真名に似た女の子がこちらを見た
集「いの…り?」
集は知らないうちに声を口に出していた。
---いのり?誰だ?という思考しか巡ってこない。---
---初対面の筈なのに、懐かしい気分だ。---
---だけど何故か悲しい気分になる。---
そう不思議な感覚に思考を巡らせているとポンッと肩を叩かれた。
八尋「どうした?集。早くクラス行かないのか?」
集「…あぁごめんごめん。今行くよ。」
僕は見なかったことにして八尋たちの後に続いてクラスへと向かった。
颯太「ここが俺たちの教室かぁ。ワクワクするな!」
僕たちのクラスは1年Bだった。まぁ…ちょっと体育会系の人が多い感じなのかな?
???「お前ら***中の奴らか?」
集「えっと…はい。僕は桜満集です。これからよろしく。」
アルゴ「おう。よろしくな。俺の名前は月島アルゴだ。」
ん…?どっかで遊んだ事あるような…
集「アルゴ…どっかで会ったような…もしかして…出身地は大島だったりする?」
アルゴ「ん?そうだが…もしかして集か!?」
やっぱりか…昔と違いすぎて面食らったけど…
集「うん。久しぶり。確か3年ぶりくらいかな。」
颯太「なんだよ集。友達か?」
集「あぁうん。アルゴもさっきの涯って人と同じで大島に住んでたんだよ。」
八尋「そうなのか。あ、俺は寒川谷尋。これからよろしく。」
颯太「俺は魂館颯太!よろしくな!」
アルゴ「おう。よろしくな。…ところで集。綾瀬とツグミとかには会ったか?」
集「綾瀬とツグミもこの学校にいるの!?」
篠宮綾瀬とツグミは大島の小学校の同級生だ。でもなんで天王洲高校に?
それに気づいたのかアルゴが口を開ける。
アルゴ「あぁ。俺たち涯に進められて学生寮に入ってるんだ。この学校は寮も運営してるし集がこの学校に入学するのも涯から聞いてたからな。」
集「そうなんだ。…あっそろそろチャイム鳴るから後でね。」
アルゴ「おう。また後でな。」
そうアルゴに言って僕たちは自分の席に座った。
八尋「でも良かったじゃんか集。友達もいて。後で紹介してくれよ。」
集「うん。いいよ。でも予想もしなかったよ。まさか寮生活送ってるなんてさ。」
颯太「そうだ集!後でその大島の友達と親睦も兼ねてパーティしようぜ!」
集「ごめん颯太。今日は家族で夕食食べに行くんだ。明日なら空いてるから明日でいいかな?」
颯太「うーん…家の用事じゃ仕方ないな…それじゃ明日やろう!」
そして色々な説明を受けて体育館へ移動する。
真名「今日から入学してきた〜〜」
真名が新入生総代を務めてた。まぁ当たり前かな。頭脳明晰、容姿端麗だしね。
そして僕たちは3時間目の自由時間で
色々な人と話したりして帰路についた。
八尋「じゃあ俺たちはこっちの方だから。また明日同じ時間な。親睦会は放課後に大井町な。」
集「うん。また明日。」
そして1人になった途端またあの思考が巡ってきた。
何故だろう…何か大きな悲しみの冒険をしたような気がするけど、何も思い出せない。
----それでいいの。集。
どこからか語りかけてくる
----今はまだその時じゃないよ。私は、あなたのそばにいる
集「いのり…一体誰なんだ?」
なんだろう。心に大きい穴がぽっかり空いた気分になった。