今回一番長いです(笑)
〈浦の星女学院・体育館…〉
『ワ〜!ワ〜!ワ〜!』
学園祭当日、目玉イベントであるラブライブ優勝者「Aqours」のライブを見ようと学生に限らず多くの人達が体育館に押し掛けていた。
ステージの上ではAqoursの9人が次の曲を歌おうとスタンバイしている。
千歌 「…チラ」
梨子 「…コク」
千歌 「…チラ」
曜 「…コク」
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
想いよひとつになれ
このときを 待っていた ♪
…………………………
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
『ワ〜!ワ〜!ワ〜!』
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜時は戻り、ことりと曜が〜〜〜〜
ディズニーランドに遊びに行った日〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ことり 「…あぁ〜楽しかったなぁ♪パレードも綺麗で素敵だったね〜♡」
暗くなりあちこちでイルミネーションが点灯された園内を並んで歩くことりと曜。
曜 「はい!凄く…綺麗でした…(パレードもあの時見れなくて…次は一緒に見ようって千歌ちゃんと約束したんだっけ…)」
ことり 「…曜ちゃん。」
曜 「は、はい!なんでありますか?」
ことり 「今日はことりとデートしてくれてありがとね!とっても楽しかったし嬉しかったよ♡」
ことりスマイルでお礼を言うことり。
曜 「そ、そんな…私こそ衣装づくりを手伝って貰ったうえにディズニーランドまで連れてきて貰っちゃって…ほんとにありがとうございます!凄い楽しかったです!」
ニッコリ笑って言う曜。
ことり 「そっか…楽しんでくれたなら良かった…じゃあちょっとは元気になれたのかな?」
曜を覗き込むように見つめながら言うことり。
曜 「…え?」
ことり 「曜ちゃん今日最初会ったとき凄く無理して笑ってたから…衣装作ってるときも心ここにあらずって感じで。だから思い切ってここに来てみたんだけど…あっ!でもことりも単純に曜ちゃんとディズニーランド来たかったよ?」
再びことりスマイルで言うことり。
曜 「…そ、そんな風に見えて…ました?」
ことり 「うん…曜ちゃん普段が元気一杯だからわかりやすいよ?(そっか…曜ちゃんも少し穂乃果ちゃんに似てるんだ…だからことり…)」
暫く何も言わず歩く二人。
曜 「……ことりさん。私…どうしたらいいのかわからないんです…」
ことり 「え?…やっぱり何か…」
曜 「…ポロ……ポロポロ…」
突然曜の瞳から涙が溢れ始める。
ことり 「え?…よ、曜ちゃん!?」
ビックリすることり。
曜 「私…グス…千歌ちゃんに嫌われちゃったみたいで…グス…着メロも変えられちゃうし…真姫さんちでめちゃくちゃ避けられるし…グス…せめて可愛い衣装頑張って作ろうと思っても…空回りで…グス…もうどうすればいいのか…!」
そう言うと曜は顔を覆って泣き始めてしまう。
ことり 「よ、曜ちゃん!」
どうしていいか分からずオロオロすることり。
曜 「す、すびません…ヒック…いきなり、こんな…ヒック…ぜっかく…ヒクッ…ディ、ディズニーランドに…」
『ハグッ』
ことり 「ううん…いいよ。落ち着くまでこうしてるから…」
そう言いながら泣きじゃくる曜をことりは優しく抱きしめた。
曜 「ことりさん…!
……ヴワ〜ン!」
ーーーーーーーー
〈同じ頃、穂乃果の家…〉
穂乃果 「…そっか。」
千歌 「すいません長々と…(穂乃果さんずっと黙って聞いててくれたな…)」
穂乃果 「フフフッ…」
千歌 「え?…な、何で笑うんです?」
予想外の穂乃果の反応に戸惑う千歌。
穂乃果 「あ、あぁ…ゴメンゴメン!…昔ね、穂乃果も千歌ちゃんと同じことしたなって…思い出しちゃったんだ。」
テヘッと笑う穂乃果。
千歌 「同じ…こと?」
穂乃果 「私もね…ことりちゃんを泣かせて海未ちゃんにぶたれたな〜って…」
頭を掻きながら言う穂乃果。
千歌 「エェ〜!?あ、あんなに仲良しな3人にそんなことが!?」
穂乃果 「…うん!」
テヘペロをする穂乃果。
千歌 「………穂乃果さんはその時…どうしたんですか?」
下を向いて尋ねる千歌。
穂乃果 「わたし?…私は〜…う〜ん…どうしたんだっけ?」
千歌 「ガクッ!…私が聞いてるんですけど…」
穂乃果にジト目を向ける千歌。
穂乃果 「そっか……でもね、千歌ちゃん…千歌ちゃんはもうどうしたらいいのかわかってるんでしょ?」
千歌 「え…そ、それは…」
穂乃果 「大丈夫!きっと曜ちゃん千歌ちゃんが来てくれるの待ってるから!」
千歌 「そ、そうですかね?…わたし結構ひどい態度とっちゃいましたけど…」
バツが悪そうに言う千歌。
穂乃果 「大丈夫だよ!だって曜ちゃん千歌ちゃんのこと大好きだもん!…千歌ちゃんもでしょ?」
優しく微笑んで千歌を見つめる穂乃果。
千歌 「え?…まぁ…そう…なんですかね?」
横を向いて真っ赤な顔で答える千歌。
穂乃果 「フフッ。待ってて!今ことりちゃんに連絡するから…」
スマホを手に取る穂乃果。
千歌 「あっ!…あの…やっぱり私沼津に帰ります!」
穂乃果 「え…やっぱり会うの怖いの?」
千歌 「あっ…それもあるけど…曜ちゃんの衣装づくりの邪魔したくないし…出来れば沼津で2人きりで会って話したい…から…」
赤い顔で言う千歌。
穂乃果 「そっか… わかった!……でも千歌ちゃんも大変だね〜。あのことりちゃんに曜ちゃんを狙われちゃうなんて!」
ニヤッとした顔で千歌を見る穂乃果。
千歌 「だ、だから穂乃果さんに助けを求めて練習抜け出して来たんじゃないですか〜!(…みんなからなかば無理矢理来させられたのもあるけど…)…それにことりさんだって曜ちゃんに取られちゃうかもですよ!?」
冗談のつもりで言う千歌。
穂乃果 「え…?い、いや〜…言われてみればそうだね〜…で、でもほらことりちゃんと穂乃果はさ…だ、大丈夫だから!」
突然しどろもどろになる穂乃果。
千歌 「(あれ?結構動揺してる…)」
穂乃果 「じゃ、じゃあ千歌ちゃん!私がことりちゃんを曜ちゃんに取られないためにも…とにかく、ファイトだよ!」
千歌 「は、はい!(こんなとこで生『ファイトだよ!』見れた〜…)」
ーーーーーーーー
ーーーーーーーー
〈同じ日の昼、浦の星女学院・屋上…〉
果南 「善子ちゃんはやっぱり身体硬いね〜」
善子の背中に座るようにしながら言う果南。
善子 「ヨ、ヨハネ!…イタタタタッ!」
花丸 「善子ちゃん堕天使キャラのポーズばっかりしてるからづら…」
鞠莉 「善子はアイアン・ボディだね!」
発音良く英単語を言う鞠莉。
善子 「ヨハネだってば!…アイアンボディって何よ!?それにキャラじゃなくて本物の堕天使よ!!」
梨子 「………(初めて誰かをぶっちゃったな…」)
屋上フェンスの近くで梨子は自分の右手を見つめていた。
ダイヤ 「梨子さん…あの二人ならきっと大丈夫ですわよ。」
梨子 「!…ダイヤさん。」
ダイヤに声をかけられ振り向く梨子。
ルビィ 「そうだよ!だからルビィたちは練習を、
ガンバルビィ!」
梨子を励ますように元気よくポーズを取るルビィ。
梨子 「ダイヤさん…ルビィちゃん…そうだね!」
ーーーーーーーー
ーーーーーーーー
〈再び夜のディズニーランド…〉
曜 「ヒック…グス…」
ことり 「落ち着いた?曜ちゃん…」
腕の中の曜の頭をナデナデすることり。
曜 「…うん…グス……えへへ。」
ことり 「?…どうしたの?」
曜 「ことりさん…グス…ママみたいだなぁって…」
鼻をすすりながら甘えるように言う曜。
ことり 「ママか〜…じゃあことりのことママって呼んでもいいよ♡」
曜 「えっ?」
赤い顔になる曜。
ことり 「クスッ…でもことり曜ちゃんみたいな子供が欲しいな〜♡」
曜 「よ、養子でありますか?」
ことり 「フフッ まぁ妹でもいいけど♪」
曜の頭をナデナデしながら言うことり。
曜 「私もことりさんみたいなお姉さん…欲しいです…」
ことりの腕の中で嬉し恥ずかしそうに言う曜。
ことり 「嬉しいな♡…でも良かった!曜ちゃん泣きやんだね!」
曜 「…は、恥ずかしいであります。ことりさんの服も濡らしちゃった…」
ことり 「全然大丈夫だよ♪…どうする?今日はウチに泊まってく?」
曜 「ううん…大丈夫です。まだ電車間に合うし…帰るであります!でも…ありがとうです。」
ことりの優しさに感謝する曜。
ことり 「…そっか。あのね?曜ちゃん…」
曜 「…何でありますか?」
ことり 「…千歌ちゃんきっと曜ちゃんのこと嫌いになんかなってないよ!」
曜 「…そう…かな?」
ことり 「きっと曜ちゃんのことが大好き過ぎて気持ちを上手く伝えられてないんだよ。」
曜 「………」
ことり 「私もね…どちらかというと想ってることを伝えるのが苦手なタイプだから…だから一度千歌ちゃんの話しを聞いてあげて?」
曜 「…でも千歌ちゃん…私に会ってくれるかな?」
不安げに言う曜。
ことり 「うん!千歌ちゃんきっと沼津で曜ちゃんのこと待ってるから!」
曜 「だったら…いいんですけど…」
ことり 「大丈夫!…でももし千歌ちゃんがこれ以上曜ちゃんを泣かせたら…千歌ちゃんの事ことりのおやつにしちゃうから!」
ニヤリとした顔をすることり。
曜 「こ、ことりさん?おやつに…ですか?」
ことり 「うん!…だからそうならないように祈ってます♡…(本当は穂乃果ちゃんから千歌ちゃんが沼津で待ってるってLINE来てたけど…曜ちゃんに伝えるかどうかは任せるってことだし…)」
曜 「 (千歌ちゃんは美味しいのかな?…みかん味…かな? クスッ)」
ーーーーーーーー
ーーーーーーーー
〈沼津駅…〉
『プシュ〜』
曜 「…(千歌ちゃんホームにいたりして!…とか思ったけど…)…いる訳ないか!」
最終電車から降りた曜はキョロキョロ辺りを見回しながら改札を出た。
曜 「さてと…もうバスはないからママに頼むかタクシーで帰るか…(あれ?バスもうないのにだれか座ってる?)」
今更ながら深夜の街に不安を感じる曜。
曜 「千歌ちゃん…まだ起きてるかな?(電話…してみようかな?…でもまだ怒ってるよね…)…………エ〜イ!!玉砕覚悟であります!」
電話帳の千歌の欄の発信ボタンを押す曜。
『ピッ!トゥルルル…』
曜 「ドクッ…ドクッ…(き、緊張するでありま…)」
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
想いよひとつになれ
このときを 待っていた ♪
…………………………
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
曜・千歌 『え!?』
曜 「…この着メロ…ていうかそこで鳴って…」
千歌 「曜ちゃんからだ!」
ドキドキしながら電話に出る千歌。
ピッ
千歌・曜 『モ、モシモシ!?』
千歌 「よ、曜ちゃん!?今どこにいるの…って…あれ?声が…?」
曜の声がすぐ近くから聞こえる気がしてキョロキョロ周りを見回す千歌。
曜 「千歌ちゃんの後ろであります!」
千歌 「よ、よ、曜ひゃん!?」
曜 「よ、曜ひゃん?」
苦笑いする曜。
千歌 「…もう!今何時だと思ってるの!?こんな遅くなるんならことりさんのお家に泊めて貰えば良かったじゃん!…もう終バスも行っちゃったよ!?」
深夜に帰って来た曜を怒る千歌。
曜 「…うん…実はことりさんにも泊まっていく?って言われたんだけど…」
千歌 「けど!?」
曜 「どうしても…千歌ちゃんに今日中に会って話したかったから…」
千歌 「…な、何それ?」
真っ赤な顔になる千歌。
曜 「…そう言う千歌ちゃんこそこんな夜遅くにこんな所に1人でいたら危ないよ?」
千歌 「だ、だって!…もうバスもないし曜ちゃんが帰ってきたら自転車で…送っていこうかと思って…ずっと待ってたの!!」
赤い顔で言う千歌。
曜 「ち、千歌ちゃん…! 」
嬉しくて涙目になる曜。
千歌 「ちょ!スト〜ップ!…曜ちゃんもう泣かないで!また梨子ちゃんにぶたれるよ〜!」
急に焦り出す千歌。
曜 「…え!?千歌ちゃん梨子ちゃんにぶたれたの!?」
驚く曜。
千歌 「いやいや…今のは聞かなかったことに…と、とにかく帰ろ?…自転車だけど…」
近くに停めてた自転車に手を乗せる千歌。
曜 「うん!」
『シャーーー』
後ろに曜を座らせ深夜の沼津の街で自転車をこぐ千歌。
曜 「千歌ちゃん大丈夫?私…重くない?」
申し訳なさそうに聞く曜。
千歌 「うん…重くないよ…」
曜 「…ねぇ千歌ちゃん?」
千歌 「何?曜ちゃん…ハァ…」
若干息を切らしながら聞く千歌。
曜 「千歌ちゃん携帯の着メロ…また『想いよ一つになれ』に戻したんだね。」
千歌 「戻す?私ずっと着メロ同じだよ?」
曜 「え?…でも穂乃果さんからかかってきたときは『ユメノトビラ』が…」
不可解な顔で聞く曜。
千歌 「あぁ…あれは穂乃果さんからかかってきた時だけだよ!曜ちゃんとお揃いの着メロ絶対変えたくはなかったから。…だから梨子ちゃんに個別設定?みたいなのがあるって聞いてそれでやり方聞いて…」
曜 「そう…だったんだ。やっぱり私バカ曜だ…」
そう言うと曜は千歌の背中に寄りかかった。
千歌 「…バカ曜?またそれ?…あっ!曜ちゃん見て!」
曜 「どうしたの?千歌ちゃん?」
千歌 「月がほら!…満月で海に写って…凄いきれい!」
海の方を見ながら言う千歌。
曜 「ほんとだ!」
ーーーーーーーー
千歌 「ハァハァ…やっと着いた…」
息を切らしながら曜の家の前で自転車を停める千歌。
曜 「だ、大丈夫千歌ちゃん?だから途中で変わるって言ったのに…」
千歌「いいの!」
曜 「でも…」
千歌 「私は曜ちゃんを二回も泣かせた馬鹿チカだから…いいの!」
曜 「千歌ちゃん…」
千歌 「あぁ〜!また泣きそうだし!」
曜 「だっ、だって嬉しいんだもん!」
千歌 「な〜に?私が馬鹿チカなのが嬉しいの?」
ムッとした顔になる千歌。
曜 「違くて!… 千歌ちゃんとこうやって普通に話したり出来ることが…嬉しいの!」
千歌 「私芸能人とかじゃないんだけど〜…」
曜 「そういうことじゃなくて!」
千歌 「……でもね、私も…嬉しいよ。」
優しく微笑んで言う千歌。
曜 「ち、千歌ちゃん〜!!」
たまらず千歌に抱きつく曜。
千歌 「あぁ〜!だ、だから泣かないでよ〜!」
困った顔で言う千歌。
曜 「泣いてないもん!」
千歌 「思いっきり泣いてますけど…」
曜 「泣いてないの!」
千歌 「いやだって…ほら!」
曜 「泣いてないったら!」
千歌 「…わかったよ!曜ちゃんは泣いてない!」
苦笑いで言う千歌。
曜 「…うん!」
少しの間そのままの状態でいる二人。
すると千歌が曜の肩を抱いて言った。
千歌 「…曜ちゃん…ごめんね。」
曜 「!……うん!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜〜学園祭当日〜〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『ワ〜!ワ〜!ワ〜!』
体育館に集まってくれた人達に向かって千歌が話し出す。
千歌 「…皆さん!今日は浦の星女学院に来てくれて本当にありがとうございます!この学校には私達Aqours以外にも素晴らしい所がたくさんあるんだってことが伝わってくれていたら嬉しいです!」
『ワ〜!ワ〜!ワ〜!』
千歌 「…それじゃ次の曲が最後になります!
聞いてください!
千歌 「…チラ」
梨子 「…コク」
千歌 「…チラ」
曜 「…コク」
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
想いよひとつになれ
このときを 待っていた ♪
…………………………
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
とりあえずここで第2章最初の山場が終わりです。
また一つ試練を乗り越えて曜チカの絆は深まったのでした…
物語は若干様子がおかしい穂乃果とことりを引き連れて次の山場、
『血のクリスマス』へと向かって行きます…
果たして学祭の結果浦女の運命は動いたのか?
次回、「ラブリーシックス」