Another Century's Episode:The X 作:天羽々矢
そこへトーヤに接触する影が・・・。
OP:DREAMS/ROMANTIC MODE
ヴァイセン郊外にある崩落した遺跡鉱山地帯にガウォークのVF-19Aと大型ヘリが留まっている。
そして背が高めの岩に腰を下ろしているトーヤの姿が。
そして彼の傍らに置いてある携帯端末の画面には腰まで届く銀髪とつり気味の赤い目をし、抜群のスタイルを持った若い女性がいる。これがリンの姿だ。
2人は一先ず追ってが来ていない事を確認しここで休んでいたのだが・・・
「ようやっと見つけたぞトーヤ!」
トーヤに声をかける14歳くらいの少女の姿が。
ポニーテールにしたキャラメル色の髪と翡翠色の瞳、やや気の強そうな子だ。
「何だどこぞの突進のじゃ娘か」
「だ、誰じゃそいつは!?」
「お前だドアホ」
突っかかってくる少女をトーヤは軽くいなす。
少女の名はリーナ・レヴェントン。かつての
「で、何の用だ?」
「何のとはご挨拶じゃの。今日という今日は・・・」
「断る」
「即答!?まだ何も言っとらんぞ!?」
「分かるんだよ、どうせ俺を依頼に引っ張る気だろ?」
面倒くさそうにトーヤがリーナに返す。
実は彼、リーナによく付きまとわれておりその度に一緒に依頼に行けとせがまれている。
彼女もパイロットとして活動しているのだが、問題があった。
「なんじゃ、わしと行くことの何が不満じゃ?」
「全部だ。燃費も考えねぇで突っ込んで・・・フォローする身も考えろよ」
話にあったように、リーナは後先考えず突撃する傾向が強い。
その為、彼女と僚機を組んだ者は気苦労が絶えず評判は良くない方だ。
「ぬぬぬ・・・!ならどうすれば一緒に依頼を受けるんじゃお前は!」
それでも納得のいかないリーナはトーヤに食ってかかる。
それに対しトーヤは溜め息をつく。
「だったらその突進癖を直せ」
「あれでも気を付けてるつもりじゃ!それにそんなチマチマやるのはわしには合わん!」
熱弁するリーナにトーヤは何やら準備を始めた。
「大体、何故チマチマやらないかんのじゃ?連合なんぞわしにかかれば・・・」
そこでヘリのローター音とタービン音が聞こえだす。
そこでリーナがその音の方を見ると、トーヤがVF-19Aのエンジンを始動。リンをヘリに転送して動かさせていた。
「あ、おいコラ!!」
静止しようと駆け寄ろうとするが、先にVF-19Aとヘリが飛び立つ方が早かった。
リーナは左腕で顔を覆い粉塵を防ぐが、それが止んだ頃にはトーヤは上空にいた。
悔しさを隠せず捨て台詞に一言。
「諦めんぞわしは!絶対組んでもらうからな!!」
***
「ったく、女ってのは全く分からん」
VF-19Aのコクピットの中でトーヤが呟いた。
以前からリーナは自分と組みたがっていたが、何故そこまで自分に拘るのかが分からなかったのだ。
【リーナさんは、トーヤ様との方が安心できるのではないでしょうか】
「何で俺なんだよ。俺より腕の立つ奴なんざいくらでもいるだろ」
その言葉にリンは軽く呆れる様子を見せる。
AIとはいえリンも女性。リーナの気持ちも多少なりとも分かるのだろう。
そんなリンを後目にトーヤはリン不在の端末を見て、ネットワーク上に出ているミッションを見る。
ミッションの内容はネットワーク上で簡単に確認できるようになってはいるが、それはあくまで簡易的な説明であるため詳細を確認しそれを受注するにはダイナーや酒場等の人が溜まるような場所にいる仲介人に話をつけなくてはならない。
その上ネットワークも馬鹿でなく、不用意に活動すれば時空統治連合に所在がバレる危険もある為よくアドレス等の所在を変更する。
だからか最近は依頼はネットワークで確認せず、ぶっつけ本番というケースも珍しくない。
トーヤは一通り目を通した中で1つのミッションに目を付けた。
内容は次元港に駐屯する連合勢力。だがトーヤが目を付けたのは内容ではなく既にそのミッションの受注手続きを終えた参加候補リスト。
その候補者はモビルスーツを駆るようで、あまり評判は良くないが腕は確かなようだ。
トーヤはそのミッションを受注すべく近くの酒場へ移動。
VF-19Aの見張りをリンに任せ酒場内のカウンターにいる仲介人の所へ向かう。
***
ミッションを説明する。
今回の雇い主はヴェノム、そう、反時空連を掲げる反動勢力からだ。
目標はヴァイセンの次元港に駐留する時空連部隊だ。今回の報酬は歩合制だ。撤収命令があるまでは好きなように暴れてくれ。部隊の損害が大きければそれだけ報酬も高くなる。
未確認だが、次元港内で新型MSが調整されているとの情報もある。もし本当なら特別報酬の対象だ、逃がすなよ。
***
ヴァイセン次元港。トーヤとしては脱出してすぐ戻る事になるとは思っていなかったが依頼となれば仕方ない事だろう。
《VF-19のパイロット、今回はよろしく頼む》
建物の影に隠れている中、反対側の建物に隠れるMSから通信が入る。それは今回のミッションに同伴する僚機だ。
同一のミッションを複数の人物が受注した場合はその人数でミッションを遂行。行動はサーチャー等でモニターされ活躍により分配される配分も変わってくる。
「ああ、一応自己紹介だけしとくか。羽切トーヤだ。よろしく」
《俺は朝倉カズマ。カズマでいい》
「了解だ。今回は頼むぜカズマさんよ」
【時間です、ミッション開始。駐留している連合軍を攻撃してください】
上空からヘリで警戒しているリンからトーヤとカズマにミッションのゴーサインが出される。
トーヤとカズマがそれぞれ建物の影から飛び出し停泊中の連合艦を攻撃していく。
《可変戦闘機にMSだと!?》
《クソ、バルチャー共か!》
突然の襲撃に連合は対応が遅れ、その間にもトーヤはガトリングガンポッドを掃射。カズマは自身の乗機であるジェガン改の肩部ミサイルポッドとビームライフルを連射する。
トーヤとカズマはそれぞれ別の方へ行き艦艇を攻撃。その大半は整備中で発進準備を終えていない為攻撃すらできない艦だ。
「泊まってる艦ばっか。まるで演習だな」
《そうはいかなそうだぞトーヤ》
《各隊へ、待たせたな。これよりバルチャー共の迎撃に向かう!》
そこに連合のXL級次元航行艦からMSが1機発進。
それは全高25メートルを超える、多数の武装を取り付けた機体。
「あれは、MSか!?」
《どうやらそうみたいだ。それに武装も大量に積んでいる、一筋縄ではいかなそうだ》
2人は出現したMSを警戒。そこにリンから通信が入る。
【映像を確認しました。データに該当する機体は無し。新型機のようです】
《来いバルチャー共!このSガンダムが相手をしてやる!》
敵MS、Sガンダムのパイロットは大腱部ビームカノンを取り出した。
トーヤも覚悟を決めガトリングガンポッドの弾倉を交換。カズマのジェガン改も改めてビームライフルを構えた。
ED:トリカゴ/リーナ・レヴェントン(CV:水瀬いのり)
今回は少しながら応募していただいたキャラを出しました。
侑輝様、ありがとうございます!
募集はまだ続いておりますので詳細は活動報告の方へ。