ちかなんとーーー。   作:黄昏虎おじさん

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ep1-3 Present for you from ...

 

仄暗い屋内から外へと出る。

自動ドアが開くとびゅうと吹き込む外の風が、服から露出している肌をくすぐる。

時間は日暮れ時、夕日が差し込んできて眩しい…。

適当な時間になったので、僕らは水族館を後にして、これから帰宅を始めるというところ。

 

チカ「綺麗だったね~水族館♪」

カナン「魚の展示もよかったけど、たくさんいたペンギンなんかも可愛くってよかったね。」

チカ「うんうん♪」

チカ「また来たいね♪」

主人公「ふふふ、またこよっか。」

 

三人でーーー。

 

チカ「手、つなごうよ♪」

 

僕たちは横並びに歩きながら手をつなぐ。

端に僕、真ん中にチカちゃん、その向こうにカナン。

 

カナン「なんだかこうして歩くと…、私たち親子みたいだねえ。」

チカ「親子?」

カナン「私と主人公君が親で、チカがその娘って感じ?」

チカ「あ~なるほど~。」

チカ「…ってえ!?なんで私が娘なの…?」

チカ「油断してたらサラッと言ってくるよね、カナンちゃん。」

カナン「うふふ♪」

 

帰りもカナンが車で送ってくれるというので、僕らはそれに甘えることにした。

途中寄り道して夕飯を済ませてから、夜道を駆ける車の外を、僕はぼんやりと眺めていた。

灯りの絶えることのない都会の道、通り過ぎてゆく光を次々と目で追っかけていると。

大きなランドマークだろう建造物が見えて。

 

主人公「あ…、アレすごい綺麗だね。」

 

今度は一緒の後部座席でくっつくように座っているチカちゃんに声をかける。

 

主人公「見て、チカちゃ…ん…?」

 

反応が無いので隣を見ると、チカちゃんはすやすやと寝息をたてながら眠っていた。

 

主人公「…寝ちゃってるね。」

カナン「うふふ♪可愛いもんだね。」

主人公「まあ、今日はたくさん歩いたし、遊んだしね。」

カナン「まるで、本当に愛娘を見ているかのようなこと言うね。」

主人公「ふふ、チカちゃんが静かにしてると、そんな風に余計に見えちゃうのかも。」

主人公「…カナンも、結構疲れたんじゃない?」

主人公「行きも帰りもずっと運転しっぱなしだったし…。」

カナン「私は…まあ、大丈夫かな~。」

主人公「僕らが運転変われればよかったんだけど…ごめんね、なんだか無責任な心配しちゃったね。」

カナン「気にしなくていいよ。」

カナン「ほら、私、タフなのが売りみたいなところあるし♪」

主人公「ふふっ♪ありがとう、無理はしないでね。」

 

カナンと話しをしていると、ふと片腕に感触が…。

あれ?いつのまにかチカちゃんに腕を抱かれている。

チカちゃんひょっとして…、狸寝入りだったりして…。

心なしか、満足気な表情で目を瞑っている彼女を横目に見ていると、愛おしく思えてつい、前髪をかき分けてから額にキスをした。

…何も気にしなかったけど、カナンに見られたかな…。

すこし恐る恐るカナンの顔色を伺うも、バックミラー映る彼女は真剣に前を見て運転に集中している様子で、ほっと胸を撫でおろす。

…別に見られたからどうということではないのだけれどね。

 

ーー。

 

それからしばらく車が走って。

先にたどり着いたのはチカちゃんの住んでいるマンションの前。

ずっと眠っていた彼女の肩を優しく叩くようにして声をかける。

 

主人公「起きて、チカちゃん、着いたよ。」

チカ「…ん?あー…、もう着いたの?」

主人公「うん、今チカちゃん家のすぐ傍だよ。」

チカ「そっかぁ…、ふあぁ~…。」

 

大きな欠伸をしながら彼女は数回瞬きをして、パチッと目を見開く。

 

チカ「うん!おはよう!」

 

元気に目を覚ますチカちゃんを見てから、僕とカナンは顔を合わせて微笑みあう。

 

カナン「おはよう、チカ。」

主人公「おはよう、チカちゃん。」

チカ「えへへ♪」

 

手荷物を握って、忘れ物がないかを確認したチカちゃんはドアを開けて外へ降りる。

 

チカ「最後までありがとね、カナンちゃん♪」

カナン「うむ♪またね、チカ♪」

チカ「バイバーイ♪」

 

可愛らしく手をふるチカちゃんに見送られるように、車は再び駆け出す。

ガラガラガラ!!

 

主人公「あ…、僕も一緒に降りればよかったね。」

カナン「ん?今日はチカの部屋にお泊りするつもりだった?」

主人公「そういうわけじゃないけどさ…。」

主人公「その辺に降ろしてくれて構わないよ、家近くだし。」

カナン「いいよ、近くなんだから、家まで送ってあげる。」

主人公「…ありがとう、カナン。」

 

ーー。

 

数分して僕のマンションの前へと辿り着き、道路わきに車を停車させてハザードランプをたく。

 

カナン「さ、とーちゃく。」

主人公「お疲れ様。」

主人公「今日は本当にありがとうね。」

カナン「うむ。」

主人公「あっ…そうだ。」

主人公「ちょっとだけ待っててよ。」

カナン「ん?」

カナン「車、横付けしてるだけだからできれば早くしてね。」

主人公「うん。」

 

そういって僕はマンションのエントランスホールのほうへ駆け足で行き、自販機でホットコーヒーを買って持っていく。

車のほうへ駆け寄っていると、きょとんとしているカナンの表情は…なんとなく何かを期待しているかのように見えた。

 

主人公「はい、これ。」

 

買ってきた缶コーヒーをカナンへと手渡す。

 

カナン「あはっ、わざわざありがとう。」

 

…?

一瞬、カナンの表情がーー。

…でも、嬉しそうな笑顔してる、よかった。

 

主人公「今日ずっと運転してもらって、運転代っていうにしては安すぎるだろうけどさ。」

カナン「やめてよ、私のわがままで2人のデートの邪魔しちゃったんだし。」

主人公「邪魔だなんて、そんな。」

主人公「今日すごい楽しかった、チカちゃんもずっと笑顔だったし。」

主人公「君さえよければ、また三人で一緒に遊びに行きたいくらい。」

カナン「もー…やめてってば。」

カナン「ほら、あんまりここで長居してると邪魔になっちゃうからさ。」

主人公「あはは、ごめん。」

主人公「ありがとう、またおいでよ。」

カナン「うん♪あ、逆でもいいよ?」

主人公「逆?」

カナン「そ、家にダイビングしにきなよ、2人で♪」

主人公「あはは、それ楽しそうだね。」

主人公「またチカちゃんに話してみるよ。」

カナン「うん♪」

主人公「じゃ、気を付けて帰ってね。」

カナン「はーい。じゃあね、バイバイ♪」

 

手を振りながらカナンは周囲を確認してゆっくりと車を動かす。

ガラガラガラガラ!

走り去っていく車は、ブレーキランプを点滅させながらーー曲がり角を曲がってゆく。

 

それを見届けた僕はマンションに入って自分の部屋へと向かう。

カードキーをかざしてから玄関を開けて、一息。

扉が閉まってオートロックの鍵が効いたことを確認してからドアチェーンをかける。

 

今日は…結構ハチャメチャだったけど、楽しかったな。

そんな風に思いながら、僕はなんとなく自室を見回していると…部屋の片隅に、知らない紙袋が。

あれ?

なんだろう、誰かの忘れ物かな…。

得体のしれないそれが何なのかを確かめるため、手に取って口を開けて中を覗いて。

出してみるーー、これは…プレゼント?

綺麗に包装された箱型の物と、メッセージカードが…。

”Happy Birthday 主人公君。”

”それと、ちょっと早いけどHappy Valentine's Day.”

”Fromーー”

 

そこに書かれている名前は…。

カナン…覚えていてくれてたんだね、嬉しい。

そう、今日は僕の誕生日だったんだ。

今日の予定をチカちゃんが持ちかけてきたときに言ってくれて、僕はそこで初めてそうだったと思い出した。

あんまり誕生日パーティーみたいなことをされるのは得意じゃないんだってチカちゃんに言ったら、僕のしたいことをしようって言ってくれて。

それで今日の水族館だったんだけれど、カナン…このためにわざわざ。

ーーそうだ、僕の誕生日が今日だってことは…。

 

ーー。

 

カナン「主人公君の誕生日っていつなの?」

 

主人公「ん?」

主人公「2月ーー。」

カナン「あれ?私のーー日前じゃん。」

カナン「えー?君のほうがお兄さんなの?」

主人公「何その不満そうな言い方。」

カナン「だって君はどっちかっていうと年下に見えるし。」

主人公「だいたい、その数日程度で年上も年下もないでしょ?」

カナン「ま、そうだよね。」

カナン「でも、生まれ年が同じで日にちも近いなんて、そうそうないよね。」

主人公「たしかに…。」

カナン「なんかうれしいかも…。」

主人公「ふふ。」

主人公「絶対忘れられないね、君の誕生日は。」

主人公「最も…僕が自分の誕生日を覚えていればの話なんだけど…。」

カナン「大丈夫だよ、私のほうが生まれは後なんだから。」

カナン「絶対忘れずあなたの誕生日、祝ってあげるから♪」

主人公「ふふふ、それは嬉しいな。」

主人公「ーーー。」

カナン「ーーー。」

 

ーー。

 

カナンの誕生日は…数日後。

何か、プレゼントしてあげたいな…でも。

ーーたぶん、無断でやったらチカちゃんに怒られる…。

おそらくこの件もチカちゃんに言ったらムッとするだろうな…、なんて思いながら。

何も言わないわけにもいかないから、とりあえず相談しようか…そう思ってスマートフォンを手に取る。

 

主人公[今日はありがとう]

主人公[すごく楽しかった]

 

返事を待つつもりでもなかったのだが、なんとなく画面を眺めているとすぐさま既読がついて。

 

チカ[わたしも!]

 

レスポンスが早い。

 

主人公[それで]

主人公[今部屋に帰ったんだけどさ]

主人公[紙袋が置いてあって]

主人公[中見たらカナンからのプレゼントが入ってたんだ]

チカ[カナンちゃんから?]

主人公[うん]

チカ[さすがだね…]

主人公[それで]

主人公[お返しじゃないけど]

主人公[ーー日後のカナンの誕生日に]

主人公[何かプレゼントしたいって思うんだけど]

主人公[チカちゃんはなにか考えてた?]

チカ[わたしは]

 

…ちょっと考えてるのかな、言葉の途中でメッセージが止まった。

僕は返事を待っているうちに飲み物を用意しようと思ってマグカップを持ってくる。

インスタントコーヒーを淹れていると、通知がーー。

 

チカ[ちょっと待ってて。]

チカ[もうすぐで着くから♡]

 

そっか…。

 

スマートフォンをスリープして机に置くと同時に外の廊下でパタパタと駆け足の足音が鳴り響く。

 

ーーん?

 

ピンポーン♪

 

玄関のチャイムが鳴ると同時にガチャリと鍵が開錠する音がして。

扉がーー。

 

チカ「こんばんはー!」

 

ガチャンッ!!

 

盛大にチェーンが突っ張る音が響く。

 

主人公「うわっ!?びっくりした。」

チカ「…あれ?」

主人公「今開けるから、待ってて。」

 

チェーンを開けるとそこには満面笑顔のチカちゃん…。

いつもの笑顔のはずの彼女に、僕はなぜか…少しだけ恐怖心を覚えたような気がした。

 

主人公「どうしたの、…急に。」

チカ「えへへ♡言い忘れたと思って。」

チカ「お誕生日おめでとう!主人公君♪」

主人公「…ありがとう、チカちゃん。」

チカ「思いがけずカナンちゃんに邪魔されちゃったからね…。」

主人公「あはは…、それで出直してきたんだね。」

チカ「うん♪」

チカ「だって二人きりじゃないとっ!」

 

チカちゃんは玄関から上がってくるなり僕にタックルしてきて。

 

主人公「…おっと。」

チカ「甘えられないもん♡」

主人公「ふふふ。」

 

そういって僕に頬ずりしてくるチカちゃんは、いつもより少し強引な感じで…。

急に背伸びで顔を近寄せてきてから唐突に唇を合わせる、…やっぱりなんだかすごく押しが強い…。

 

主人公「…っ、なんだか、今日は強引だね。」

チカ「ふふ♡だって私の物なんだって強くわからせないと♪」

チカ「…カナンちゃん、抜け目ないんだもん♪」

主人公「へへ…、ちょっと今日のチカちゃん怖いかも…。」

チカ「今日も借りていい?シャツ♡」

 

迫ってくるチカちゃんの勢いに蹴倒されるように、僕はベッドのほうへと追いやられて、もたれかかる。

あー…これは逃げられないーー。

 

チカ「改めて主人公君、誕生日おめでとう♡」

チカ「主人公君への誕生日プレゼントは…。」

チカ「わ・た・し♡」

 

…後で聞いたけどチカちゃん、カナンが僕に近寄ってくるとなんだか燃えちゃうらしい…。

幼馴染として、一緒に遊べるのは楽しいらしいんだけど。

恋敵として、対抗心が沸くんだとか…。

あ~…。

なんてーーー誕生日プレゼントーー。

 

 

ーーー。

 

 

ピンポーン♪

 

「?」

「こんな遅くに、一体。」

「ひょっとして…”また”ですか…。」

 

スコープを覗くと、そこには予想通りの人が口をへの字に曲げて立っている。

はあ…。

仕方がないですわねえ…そう思ってドアの鍵を開けて、客人を招き入れる。

 

カナン「やっほ、ダイヤ。」

ダイヤ「なんですか、こんな遅くにまた…。」

カナン「ちょっとドライブして遊びにきたの。」

ダイヤ「そうですか、…内浦から運転してきましたの?」

カナン「もちろんだよ~。」

ダイヤ「なんというか…貴女は相変わらずって感じですわね。」

カナン「へへへ。」

カナン「いれてもらっていい?」

ダイヤ「何時だと思ってますの?」

カナン「いいじゃ~ん。」

ダイヤ「…仕方ないですわねえ。」

カナン「お邪魔しまーす♪」

 

おもてなしの煎茶を出して座る。

 

カナン「ありがと♪」

ダイヤ「これ飲んだら帰ってくださいね。」

カナン「何い~?つれないなあ~。」

ダイヤ「だいたいこんな時間にやってきて…、カナンさんは明日の予定とかないんですの?」

カナン「あるけどさ…、いいじゃん。」

ダイヤ「はあ…。私だって明日は普通に講義があるんですから。」

 

お茶を一口、そして。

 

ダイヤ「先月のことと言い…。」

ダイヤ「カナンさん、私のところに来るためだけに、はるばる内浦から車で駆けてきたわけではないでしょう。」

ダイヤ「…また、何かありましたの?」

カナン「…。」

 

カナンさんは渋りながらゆっくりとしゃべり始める。

 

カナン「…元彼のところにいってきたの。」

ダイヤ「まあ。」

ダイヤ「懲りてないのですね、貴女。」

カナン「別に、…私の勝手だし。」

カナン「そしたら今日デートだっていうから…。」

ダイヤ「チカさんとですか?」

カナン「うん。」

カナン「だから一緒に遊びについていったの。」

ダイヤ「…貴女がですか?」

カナン「うん。」

 

まあ…。

 

ダイヤ「…どうでした?」

カナン「別に?楽しかったよ。」

 

そんな顔してませんわね…。

 

ダイヤ「そうですか、それはよかったじゃないですか。」

カナン「そうなんだけど…。」

カナン「…も~、ダイヤ~!」

 

唐突にハグしてくるカナンさん、まったくこの人は…。

 

ダイヤ「あーもう、およしなさい!」

カナン「…けち。」

 

ぶーたれているカナンさん、どうしてこういぢらしいんでしょう。

普段の貴女らしくもない…。

 

ダイヤ「全く貴女は…。」

ダイヤ「寂しいんですか?」

カナン「…。」

 

図星。といったところですね。

 

ダイヤ「…仕方ないですわねえ。」

ダイヤ「ほら、…こっちへおいでなさい。」

カナン「ダイヤー!!」

 

私の胸元へ飛びこむようにハグ。

これじゃルビィと変わりませんわ…。

 

ダイヤ「貴女、チカさんと元彼の仲を応援したいって言ってましたよね?」

カナン「うん。」

ダイヤ「しかも先月は…、その元彼にきっぱりと振られたんでしょう?」

カナン「そうだけど…。」

カナン「でも、やっぱり彼に会うとさ…。」

カナン「いいな、って思っちゃうっていうか…。」

カナン「ちょっと素っ気ないけど、優しくしてくれるし…。」

ダイヤ「…そんなにその元彼に固執するのですか。」

カナン「だって…。」

ダイヤ「あなたの仕事からすれば、男性と関わることも少なくはないでしょう?」

カナン「まあ…。」

ダイヤ「だったら元彼のことは忘れて、いっそのこと新しい恋をしてみてはどうなんです?」

ダイヤ「貴女の見た目なら…、声をかけてくる男性も少なからずいるんでしょう?」

カナン「いるけどさ…。」

カナン「やっぱり彼は…そういうチャラチャラした男と違うっていうか…。」

カナン「すごい頭いいのに、何考えてるかわからない天然なところとか…。」

カナン「大人しい見た目のくせして、結構男前だったり…。」

カナン「子供みたいに可愛いところもあるし…。」

ダイヤ「こほん…、惚気ないでください。」

カナン「とにかくやっぱり彼がいいのー!!」

ダイヤ「はあ…、そんなに女々しい方だとは思っていませんでしたわ。」

カナン「ダイヤはそういう経験がないから…っていうか。」

カナン「ダイヤには彼氏とかいないの?!」

ダイヤ「ちょっと、近いですって。」

ダイヤ「私は…。」

ダイヤ「別にそういったものは…。」

カナン「だよね~、ダイヤは箱入り娘だもんね~。」

ダイヤ「学業に専念しているだけですっ!」

ダイヤ「だいたい私は実家をでて一人暮らしの身です、箱に入っているわけではありませんわあ!」

ダイヤ「はあ…もう。」

ダイヤ「そろそろ放してもらっていいですか?」

カナン「はあぁ…。」

 

まったくどうしようもない方ですわね…。

 

ダイヤ「…もう十分に話したでしょう。」

ダイヤ「そろそろ…といいますか。」

ダイヤ「もとより遅い時間なのですから、帰り支度をなさい。」

カナン「う~ん…。」

ダイヤ「そ・れ・に、話せば話すだけ、あなた自身が辛くなるだけだと思いますよ。」

ダイヤ「…だいたい、相談でしたら私のほかでも…マリさんだっているでしょう?」

カナン「マリに話たら…何が起こるか、想像できる?」

ダイヤ「まあ、一番に茶化されるでしょうね?」

カナン「わかってるじゃん。」

ダイヤ「でもきっと、マリさんは貴女のこと馬鹿にしたりはしないはずですよ。」

カナン「わかってるよそんなこと…。」

カナン「いろいろわかってるから余計に相談し辛いの!!」

ダイヤ「はー…めんどくさい方ですわね~…全く。」

ダイヤ「わかりました。わかりましたけど、…また後日に改めてください。」

ダイヤ「わざわざここに来なくても、電話だって通じるのですから。」

カナン「わかった…。」

 

しゅんと落ち込みながら、とぼとぼ歩いて玄関へと向かう。

そんなカナンさんの背中を眺めていると私はーー。

 

ダイヤ「もう…貴女らしくもない、シャンとしなさい!」

カナン「うえっ!…ダイヤ?」

ダイヤ「…すぐにはないかもしれませんが。」

ダイヤ「また素敵な出会いがあるかもしれないでしょう?」

ダイヤ「だからせめて、くよくよしてないで貴女らしくいなさい!」

ダイヤ「そうやっていれば貴女は、魅力的で…素敵な女性なんですから。」

カナン「ダイヤ…。」

カナン「ありがとう!大好きっ!!」

ダイヤ「も~!貴女はそうやってすぐ!!およしなさいってばーー!!」

 

またハグをしてくる…。

ああーー。

やっぱりカナンさんは…こうでなくては。

 

ーー。

 

ダイヤに見送られて私はマンションを出てゆき、駐車場のほうへと向かう。

星も見えない真っ暗な空、静かな夜。

そこにゆらりと立ち昇る白い吐息を眺めながら、ポケットの中身を取り出す。

缶コーヒー。

片手に握るそれは少しだけ冷めているんだけど、頬に当ててみると、ほんのり…人肌に温い。

そのまま開栓しようと思ったけど…やめた。

いっそのこと、捨ててしまおうか…無理。

結局、どっちつかずだーー。

やっぱり私はまだ、それを決断することはできない。

その曖昧さに甘えるように、飲むつもりもないのに車のカップホルダーにいれて。

キーを挿して、ーーイグニッション。

けたたましいエンジン音を唸らせる車を操って、私はこれから長い時間をかけ”帰路”へとつく。

 

…その先には、意外な人が待っているのかもしれない、そんな期待を膨らませながらーー。

 

ep1 END

 





かなダイですね、これじゃ。(蹴

東京だったら…ダイヤさんいるじゃん…と、ふとした思い付きでダイヤさん登場。
ちょぴっと役なので、これっきりかもしれませんけど。

ちかなんを書こう…って奮起したわけですが。
なんとも、このテーマ故に難しさがあるのか…自分の妄想力不足か。
ちかなんできてない感です、不完全燃焼ですね。(
ダイヤさんの会話文とかは”ですわ”口調を馴染ませるのに、すこし気を遣うことこそあったのですが。
カナンちゃん同様わりと書きやすいような気がして…。
チカちゃんはどうあがいてもやっぱり難しいですね…。(

さて、予告していた必ず書きますシリーズはこれにて一応完結です。
この次の話とか~っていうのは、本当に未定な感じで投稿するかどうかというレベルなので。
あんまり期待しないで下さい(?)

専らモチベーション次第か…。
今回の更新までにもいろいろバタバタすることもあって、つもりの予定よりも書くのが遅れてしまったりして。
やっぱり書けないスパンが空くと、なかなか話の構造とかそういうのも曖昧になって…頭の中がこんがらがっちゃいますね~。
ちょっと話のつながりとか、落ちの具合は専ら自信がない感じです…。

さて、またまた後書きがやたらと長くなってきているので…そろそろ。
この後書きも、話の最後にブログみたいに書いてるくらいなら、活動報告とかに書いたほうがいいのかな?なんて思いつつ…。
その辺も今後の投稿作品なんかで模索していくかと思います。

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

[数日間のみこっそりアンケート]ep2やっぱり…

  • 消したほうがいい
  • 残しておいて欲しい
  • 書き続けて欲しい
  • 筆者の好きにすればいい
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