回、シテしまった。

 私、身体持つのかしら?

 

 

 

~side end

 

 

 

 

~志狼side

 

 

 その日の午後、俺は整備室で作業の手伝いをしていた。脚部の修理は昨日で完了したので、機体はほぼ完成したと言える。後の問題は武装だけだ。

 打鉄弍式は第3世代機。この機体特有の第3世代兵装が6機×8門のミサイルポッドに用いるマルチロックオンシステムなんだが、このシステムがどうにも上手く働かないらしい。

 プログラム上の問題らしく、開発科の先輩達が原因を究明する為に頑張っているが、上手く行ってないようだ。このシステムは打鉄弍式の最大武装「山嵐」に不可欠なもので、このままでは打鉄弍式は決め手に欠けたちょっと機動性がいいだけの第3世代機にしかならない。

 最大48発のミサイルによる飽和攻撃「山嵐」が今のままではミサイルポッド1機分8発しかロックオン出来ないらしく、プログラムのバグ取りだけで相当時間がかかっていて、正直お手上げの状態だ。

 午後6時を過ぎた頃、とうとう開発科の先輩達が音を上げた。5時間以上プログラムと格闘してほとんど進展がないのだから無理もない。

 ついには切り札に頼む事となった。ちなみに交渉役は俺だ。俺は携帯から電話を掛けるとコール5回で相手が出た。

 

 

『志狼? どうかした?』

 

「やあ浅葱。今大丈夫か?」

 

『ええ、何かあったの?』

 

「ああ、実は───」

 

 俺は状況を説明した。すると、

 

『ふうん、まだ完成してなかったんだ』

 

「まだって・・・・普通は簡単には出来ないんだよ。ましてやこっちは学生だぞ? その辺は考慮してくれ」

 

『ああ、ゴメン。それじゃあちょっと見てみるからデータを送ってくれる?』

 

「分かった。目途が立ったら連絡してくれ」

 

『OK、それじゃね』

 

 

 電話を切って皆に説明する。いくら浅葱と言っても解析だけでも数時間は掛かるはず。ましてやプログラムの修正までするとなると、丸1日は掛かるだろう。

 そう判断した虚さんが今日の作業は終わりにして、片付けをするよう指示を出したその時、俺の携帯が鳴った。相手は浅葱。もしかしてもう解析が終わったんだろうか? まだ15分くらいしか経ってないぞ。

 俺は皆に浅葱からの電話だと知らせて、電話に出た。

 

『あ、志狼? 終わったわよ』

 

「流石に早いな。どんな感じだ?」

 

『ん? もうデータはそっちに送ったわよ』

 

「ん? データの解析が終わったんじゃないのか?」

 

『何言ってんのよ。私が終わったって言うなら全部終わったに決まってるでしょ!』

 

「!? ちょっと待ってくれ!」

 

 俺は皆にデータ解析はおろかプログラムの修正まで終わってる事を伝えると、全員パソコンの前に集まって、送られたデータをチェックし出した。

 

「・・・・嘘みたい。本当に直ってる」

 

「え!? それじゃあ」

   

「ええ、このデータをインストールすればマルチロックオンシステムは作動するわ。つまり、打鉄弍式の完成よ!!」

 

 虚さんのその言葉にその場にいた皆が歓声を上げた。抱き合って喜びを交わす者、握手をしてお互いを讃え合う者、ハイタッチを交わす者など、皆が喜びを爆発させていた。

 その中心には本音に抱き付かれて、涙を流す簪の姿があった。

 

 

「もしもし、聞こえるか浅葱、この歓声」

 

『ええ、凄い歓声ね』

 

「それだけ苦労してたんだよ。改めて礼を言うよ。本当にありがとう。浅葱には何かお礼をしなくちゃな」

 

『い、いいわよ別に。あ、でもお礼って事なら、ホテルのスイーツバイキングのチケットを貰ったんだけど、今度付き合ってくれない?』

 

「俺でいいなら喜んで。ただ、俺はまだ外出出来ないから行けるとしてらGW(ゴールデンウィーク)辺りになると思うが大丈夫か?」

 

『うん、大丈夫。約束したんだから忘れちゃ駄目よ。それじゃあ、更識さんにおめでとうって伝えといて』

 

「自分で言えばいいじゃないか。簪もきっとお礼を言いたいと思うぞ?」

 

『嫌よ照れくさい。それじゃまたね』

 

 

 そう言って浅葱は電話を切った。その頃には皆もようやく落ち着いたようで、浅葱が修正したデータをインストールしている所だった。そんな中、簪が近寄って来た。

 

「志狼さん。あの、藍羽先輩は?」

 

「ああ、照れくさいって切っちまった」

 

「そっか、直接お礼を言いたかったんだけど・・・・」

 

「その内会えるさ。それより完成おめでとう」

 

「ありがとう。あの時ここで志狼さんと出会わなければ未だに機体は未完成で、私は意固地なままだったと思うの。だから、きっかけをくれて本当にありがとう」

 

 簪はそう言って深く礼をした。

 

「俺は頑張ってる簪の力になりたかっただけだよ。それより1つ提案があるんだ」

 

「提案? 何ですか?」

 

「機体名を変えないか? 『打鉄弍式』って言うのは倉持技研が付けた名前だろ? なら、新生したこの機体に相応しい名前を付けてやるべきじゃないか?」

 

 俺達の会話を聞いていた先輩の1人が「それ賛成!」と言い出して、あっと言う間に皆が口々に名前を挙げ出した。簪が了承してないのにいいのかと思い隣りを見ると、簪も真剣に名前を考えていた。

 

 いつの間にか黛先輩がホワイトボードに挙げられた名前を書き出した。ふざけた名前からちょっとかっこいい名前までいくつもの名前が挙げられたが、イマイチ決め手に欠けている気がした。

 

「埒が明かないな。簪の意見は?」

 

「・・・・うん。私にはこれしか思い付かなかった。打鉄()を鍛えて、沢山の()の力を借りて生まれた機体──だからこの娘の名前は華鋼(はがね)!!」

 

 

 華鋼(はがね)

 

 成る程、いい名前じゃないか。少なくとも俺は気に入った。周りを見ると、皆も同じらしく、反対意見は出なかった。

 

 

「では決まりですね。明日の午後2時から第4アリーナで打鉄弍式改め華鋼の最終テストを行います。最後まで気を引き締めて頑張りましょう!」

 

「「「「おおおーーーーっ!!」」」」 

 

 虚さんの号令に皆が力強く応える。

 

 

 

 

 

 次の日、最終テストを無事クリアし、華鋼は完成した。

 簪はこの新たな機体で、クラス対抗戦に挑む事となった。

 

 

~side end

 

 

 

 




読んで下さってありがとうございます。

ご覧の通り、志狼と楯無は契約を結び、めでたく愛人(もしくはセフレ)関係?になりました。
楯無好きの方からは批難を浴びそうですが、開き直ってこのまま行こうと思います。

打鉄弍式改め華鋼が誕生しました。
原作を読んだ時からこの打鉄弍式って名前は縁起が悪いと思っていたので、本作では改名させて貰いました。
この機体で簪には活躍して貰おうと思います。

次回はいよいよクラス対抗戦開始です。お楽しみに。
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