改善策が見つからない…
むぅ………
「随分派手に暴れてくれたじゃねぇか」
「誰だよお前は」
「俺は板垣竜兵ってんだ。お前なかなかやるな、名前は?」
板垣竜兵と名乗った長髪の男は見るからに他の奴らよりはヤバイ雰囲気を醸し出していた。
「苑宮薫だ。あんたは他の奴らよりもよっぽど面倒そうだ」
「ハハッ、俺はなこの親不孝通りを制圧してんだよ。当然だろ。それより覚悟出来てんだろうな?」
板垣竜兵の表情が獣のようなギラりとした表情に変わったので、こちらも真面目に睨み返す。そして
「あぁ、来いよ板垣竜兵」
二人は同時に駆け出した。
「オラァ!」
「シッ」
俺は板垣竜兵の大振りな右ストレートにあわせるように右ストレートをぶつけた。いわゆる相打ち。
ゴン
硬いもの同士をぶつけたような鈍い音が廃工場に響く。
痛ぇー(涙)コイツ俺と同じくらいのパワーがあるのかよ。だけど見たところ武術はやっていないし、一発一発に隙がある。
イケる!
「くらえ!」
板垣竜兵の重い回し蹴りが空を切る。
こちらもお返しと言わんばかりに右ストレートを放つが、防がれる。
予想以上に強い。才能があるのか…
板垣竜兵の重いジャブを弾き、左ボディブローを入れるが、止められた。
板垣竜兵は俺の手を掴んだまま右ボディブローを放つが、俺も掴んで止めると同時に足刀蹴りを食らわす。
流石にこれは防げないのか、綺麗に腹に入る。が予想はしていたのか腹筋に力を入れていたらしく、内臓までダメージが届かなかった。
自然と手が離され、距離が取れた。
「やるじゃねぇか」
「お前もな」
板垣竜兵が一気に距離を詰め、左ストレートを放つが、俺は敢えて受ける。
棒で殴られたような痛みに顔が歪むが、その時を待った。
すると予想通りに板垣竜兵の全力の右フックが来た。
俺は左下にしゃがんで避け、つま先に力を入れ勢いをつけ力の入った左フックを板垣竜兵の顔面にぶつける。更に今度は逆方向に体を捻り、右ボディブローを腹に突き刺すように放った。
「ガッ…ハ!?」
板垣竜兵の体が5センチほど浮いた。
「薫君!上!」
大和田さんが叫んだ。
「っ!?」
咄嗟に頭をずらすが
ゴキン
肩にゴルフクラブが振り下ろされた。
尋常じゃない痛みに顔が歪んだ。
「ってぇぇぇなぁァァァ!」
すぐさまゴルフクラブを掴み後ろにいる相手を思い切り引き寄せ、後頭部でヘッドバットを食らわす。
「あだっ!」
すぐにその場から離れると、ゴルフクラブを持った少女が額を抑えて蹲っていた。
「天!テメェよくも俺の獲物横取りしようとしたな!」
「あんまり遅いからウチが仕留めてやろうと思ったのに!あの野郎!」
不味いな、板垣竜兵はダメージを負ってるが、動けないほどではない。
そしてあの少女には有効打を与えられず、肩を持っていかれた。
「薫君、大丈夫?」
「正直ヤバイな、肩の骨は確実に逝ってる。もう左腕は使えない。向こうは2人、二対一で俺が片手で勝てるほど弱い相手じゃない。大和田さん、今のうちに逃げて…っ!?」
ゴスン
俺は後ろから後頭部を棒で強く突かれた。
「生憎、逃げ道を作ってやるほど甘くないんだよ」
震える右手でぐらつく頭を押さえ後ろを振り向くと、体一つ分程の棒を持った女がいた。
「オラァ!」
俺は歪む視界で睨みながら思い切り振り払う様に裏拳を放つと女は軽快な動きで避け、板垣竜兵の所に行った。
畜生、頭がフラフラする。
「薫君!」
ぼやけた瞳に涙目の大和田さんが映った。
そして、
「川神百代、見参!」
武神が降ってきた。
板垣天使は2階から奇襲を仕掛けています。
少し自信があったり無かったりですね(笑)
感想待ってます。