ソードアート・オンライン~K・A・Y~   作:piroyuki

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ちょいとシリアス展開に・・・


暗雲

2024年4月某日~第22層KAY本部~

 

 

 

「キリトさん、ユリエールさんが来ました。」

 

 

 

団長室でキリトとアスナが執務をしていると、マヤが来客の旨を伝えにやってきた。

現在攻略層は60層まで進み、順調ともいえる。

そんな中、三大ギルドの一つ【アインクラッド解放軍】の団長、シンカーが解散を宣言、そしてDDAの団長ディアベルは失踪し、DDA内部も混乱している状態に陥っていた。

 

ユリエールはそんな「軍」のリーダー副官を勤めていた人物だった。

 

 

「通してくれ。」

 

「はい。」

 

 

キリトとアスナの知るユリエールは怜悧で聡明な人物、そしてシンカーを慕っていた印象をもっていた。

50層攻略時、キバオウ達の揉め事の後にヒースクリフとシンカーが同時にやってきたこと、エリシアというKoBの参謀の「手はず通り」という言葉・・・。そして軍の解散・・・この一連の出来事について調べる必要があった。

 

 

「キリト団長、アスナ副団長、お久しぶりです。」

 

「ユリエールさん、57層攻略会議以来ですね。」

 

「はい。それで、お話というのは・・・?」

 

「わかっていると思いますが、軍の事です。」

 

 

軍の解散の後、シンカーは自らとともに側近を引き連れて血盟騎士団へ入団した。

しかしあれだけ慕っていたはずのユリエールはそんなシンカーと袂を分かち、現在は有志を集ってはじまりの街の治安回復に尽力している。

 

 

「軍の解散宣言には、多くのメンバーが混乱しました。キバオウは失踪、有力メンバーはKoBに身を寄せましたが、中堅LVプレイヤーや他メンバーは行き場を失ったのです。私はそんなメンバーを見捨てることができず、そういったメンバーを集めて「自警団」を設立しました。」

 

「えぇ、それは私も聞き及んでいます。」

 

「現在は治安も安定し、自警団内部も結束が深まっております。」

 

「そうですか・・・。」

 

 

しかし気になるのはキバオウの失踪である。もちろんKAYもアルゴを使って情報収集にあたっているが、いまだ手掛かりがつかめずにいるのだ。そしてDDAのディアベルも同じように情報が途絶えていた。

キリトはその事態に対処すべく行動、今回ユリエールを招いていたのである。

 

「ユリエールさん、本題なのですが・・・」

 

「キバオウのことですね・・・。」

 

「はい。現在こちらでも情報を集めているところですが、未だつかめておりません・・・。なにか心当たりがないかと思いまして。」

 

「・・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「キリト団長、紅の騎士は御存じでしょうか?エリシアという血盟騎士団の幹部です。」

 

「ええ、最近頭角を現した固有武器保持者の・・・。」

 

「はい。そのエリシアなのですが、以前軍に所属していたことがあったのです。」

 

「軍に・・・?」

 

 

 

エリシアは50層攻略時に名乗った【鎌】使いで、それからヒースクリフに代わって攻略組を指揮、ヒースクリフは以来攻略に姿を見せていない。不審に思ったキリトは彼女についても情報を探っていた。しかし鼠のアルゴをもってしてもその素性が掴めずにいたのだ。

 

 

「それは本当なんですか?」

 

「はい。軍がMTDというギルドの頃の話です。当時は正直そこまでの強さはなく、彼女自身軍の低LVプレイヤーと下層区域でレベリングしていました。」

 

「一年以上前ですか・・・」

 

「はい。長直剣使いだったと記憶しています。」

 

「現在とは武器が違いますね・・・」

 

「はい・・・。そしてかなり臆病な性格でしたので、無理はさせずにホームでメンバーの補佐などをさせていました。」

 

「臆病な性格・・・か・・・。」

 

「そして25層攻略当時、彼女は脱退していきました。」

 

「25層攻略・・・・」

 

 

 

前回のアインクラッドで、25層攻略では軍がかなりの損害を受け、その後内部の補強のため攻略組とははずれていた。それをキリトとアスナは今回は未然に防ぐために暗躍し、軍は25層攻略以降も攻略組の中心三大ギルドの1団体として活躍してきたのだ。

 

 

「その脱退理由は・・・?差し支えなければ教えてください。」

 

「それは・・・当時彼女とPTを組んでいたメンバーがレベリング中に全滅し、その負い目で脱退を申請してきました。もちろんシンカーも私も止めたのですが、聞く耳をもたず・・・」

 

「・・・・・・そうですか・・・。」

 

「そんな・・・」

 

 

キリトはこのとき、思い出していた。

あのときの事を・・・・。

 

 

「すみません。これはキバオウの情報ではありませんね。しかし・・・」

 

「・・・?」

 

「当時のエリシアはキバオウから臆病ものと罵られていたことが何度もありました。」

 

「あの人の性格だとありえない話じゃないね。。。」

 

「ええ。キバオウは弱いメンバーをそういって焚きつけることでメンバーを奮い立たせて強くするという政策をとっていたので、エリシアに限ったことじゃないんですが、少なからずそういったことをされて恨みをかっていたのも事実・・・ということです。」

 

「まさか・・・・」

 

「いえ・・・これは私の思いすごしかもしれませんし、私自身も実際キバオウのやり方には賛同できませんでしたので・・・。」

 

「・・・・貴重な情報、感謝します。俺はこれから少し用がありますので今日はこのへんで・・・。」

 

「ユリエールさん、今日はありがとうございました。マヤちゃん、ユリエールさんを送ってあげて!」

 

「わかりました。」

 

「また何かありましたら連絡します。では・・・。」

 

 

 

何かが起きている。しかもよくない何かが・・・。突如姿を消したキバオウにディスベル、そしてヒースクリフにエリシア・・・。キリトとアスナが良かれとして行動した結果、2回目のアインクラッドには暗雲が立ち込めている。そんな予感を二人は感じていた。




うーん・・・なんか文章ってまとめづらいですねぇ
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