先週は忙しくて帰るとすぐ寝てしまい執筆時間が取れず…、今週は私事で忙しくこれまた時間が取れずでした。
いちおうこれからも書き続ける所存ですので、どうかこれからもよろしくお願いします。
…ただ、今日投稿した二つは急いで書き上げたので、だいぶ荒いと思いますのでご容赦ください。
あ、それと以前に投稿したものにある設定を付け加えたのでご報告させていただきます。
※今作の我愛羅くんには眉ありということにしてもらいます。No.1に加筆しました。
※入試試験で天哉くんと同じ会場ではおかしい、という感想をいくつかいただいたので今回加筆して別の会場であるということをさらに強調させました。No.2に加筆しました。
「我愛羅くん!君はあの実技試験の構造についてなにか気が付かなかったかい!?」
これが試験終了後に再会した友人の第一声だった。
ああ、そういえば天哉はこの試験で見ているのがロボを倒した点数だけじゃないってのを、主人公のとった行動から気が付いたんだっけ。
「…天哉、試験が終わって再会した友人に向かって一番に言うセリフか、それが。…まぁ、天哉が聴いてるのはさきほどの試験で雄英が見ていたのがロボを倒した点数だけではなく、ヒーローとして取るべき行動をとれていたかどうかも見ていた、といったところか?」
そう答えると、天哉は悔しそうな顔になり…。
「ううむ、やはり我愛羅くんも気が付いたか…。実は―――」
それから語られたのはやはり主人公がとった行動についてだった。ヒロインを助けるために誰よりも早く助けに向かった主人公の行為を、天哉は自分でも試験でなければ…と、思ったらしいが…。そこで試験としてこの行動は雄英にどう見られるかを考え、結果主人公の行動はヒーローを目指す者として当然の行為だと思いいたったそうだ。
「そうか、それでそんなに悔しそうなのか天哉は?」
「ああ、僕はこれは
おおう。
ずいぶんと深く思い悩んでいるようだが…。ま、これが天哉というやつの良いところでもあるからな。
「天哉、これから一緒に食事でも行かないか?」
「は?いや、我愛羅くんいったいなにを……」
「いやなに、守鶴のやつが天哉を誘ってこの後何か食べに行こうとうるさいのでな。…そのさいにでもお互いに今回の反省点を話し合おうじゃないか」
「…我愛羅くん…。…わかった、一緒に食べに行こう!―――ただし守鶴くん!前みたいに食べ散らさないようにしたまえよ!?」
『ケッ!さっきはうじうじしてたと思ったら、今度はさっそくお小言かよ!』
ふふ。少しは元気が出てきたみたいだ、今はもう守鶴とわいわい言い合ってる。
これで後は合格・不合格に関わらず通知がくるのは一週間後くらいか。……大丈夫…だと思うんだけど、それでも心配だな、さてはてどうなることやら…。
『おい我愛羅!なにぼさっとしてんだよ、さっさと食いに行くぞ!』
おっと、今は心配するよりも反省会兼打ち上げだな。
※ ※ ※ ※
―――一週間後
待ちに待った通知がようやく届いた。
あれから自己採点も天哉とともに行って、二人とも筆記の方は問題なく合格圏内を上回っていた。
なのであとは実技での点数がどれほど取れたかなんだが…。
というかどう見ても封筒の中に入っていた丸い物体は
『やあやあ、初めましてだね。ネズミなのか犬なのか熊なのか、かくしてその正体は―――校長さ!」
…オールマイトじゃないんかい!
ドキドキしてたのに…。オールマイトが投影されると思ってたのにガッカリだよ…。
てか、校長ではありませんか……なんで校長?
『校長として君に入学試験合格を伝えさせてもらうよ!おめでとう!』
―――いよっし!!
正直落ちるとは思ってなかったけど、それでも合格を伝えられてやっと安心できた。
『ん~君は筆記に関しては文句なく合格さ!実技に関しては……これも文句なく合格だよ!』
『我々雄英が実技試験で見ていたのは
…さて、と。
投影が終わって映像が消えたのを見届けてから、さっそく天哉に電話をかけてみようかな―――
Pi・Pi・Pi・Pi
…?
おおう、じつにタイムリーだ。電話しようと考えた矢先に向こうからかかってきたよ。
「我愛羅くん今大丈夫かね!」
電話に出たらすごい勢いで喋ってきた!
この後のことは特別話すこともないと思う。
互いの合格を喜びあい。やはり試験では救助活動も審査されていたこと。また学校で会おう…といったことを話して終わった。
そして家族にも雄英に合格できたことを報告した。
家族全員が喜んでくれたし、それに今年は姉も大学に入るのでそのお祝いもあるからけっこうお祝い事が目白押しになるようだ。
―――守鶴はどうしたのかって?
あいつならオレのベッドの上にいるぜ。…いるんだが…、こいつは合格を教えても『へえそうか、よかったな』の一言で終わらせて後は昼寝に戻りやがった。
ムカついたのでこいつの額に筆で面白い紋様を付け足してやった。ちょっと胸がスッとした。
※ ※ ※
なんやかんやで、春。
ようやく待ちに待ったこの日がやってきた。
今日も今日とてウチ専属の運転手さんによって雄英まで送って来てもらった。今までも雄英までほぼ毎日送迎を繰り返してきたベテランなので実にスムーズに来れた。
「じゃあな我愛羅。あとはさっき言ったとおりに行けばクラスまで辿り着けるじゃん」
「すまない兄様。また帰りは一緒ということになると思うが…では」
「ああ、またな」
実は兄のカンクロウもまた雄英生なのである。
姉はヒーローになる気はなかったのだが、それでも雄英の普通科に去年まで在籍しており兄と共に送迎されていた。そして今年入学になったオレが、その入れ替わりになるような形で兄と共に送迎されることになった。
そのお陰で、すでに2年通っていてこの巨大な雄英内部をよく知っている兄からクラスの位置や、他の施設についても教えてもらうことができた。
…去年の1年生のクラスが、とある先生によって全員除籍処分にさせられていたことも教えてもらった。
実際に当時を知る人から話を聞くと感じるものがあるな…。
※ ※
「おお、我愛羅くん!君と同じクラスになれてよかった!それと今日から同じ雄英生としてよろしく頼む!」
「…ああ、中学から引き続きよろしく頼むぞ、天哉」
1-Aという教室に辿り着き、なかなかに大きい扉を開けて入った瞬間、目が合った天哉に急接近されてさっそく挨拶された。
『おい、オレ様のことも忘れんなよ飯田!』
「おっと、これはすまない!もちろんだとも、これからもよろしく頼むよ守鶴くん!」
いつも通りオレの腰に下げられた普通サイズの瓢箪から、天哉に向かって声を掛ける守鶴。最初の頃はともかく、少し前からけっこう天哉のことを気に入りかけ始めているようで、天哉との掛け合いも面白がっているみたいだ。
他のクラスメイトの姿はまだまばらでしかない。
どうせ天哉が一番乗りをしたのだろうが、彼はいったいどれだけ朝が早いんだ?
「そうそう我愛羅くん、席順はすでに決められているようだ。ボ…俺の席は一列目の4番目だが、君の席は2列目の2番目だ」
「そうか、ありがとう。…天哉とは少し離れてしまうみたいだな、残念だ」
少し離れた位置になるみたいだが……、てかやっぱり通常通り20席しかないよ。
―――う~ん、ある意味恐れていたことが現実になったか。
オレがこの雄英に入学した場合、本来の原作から乖離した展開になるんじゃないかと心配していたんだけど…。実際にオレがAクラスになって、席も規定通りの数しかないってことは誰かが落ちたってことになるんだよな…。
2クラス合わせて40人、その中から誰が落ちているかは確認してみるまで分からないけど…、とりあえずクラスの座席表を見てみる限りだと―――なるほど。
口田の名前がない。…すまない……とは思っちゃいけないんだろうなぁ。
彼の名前を見つけられないということは、彼は雄英に入学を果たせなかったか…、もしくはB組の誰かが落ちて代わりに彼がB組に入ったかのどれかなんだろうけども……。これは自分一人が抱える疑問。オレ以外の誰かしらも持つことのない疑念。
…これはもうどうしようもない事柄。
この件については以前から懸念していたが、それでも雄英に入ろうと決めたのはこのオレ自身。オレという存在が入れば、別の誰かが入ることができなくなる。
―――なんてシリアスに考えてもみたが、どっちみちこの世界は原作から外れていることはわかっていたことなのでオレがああだこうだと悩んでみたところで無駄なのだ。
なにせオレの家族なんて本来この世界の大本ではいない筈なのに存在している。オレも意図しないうちに天哉と遭遇し、そして友達になった。
だから考えるだけ無駄なのだ。
本来ならこうだった、とか。原作通りならこうなっていないければおかしい、だとか。そんなことをいちいち気にしていたらオレは何もできなくなってしまう。
まったく気にしないなんてことはできないけれど…、どっちみちオレはこの世界の原作なんて碌に知らないんだから勝手にすることにする。
『……、…い!』
…まぁ、一応この世界の主役が誰かってのは知っているので、彼の周りでちょっとばかり役に立つ友人キャラとして活躍できれば御の字だろう。これでもオレはけっこう鍛えてきたので、序盤からでも活躍できる自信がある。
なにせオレの個性は砂だからね。砂ってこれでいてなかなか……―――
『おい我愛羅!!さっきからなに呆けっとしてんだ!飯田のやつ、なんか揉めてるぞ!』
―――ッは!
「―――本当にヒーロー志望か!?」
おう…。またやってしまった…。
「すまない守鶴…。すこし考え事をしていた…」
『おいおい…、お前このごろどうしちまったんだ?ったく、これで本当にヒーローなんてのになれんのかよ…?』
ムムム……守鶴にヒーローになれるかどうかなんて心配をされてしまうとは…。
それにしても、いつの間にかクラスメイト達もほとんど揃っていている。しかも、天哉が話していたのは爆豪じゃないか。…そっか、もう始まっていたのか……ということは。
お、居た。…天哉も気づいたか。
「俺は私立聡明中学の………」
「聞いてたよ!あ…っと僕、緑谷。よろしく飯田くん…」
ほうほう!
ふむ、やはり原作通りに話が進むようだな。いままで確認できたのは放送で見たヘドロ事件と、あとは砂浜のゴミ片付けと入学試験のさいにこの目で見た時くらいしか主人公の行動を追えなかったからな。
しかし今のやり取りを見る限り、原作通りの会話が行われているようだ。…もしかしてオレが関わらないとこのまま原作通りの展開が行われるだけで、なにも変わらないなんてことはないよな?
「ふむ、オレも自己紹介でもしてきた方がいいと思うか?」
『ああ?…クク、お前みたいな人見知りが自分から初対面のやつにあいさつに行こうだなんて、どんな心境の変化だ?ワハハハハハハ!』
…守鶴に笑われてしまった…‥。
そりゃオレは昔から初めて会う人間相手だと、うまく話すことができなかったけど…。しかも自分から話しかけにいくなんてまったくしたことなかったけど…。そんなに可笑しいか?―――うん、おかしいな…。
キーン コーン カーン コーン…
あ、チャイムが…。しかもヒロインすでにいるし…。
「今日って式とかガイダンスだけかな?先生ってどんな人だろうね、緊張するよね」
……いやいや、君の後ろ…床になにか居るよ?オレの席からだとよく見えるんだけど、なにかもぞもぞとしたものが君の後ろにいるからね?
「お友達ごっこしたいなら他所へ行け」
それから発せられた言葉にようやく他の人たちも気づいたようで、みんなして同じ気持ちを抱いたと思う。クラスみんなが初日から一体となって同じ気持ちを抱けて幸先良いね!―――それはないか…。
んー、この人が担任の先生か…。
あの去年の一年生を受け持った先生。
そしてこれから行われるのは、あのテストということになるんだろうな。今日までいろいろ鍛えてきた成果が、やっと少しは発揮できる。楽しみだ。
『…なぁ我愛羅よぉ、本当に
「―――守鶴、あの人はたしかに雄英の教師だ。だから頼むから静かにしていてくれ…!」
疑問に思う気持ちはわかるけど、頼むから声に出さないでくれ!ああほら、近くの人が頷いちゃったじゃないか…!