行き当たりバッタリイフライブ!   作:山本富士

36 / 54
第22話 エリーチカの新技

 

〜A-μ's新年最初の練習後〜

 

 

〈沼津・千歌の家…〉

 

 

千歌 「それにしても穂乃果さん…どこに行っちゃったのかな?」

 

梨子 「希さんや海未さんは心配しなくて大丈夫って言ってたけど…」

 

曜 「今までも時々いきなり遠くに歌いに行っちゃったりしてたみたいだからね…。…でもやっぱりクリスマスの時の事と関係…あるのかな?」

 

クリスマスパーティーの時の事を思い出す三人。

 

千歌 「ねぇ曜ちゃん?…ことりさんも練習来てなかったけど…やっぱり来づらいの…かな?」

 

梨子 「ことりさん千歌ちゃんがまだ怒ってると思ってるんじゃないのかな〜?」

 

千歌 「ウッ…や、やっぱりそう思います?」

 

気まずそうな顔をする千歌。

 

梨子 「どうかなぁ?あの時の千歌ちゃん怖かったもんなぁ…」

 

少し大袈裟な感じで言う梨子。

 

千歌 「もう!梨子ちゃんのいじわる!」

 

曜 「ううん…そうじゃないみたい。千歌ちゃんのことは凄い気にはしてるけど…酔ってたとはいえ合わせる顔がないって…」

 

苦笑いする曜。

 

千歌 「わ、私は…別にもう…」

 

曜 「…でもことりちゃんが来ない理由は違うみたい。 …ことりちゃんね…」

 

 

 

 

ーーーーーーーー

 

〈ことりの家…〉

 

ことり 「そっか〜 …ダイヤちゃんがリーダーなら大丈夫だね!」

 

海未 「はい…まだ高校生とはいえAqoursのことも私たちμ’sのことも誰よりもわかっているようですし。」

 

微笑みながら言う海未。

 

ことり 「…なんかことり情けないな。ダイヤちゃんより四歳も年上なのにみんなに迷惑かけちゃって…みんな呆れてるよねことりのこと…」

 

海未 「…そんなことありませんよ!みんなことりのことを心配しています。それにみんな…とくに私たちμ’sはずっとことりと穂乃果のことを見てきているのですから。二人の気持ちは理解しているつもりです!」

 

優しく微笑む海未。

 

ことり 「海未ちゃん… グス いつもありがとう!」

 

涙ぐんでお礼を言うことり。

 

海未 「…やはり練習は暫く出てこれませんか?」

 

ことり 「…うん。今は卒業制作の服作りに集中したいんだ… 海未ちゃん私ね!…パリコレ目指してみようと思うんだ!」

 

明るい表情で言うことり。

 

海未 「パ、パリコレって世界中が注目するファッションショーのですか?」

 

ことり 「うん!うちの学校から選ばれた作品が学生の部のコンテストに出品されるんだよ!それを目指してみようかと思って…」

 

海未 「そうなんですか…頑張ってくださいね!」

 

笑顔で言う海未。

 

ことり 「え?…目指してもいいの?」

 

海未 「ダメな理由などありませんよ?」

 

ことり 「で、でも『A-μ’s』の衣装作りも練習もほとんど出来なくなっちゃうけど…」

 

海未 「ことりはいつも自分のことより穂乃果やμ’sのことを優先してきたじゃないですか!…ことりがやりたいことがあるのなら思いっきりやるべきですよ!」

 

ことり 「 …うん!ありがとう海未ちゃん!」

 

嬉しそうに言うことり。

 

海未 「『A-μ’s』のみんなには私から言っておきます。みんなきっとわかってくれますよ!」

 

ことり 「…うん。海未ちゃんあとね…」

 

海未 「?何でしょう?」

 

ことり 「曜ちゃん…元気にしてた?」

 

海未 「…はい。曜は元気そうに練習していましたよ!(みんなに心配されないよういつも以上に…)」

 

ことり 「海未ちゃん…曜ちゃんのことよろしくね!」

 

海未 「はい!」

 

 

 

ことり「……………」

 

海未 「……………」

 

 

少しの間何も喋らない二人。

 

 

 

海未 「…大丈夫ですよ。」

 

ことり 「え?」

 

海未 「信じましょう!…穂乃果を。」

 

心配そうな顔をしていたことりを安心させるように微笑んで言う海未。

 

 

ことり 「海未ちゃん…

 

そうだね!

 

 

 

 

 

ーーーーーーーー

 

ーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

〈ロシア・モスクワ…〉

 

新年とクリスマスのムード(ロシアは1月7日がクリスマス)が漂うモスクワの賑やかな通りを綾瀬絵里はバレエ教室の生徒数名と歩いていた。

 

生徒A 「今日はエリーチカ先生と〜♪お買い物〜♪」

 

絵里 「ちょっと!こんなとこで踊らないで!アセ 」

 

困った顔で注意する絵里。

 

生徒B 「エリ先生も踊りたいくせに〜 ニヤ 」

 

絵里 「なんでよ! アセ 」

 

 

『ピロ-ン♪』

 

 

絵里 「…あっ…希からラインが…えっと…」

 

生徒A 「エリーチカ先生だれとラインしてるの〜?」

 

生徒B 「そんなの彼氏に決まってるじゃん!ね〜エリ先生!」

 

絵里 「ち、違うわよ!友達よ!前に話したでしょ?日本で一緒にアイドルグループをやってるμ’sのお友達!」

 

若干頬を染めて説明する絵里。

 

 

生徒C 「あ〜知ってる!ニコでしょ〜?それともハナヨー?」

 

 

絵里 「違う違う!呼び捨てにしないの!…えっと…え?…いなくなったって…穂乃果が!?…な、なんで?」

 

希からのラインを見て驚く絵里。

 

 

生徒D 「わかった〜!リンだ!…あとは〜マキ?…あとは〜ウミ!」

 

 

絵里 「違うわよ!よ、よく覚えてるわね…今先生がラインしてるのは『希サン』!」

 

生徒A 「先生のお友達のμ’s全部で9人いるんでしょ?あとは…」

 

 

生徒C 「わかった〜!ヤザワ! ドヤ- 」

 

 

絵里 「そ、それはにこと同じ人のことね… 」

 

ドヤ顔の生徒Cに苦笑いしながら言う絵里。

 

 

生徒B 「わかった〜!コトリ!」

 

 

絵里 「正解!…じゃああと1人は?」

 

目を閉じて質問する絵里。

 

 

 

 

穂乃果 「ホノカ!

 

 

絵里 「正解!…ってあれ? 」

 

生徒ではない声が聞こえたので慌てて目を開ける絵里。

 

 

 

生徒D 「先生この人だれ〜?」(ロシア語)

 

 

穂乃果 「久しぶり!絵里ちゃん!」(日本語)

 

ニコニコしながら言う穂乃果。

 

 

 

目を点にして固まっていた絵里が時間差で反応する。

 

 

絵里 「え?……エェェッ!!?

 

ほ、穂乃果!!?

 

ダティチョー!?(マジで!?)

(゚ロ゚;)!?」(日本・ロシア語)

 

 

穂乃果 「アハハ…『ハラショー』じゃなくて『ダティチョー』?(汗) 」

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

 

 

 

 

 




エリーチカの新技「ダティチョー 」が炸裂しました!

穂乃果は絵里と生徒のロシア語のやりとりの内容を野生的な勘で理解したのでしょう!

海外逃亡した穂乃果はロシアに何をしに来たのか?
…そして穂乃果と絵里はプロローグに出てきたレストランへと入っていくのでした。

次回、「綾瀬絵里の妹」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。