真剣で一年に恋しなさい   作:薫る☆

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ネタが浮かばなくて、忙しくて、部活で疲れてて、講習があって……はい、言い訳です。ごめんなさいm(_ _)m


橘天衣さんって武道四天王のスピードクイーンですよね?

 

 

「何してくれんだゴラァ!」

 

「ブッコロスぞゴラァ!」

「“売って"んのかあぁん?」

 

どうやら奴さん方はお怒りのご様子で。

 

まぁ、俺も手出しちゃったから悪いと思うよ。ここは落ち着いて一言

 

「纏めて潰してやんぞオラァ!」

 

訂正、まだ怒りは収まってなかったです。

 

「カワカミ倒す前にテメェを沈めてやんよゴラァ!」

 

かわかみ?誰だよかわかみって……カワカミ……川神…川神!?川神って川神百代!?

 

「ちょっと待て、それってあの川神百代か?」

 

「あぁん?川神つったらそいつしかいねぇべ」

 

「今回は助っ人呼んでんだ、必ず倒す」

 

こいつら馬鹿か?いや、馬鹿か。モモ先輩に勝てるやつなんてどこ探してもいねぇだろ

 

「ほぅ、なかなか面白いこと言ってるなぁ?」

 

「お前らまだ懲りてなかったのか?」

 

「げっ!テメェ等はシルバニアファミリー!」

 

俺が振り向くと呆れた顔をしたシルバニアファミリーこと風間ファミリーが勢ぞろいだった。てかモモ先輩が不敵に笑ってるし…怖えーなー、モモ先輩を知ってる人からすりゃもう餌を見つけた猛獣だよ。

 

「風間ファミリーだよ!一文字くらい掠らせろよ!」

 

「モモ先輩、なんでここに?」

 

「弟に奢ってもらえると聞いてな」

 

平然と言ってるけど、多分直江先輩はそんなこと言ってないだろうな。

 

「奢らないよ姉さん。それと、はじめましてかな?俺は直江大和、ファミリーの軍師を務めている。よろしく」

 

ほら、サラッと受け流されてるし。なんか律儀に挨拶してくれた。

 

「はじめまして。俺は苑宮薫です。よろしくお願いします」

 

「薫さんはどうしてここに?」

 

横から声がかけられ振り向くとまゆっちがいた。

 

「まゆっちまでいるとは…。大和田さんを見かけたから声かけようと思ってね」

 

「そ、そうなんですか………やはり自然と話しかけられる人じゃないとお友達は増えないのでしょうか松風」

 

なんで流れる様に松風に話題を振るんだまゆっち。

 

「元気出すんだまゆっち!まゆっちだって話しかける努力はしているんだ!努力は必ず報われるんだ!」

 

そういえばまゆっちは風間ファミリーなんだっけ。なぜここにいるのか知らないけど。

 

「まぁ、まゆっちはほっといて。モモ先輩、手出しは無用です。これは俺が売った喧嘩ですし、友達に手ェ出されて黙っていられるほど大人じゃないんですよ」

 

「それもそうか。だが条件がある」

 

モモ先輩は俺に近づき耳元で

 

「お前の本気を見せろ」

 

ニヤリと笑いながらそう言った。

 

まったくこの人は……どうしようもない人だな

 

 

 

 

 

 

河川敷

 

そこには複数の不良達と風間ファミリー、一人の女子生徒と男子生徒がいた。

 

「覚悟はいいか?今謝れば許してやんべ」

 

「お宅こそ助っ人はいいのか?呆気なく終わるぞ?」

 

「馬鹿にしてんじゃねぇよ!オラァ!」

 

俺は大振りのパンチを避け、腹に一発。

 

それだけで相手は失神した。

 

「ほら、呆気ないだろ?」

 

「テメェ……おい、橘の姐さん呼んでこい!」

 

「へへへ、お前終わったな。俺らの助っ人はかの武道四天王、橘天依さんなんだぜ?」

 

武道四天王つったらモモ先輩と同じレベルの奴じゃねぇのか?いったいどんな人なんだろうか?スピードクイーンって言われてる程だし。

 

「お前がアタシの相手かえ?」

 

「……は?」

 

「「で、でけぇ!」」

 

物思いにふける俺の前に2m以上はあるであろう。ムキムキなおばさんが現れた。

 

「「ブフー!」」

 

それを見た途端にいきなり吹き出したまゆっちとモモ先輩。え?どしたの?

 

「姉さん?いきなりどうしたの?」

 

ナイス!先輩が俺の気持ちを代弁してくれた。

 

「ぷっくく……いや、実はな。私は橘天依と戦ったことがあるんだ。もちろん私が勝ったがな。つまりだな、お前のような奴が天依さんなわけがあるか!このニセモノめ!」

 

衝撃の事実!このババアはニセモノだった!?

 

「アンタニセモノだったのかよ!」

 

「たしかにやられ役っぽいと思ってたんだよ!」

 

「うるさい!強さは本物じゃき!ほら、あの小僧を倒せばええんじゃろうが!」

 

なんだよ強さは本物とか。もうニセモノなんだから見栄張るなよ(笑)

 

「この決闘は私自らが審判を務めさせてもらう。準備はいいな?では、はじめ!」

 

「けぇーい!」

 

橘天依(偽)は開始直後に暗器をぶっぱなしてきた。

 

ズドドドドドド!

 

「いきなり暗器だと!?」

 

「見た目に反してセコイ」

 

砂煙が晴れると、そこには地面に刺さった暗器しかなかった。

 

「なに!?消えたじゃと!?」

 

皆が驚くなか、モモ先輩だけは不敵な笑みを作っていた。

 

皆が驚くころには既に橘天衣(笑)後ろをとっていた。

 

驚かす為に弱めに蹴り飛ばした。

 

「おわっ!?」

 

橘天依(偽)の顔を見ると、案の定驚いていた。

 

「まさか暗器のみとか言わねぇだろ?橘天依さん?…ぷぷっ」

 

「ふん!アタシはなにも暗器だけじゃないんだよ!死ねぇ!」

 

ドゴッ

 

はぁ…

 

「どうだい!これはとったろ…っ!?」

 

そんな攻撃当たるわけねぇっての

 

「吹っ飛べクソババア!」

 

ここ最近のイライラとか鬱憤の全てを乗せたアッパーが橘天依(偽)の顎を捉え、愉快な音をあげながら橘天依(偽)は空の彼方へと消えていった。

 

「これで一応お前らの助っ人とやらは消えたわけだが…まだやるか?」

 

「いえ、滅相もございません!川神いい街ですね!僕ら観光してきます!」

 

「そんなこと言わずにお姉さん達と遊ぼうじゃないか」

 

せっかく見逃そうと思ったのにモモ先輩に捕まるとか運がないな……とりあえず手だけは合わせておこう。

 

「ギャアアアアア!!!」

 

しばらくバキッとかグシャなどの恐ろしい音が聞こえたが俺は振り返らなかった。否、振り返ってはいけない。

 

触らぬ武神に祟りなし。テトリスのように積み重なったグロイ不良達など見てしまったら、俺は恐怖のあまりモモ先輩と話せなくなるであろう。

 

どこまでも遠く澄み渡る青空を見上げながら、俺は済まし顔で恐怖に内震えていたが、そこに大和田さんが現れた。

 

まさに救世主、この状況で来てくれるとは俺の心情を察してくれたのだろうか。

 

「二度も助けられちゃったね。ほんとに迷惑かけてごめんね」

 

「謝られるより笑顔でありがとうって言ってくれる方が嬉しいんだけどな」

 

「あ、うん。薫君、助けてくれてありがとう!」

 

「あぁ、笑顔の方が可愛いよ」

 

「あ、ありがと///」

 

「ちょっといいか?」

 

大和田さんと話していると直江先輩が来た。

 

「あ、はい。なんでしょう?」

 

先輩に連れられ、大和田さんと少し離れた。

 

「唐突で悪いんだが、まゆっちの為に協力してくれないか?」

 

「まゆっち……友達関係ですか?」

 

「まゆっちが結構悩んでてな」

 

そんな素振りは見せてなかったけど。まぁ、初めての友達だから気を使ったのか?

 

「俺と先輩方以外はいないんですよね。帯刀、腹話術、なにより緊張して顔が強ばってしまうのが原因ですかね」

 

「あぁ、その通りだよ。でだ、まゆっちが相談してきたんだ」

 

「相談ですか?まぁ、想像は付きますけど」

 

「大和田さんと友達になるにはどうしたらいいのかってな」

 

「なるほど…それで、大和田さんを知るために彼女の行動を観察ということですか?」

 

「鋭いな。苑宮は大和田さんとも友達なんだろ?協力してくれないか?」

 

「もちろんですよ。断るわけ無いじゃないですか」

 

「そうか。そう言ってくれてよかったよ」

 

直江先輩は結構心配していたようでホッとした様子だった。

 

「とりあえず俺に任せてくださいな」

 

「出来るのか?」

 

「簡単なことで御座います」

 

この前会った九鬼の執事の真似をしてみた。

 

「薫君、どうかしたの?」

 

「なぁ薫、私と戦わないか?」

 

大和田さんの所に戻ると大和田さんはモモ先輩らと話していた。

 

てかモモ先輩、やらないかみたいな感じで言わないでくれ。

 

「伊予、黛由紀江って知ってるか?」

 

「え?うん。知ってるよ?一緒のクラスの人だよね」

 

あ、知ってたんだ。

 

「ならよかった。ちょっと待っててくれ」

 

「う、うん?」

 

今度はまゆっちの所に着いた。

 

「薫さん?」

 

まゆっちが不思議そうに俺を見ていた。

 

「まゆっち、行けるよね?」

 

「え?なんのはなしですか?」

 

「何って……アレだよ」

 

俺は大和田さんを指さす。

 

「えぇぇぇぇ!?むむむ無理ですよ!まだ心の準備が…」

 

「こんなもんはノリで行けるもんだ。さぁgo-go-!」

 

「うわ!ちょっ、待って下さい薫さん!」

 

「だが断る!」

 

「ひゃっ!?」

 

「もう面倒だから無理矢理連れていくぞ?」

 

「だからってお姫さまだっこなんて…あぅぅ///」

 

さほど距離が離れていないのですぐに着いた。モモ先輩が何か言ってるが無視だ無視。

 

「伊予、まゆっちから重大な話があるらしいぞ」

 

「え?う、うん」

 

「ちょっ、薫さん!これは流石に………」

 

訴えかけるまゆっちの耳元で

 

「頑張れよ」

 

そっと囁いた。

 

さておじゃま虫は退散しますかね。

 

俺はモモ先輩を連れて直江先輩らの所に押し付けてきた。

 

「あなた川神院の薫君よね?」

 

「あぁ、一子さんですね。お久しぶりですね」

 

「おい犬、知り合いのようだが誰なんだ?」

 

「この人は苑宮薫君よ。さっきもみてたと思うけど、一流の武闘家と肩を並べるほどの実力者よ。ルー師範代が特に目をつけてる門下生よ!」

 

「なんで犬が得意げなんだ」

 

「お前すげーな!俺は風間翔一。ファミリーからはキャップって呼ばれてるぜ!」

 

「自分はクリスティアーネ・フリードリヒ。義を重んじる。」

 

「俺様は島津岳斗。ファミリー1のハンサムだ」

 

「ファミリーで一番モテて無いでしょガクトは!僕は師岡卓也、ゲームとか機械なら得意だよ」

 

「直江大和だ。ファミリーからは軍師って呼ばれてる。よろしくな」

 

「…椎名京、大和の妻になる女です」

 

「1年の苑宮薫です。よろしくおねがいします。そして直江先輩はおめでとうございます」

 

「ちょっと待て!京の言ってることは嘘だぞ!ただのお友達だからな!」

 

「酷い!あの夜の事を無かった事にするつもり!?あんなことしたんだから、結婚するしかないよね?」

 

「そんな夜は一度も無かった。そしてお友達で」

 

「ッチ…惜しかった」

 

「掠りもしていないぞ京」

 

「大和、どうやらうまくいったようだぞ?そろそろ帰るか?」

 

「わかったよ姉さん。薫、協力してくれてありがとな。助かった」

 

「またね薫君!今度はアタシとも戦ってね」

 

「ワン子じゃ瞬殺されんじゃねぇのか?」

 

「うるさいわねガクト!今日から猛特訓して必ず勝つんだから!」

 

「ほんと、熱心だよね。ワン子は」

 

「モロもアタシぐらい熱くなれば強くなれるわよ」

 

「僕には向いてないからいいんだよ」

 

楽しそうに会話しながら去っていく風間ファミリーを俺はじっと見ていた。

 

お互いを理解し合っているのだろう。仲良しという枠に収まらないような絆があるのだと思う。正直羨ましかった。

 

「大丈夫ですか?薫さん」

 

まゆっちと伊予が怪訝そうに俺の顔をのぞき込んでいた。

 

「……ん?どうした?」

 

「さっきからボーっとしてどうしたの?」

 

「もしかしてお疲れですか?」

 

昔を思い出し考え込んでいたので気になったらしい。

 

「いや、気にするな。それよりうまく行って良かったな」

 

「はい!これも薫さんのおかげです!ありがとうございます!」

 

「そうか。ところで二人ともこれから遊びに行くんだろ?」

 

「えっと、お友達になったばかりですし、私なんかが行っていいものなのか…」

 

「せっかくだし遊びに行こうよ!黛さん」

 

「そんな二人に俺からのプレゼントだ。ほら」

 

「映画のチケットですか?」

 

「あ、これ今話題になってるやつだ」

 

「この前妹から貰ってな。福引きで当たったけど忙しくて見に行けないからって」

 

「「妹!?」」

 

「うん、妹」

 

「薫君妹いたんだ………知らなかった」

 

「あ、私も妹がいます」

 

「いいなぁ~私なんて一人っ子だよ」

 

「でも、いいんですか?私たちが使ってしまっても」

 

「いいよいいよ、一緒に見に行く人もいないし」

 

「ありがとう薫君」

 

「んじゃあ俺帰るわ」

 

「じゃあね薫君、今日はありがとう」

 

「私も伊予ちゃんとお友達になれたのも薫さんのおかげでもあります。ありがとうございました」

 

「じゃあな、気をつけて帰れよ」

 

帰りに変態橋を通ると知らない男が話しかけてきた。

 

「お前が苑宮薫か?」

 

そいつは黒のラインが入った黄色い上下のジャージを来ていた。まるでブルー〇・リーみたいだな。

 

「俺は中国でマーシャルアーツを体得した模武座黄という者だ。川神鉄心を倒すためにここへ来たんだが、お前を倒さないと駄目だと言われた。悪いが倒されてくれ、いくぞ!」

 

なるほど、挑戦者か。

 

「ホアチャァァァァ!」

 

甲高い裏声?を出しながら模武座黄は上段蹴りを放ってきた。

 

俺はそれを避けると同時に模武座黄の軸足に足払いをかけて倒し、拳を顔面スレスレで寸止めした。

 

「ヒィィィ〜〜!?」

 

何故か模武座黄は気絶してしまった。

 

「真剣かよ(汗)」

 

面倒くさいが川神院に電話する。

 

「挑戦者一名回収お願いします」

 

その日は寄り道せずに家に帰り、早く寝ることにした。




模武座黄をカタカナ読みするとモブザキ。つまりモブです。
もともとストック尽きてるんで遅くなるかもですけど、読んでくれると嬉しいです( ^ω^)
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