行き当たりバッタリイフライブ!   作:山本富士

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少し間が空きましたが前編の続きです。


第20話 A-μ'sクリスマスパーティー 後編

 

 

穂乃果 「こ、ことりちゃん…もしかして結構お酒飲んだ?」

 

 

12月24日の夜、μ'sとAqoursのメンバーそして雪穂と亜理沙が参加しているクリスマスパーティー会場の西木野邸に遅れてきた穂乃果。

いつもと違うことりの様子を見た穂乃果はことりが酔っているのではないかと思い尋ねた。

 

 

ことり 「 え〜?…ことり酔っ払ってなんかないよ〜?アハハ〜♪」

 

陽気に答えることり。

 

 

真姫 「…ことりって結構お酒強かったの?」

 

明らかに酔っ払っていることりを見てことりを良く知る海未に聞く真姫。

 

海未 「ま、まぁ飲めはしたと思いますが…あんなことりは初めて見ます…」

 

 

曜 「こ、ことりちゃん?大丈夫?…ちょっとあっちで座って休んでたら?」

 

ことりを心配するクリスマスパーティー幹事の曜。

 

 

 

ことり 「あ!曜ちゃ〜ん♪

 

曜ちゃんは私の天使だよ〜♡ 」

 

 

 

そう言うとことりは曜にフワッと抱き付き顔を近づける。

 

 

 

 

 

曜 「え?ことりちゃ

 

 

 

 

 

 

『チュ〜♡』

 

 

 

 

 

 

曜 「……!……」

 

 

 

突然柔らかい感触を唇に感じ目を見開き固まる曜。

 

 

 

 

 

全員 『……!!?』

 

 

 

 

それを見て同じく固まる一同。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

 

曜 「…ムグ……ちょ、ちょっと…ことりちゃん!?

 

 

ことりから唇と身体を離す曜。

 

 

 

 

千歌 「……ハッ!…ちょっ……ことりさん!!?何やってんですか!!?

 

 

大声でことりにそう言ってそのまま向かって行こうとする千歌。

 

 

梨子 「駄目!千歌ちゃん!!」

 

 

慌てて千歌の身体を抑える梨子。

 

 

 

ことり 「え〜?…曜ちゃんことりのこと嫌いなの〜? ウルウル 」

 

曜に身体を引き離され目を潤ませることり。

 

曜 「そ、そういう訳じゃ…み、みんなも見てるし…ってそういう問題じゃないけど!」

 

真っ赤な顔でしどろもどろになって答える曜。

 

 

ことり 「じゃあもっかいしよ〜?♡」

 

 

再び曜に抱きつこうとすることり。

 

 

海未 「ことり!いい加減に…!」

 

 

 

千歌 「ことりさん!!」

 

 

 

 

『グイッ』

 

 

 

誰かに腕を掴まれることり。

 

 

 

ことり 「いたっ!…そ、そんな強く掴んだら痛いよ〜穂乃果ちゃん〜!」

 

 

穂乃果 「…ことりちゃんどうしたの?酔っ払ってるとはいえ…みんな引いてるよ?」

 

心配しつつ真面目な顔付きで聞く穂乃果。

 

 

ことり 「え〜?何で〜?こんなにことりと曜ちゃんラブラブなんだよ〜?…穂乃果ちゃん嫉妬してるんでしょ〜?」

 

笑顔で言うことり。

 

穂乃果 「そうじゃなくて!……ことりちゃん向こうで話そ?…真姫ちゃん空いてる部屋とかないかな?」

 

真姫 「ちょっと待ってて。今鍵を開けて…」

 

 

ことり 「え〜?ことり曜ちゃんと離れるのやだよ〜!曜ちゃんも一緒にいこうよ〜!」

 

 

突然駄々をこね出すことり。

 

 

千歌 「ことりさん!…ちょっと酔いを覚まして来てください!」

 

 

怒りを含ませた声で千歌が言う。

 

ことり 「だからことりは酔っ払ってなんかないよ〜?千歌ちゃんなんでそんなに怒ってるの〜?」

 

ニコニコ笑いながら聞くことり。

 

千歌 「そ、それは…」

 

顔を赤くして言葉に詰まる千歌。

そんな千歌をからかうようにことりは言った。

 

ことり 「もしかして〜千歌ちゃんも嫉妬してるのかな〜?

 

…ことりが曜ちゃんのファーストキスを奪っちゃったから♡

 

そう言うとことりは千歌にパチッとウィンクした。

 

 

千歌 「この…!」

 

 

両肩を抑えていた梨子の手を振りほどきことりに向かって行く千歌。

 

 

梨子 「千歌ちゃん!!」

 

 

 

 

 

『バシンッ』

 

 

 

 

 

 

 

「……………いたい」

 

 

「…いたいよ穂乃果ちゃん。」

 

 

 

 

叩いた頬っぺたの感触を手に感じながら穂乃果は言った。

 

穂乃果 「…ごめんね千歌ちゃん… みんなもごめん…全部…全部穂乃果が悪いから…」

 

 

 

 

千歌 「穂乃果…さん?」

 

驚いた顔で穂乃果を見る千歌。

 

 

海未 「穂乃…果…」

 

 

 

曜 「こ、ことりちゃん…私気にしてないから…ちょっと休んできて?」

 

笑顔を作って言う曜。

 

ことり 「…なんで?」

 

曜 「だ、だからことりちゃんちょっと酔い過ぎてるみたいだから…」

 

 

ことり 「穂乃果ちゃん…なんでことりには謝ってくれないの?」

 

叩かれたほっぺたを押さえながら悲しそうな顔で聞くことり。

 

穂乃果 「え?…だ、だから…とにかく向こうの部屋行こ?」

 

ことりの手を掴み移動しようとする穂乃果。

 

…だがことりはその場から動かず穂乃果に言った。

 

 

ことり 「ことりね…昨日凄く楽しみにしてたんだよ?…」

 

 

海未 「ことり…」

 

 

穂乃果 「そ、それは……ほんとにごめん。」

 

 

言葉に詰まってしまいことりの手を離す穂乃果。

 

…するとことりがぽつりぽつりと話し出す。

 

 

ことり 「穂乃果ちゃん…一年前くらいからことりが穂乃果ちゃんのこと誘ってもいつもライブかアルバイトばっかりで…ラインや電話してもいっつも疲れてて…だんだん連絡もしづらくなって…夏にことりが留学してるときアメリカに来てくれたけど…ライブしたいからってほとんど一緒にいれなくて…前回のラブライブで穂乃果ちゃんがソロで歌うっていうからことり頑張って衣装作ったんだよ?そしたらディズニーランド一緒に行ってくれるかなって…それなのに今度はA-μ’sのことに夢中になっちゃって…でも穂乃果ちゃんが喜んでくれるならって思って曜ちゃんとなんとか時間作ってA-μ’sの衣装も用意しなきゃって……A-μ’sの練習も頑張って…やらなきゃって…」

 

 

その場にいる全員が黙ってことりの話しを聞いていた。

 

 

海未 「ことり…」

 

曜 「ことりちゃん…」

 

 

ことり 「ことりね…別にどうしてもディズニーランドに行きたかったんじゃないよ?…ただ…穂乃果ちゃんの喜ぶ顔が見たいから…穂乃果ちゃんにとって必要とされる存在でありたいと思ったから…だから…頑張って…でも……でももうことり疲れちゃった!

 

ずっと下の方を見て虚ろな目で喋っていたことりが急に顔を上げニコっと笑う。

 

 

穂乃果 「ことりちゃん……ことりちゃんは穂乃果にとって…必要な存在だよ?…忙しくて付き合いが悪かったのはほんとにごめん!…でもね?…でも私ね……私…」

 

 

ことり 「ううん!ことりは大丈夫だから!……だから穂乃果ちゃんは思い切りやりたいことをやって?ことりは…大丈夫だから…」

 

再び下を向くことり。

 

先程まで賑やかだったパーティー会場は静まり返っていた。

 

 

ことり 「ごめんね千歌ちゃん!ごめんね曜ちゃん!ごめんねみんな…

 

あ!そうだ!明日までに提出しなきゃいけない課題の服まだ仕上がってなかったんだった!…みんなごめんなさい!ことり先に帰るね!」

 

 

曜 「え?ことりちゃん帰っちゃうの!?」

 

驚いた顔で聞く曜。

 

 

ことり 「うん!…それじゃ…行く…ね…? フラフラ〜 」

 

歩き出そうとするがヨロけてしまうことり。

 

ことり「…あ、あれれ?な、なんか真っ直ぐ歩けない?」

 

近くのテーブルに手をつくことり。

 

真姫 「ことり!…帰るならちょっと休んで酔いを冷ましてからにしなさいよ!それかうちの車で家まで送るわよ?」

 

体勢を立て直そうとすることりに手を貸しながら尋ねる真姫。

 

ことり 「えっ?…だ、大丈夫だよ〜!一人で帰れるってば〜」

 

フラフラしながらウィンクすることり。

 

 

 

『ガシッ』

 

 

ことり 「え?穂乃果ちゃん?だからことり一人で帰れるよ〜!」

 

再び腕を穂乃果に掴まれ振りほどこうとすることり。

 

 

穂乃果 「…真姫ちゃん!部屋の鍵お願いしていい?」

 

真姫 「あ…うん。じゃあこっちだから…」

 

そう言うと穂乃果と真姫は嫌がることりを部屋から連れ出して行く。

 

 

ことり 「やだよ〜!離してよ〜!ことりはお家帰るの〜〜!曜ちゃん助けて〜…………」

 

 

 

 

 

全員 『……………』

 

 

三人が部屋から出て行っても誰も口を開こうとしない。

 

 

海未 「…わ、私も様子を見て来ます!」

 

三人の後を追って部屋から出て行く海未。

 

 

曜 「わ、私も…!」

 

海未と一緒に行こうとする曜。

 

…しかしその時だれかに肩を掴まれる。

 

 

曜 「か、果南ちゃん?」

 

果南 「…任せよう?先輩達に…」

 

微笑んで言う果南。

 

その隣で同じく笑顔で頷く鞠莉とダイヤ。

 

 

 

曜 「ことりちゃん…」

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

『バタバタバタバタバタバタバタバタ!』

 

真姫の家の敷地内にあるヘリポートで小原家のヘリコプターのプロペラが勢いよく回り出す。

 

鞠莉 「今日は10人乗りのヘリで来たのでみんなで帰れマース!」

 

Aqoursメンバーに向かって笑顔でVサインする鞠莉。

 

ルビィ 「ル、ルビィは電車の方が〜…」

 

青い顔で言うルビィ。

 

ダイヤ 「今日はもう電車は終わってますわ…ルビィ…今回は諦めてお乗りなさい!…それとも歩いて帰ると言うのですか?」

 

ルビィ 「 ルビィ…歩こうかな?」

 

苦笑いしながら言うルビィ。

 

花丸 「ルビィちゃん!夜道を何十キロも歩くのは修験道でも危ないづらよ?…大丈夫!まるがずっと手にぎってるづらよ♡」

 

 

梨子 「わ、私は夜明けを待って始発で帰ろうかな…」

 

顔をヒクつかせながら言う梨子。

 

ルビィ 「じゃ、じゃあルビィも!パアァ」

 

便乗するルビィ。

 

 

ダイヤ 「ブッブ〜ですわ!!」

 

花丸 「二人とも往生際が悪いづら!!」

 

 

リコルビィ 『ピギャ!』

 

 

 

曜 「…………」

 

千歌 「よ〜うちゃん!どうしたの?ボ〜ッとしちゃって!」

 

暗い顔でうつむいていた曜に千歌が明るく声をかける。

 

曜 「千歌ちゃん…」

 

千歌 「…ことりさんが心配?」

 

優しく尋ねる千歌。

 

曜 「…うん。」

 

 

千歌 「ねぇ曜ちゃん?」

 

曜 「なぁに?千歌ちゃん…」

 

 

 

 

 

 

千歌 「私も…キスしていい?」

 

 

 

曜 「……え?

 

 

 

エェェ〜〜〜ッ!!!?

 

 

顔を真っ赤にして驚く曜。

 

 

 

 

千歌 「クス …冗談だよ!」

 

パチッとウィンクする千歌。

 

千歌「(でも…ほんとは…テレ)」

 

 

 

曜 「ち、千歌ちゃん… ビックリしたよ〜!」

 

赤い顔で苦笑いする曜。

 

千歌 「良かった…笑った。」

 

曜 「え?」

 

千歌 「曜ちゃんことりさんが部屋出てってからずっと…ずっと泣きそうな顔してるんだもん!」

 

曜 「千歌ちゃん… グス 」

 

千歌 「だ、だから泣かないで!」

 

曜 「うん…ありがとう!グスン 」

 

千歌 「な、泣いてるし…まぁ…いっか!」

 

 

果南 「曜ちゃん!千〜歌!な〜にラブラブしてるの!?私も混ぜて♡」

 

後ろから二人の肩に両腕を回してハグする果南。

 

千歌 「か、果南ちゃん!」

 

曜 「果南ちゃんも…ごめんね。」

 

申し訳なさそうに果南に謝る曜。

 

果南 「ん〜〜??」

 

曜 「せっかくのクリスマスなのにこんな感じになっちゃって…」

 

果南 「何で曜ちゃんが謝るの!…私は凄い楽しかったよ♪……素敵なクリスマスパーティ企画してくれてありがとね!曜ちゃん幹事お疲れ様♡ ナデナデ」

 

曜の頭をニコニコしながら撫でる果南。

 

曜 「か、果南ちゃん… テレ 」

 

 

鞠莉 「さぁ!三人とも!いつまでコソコソやってるのデースか?そろそろナイト エアー トラベルに出発するよ〜?」

 

ウィンクしながら言う鞠莉に三人は笑顔で答えた。

 

千歌・曜・果南 『うん!今行く!』

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

『バタバタバタバタバタバタバタバタ』

 

 

夜の東京の上空を飛ぶ小原家10人乗りのヘリコプター。

 

 

花丸 「未来づら〜!!!」

 

楽しそうな花丸。

 

 

ルビィ 「ピギャ〜〜〜〜!!!」

 

梨子 「あ、あの世に吸い込まれる〜〜!!!」

 

全く楽しくなさそうなルビィと梨子。

 

 

 

鞠莉 「チカっち!」

 

千歌 「ん?どうしたの?鞠莉ちゃん?」

 

窓の外を眺める千歌に鞠莉が話しかける。

 

 

鞠莉 「穂乃果さん…チカっちの代わりに叩いてくれたんだよ?大好きなことりさんのこと…」

 

千歌 「……うん。」

 

鞠莉 「μ’sはやっぱり素敵なスコォールアイドォだね♪……だから大丈夫だよ!ことりさんもA-μ’sも…」

 

微笑む鞠莉。

 

千歌 「……うん!」

 

 

鞠莉 「……ところでチカっち…」

 

千歌 「うん?」

 

鞠莉 「マリー…何か忘れてる気がするのデースが…」

 

千歌 「え?忘れ物?…でも言われてみれば私も…」

 

顎に手を当てて考える二人。

 

 

 

花丸 「…そういえば善子ちゃんどうしたんづら?」

 

 

ポツリと言う花丸。

 

 

全員 『………え? (汗)』

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

〈再び西木野邸…〉

 

 

にこ 「ま、まぁあれよ!生きてれば色々あるわよ善子! アセ 」

 

凛 「よ、善子ちゃん?今日は凛のうちに泊まるかにゃ? アセ 」

 

花陽 「善子ちゃん!うちで美味しい新米食べていきなよ! ウィンク 」

 

真姫 「善子!うちの空いてる部屋どこでも使いなさいよね! ホホエミ 」

 

希 「あ!そうだ!うちでみんなで二次会すればいいやん?どう?善子ちゃん? エガオ 」

 

雪穂 「あ!それいいですね!善子ちゃんそうしよ? ニコニコ 」

 

亜理沙 「希さんちで善子ちゃんと朝までパーティ♪ ハラショ- 」

 

 

 

善子 「グス…

 

………です。」

 

 

善子を囲んで気を使う先輩達にベソをかきながら何か呟く堕天使。

 

 

 

にこ・凛・花陽・真姫・希・雪穂・亜理沙

 

『え?』

 

 

 

 

善子 「だから善子じゃなくてヨハネですぅ!!!私はトイレに行ってる間に置いていかれるようなどうでもいい存在なんですぅ!!!。゚ヽ(゚`Д´゚)ノ゚。 ヴワ--ン!! 」

 

聖なる夜の秋葉原の空に地上に取り残された堕天使の悲痛な叫び声が響き渡った…

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




色々あったクリスマスパーティーですが最後美味しいところは堕天使が持って行きました。

10話前の冒頭のシーンで穂乃果が叩いたのは結局ことりちゃんでした。
このあとほのことは仲直り出来るのか?
千歌はことりを許せるのか?
善子は沼津にどうやって帰るのか?

そして第2章になってからほぼ出番のない賢くて可愛い人がもうすぐ現れます!

次回、「A-μ'sの新リーダー」
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