艦の魂を宿した提督が着任するようです   作:常闇 狭間

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八話 過去とトラウマ

(ただいまの時間は深夜3:28だ。なんでこんな時間も起きてるかって?

一つ前のあれを読んでみたら分かると思うが、書類に追われてたんだよぉ!)

 

「紀伊姉・・・はもう寝ちゃったか。ごめんな。紀伊として着任したばかりで

 書類手伝わせちまって。お疲れ。今日は休みにしてやるか。」

 

紀伊「んぅ・・・オビト~、どうして私の艤装食べてるの~。」ムニャムニャ

 

(一体どんな夢を見てるのやら。ってもう3:45か。そろそろ自分の鍛練の時間だ。)

 

そう思い、刀と弓、蛇腹剣を持っていく。基本はこの3つの武器を使用するが、

他にも、ライフルやボウガン、薙刀、槍、トンファーも扱うことが出来る。

 

「さて、まずは居合いからだな。やるか、頼むぞ、神月。」

 

そう言って刀を構える。俺の居合いはどんな体勢でも放つというのが

モットーだ。練習ではいつも逆立ちからや、寝た状態から、その他に

座った状態、刀を構えていない時などを練習する。これが日課だ。

 

「よし、次は」

 

紀伊「オビト~おはよー。また訓練してるの?」

 

「そうだ。あいつと戦ってまだまだだと思ったからな。なぁ、紀伊姉、昔みたいに

 戦闘訓練の相手をしてくれないか?眠たいのなら寝ていいが。」

 

紀伊「いいよ~、久しぶりに体も動かしたいし。ちょっと待って。顔洗ってくる。」

 

「寝癖もなおせよ~。」

 

(懐かしいな。この感じ。昔はこの中に駿河もいたんだけど、アイツは。いけないいけない。

昔は昔、今は今ってね。)

 

紀伊「ごめーん遅れたー。」

 

「いや、そんなに遅れてないし。と言うか、寝癖をなおせって言ったのに。こっち来て、

 なおすから。」

 

そう言って、櫛を取り出す。何故持っているかって?まぁ、駿河の形見見たいな物かな。

 

紀伊「やっぱりオビトは髪整えるの上手いね~。」

 

「褒めたって何も出ては来ないぞ。」

 

紀伊「分かってるってば~。」

 

「もう大丈夫だ。終わったぞ。」

 

紀伊「ありがと~。」

 

「はいはい、どういたしまして。さて、開始しますか。」

 

紀伊「いくよ~。」

 

俺と紀伊姉が構える。そして、訓練が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まいった。降参だ。あれだな、腕が大幅に落ちたな。キレが無い気がする。」

 

紀伊「昔はもっと対等に渡り合えてたのにね~。」

 

「もっと頑張らないとな。」

 

紀伊「それよりもお腹すいた~。食堂行こう!食堂!」

 

「分かったから引っ張るな!!お前力強いんだから。」

 

そうこうしているうちに食堂に到着した。紀伊は普通に入っていく。

 

(どうしようか、気が引けるな。俺は執務室で食べるか。そうしよう。)

 

「あ~、紀伊姉?俺は執務室で」

 

紀伊「はいはい、ボケッと立ってないで行くよ!」

 

「お、おい!紀伊姉!!」

 

俺はまた紀伊姉に引っ張られて食堂に連れていかれた。

 

(こういうところは変わんないよな。思った通りに行かないときは力任せっていうところ。

それが紀伊姉って感じだから良いんだけど、うう~、緊張する。)

 

俺はただいま提督否定組から睨まれている。特にあそこにいるだけだっけ?

雷装巡洋艦 大井に。

 

「紀伊姉、皆はまだ俺を認めていないから。だから俺は執務室で、」

 

紀伊「私の言うことが聞けないの?」ニッコリ

 

「喜んでお供させていただかきます。」

 

大井「やっぱり提督って情けないのね。」ボソッ

 

(誰だ情けないって言ったやつ。まぁ、大井ってことは知ってるけど。俺は艦娘

の誘いは断れるよ!!でも紀伊姉だけはダメ!!死ぬから下手したら!!!)

 

紀伊「間宮さーん、私はA定食で!」

 

間宮「分かりました。提督はどうしますか?」

 

「ん~じゃあ、唐揚げ定食で。」

 

間宮「分かりました。しばらく席でお待ちください。」

 

紀伊「オビト!あそこの席に座ろう!!」

 

(ちょっと待てーー!!どうしてわざわざ俺を嫌っている奴等のとこへ行くんだ!!

大井だろ、武蔵、加賀、神通、川内、那智、妙高って、俺を嫌う艦娘トップ10

のうちの七人じゃねーか!!今なら死ねるぜ!余裕で。)

 

武蔵「なぜ貴様がここでご飯を食べている?」

 

「紀伊に無理やり引っ張られてな。」

 

ここで余談、俺が紀伊姉と呼ぶのは俺を認めているやつの前だけと紀伊姉に話している。

 

大井「それでも近くに寄ってきて欲しくないわ。早く死んだらどうなの?」

 

加賀「助けていただいたことは感謝しますが、信頼できません。」

 

武蔵「というわけだ、早く消えろ!!」

 

(紀伊姉、今は抑えて!!ここで暴れないでくれ。大変なんだよ!主に掃除が!!)

 

見ると紀伊姉が手を血が滲むほど握っている。こりゃ相当頭にきてるな。

 

「分かった分かった。行こう、紀伊。」

 

武蔵「なに紀伊を連れていこうとしているのだ?紀伊はこちらにいたほうが

   いいに決まっている。なぁ、紀伊?」

 

「置いてくぞ~、紀伊~。」

 

紀伊「待ってよ~オビト~。」

 

武蔵「なっ!?紀伊は私たちより提督のほうがいいのか!?紀伊!!提督がどんなに

   残虐非道か知っているだろ!その男も提督なのだぞ!!」

 

紀伊「そうね、提督は残虐非道な人が多いわ。でもね、私はこの人を提督と見てないから。」

 

大井「じゃあ、そんなクズに付いていかなければ良いじゃない!!」

 

「「そうだそうだー!!裏切り者として扱うぞー!!」」

 

紀伊「いくらあなたたち、昔協力しあった仲間でも、私の義弟をバカにするなら

   容赦しないわよ。それだけは言っておくわね。」

 

(ここでバラしちゃいますか?紀伊姉。確かに言ってはいけないとか言ってないけど、

いくらなんでも大勢の中ででは、)

 

武蔵「この、裏切り者がぁーーー!!」ガシャン

 

紀伊「っ!!?」

 

(ヤバい、いくら紀伊といえどもこの至近距離で武蔵の実弾をくらっては)

 

そう思い急いで紀伊をかばう。

 

(艤装装着!!装甲展開!!装甲、980mm装甲)

 

ドガアアアアアアアァアァァァァァン!!!!

 

「クッ!紀伊姉、大丈夫?」

 

紀伊「うん、でもオビトは?」

 

「大丈夫だ。装甲がバカにならないほど分厚いからな。」

 

武蔵「なんだ!?その艤装は。お前は?一体何なんだ!?」

 

(そう言いながらもう一発撃つな!いてぇよ!!普通に。)

 

武蔵「この、化け物め!!?」

 

「っ!!?」

 

それを聞いた瞬間忘れかけたあの忌々しい出来事を思い出す。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

住人『お前はどうして深海凄艦と戦える!?』

 

住人『それはこいつが化け物だからだよ。最近近所のジジィが死んだだろ。

   それもきっとこいつのせいだぜ。』

 

(ちがう!俺は襲撃からお前たちを助けただけだ。なのに、どうして!!

違う、俺は化け物なんかじゃ、違う違う違う違う!!)

 

気がつけばその町から逃げ出していた。

 

(そうだ、俺と同じような力を持つ艦娘なら!!)

 

そう思い、鎮守府を目指した。そして鎮守府の皆にことの経緯を話した。

すると

 

艦娘『それでもお前は人間なんだ。私たちに近づくな!!』

 

艦娘『人間と艦娘のあいだなんで化け物にしかすぎない。どうせこの前

   出撃した艦娘を沈めたんだろ!化け物め!!!』

 

(違うって!!どうしてあの町の人と似たようなことを言うんだよ!艦娘を助けているんだ。

化け物じゃない!!違う違う違う違う違う違う違う違うチガウチガウチガウチガウチガウ!!)

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

紀伊「・・・ん!・・・トくん!!オビトくん!!!」

 

「・・・ハッ!!ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・。」

 

大井「あなた、なんなの?その姿は!?」

 

ふと隣の鏡を見ると、そこには白い髪で目が紅くなっている俺がいた。

見ただけで分かった。深海凄艦化したときの俺の姿だ。

 

「紀伊、執務室に行こう。」

 

紀伊「ええ、そうね。」

 

ちなみに、今の紀伊は多少キャラが変わっているが、これは真面目モードだ。

 

「すまないな、間宮。騒がしくしてしまって。」

 

間宮「それよりも大丈夫ですか?ケガとかは?」

 

「大丈夫だ。ありがとな心配してくれて。あ、武蔵の砲撃で壊れたところはまた

 直しておくから。心配しないでくれ。」

 

間宮「ありがとうございます。何から何まで。提督の優しさにみんなが

   気づくといいんですけど。」

 

「しょうがないさ。武蔵に言われたとおり俺は化け物だし。それに、

 あいつらは前任によって酷い扱いを受けた様だからな。じゃあな。

 あ、食べたあとの食器はまた持ってくるから。」

 

そう言い残して食堂から去っていった。鬱な気分で歩いていると

執務室が見えた。ここで覚悟を決めて紀伊姉に聞いてみる。

 

「なあ、紀伊姉、俺は化け物なのかな?」

 

紀伊「ん?オビトくんはオビトくんでしょう。武蔵の言ったことを気にしてるなら

   答えはNO!よ。こんなに心優しい人が化け物なわけ無いじゃない。」

 

「紀伊姉・・・。」

 

紀伊「だからね、今は泣きなさい。怖かったんでしょ?昔のことを思い出してしまって。

   私も深海凄艦になったからね。君の気持ちはよくわかるよ。だからね、ほら。」

 

そう言って紀伊姉は両腕を広げてきた。まるで私の腕の中で泣きなさい

とでも言うように。その優しさに感化されて、1時間、紀伊姉の腕の中で泣き続けた。

 

 

 

 




どうも~、常闇です。ついに八話目。いや~、小説書くの
やっぱり大変だ~。今回はオビトの過去とトラウマを書いてみました。
どうでしたか?感想やアドバイスをお待ちしています。それでは
次回をお楽しみに。
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