METAL GEAR DOLLS   作:いぬもどき

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ハンバーガー試作大作戦

 太陽が西の方へとゆっくりと傾き、はるか水平線のかなたに沈んでいく。

 太陽は姿を消して、夜の世界が訪れる。

 月と星々の光がマザーベースの甲板を淡い光で照らす…基本的に一部警備を除き、夜間はほとんどの部門で特別忙しくも無ければ作業を終了し、宿舎へと戻っていくのだがこの日はちょっと違う。

 甲板上をおしゃべりしながら何人かの戦術人形たちが歩き、糧食班が作業をするプラットフォームを目指していた。

 作業を終了したはずの糧食班の棟は明かりが灯り、賑やかな話し声が聞こえていた…。

 

 

「えーお集まりの皆さま、どうも副司令のカズヒラ・ミラーです。こんな時間に集まってくれて嬉しく思います」

 

「あのさ、何のために呼んだのよ。スコーピオンのアホにいきなり呼び出されたわけだけど、私は遊びに付き合ってる暇はないの」

 

 不機嫌な様子のWA2000は早速ミラーに対して辛辣な態度をとって見せる。

 業務を終えて、これから自室で任務に必要な語学勉強に取り掛かろうとしていた矢先、スコーピオンに半ば無理矢理連行されて非常に機嫌が悪い。

 おまけに、この日はオセロットと一緒に射撃練習をするはずが、昼間の乱闘騒動でお流れになってしまったことも拍車をかけているが、そんなことはスコーピオンにとって関係ない。

 

「今回集まってもらったのは、糧食班の製品開発の補助が主な理由だ。君ら戦術人形のMSF内での割合はすっかり多くなった、そこで君らの求める食糧を君たち自身で作ってもらい、それを糧食班が改良して製品化するというものだ」

 

「ふーん…それにしては糧食班のスタッフがいないけど、どうして?」

 

「そ、それはだな…糧食班のスタッフたちは業務も終了したわけでだな」

 

「私たちの仕事も終わりの時間なんだけど? なんでいきなり私たちが食糧開発に手を貸さないといけないわけ? 別に今のレーションで私は不満はないわ……あんた、なんか企んでるんじゃないでしょうね?」

 

「そんなことはない! そんなことはないぞ、ワルサー」

 

「気安く私の名前を呼ばないで。なんか怪しいわね…」

 

 疑惑を深めるWA2000にミラーはたじろぐ。

 サングラスをかけていなければ、目が泳いでいるのがばれて完全にアウトであっただろう…ちなみにだが、今回集まった人形たちにはミラーの個人的なバーガーショップの製品開発の件は一切知らせていない。

 知っているのはミラー本人と97式、そしてスコーピオンと404小隊だ。

 

「もう、細かいことを気にしちゃいけないぞわーちゃん! それにわーちゃんは、ハンバーガーを食べたくないのか!?」

 

「ハンバーガー!? なによそれ!?」

 

「あれ、言わなかったっけ? 今回のお題はハンバーガーだよ、みんなには最高に美味いハンバーガーを作ってもらいます」

 

「ばかじゃないの? なんで私がそんなことしなきゃならないのよ。アホらしい…みんな帰りましょう、時間の無駄だわ」

 

「ほほう? さてはわーちゃん、料理には自信がないないからそんな態度なんだね? 戦闘は一流でも、料理の腕は三流と見た。料理もできない女子力の低さじゃ、オセロットの胃袋も虜にできないよね~」

 

「は? なんでそこでオセロットがでてくるのよ? アンタに関係ないでしょ!? いいわ、やってやろうじゃないの。戦闘も料理の腕も、アンタに負けてる気はないわ!」

 

「やったぜ。ま、期待してるよわーちゃん…というか、戦闘力ならあたしも負けてないし」

 

 見事スコーピオンの巧みな話術? に丸め込まれ、ミラーへの疑惑を逸らすことに成功したばかりか、WA2000のやる気を引きだたせてくれた。

 スコーピオンは基本アホだが、WA2000の取り扱い方だけは妙に手慣れたもので、彼女の負けん気の強さとプライドを上手く利用して見せた。

 

「というわけでお題はハンバーガーだよ、みんなの最高のハンバーガーを作ってみてね! ちなみに、試食係には404小隊が来てくれたよ。小隊のみんなを唸らせるハンバーガーを作ってね!」

 

「はいはーい。タダで美味しいハンバーガーが食べれるって聞いたから来たよ。みんな美味しいハンバーガーをお願いするね」

 

「おいハンター、404小隊を殺すチャンスだ。ハンバーガーに毒薬混ぜろ」

 

「ちょっとさりげなく怖いこと言わないでくれるかなエグゼ?」

 

「まあまあおさえておさえて…というわけで、料理開始ッッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ほのぼの女の子チーム~

スプリングフィールド、スオミ、SAA

 

「では、料理のほうを始めましょうか?」

 

 あちこちで忙しく始まったハンバーガーの調理。

 特に制限時間などは指定されていないが、スプリングフィールドは戦術人形の中で唯一、カフェの厨房に立つ身としてのプライドから密かな熱意を持っていた。

 

「スプリングフィールドさん、SAAさん、よろしくお願いしますね!」

 

「こちらこそ、スオミ」

 

「きゃっほー! ハンバーガーと言えばコーラだ!」

 

 ここではスプリングフィールド、SAA、スオミの三人がチームとなってハンバーガー調理に取り掛かる。

 

「まずはハンバーガーのバンズを作ることから始めましょうか」

 

「わぁ、本格的ですね!」

 

「ええ、折角ですからね。ではスオミにはミートパティを、SAAには具材のカットをお願いしますね」

 

 ハンバーガーを手作りで一から作るという試みは、実は初めての経験であったりするスプリングフィールド。

 しかし、空いた時間があれば料理本を読んで知識を蓄えていたスプリングフィールドは手際よく、スオミとSAAに指示を出していく。

 指示を出されたスオミは早速、用意された粗びき肉を適量用意し塩コショウ、ナツメグといった香辛料を混ぜてこねる…裾をまくりせっせとひき肉をこねるスオミの微笑ましい姿には、なんとも言えない癒しがある。

 コーラ片手に、歌を口ずさみながらSAAは具材のレタスを切る。

 少々包丁の扱いが危なっかしいが、今のところは問題ない…他にもトッピングのベーコンも切るが、つまみ食いをしてははにかむのだ。

 ほのぼのとした空気が流れる厨房…ふと隣の厨房を見れば、フライパンの中に注いだスピリタスに火をつけて燃やすスコーピオンを目にするが…今は忘れよう。

 

 ひき肉をこねて形を作ればハンバーグを焼く準備が完了する。

 薄く油をひいたフライパンへとハンバーグを乗せ、焦げ目が軽くつくように焼き上げる…肉を焼く香ばしい香りが漂い、スオミもSAAも笑顔を浮かべて目を輝かせるのだ。

 

「スプリングフィールドさん、ハンバーグが焼きあがりました!」

 

「うん、とても美味しそうですね。バンズもそろそろできあがります」

 

「コーラと一緒に食べるハンバーガー!きゃっほー、とっても楽しみだ!」

 

 それから出来上がったバンズにハンバーグとレタス、そしてベーコンを挟み完成だ。

 MSF特製ペプシN〇Xも一緒に用意し、いざ試食係の404小隊のところへ…。

 すっかり審査員気分のUMP45であったが、スプリングフィールドのチームが作ったとあって安心して一口頬張ると、その美味しさに笑みを浮かべた。

 

「うん、とっても美味しいね。バンズもふわふわ、ハンバーグもジューシーでレタスはシャキシャキ。これ、あなたたち三人の顔写真も一緒に乗せれば大ヒット商品間違いなしよ。決めたわ、名付けて"プリンセス・バーガー"よ」

 

「プリンセス・バーガー…ちょっと恥ずかしいですね」

 

「これは売れそうね。ミラーさんも大喜びのはずよ」

 

「はい?」

 

「あ、こっちの話だから気にしないでね~」

 

 含みのある笑みを浮かべるUMP45を不審に思いつつも、納得のいく出来栄えに彼女たちは満足するのであった。

 

 

 

 

~ゲルマン主従コンビ~

WA2000、Kar98k

 

「ハンバーガーはドイツで生まれました、アメリカの発明品ではありません。我らが祖国のオリジナルです。しばし遅れを取りましたが、今や巻き返しの時です」

 

「まあ、私もハンバーガーは好きだけどさ…」

 

「バーガーがお好き?これからますます好きになりますよ…というわけで我が主(マイスター)、不肖ながらこのKar98kが主のために最高の一品を作るために協力しましょう」

 

 先ほどのWA2000とスコーピオンのやり取りを見ていたKar98kは、何としてでも主であるWA2000を勝たせようと張り切っている。

 だがそんな姿に若干引き気味なWA2000はすっかり先ほどの闘志が萎えてしまっているのだが、Kar98kの戦いは既に始まっているのだ。

 

我が主(マイスター)、我々が今回作るバーガーのコンセプトはずばり"愛の美食"につきます!」

 

「愛の美食って…あのね、私もそんなにハンバーガーに詳しいわけじゃないけど、ハンバーガーはファストフードの面が大きいでしょう? 手軽に食べれる感覚が本質でしょう?」

 

「おっしゃる通り。究極的には旨くて腹も満たされればそれでいいんです。ですが! 私は、主が作る料理をそこらの平凡なジャンクフードと一緒にしたくはないのです!」

 

「分かった分かった。じゃあ好きなようにやってみなさいよ…」

 

「そのように。ではまずはこの基礎となるハンバーガーの構成です、上側をオセロットさま、下側を我が主としましょう」

 

「待って。なにそれ、一から説明して頂戴」

 

「言ったはずです、コンセプトは愛の美食であると。私たちが作り上げるハンバーガーはずばり、オセロットさまと貴女さまの愛の宮をイメージして作り上げようと思うのです」

 

「あのね、恥ずかしいから止めてよ! ちょっと待ちなさい!」

 

「待ちません。もうすでに愛の闘争は始まっているのです!」

 

 妙なスイッチが入ったKar98kに、WA2000は頭を抱え込む。

 ここに来てからというもの、ことあるごとにオセロット絡みでお節介をやく彼女には手を焼かされている…まあ、おかげで最近オセロットと深い会話ができたり、二人きりになれる場をつくれたりもするのだが。

 

「柔らかく全てを内包するバンズの間には二つのハンバーグ…そう、バンズをお二人の愛の巣とするのであれば、二つのハンバーグとはオセロットさまと主さまのありのままの姿…つまりは肉体。ありのままの姿のお二人が愛の宮で親密に触れあうのです!」

 

「あんた、自分が何言ってるか分かってんの!?やめなさい!」

 

「やめません。官能的で扇情的な…お二人の体が宮の中で混じり合い生まれる愛の形。そう…子どもです」

 

「こ、子どもって…!」

 

「主さまはオセロットさまとの間に生まれる子どもを望まないのですか?」

 

「いや、そういうわけじゃ…って、なに言わせてんのよ!? というか、今はハンバーガーを作ってるんでしょう!?」

 

「はい。というわけで、お二人の子宝を目玉焼きという形で再現します。ダブルハンバーグにエッグを挟み、愛の美食は完成です!」

 

 色々と暴走していたが、ひとまず完成はした…ほとんど何もしていないのに、なんとも言えない疲労感にWA2000はくたびれる。

 改めてハンバーガーを見て見るが、何か物足りない。

 少しの間悩んでいたWA2000はそこにトッピングをくわえてみることを思いつく。

 

「色彩が欲しいわね。レタスとチーズ、それからトマトを挟んでみるのはどうかしら?」

 

「なるほど。それは盲点でした…お二人の愛の巣を再現するあまり、お二人の幸せオーラを放つことを失念いたしておりました。レタスの緑は癒しの意味を、チーズの黄色は幸せの象徴として、トマトの赤は何よりもお二人の燃えるような情熱を意味しておられるのですね!? 我が主(マイスター)、このKar98k(カラビーナ)感服いたしました!」

 

「あんた一回ストレンジラブにAI診てもらった方がいいわよ?」

 

「そんなことはありません! 主さま、このハンバーガーは堂々とこう呼べます! "ラブ・ハンバーガー"と!」

 

「ラ、ラブ・ハンバーガー…!」

 

「これが私が提唱する、愛の美食なのです! そうだ、私特製の媚薬も追加しちゃいましょう!」

 

 色々とツッコミどころのあるハンバーガーが出来上がるが、試食係のUMP9に食べさせると味の方は大好評…なのだったが、最後に入れた媚薬が恐ろしい効力を発揮する。

 というのも、媚薬の効果によりハンバーガーを平らげたUMP9が突如発情し、見境なくキスを求めるようになってしまったのだ。まあ、なにはともあれ味は確かなようで、無事WA2000とオセロットの愛を再現したハンバーガーは大成功をおさめるのであった…。

 

 

 

 

~鉄血仲良しコンビ~

エグゼ、ハンター

 

 

「さて出来上がったハンバーガーだが、何か物足りねえ。どう思うよハンター?」

 

「うーむ。味の方は悪くないと思うんだが、なにかな…?」

 

 料理に不慣れな二人は周囲の調理を盗み見てなんとかハンバーガーを完成させたのだが、どこか物足りなさに困っていた。

 スプリングフィールドの作ったハンバーガーと比べてしまうと見劣りしてしまうが、それでもまあ食えないものではい…では一体何が足りないと言うのか?

 

「分かったボリュームだ、オレたち戦場に生きる存在にとって、メシの量は重要だ」

 

「一理ある。だが量が多いということはそれだけ荷が圧迫される。一品当たりの量を多くして、結果的に持ち運べる食糧が減ってしまっては本末転倒だ」

 

「閃いたぜハンター。一品をコンパクトにまとめ、なおかつ必要な栄養素を取りそろえる方法がよ……ズバリ、サプリメントだ」

 

「サプリメント…? それを一体どうやって?」

 

 口で説明するよりもやって見せる、そういうこと始まったエグゼの処刑料理。

 まずはバンズのもととなる小麦粉を混ぜ合わせるのだが、そこに砕いて粉上にしたサプリメントをぶち込む。

 同じようにひき肉の方へもサプリメントをぶち込むのだ…多様なサプリメントをぶち込んだことで異様に変質した味を、化学調味料で強引に修正、出来上がったハンバーガーはバンズにハンバーグを挟んだ非常にシンプルなもの。

 だが、内容物を知るハンターは食えと言われても躊躇する…一応見た目はハンバーガーなのだが。

 

 とりあえずこんな時のためにいる試食係である。

 作ったハンバーガーをだるそうにしているG11のもとへと運ぶ。

 

「おら、食え」

 

「わー。なんか見た目地味なハンバーガーだね」

 

「うるせえな。彩が欲しいなら自分でケチャップつけな」

 

「はいはい…いただきますよっと……はむ………もむもむ……!?」

 

「ど、どうした…?」

 

「二人とも、これ…なに入れたの…!?」

 

「それは企業秘密だろ」

 

「旨い…旨いよこれ! それになんだか一口食べただけなのに身体が求める栄養素が全て満たされてく感じ、それにこの熱さ…! おおおッ! 今の私なら眠らず一日仕事ができる自信があるよ、ひゃっはー!」

 

 いつもダルそうなG11の突然の豹変ぶりに、クールなハンターも驚きを隠せない。

 みなぎる気力を持て余したG11が戦いの場を求めてどこかに勢いよく飛び出していったが、大丈夫だろうか?

 

「エグゼ、お前他に何を入れたんだ?」

 

「増幅カプセル入れてみた。それもこの間研究開発班が試作した改良型増幅カプセルだ!」

 

「な、なるほど。しかしまあ、出来は良いみたいだな」

 

「だろ? オレ様にかかれば料理なんてこんなもんよ。このバーガーがあれば全ての戦場を有利に運べるぜ!」

 

「うむ、これでMSFの勝利は間違いなしだな。それで、名前はどうする?」

 

「うん?」

 

「名前」

 

「あぁ…既に決まってるぞ! 勝利を呼ぶこのバーガーの名は! 鉄血ならぬ、"熱血ドーピング・バーガー"だ!」

 

「……ネーミングセンスでマイナス100点だな」

 

 

 

 

 

 

~ワルシャワ条約機構~

スコーピオン、9A91

 

「同志…ついに完成です」

 

「うん、そうだね。ついに完成だ…!」

 

 厨房に立つ二人は目をキラキラと輝かせ、苦労の末に作り上げた一品を見つめる。

 二人の見つめる先にあるのはハンバーガー……ではなく、ボトルに入れられた透明な液体である。

 それをショットグラスに注ぐと、こつんとグラスを軽くぶつけ、一気に飲み干す……。

 口どけの良さとは反対に、喉を流れる際の熱さがたまらない…そう言わんばかりの反応だ。

 

「地道に原料を集めて…」

 

「地道に蒸留器を組み立てて数週間…ついに完成しましたねスコーピオン!」

 

「最初の蒸留器がスネークに見つかって没収されてからというもの、苦労が絶えなかった…! わーちゃんは冗談通じないしスプリングフィールドは説教してくれるしで、9A91がいてくれて良かったよ!」

 

「わたしも、スコーピオン同志とめぐり合えて幸せです! ハラショー!」

 

 がっしりと手を握り合い、もう一度自作ウォッカをぐびぐび飲む。

 ウォッカをキメて軽く酔ったところで、本日のメイン…"ウォッカに合うハンバーガー"を作るために飲んだくれ二人の料理が始まるのだった。

 

「うーんと、分量はこんくらいかな? まあ適当でいいや…それにしてもウォッカが美味いや」

 

「ウォッカには少々濃い味が合います。というわけで塩コショウを強めに、脂身も多めに、サイドメニューは塩漬けピクルスにナッツにオイルサーディン。うん…ウォッカが美味いですね」

 

 料理をしていく二人だが、こまめに飲むウォッカによってだんだんとへべれけになっていく。

 ハンバーガーの分量ももはや適当、ただひたすら酒を飲めさえすればそれでいい…ハンバーガーのために用意していたバンズも既に二人の腹の中だ。

 そういうわけで、試食係の416のもとにやってくる頃に二人はすっかり出来上がっており、持ってきたのも416が期待するハンバーガーなどではなく、ウォッカとつまみと化したハンバーガーの具材だった。

 

「あのさぁ、ハンバーガーが食べれるって聞いてあんたに誘われたんだけど?」

 

「これがハンバーガーらー! 腹にはいればみんないっしょなのらー!」

 

「同志416、これこそずばり"サソリ印の密造酒"です! 酒は正義! 酒を禁止すれば、ソ連も崩壊します!」

 

「ハンバーガー、じゃないの…?」

 

 その後、酔っぱらった二人に強引にウォッカを飲まされた416.

 無事彼女も酔いつぶれ、酔っ払い二人の仲間入りを果たす…どうやらサソリ印の密造酒は強烈な効果をもたらすようだ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――――というわけで、みんなが作ってくれたハンバーガーがこれだが……大丈夫なのか?」

 

 スプリングフィールド率いるほのぼのチームが作ってくれたハンバーガーはともかくとして、他のハンバーガーは発情バーガーだったりドーピングバーガーだったり、しまいにはバーガーじゃなくてウォッカだったりする。

 

「らいじょーぶらいじょーぶ、あたしにまかせなしゃい」

 

 酔ってまともに話せもしないスコーピオン、一体どこからそんな自信が出てくるのか?

 ひとまず試作品はこれでいいとして、どう展開するかだ。

 悩むミラーに対し、UMP45が手を挙げた。

 

「グリフィンのとこに展開でもしてみたら? 人形が作ったバーガーなんだから、人形相手に展開するのがいいんじゃない?」

 

「それは…大丈夫なのか?」

 

「まあ、乗りかかった船だし、ちょっとの報酬をくれれば協力してあげてもいいよ? 社会の中で活躍する自律人形の割合は多いし悪くない発想だと思う。それに、グリフィンがいるエリアなら多くの戦術人形相手に儲かるでしょう?」

 

「一理あるが…本当に協力してくれるのか?」

 

「ええ、面白そうだしさ」

 

「そうか! よし、そうと決まれば行動だ。すぐに各グリフィン支部にバーガーミラーズの店舗を設置する! 狙うのは全戦術人形の胃袋を虜にすること! オレは、食の世界で人形たちを魅了してやるぞ!」

 

「ええ、一緒にビジネスがんばりましょうね!」

 

 がっしりと握手を交わすミラーとUMP45。

 今この瞬間より、二人のビジネスの付き合いが始まるのだった…。

 

 

 




97式「蘭々、あたしもう疲れたよ…」(フランダースの犬並感)



これが新生MSF印のハンバーガーです、これからはグリフィン支部にミラーが間接的に浸透するぞ!

さ~て、どこの司令部にお邪魔するかな~(チラッ
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