ゆりスナ! 〜引きこもりの少女はスナイパーになります!〜 作:ミカサ
____都市伝説
その言葉を聞くと様々なことが思い浮かぶ人が多いと思う。バミュー○トライアングルや、エリ○51の謎、宇宙人、フリーメイ○ン……
それらは対象への知識が不足し、本来ならあり得ない事象が事実として語り継がれて都市伝説となった__そんなケースが多い。
また、誰もが信じたくないものが噂となって広まり、それが尾びれ背びれを付けて肥大化した結果、都市伝説となることも少なからずある。
そして、これから話すのは後者によって生まれたゲーマー界では知る人ぞ知る、そんな星の数あるなかの1つの都市伝説だ。
【ゲームであまりにも強すぎるプレイヤーは何時しかそのゲームに二度とログインしなくなり闇の組織や殺し屋、政府などに目をつけられ本物の殺し屋やスナイパーとして活動している】
___「馬鹿げた話だ」「そんなことある訳ない」と大抵のプレイヤーはその戯けた噂のような都市伝説を切り捨てた。
しかし、一部のプレイヤー達は寄って集ってそれを信じていた。なぜだろうか?
その理由の鍵を知るには少しだけ時を遡るとしよう。
この時、あるFPSゲームで一時期全プレイヤー最強とまで言われた狙撃銃使いのプレイヤーがいた。そのプレイヤーは可愛い少女のアバターであったが、その実力は常人のそれではなかったと言う。
曰く、死角なし
曰く、近づこうとした瞬間即殺
曰く、超遠距離狙撃も朝飯前
曰く、1戦闘で20キル以上0デスが常識
曰く、___最強
発売されて2年。1試合30分、キル数とデス数の換算で順位が決まるそのゲームは多くのゲーマーが魅了された。
そして、そのプレイヤーの戦績は___
21,192戦 489,535キル 394デス キルレ:23
1位獲得率 99.5%
キルレランキング 1位/615,957人
プレイ数 1位/615,957人
最長狙撃距離ランキング 1位/615,957人
連続キル数 1位/615,957人
こんなのを見ればチーターだと疑うのも当然であり人はこぞってそのプレイヤーを調べた。しかし、分かったのはプレイヤー名が「Yuri」ということと___生身の人間が実際に操作してるという事実。チート行為を働けばすぐBANされるこのゲームでされないと言うことは……正真正銘の力に他ならなかった。
___嘘だ。 ___信じられない。
そんな言葉が連日、掲示板に上がりサイトニュースに上がったのもあって一部のネット界隈では話題のプレイヤーであった。そして多くの人々がそのプレイヤー「Yuri」に興味を持ちメッセージを送信した。……しかし、「Yuri」は一言も発さず、交流の一切を絶っていた事もあり謎は深まるばかりであった。
だが、そのプレイヤーはある日を境にぽっきりとログインしてこなくなった。ただ、一度だけほぼ1年後にログインしたという形跡があるだけで_____
と、これがそのプレイヤーに戦闘とすら言えない蹂躙を味わわされたほぼ全員がその都市伝説ともいえる噂を信じて疑わなかった理由である。
それじゃあ、そろそろ話そう。これが一つの都市伝説を誕生させた当時、60万人以上のプレイヤーの頂点に君臨していた「Yuri」の素顔、そしてこの『少女』の紡ぐ物語を____
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数年前
「みんな、隠れるの下手すぎるよぉ〜はい、ヘッドショットっと」
そのプレイヤーの正体はまだ幼げが残っていて、髪の毛は少し暗めな茶色でいわゆるセミロング、瞳は澄んだ琥珀色の少女、
そして、学校には行けてない………………いや、行くことが出来ない引きこもりだった。
そして由莉の趣味はFPSと銃と女子の趣味としたらあまり考えにくいものだ。
そんなある日、今日も今日で多くのプレイヤーが由莉の餌食になっていった。
「も〜……もう少ししっかりと隠れないと丸見えだよ……っと危ない危ない」
スコープの中にいる人を次々に撃ち殺すだけ。あまりに簡単な作業で由莉は少々退屈な日々を送っていた。けど、スピーカーから聞こえてくる愛銃の銃声……運営曰く本物の銃声らしいが、それを聞くのだけは飽きないし、何より快感であった。自分の人差し指一つで銃声が響き敵が木っ端微塵になることがたまらなかった。
「えへへっ、今回も私の勝ち〜♪26キル……うん、いい調子!この子本当にすごいなぁ〜」
由莉の
「ふぅ、楽しいなぁ……ほんとに……凄く楽しい…………」
黙り込んだ空間にパソコンの起動音が断続的に響く。その畳3帖あるかないかの小さな部屋の中だけが……青く光るコンピューターの画面2つだけが……由莉のたった一つの居場所だった。
つまらないと思った事なんて一度もないよ?
だって…
私には何もないから____