Another Century's Episode:The X   作:天羽々矢

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連合の陸送部隊を襲撃し必要な物資を入手したトーヤとレナ。
しかしそこへバルチャー組織、グレンデル一家が襲撃する。

OP:DREAMS/ROMANTIC MODE


Episode06 Grendel(グレンデル)

機体状態を軽く見た後にすぐに離陸。上空のグレンデル一家との戦闘に臨むトーヤとレナ。

 

「俺は大将ともう1機をやる。レナは残りを頼む!」

 

「分かった!」

 

レナに指示を飛ばし散開。トーヤはグレンデルの大将カート・グレンデルに勝負を挑む。

 

《よぉ来るか兄ちゃんよぉ!行くぞクイン!》

 

《了解》

 

それに真っ向から突っ込むカートと黒いVF-11Cのパイロット、クイン・ガーランド。

2機がVF-19Aにガトリングガンポッドを撃つがトーヤはロールして回避しカートのVF-1X+とすれ違う。

 

《へッ!》

 

「野郎・・・!」

 

キャノピー越しにカートのにやけ顔が見え歯を食いしばる。

すぐに機体を反転させるがそれはカートも同じで再び2機が向かい合いすれ違うかと思われたが、すれ違い際にトーヤが機体をガウォークへ変形。そのまま上下反転しVF-1X+を飛び越した直後にファイターへ変形しカートを追撃する。

 

《やるじゃねぇか兄ちゃんよ!》

 

「さっきからオープンでうっせぇよ!」

 

オープン回線でトーヤに軽口を叩くカートにトーヤは説教たれた言葉を飛ばす。

すぐにVF-1X+をロックするがそこへクインのVF-11Cがトーヤの背後へ。

 

後方をチェックしすぐさまロールしつつ螺旋状に回りクインの後方へ。

FCSがクインのVF-11Cをロック。

 

「もらった!」

 

ロックしすぐさまガンポッドを発射。

 

「くっ・・・!」

 

クインはローリングし弾丸をかわそうとするが1発が右主翼に直撃し右主翼をもいだ。

そしてVF-11Cは回転しながら川へ墜落した。

 

《クインをやりやがったな!》

 

「そっちから突っかかといて逆ギレすんな!!」

 

クイン撃墜後にトーヤの背後にカートのVF-1X+が回り込む。

そのまま撃たれるかと思いきやVF-19Aが機首を跳ね上げると同時にガウォークへ変形し宙返り。その一瞬で右腕のガンポッドをVF-1X+へ向け発射。左主翼に命中するが撃墜には至らずすぐに追撃に入る。

 

原型からアップデートされた機体であるとはいえその機動性ではVF-19Aには勝てない。

カートを捕捉しミサイルの発射体勢に。

 

《トーヤごめん、1機抜かれた!そっちに行ってる!》

 

レナから警告が入りすぐさま後方をチェック。

それはオレンジのVF-11C。

 

《ヘッド~!大丈夫~?》

 

《ロロか!》

 

オレンジのVF-11Cのパイロット、ロロ・アンディーブがトーヤをそのまま追撃。

トーヤも振り切ろうと機体を揺するが中々離れない。

 

「クソ、あのVF-11並のカスタムじゃないな・・・!!」

 

しつこく追尾してくるVF-11Cを睨みつけるが、これでは埒が明かない。

 

《見よ!運び屋ロロさんの超電磁マニューバを!!》

 

「揃いも揃ってうるせぇな・・・!!」

 

オープン回線で聞こえてくるロロの言葉に悪態をつきながらも飛んでくる弾丸を、主翼を完全に折りたたみローリングして回避し、回避し切った所でバレルロールしVF-11Cの後方へ。

 

「今度はこっちのターンだ!」

 

攻守逆転、今度はトーヤがロロを追う番となる。

相手の機動性は確認済みの為、下手に撃っても弾の無駄遣いとなるだけ。確実に当てられるタイミングを探る。

 

《ロロさんの動きについてくるなんて、君やるね!》

 

オープン回線でトーヤに軽口を飛ばすロロにトーヤは内心イラつきながらも集中する為に返答は無しだ。

そしてロロが宙返りをしそのタイミングでカートのVF-1X+が後方へ。恐らくは挟み撃ちする算段なのだろう。

 

だがそこを好機と捉え、宙返りを始めたロロを追うように機首を上げるトーヤ。

そして返る寸前で機体をバトロイドへ変形。

そしてすぐに上下反転し、一直線上に並んだロロとカートにガンポッドを斉射。

 

《ぐおぉっ!?》

 

《うそぉ~!?》

 

VF-1X+とVF-11Cは共に左エンジンを撃たれ、2人とも機体から脱出。

パイロットを失くした2機の機体は黒煙を吹きながら落下し地面に激突し爆発した。

 

「はははっ、しくったぜ!」

 

「あそこまでやるのがいたとはね~」

 

脱出した2人はパラシュートでゆっくりと降下している。

 

 

 

***

 

 

 

「これで、終わり!」

 

そしてもう一方も決着が着こうとしていた。

もう1機のVF-11C、マリーヤ・ラネスカヤの乗る機体と交戦しているレナ。

スラスターの噴出口を下へ向け急減速。そしてVF-11Cをオーバーシュートさせた所で人型の駆逐形態へ変形。

そしてビームライフルを構え発射。そのビームはVF-11Cを容易く貫いた。

 

《クソッ!ツイてねぇ!!》

 

マリーヤが悔しさ全開でその台詞を口にし機体から脱出。そしてパラシュートが開く。

更に良く見れば真っ先に撃墜されたクインも墜落地点の川の上で目を回しながら浮かんでいる。

グレンデル一家、全機撃墜したが全員無事という結果に終わった。

 

 

 

***

 

 

 

「片付いたな、これでやっとリンを呼べる・・・」

 

《戦闘で消耗した部品、後で取り替えないと・・・》

 

無事に生き残りトーヤとレナは一息つく。

レナの言う通り後でこの戦闘で消耗したパーツを交換する必要がありそうだが、そのパーツもトレーラーに揃っていた為解決している。

 

「リン、上空はクリアだ。積荷の回収を頼む」

 

【了解】

 

トーヤは待機しているリンに連絡をし、リンはそれを受諾。

ほどなくしてリンが操るF21Cが到着。トレーラーの積荷を載せてその場を後にする。

これで装備や燃料に関してはしばらくは持つだろう。

 

《うまくいったね。乱入があったのは予想外だけど・・・》

 

「ああ。これで当分は心配ないし少しデカい仕事を受けられるかな」

 

《デカい仕事?》

 

帰路の途中、レナはトーヤが言った言葉に疑問を感じた。

 

「お前はよくやってくれてるし次は休んでいいぜ?」

 

《・・・》

 

その言葉にレナは考える。恐らくだが次にトーヤがやろうとしているのは今までの奇襲ではなく真っ向勝負。

休んでいいと言ったという事はトーヤは1人でそれをやるつもりなのだろう。それは自殺行為に等しい。

それをレナは見逃すはずもない。レナからすればトーヤは自分を連れ出してくれた恩人でもあるのだ。

 

《・・・私も行く。トーヤ1人だけ危ない目に遭わせないから》

 

レナの力強い言葉にトーヤは一瞬呆気にとられるが、その後にテオドーラのすぐ左にVF-19Aを着け、レナに向け右手でサムズアップ。

それにレナは笑顔を向けた。

2人はそのままリンを引き連れ街へ戻る。

 

 

 

***

 

 

 

我々ラインアークから、依頼の内容を説明させてください。

時空連の支配下にある世界マウクランを解放する為に我々は第17機動艦隊を派遣しましたが、時空連の大艦隊の前に苦戦を強いられています。このままでは彼らの犠牲が無駄になってしまいます。

ですので、あなたに協力をお願いしたいのです。

時空連艦隊の主力は大多数の可変戦闘機とMSだと報告されています。その為、今回我々から支援機として「RX-124 TR-6」をお使いください。

勿論、できる限りの謝礼は用意させていただきます。何卒宜しくお願い致します。




BGM:Panther/ARMORED CORE 4

ED:トリカゴ/リーナ・レヴェントン(CV:水瀬 いのり)、イチゴ・テスタロッサ(CV:市ノ瀬 加那)、レナ(CV:佐倉 綾音)


募集は活動報告ににてまだまだ受付中です。

今回もこの趣味全開の駄文にお付き合いいただきありがとうございました!

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