対魔忍BLAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!   作:新咲 葉月

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前回の日曜投稿できてなくてホントすみませんでした!お詫びに今回は特別に火曜日投稿します!
【注意!】今回は達郎君出てきません!あと今回は前編と後編に分かれます。


え?時系列?…そんなもん考えてねぇし!
取り敢えず書いときゃいんだよ書いときゃ!!



(強いて言えば凜子日記の半年後くらいじゃね?知らん。)



あと、今回はシリアス?回です。


その背中に、風を吹かせて。

とある山の奥にその探偵事務所はあった。

「あきやま、たんてい、じむしょ…やった!見つけた!」

古い木造建築の建物を改装して出来た建物の看板に書かれてあるのは「秋山探偵事務所」。ちゃんと子供でも読めるように漢字の上に平仮名で読みが書かれている所に、店主の性格が表れている。

 

しかしこの探偵事務所、探偵事務所と一応書かれているが、その実態は正義の味方(ガチ)が住み着く拠点である。

 

訪ねてきたのは、頭に些かサイズが合っていない青いリボンの麦わら帽子を被っている、肩に茶色の鞄を掛けている白いワンピースを着たショートボブの茶髪を持つ幼い少女だ。

 

一階と二階に分けられているらしく、建物の左側にある階段を登り、スライドするタイプの扉を小さな手で叩く。

 

「すいませーん!誰か居ませんかー?」

 

少女が店に向かって呼びかけてから暫くすると、中からのろのろと、1人の少女が出てきた。

その瞳は引き込まれるような桃色で、黒を基調としたピンクの水玉模様が散りばめられ、白いフリルが付いているパジャマを着ていた。

つい先程まで幸せに眠っていたようで、その顔には未だに眠気が残っており、右手で頭を押さえている。

 

「はいはい、ったく、何だよ朝っぱらから…ん?」

 

 

その店員?らしき桃色の瞳を持つ少女は扉を横に滑らせ開け終えると、目の前にいる柔らかそうな茶髪の少女の姿を確認すると、急に不機嫌そうな顔になり黙る。

 

「………。」

「…………。」

 

「あ、あのっ!おねいさん!わたしっ、依頼をしに来ましたっ!」

 

「………なんだ、客か。取り敢えず入れ。」

 

 

少女が恐る恐るといった感じで目の前の店員らしき人物について行く。

 

 

(綺麗な人だなぁ)

 

赤い小さな果実の髪留めで二つの房に別けられた、所謂ツインテールの髪は、まるで絵の具の黒色をそのまま移したかのような色をしているのに確かな輝きと美しささえ感じる艶があり、その下に存在する貌も未だ残る幼さを気にさせることのない端正なソレ。

目はつり上り、その端整な顔はしかめっ面をしているが、その中にある薄い桃色の瞳はピンクサファイヤのように輝いている。

 

 

そして、その肌はまるでーーーー冬の月みたいに白くて。生気があるのに…見ていると何故だか、死の気配を匂わせた。

 

 

(ちょっと怖いけど、わたしが付いてこれるようにゆっくり歩いてくれてるし…実は優しい人なのかな?)

 

ポーっと幼い頬を朱色に染めて見つめていると、先導していた少女の足が、白い襖の前で止まった。

 

「おーい、家主さんよー。客を連れてきてやったぞー?」

 

桃色の瞳を持つ少女は襖に向かって話しかけるが、中からは返事は無く、シーン…として黙っている。

 

 

「チッ、返事がねぇな…寝てんのか?」

 

襖を開けてもやはり部屋の中にはいないようだ。何もない日はだいたい此処にいるはずなんだが…。

 

 

「あの、もしかして、いないんじゃ…」

「……はぁ。…心配すんな。家主が居なくても、依頼はちゃんと受ける。」

 

少女が不安そうに話しかけると、桃色の瞳を持つ少女は面倒くさそうにしながら、入って直ぐに見える右側の壁際に掛けられた(家主自作の)ミニ黒板を見る。

 

「…なるほど。」

 

「おねいさん、何か分かったの?」

「ん?あぁ。どうやら此処の家主は今、仕事中らしい。」

 

桃色の瞳を持つ少女は部屋の窓を開けて外にある駐車場の端を見ながら家主の不在を話す。

 

此処の家主はどうやら中古屋の依頼を受けて、日本どころか海外の物品を取りに行っているらしい。

どうやって?…その答えは駐輪場にいつも居座っている筈の

緑のバイクが無くなっていると言えば大体察してもらえるだろうか。

 

「…それじゃあ、その家主さんが帰って来るまで待っておけばいい?それとも、一旦帰ったほうがーーー」

「いや、私が依頼の内容を聞いておく。…不本意だが私も一応ここの従業員らしいからな。」

 

 

「〜〜ッ!

ありがとう、おねいさん!」

 

「ぉ、おい!急に抱きつくなよっ!」

 

***

 

パジャマを着たままだと気づいた桃色の瞳を持つ少女は一度、着替えてから部屋の中にある山吹色のソファーに二人で座り、話を始めた。

 

 

「…なるほど。人探しか。」

「はいっ!わたしのお姉ちゃんを、探してきて欲しいんですっ!」

 

少女から聞いた話を簡潔にまとめると、3週間前から連絡が取れなくなった少女の姉を探してきて欲しいという依頼だった。

 

「ところで、お前の親はその姉さんを探さなかったのか?」

 

と桃色の瞳を持つ少女が問うと、少女ーーコマリは顔を暗くして下に向けた。

 

「…わたしたちのお母さんと、お父さんは、わたしが小さい頃に交通事故にあって、それでふたりとも居なくなっちゃったんだって。…おばあちゃんがそう言ってたの。」

 

コマリに、桃色の瞳を持つ少女ーーほたるは何か声を掛けようとするが、静かに開いた口を閉じ、ぎこちなく少女に謝る。

 

 

「……嫌なこと言わせて、悪かったな。」

 

「ーーうぅん、別に気にしてないよ!お姉ちゃんも、おばあちゃんも居るしっ!」

 

「…そっか。お前、ガキの癖して強いんだな。」

 

「でも、わたし、おこづかい少ないから、お金をあんまり払えないかもしれない…。」

 

コマリが泣きそうな顔になり下を向くと、ほたるは安心させるようにニッと口角を上げた。

 

「ふーん。じゃ、お前が被ってるそのぶかぶかの麦わら帽子、

ーーそれを私によこせ。」

「え?でも、これ、お金じゃないし、おばあちゃんが外は暑いからって、被せてくれた、安物だし…。」

 

「ーーお前、ワ○ピース知ってるか?」

「…チ○ッパーが出るアニメだよね?」

「お、ちゃんと見てるんだな〜。…実はな、私はル○ィみたいな海賊に憧れてたんだ。だから麦わら帽子をかぶらねぇといけねぇ。」

 

「そうなの?」

「ああ、そうなんだ。…だからお前は安心して家で姉さんを待っときな。」

 

***

 

コマリから受け取った帽子を被り、目元を隠す。

そしてミニ黒板に、家主に伝える文章を書き込むと、静かに立ち上がり、事務所を出て行く。

 

 

そして、麦わら帽子を被った少女は静かに呟く。

 

 

 

 

 

「待ってな、直ぐに見つけてきてやる。」

 

 

 

少女は向かう。

 

 

 

ーーーー「ちょっと大切なモン、探してくる。」

 

 

黒板に書かれたその宣言を、現実にする為に。

 




【悲報】ほたるちゃん、同居人の影響で悪役から正義の味方になってしまった件

休みの日に友人と仮面ライダーで好きなbgmについて語り合ってたら
この流れを急に書きたくなった。結果書いた。

〜執筆中に聴いたbgm一覧〜
・最初から***マークまで。
仮面ライダー555の「旅」
作者「この曲聴くとたっくんが自然に思い浮かぶのは私だけじゃないはず。」
・最初の***マークから2つ目の***マークまで。
仮面ライダーカブトの「決心」
作者「あぁ…泣く。」
・あとは2つ目の***から最後まで曲なしで読むと良いかも。



今回の話を見返して一言。

…あれ?主人公誰だっけ?



???「ステンバーイ... ステンバーイ... 」

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