宇宙の帝王と召喚少女の奴隷魔術   作:マスター亜細亜

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第二話 戦闘力53万

「お話を聞かせてもらっていいかしら」

 

 ファルトラにある二人が宿泊している宿屋に到着して間もない頃三人の前に訪問者が現れた。その訪問者は、このファルトラの魔術師協会の長セレスティーヌボードレールであった。

 

 セレスは立ち話もなんですからとフリーザ達は宿屋の一階にある食堂に移動し、そこで、フリーザ達とセレスは話し合うことになった。

 

「ごはん-♪ごはんー♪まともなごはんー♪」

 

 飯屋のウエイトレスがフリーザ達が座っているテーブルに、食事を置く否やシェラは一番最初に食事に手を出し、そのおいしそうな食事を前にして歓喜の声を上げた。

 

(やはり、髪の色といい、頭の中身といい、この食べっぷりはあのサイヤ人にそっくりだ)

 

 シェラの豪快な食べっぷりを間近で見て、第七宇宙にいる宿敵達のことを思い出すとともにシェラを見て冷や汗を浮かべるのであった。

 

 食事に夢中なシェラを尻目にセレスはフリーザの事や二人の隷従の首輪について尋ねてきた。

 

 フリーザとレムはセレスの問いに丁寧に答えていった。

 

「別宇宙の住民、隷従の魔術の反射、大変なことになったわね」

 

 前代未聞の事態にセレスは深く考え込む。

 

「フリーザさんの力で二人に着いている隷従の首輪を外すことはできないのかしら」

 

 隷従の儀式の魔術を跳ね返す程の力を持つフリーザなら隷従の首輪を解除することができるのではないかとセレスは期待するが。

 

「私の力で隷従の首輪を破壊できても、無理やり隷従の儀式を解除したことで、何らかの悪影響が発生するかもしれません。あなたこそ魔術師協会の長なら隷従の儀式を解除することくらいできないのですか」

 

「ごめんなさいね、隷従の儀式を解除する方法は、主が死ぬか奴隷である者が死ぬしか現状ありません」

 

 セレスはレムやシェラに対して、隷従の首輪を解除できないことを謝罪する。

 

「魔術師協会の長といっても限界があるようですね」

 

 あからさまに失望のジェスチャーを取りつつ、フリーザは言った。

 

「貴様先ほどからボードレール卿に対してその尊大な態度無礼だぞ」

 

 セレスティーヌの護衛の一人として、ついてきていたガラクはフリーザの不遜で尊大な態度に苛立ち声を上げた。フリーザのセレスに対しての態度や質問への受け答え等一見丁寧なものであったが、フリーザがガラクと同じヒューマンでなかったことと、フリーザから溢れ出る絶対的な自信や余裕がガラクの怒りの琴線に触れた。

 

「セレスさん、部下の躾がうまくなってないようですね。ですが、セレスさんも無能な部下には苦労しているようで同情しますよ」

 

「なんだと、貴様」

 

 フリーザの言葉に激高するガラク

 

「ガラクさん、私は気にしていませんからお下がりなさい」

 

 セレスはガラクを窘める。セレスの発言にガラクは渋々引き下がり、口を閉じた。その表情には、フリーザへの警戒心とプライドを傷つけられたことへの殺意を隠そうとていなかった。

 

 その後、フリーザはセレスはいくつか現状確認とフリーザからの質問に答え、会談は一旦後日改めて行うこととなった。

 

 食事を終えたフリーザは一旦シェラとレム達と離れ、一人街の中を散策していた。そして、亜人が住む区域に広場にたどり着いた。昼の間はここに露店等が並び活気ある場所であるが、真夜中の今は閑静な佇まいであった。

 

 フリーザは広場にある井戸の腰を下ろすと左目に装着するスカウターを通信機能を起動し、惑星フリーザに超光速通信を試みる。

 

(やはり、繋がりませんか)

 

 しかし、何度か繰り返し、フリーザ軍に通信を試みるが一向に繋がる様子はなかった。スカウターの機能をOFFにしフリーザはそのまま考えこむ。

 

(この地で帰る方法が見つからない以上、あの天使が迎えに来るか、部下がドラゴンボールを使って第七宇宙に私を呼び戻すことに期待するしかありませんね。まあ、第七宇宙の神々も私の存在を放置する訳にはいかないでしょうし、気長に待つとしましょうか)

 

 現状に楽観的とはまでいかないが、自身の存在を脅かすほどの相手がこの世界から感じないフリーザは気長に待つという選択肢を選んだ。

 

「それにしても、そこにいるのはわかっていますよ。出てきなさい」

 

 宿屋を出た時から、自分を付け回していた存在にいい加減うっとうしさを感じたフリーザはその追跡者達に向かって言った。

 

 フリーザの言葉に数人の男たちが物陰から現れた。その中心にいた人物は昼間セレスの護衛としていたガラクであった。

 

「確か、あなたは魔術師協会のガラクさんでしたね。私に何か御用ですか」

 

「貴様のような亜人には用などないが、昼間おまえを一目見た時からお前のような亜人は気に入らなかったのだ」

 

 酒気を帯びているガラクは普段よりも高揚しており、今にもフリーザに魔術を使って攻撃しそうな勢いであった。

 

「やれやれ、また、亜人や魔獣呼ばわりですか。この私を下等生物扱いとはいい加減怒りますよ。シェラさんやレムさん達ならともかくあなたのような小者に言われると尚更です」

 

 フリーザは尻尾を地面に叩きつけ、ガラクを煽った。フリーザの態度や行動はとうとうガラクの怒りの沸点を超えた。

 

「くっ、無礼な態度はここまでだ」

 

 ガラクはベルトケースから召喚獣を召喚するためのクリスタルを取り出し、地面に投げつけた。

 

 地面にぶつかり割れた水晶、それと同時に水晶の落下点に召喚術の魔法陣が現れ光と突風が発生した。

 

 光と風が収まるとともに現れる巨体。ガラクの召喚獣、レベル30のサラマンダー。

 

「見たか、これが私の最強の召喚獣サラマンダーだ」

 

「ほう、驚きました。この世界の人間は召喚術に長けているのですね」

 

 フリーザがガラクの召喚術に関心を持つ一方で、ガラクはフリーザがサラマンダーの姿を見て、恐れおののき自分に対して許しをこうを事を期待していたが予想外の反応に困惑していた。

 

「やれ、サラマンダーやつを黒焦げにしろ」

 

 ガラクの命令でサラマンダーはフリーザに向かって火炎のブレスを放った。

 

 放たれた火炎のブレスはフリーザに向かって寸分違わずに着弾する。

 

「ところで、私がいた世界ではレベルではなく、戦闘力というものがありましてね。例えば、あなたは戦闘力はそうですね…たったの5といったところですかね」

 

 煙が収まりガラクの目に映ったのは無傷の姿のフリーザであった。フリーザどころかスカウターや戦闘服にさえ傷一つつけることができなかった最強の召喚獣(笑)

 

 火炎ブレスなど何事がなにもなかったのようにフリーザは、ガラクの反応を無視して話を続けている。

 

「それがどうした」

 

 フリーザの言葉に対して、虚勢を張るガラク。

 

「まあまあ、あなたの召喚獣を片付ける前に参考として、あなたがたてついたこの私の戦闘力数をお教えしておきましょうか」

 

 そして、一瞬の間を置いて淡々と事実を言った。

 

「私の戦闘力は53万です。むろんこの数値がフルパワーという訳ではありません。それに、手加減して差し上げますよ」

 

「53万、そんなのはったりだ、やっ、やれサラマンダー」

 

 ガラクの命令でサラマンダーはフリーザに向かって強力な必殺の火炎のブレスを放つ。

 

「無能な主に仕えたことをあの世で後悔しなさい。サラマンダーさん」

 

 ポーヒー

 

 火炎ブレスがフリーザに到達する前にフリーザ右腕を前に突き出し人差し指から、小さなエネルギー弾を放った。放たれたエネルギー弾はサラマンダーの火炎とぶつかり、火炎を消滅させながら、サラマンダーの体に達し、体内へと消えた。そして、突如サラマンダーに動きに異変が生じた。

 

「サラマンダーどうしたあいつを叩きのめせ」

 

 ガラクは再度サラマンダーに対して命令を出すが、フリーザのサイコキネシスによりサラマンダーは一ミリも動くことが出来ずにいた。

 

「さあ、楽にしてあげますよサラマンダーさん。死になさい」

 

 フリーザは指差した手を一度開き、すぐに拳を強く握った。

 

 すると、サラマンダー苦悶の表情を一瞬見せたと思いきや、フリーザのサイコキネシスによって爆殺された。爆殺されたサラマンダーの焦げた肉塊や死臭や煙がガラク達に降り注ぐ。

 

「ひぃぃ、お前一体は何者なんだ」

 

 フリーザによって自慢の最強の召喚獣が簡単に倒されたことにガラクはその場にへたり込む。彼と付き添っていた魔術師協会の仲間たちもフリーザの力を目のあたりにして、一目散に逃げるかガラク同様その場で放心するしかなかった。

 

 ギュピギュピギュピギュピ

 

 爆発が収まり、フリーザはゆっくりとガラクへたり込んでいるところまで近づく。

 

「私とセレスさんとの話を聞いていなかったのですか」

 

 フリーザの問いにガラクは恐怖のあまり答えることができなかった。

 

「私は宇宙の帝王フリーザです」

 

 冷笑を浮かべた表情でフリーザはガラクに対して言った。

 

 






 時系列は前後入れ替わり、レムさんへの拷問?パートは次回に繰り越しとなります。
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