ソードアート・オンライン~K・A・Y~   作:piroyuki

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第一層攻略会議です。キバオウはんやエギルが出ます。そして新キャラ登場させます。


第一層攻略会議

ゲーム開始から3週間、ここまでこのアインクラッドでは500人もの犠牲者がでていた。しかしモンスターからの攻撃による犠牲者はあまり少なく、この世界に絶望し、自殺していった人たちのほうが多かったのだ。幸か不幸かその犠牲が減ったという事実はきっと喜んでいいのだろう。

俺とアスナのレべリングも順調に8になり、もうすぐ9になろうとしていた。正直レベルよりもプレイヤースキルのほうが物を言う世界。ただレベル補正も馬鹿にはできないのでレべリングは最前線でコツコツやっていた。

今日は前回よりも1週間ほど早い【第一層攻略会議】が始まる。

 

「今回は少し安心できると思わない?」

 

アスナのいうことはもっともだ。一週間前、ディアベルに声をかけられたのをきっかけに日々2時間ずつの訓練会をやっていた。鼠の宣伝効果もてきめんで、ボス部屋まで行きたいという希望者が後を絶たなかった。そして鼠はアスナに頼まれてこの宣伝の提供者はK・A・Yによるものだと伝えたのだ。

KAYが何者なのか興味本位で来る輩も多かったが、結局そのKAYが何者だったのかは未だ謎に包まれていた。

 

 

訓練によって選りすぐった48人による第一層攻略会議がディアベル主催で開始された。

 

 

パン!パン!

 

「それじゃあ!始めさせてもらいまーーす!!」

 

 

ディアベルの声に皆が一斉に注目した。

 

 

「みんな!俺の呼びかけに応じてくれてありがとう!俺の名前は皆も知ってる通りディアベル!職業は気持ち的にナイトやってます!」

 

「おいおいww」

 

「JOBシステムなくね?w」

 

「あっははは」

 

 

そういや前回もこんな軽いノリで雰囲気よかったな・・。

 

 

「皆には黙っていたが、すでにボス部屋は発見されている。」

 

 

「なんだって!?」

 

「公開してなかったのかよ!?」

 

 

「そうだ。みんなのLVやプレイヤースキルで生半可に挑まれたら犠牲が出るかもしれないという懸念を抱いていたからだ。」

 

 

「犠牲・・・」

 

「そ・・そりゃ・・・」

 

 

「ここで皆に紹介したい人たちがいる。キリト君、アスナ君、来てくれ」

 

 

「キリトだ。」

 

「あ・・アスナです。」

 

「この二人は開始2週間の時点でボス部屋までのマッピングが終わっていた。」

 

 

「まじかよ・・・!?」

 

「す・・すげえな・・・」

 

 

「彼らはそこであえて公開せず、ほかのビギナーや近いLVの人たちの腕を磨き、サポートしてくれていた。」

 

 

「おおお!!」

 

パチパチパチパチ

 

 

 

自然と拍手が湧きあがっていた。なんだかそれはむず痒くて心地いいんだけどはずかしいほうがそれを上回っていた。なんせ前回はヒールに徹して人から避けられるのが当たり前だったこともある。

 

 

「ちょっとまてやぁぁぁ!!!」

 

 

予想通りの人が飛び込んできた。

 

 

「あんさんら・・・βテスターやなぁ。」

 

 

 

今でも覚えている。こいつはキバオウ。前回も同じように乱入し、βテスターを罵っていた。そして俺をβテスターのチーター【ビーター】と呼んだ張本人。そしてアインクラッド解放軍の幹部でコーバッツやシンカ―を貶めた男だ。

 

 

「他にもこん中にβテスターがおるはずや!!!出てこんかい!!!!」

 

 

アスナの表情が一気に変わっていたのは言うまでもない。アスナも知っていたのだから。あのときの74層の出来事、そしてシンカ―の件、その末、愛娘ユイを失ったのも元はこの男が元凶だったのだから。

 

 

「わいはキバオウってモンや!今まで最初に茅場が宣告した200人はともかく!残りの300人の死者が出とるのは知っとるなぁ!βテスターの奴らはそいつらに詫び入れなアカンのや!!!」

 

「ベータ上がりの奴らはなぁ!こんクソゲームが始まったばっかりん時にビギナ見捨てて消えよったんや!!」

 

「奴らはウマい狩り場やらボロいクエスト独り占めして自分らだけポンポン強なって、その後もずーと知らんぷりや!」

 

「こん中におるはずや!β上がりの奴ら!!そいつらに土下座さして溜めこんだ金やらアイテム吐き出してもらわなPTメンバーとして命は預けられんし、預かれん!!」

 

 

 

どれだけ減っても犠牲者は犠牲者。1人の命に変わりはない。

どんなに頑張っても、どんなに手を尽くしても救えなかった命があることは俺もアスナも本当に悔しかった。やりきれない気持ちが強かった。

この会議の前日、黒鉄宮の生命の碑に二人で足を運んだ。犠牲者の数は減った。だがやりきれない気持ちから俺達二人はそこで手を合わせることを決めていた。

せめて、せめて安らかに眠ってほしい・・・と。

 

 

「おい、キリトゆうたなぁ。全部出さんk~~~~ぐああああ!!!」

 

「アンタ、いいかげんにしなさいよ!」

 

「あぁん!?姉ちゃん!やんのか!?」

 

「私たちはビギナーさんを見捨てた覚えはない!助けられるなら・・・助けたわよ・・・・」

 

 

 

「キバオウさんっていったか?ちょっと発言いいか?」

 

「な・・なんや?」

 

 

立ち上がったのは浅黒い肌で大柄な男だった。俺たちは知っていた。後に世話になる男「エギル」だ。

 

 

「俺の名前はエギル。あんたの言いたいことはつまり、βテスターが見捨てたからビギナーが死んだ。そう言いたいんだな。その責任を取って謝罪・賠償しろ。という事だな。」

 

「そうや!」

 

「この二つのガイドブック、アンタももらっただろう。」

 

「もろたで・・それがなんや!!」

 

「このガイドブックはな、βテスターがはじまりの街の主街区の道具屋、中央広場、出口、宿屋などのありとあらゆる主要施設で配っていたものだ。」

 

「KAYという筆者のクエストや狩り場情報などのものと、戦闘指南などの説明書のようなものだ。これはβテスターがつくったものだ。」

 

「いいか!!情報は手に入れられたんだ!だが何人もの犠牲者がでた!その失敗も踏まえて俺たちはボスにどう挑むべきなのか、俺はこの場で論議されると思ってこの場に来たんだがな・・。」

 

 

ああ、あいつは変わってない。当たり前だがエギルは前回もこうやって前にでてきてたっけ。

 

「くそっ・・・・」

 

 

キバオウは論破されて引き下がった。

 

 

「うん、ではいいかな?キリト君、アスナ君、すまなかった。そしてありがとう。君たちのおかげもあって犠牲者もこの数に抑えられたといっても過言ではないよ。戻ってくれ。」

 

「ディアベル・・すまん。」

 

「・・・」

 

 

このときのアスナの表情はなにかひっかかった。こういう顔のときのアスナは結構わかりやすくて、なにかを疑っている?そんな表情だった。

 

 

「では、会議を始める。まずは皆、それぞれPTを組んでみてくれ。」

 

 

他の人たちが次々とPTを組んでいくなか、俺とアスナは動かなかった。

 

 

「あの・・」

 

「ん・・・?」

 

「キリトさん・・ですよね?あの・・いっちばん最初に12人で戦術指南してたの覚えてますか?」

 

「え?・・・あぁ。」

 

 

まさか・・・とは思ってたけどたぶんそのまさかだ。マヤは前回のアバターよりもすこし地味な雰囲気だが、髪型のせいもあって妹の直葉にどことなく似ている。というよりそっくりさん?性格が控えめな感じなのは違うかな・・。ふいにシリカを思いだしてしまう。シリカは声と性格が似ていたから。

俺達はあの12人を放ってユイに会いに行った。そう、見捨てたも同然であってそのことは未だに後ろめたかった。キバオウが「見捨てた」といったのも実際は正しいのだ。

 

 

「私、あのときにいたマヤって言います。よかったら入れていただけませんか?」

 

 

正直返事に困っていた。マヤはあのとき一番戦い方が下手で、恐らく生きていないかもしれないと思っていたほどだった。生きていたのは嬉しいことだが、正直守れるという保証はない。そんな戸惑いの中、アスナが先に口を開いた。

 

「マヤさん、大歓迎です。」

 

「・・・・」

 

「ほんとですか?よかった・・・」

 

「他のPTにいるより、こっちのが安心できるでしょ?」ヒソヒソ

 

「あ・・あぁ。よろしくな。マヤ」

 

「はい!よろしくおねがいします!」

 

 

 

ある程度のPTが成立すると、ディアベルが口をひらいた。

 

 

 

「今回のボスは少し前に偵察にいった際確認した。【イルファング・ザ・コボルドロード】だ。そして取り巻きは3体【ルイン・コボルド・センチネル】だ。」

 

「おおおーーー!!」

 

「武器は斧とバックラー。ここからはまだ不確定だがHPバーの最後の1段が赤くなると、武器を持ち替える。βテスト時の情報によれば、曲刀カテゴリーのタルワールに持ち替える。」

 

「だがあくまでβテスト時のものだ。持ち替える武器が変更されている可能性もあるということだ。」

 

 

 

 

会議は順調にすすみ、明日の朝10:00に出発ということで解散となった。

俺達3人は宿へと向かった。

 

 

「あのー・・・つかぬことを聞いてもよろしいですか?」

 

「なぁに?」

 

「キリトさんとアスナさん、お二人は付き合ってるんですか?」

 

「~~~~~!!」

 

「あぁ、そうだよ?」

 

「そっかぁ・・・そうだよね・・・」

 

 

結構おしゃべりなアスナもこういった自分の浮いた話になるとすぐに照れる。ここに来るまでも何度かそういった質問をされたが、その受け答えをするのはいつも俺だった。

 

「で、マヤはどのくらいつよくなったのかな?」

 

「LVは6になりました。数時間狩れば7になるかもしれません。」

 

「そういや今回のメンバーは選りすぐりだったな・・。よし!実戦見せてもらうついでにレア武器のフィールドボスでもいくか!」

 

「え?キリト君?本気??」

 

「そろそろなんだよ。マヤの武器って槍だろ?」

 

「はい。一番向いてるってキリトさんに言われてからずっとです。」

 

「その槍がでるボスなんだよ。」

 

「はぁぁ・・・キリト君・・・いつもこうなんだからぁぁ・・・」

 

「いつも・・・かぁ・・・」

 

 

そのフィールドボスが出るのは東の区画。そこまで三人で談笑しながら歩いていった。いつもはアスナと二人きりだがこうして3人での会話もにぎやかで心地よかった。

 

フィールドボスの名前は【ルイン・コボルド・ランサー】このボスのレア武器が槍なのである。

 

「でやぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

ランサーの槍をキリトの背中のかすめると、そのままキリトは剣を右手から左手に持ち替えて切りかかる。そしてそのまま左手の剣を右手に持ち替えて背中に切りかかる。

 

 

「す・・・すごい・・・」

 

「でしょ?ボスにソロで挑むのなんてキリト君くらいなんだよー。」

 

「はい・・ほんとにすごい・・・」

 

「キーリートーくーん!?マヤちゃんの実力はぁぁ!?」

 

「あ!!ごめん!!わっすれてtうっわ!!!」

 

「ちょ!!ちょっとーー!!」

 

「アスナ!!スイッチ!!」

 

「てぁぁぁぁ!!!!!」

 

「マヤちゃん!!スイッチ!!」

 

「はっ・・はい!!!」

 

 

 

 

マヤの実力は実際目を見張るものだった。教えてきたのは基礎だったが、ここまで成長していると教えた甲斐があったというものだ。

戦ってみると控えめな性格とは裏腹に思い切りのよさが出ていてボス相手でも臆した風でもない。俺もアスナも嬉しかった。

 

無事に討伐は完了し、レア槍も回収できた。

しかもマヤのLAによる経験値でマヤは晴れてLV7になった。

 

 

 




オリキャラであるマヤのスペックを紹介

名前:マヤ
本名:松山舞
性別:女
年齢:14歳
武器:槍
備考:父親の会社がゲームソフトの問屋でそのツテでこのゲームを手に入れる。翌日に学校での話題作りにとやってみたのだがデスゲームに参加することとなってしまった不幸な女の子。性格は控えめで黒髪のボブカット。なので容姿は桐ケ谷直葉に似ている。
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