ある日のこと、のんびり農場で牛の放牧をしていたアルケミストとデストロイヤーは、突然やって来たウロボロスによって無理矢理仕事に付き合わされて西ヨーロッパの僻地に連れて行かれてしまう。ヨーロッパは正規軍の影響力が強いので、鉄血人形である二人は極力ヨーロッパには行きたくなかったのだが…。
彼女たちにとって危険なこの場所にウロボロスがやって来た理由というのは、ほぼ彼女の私利私欲のため…要するに、例のごとく幼い子ども目当てであった。
「はぁ……かったるいなぁ…デストロイヤー、あたし帰っていいか?」
「やめてよ、私だって帰りたいんだから…こんなクソみたいな田舎にまで引っ張って来られたんだから、アイツにアヒージョおごらせましょ」
「あたしはパエリアが食べたいね…」
「おいおぬしらうるさいぞ、文句ばっかり言ってるとボーナス払わんぞ?」
「ちっ…うるさい女だまったく」
自分勝手なウロボロスに文句を言いながらついて行く二人。
今回ウロボロスはどこから情報を仕入れてきたのか、西ヨーロッパの田舎マフィアが幼い子どもを売買にかけようとしているという話を聞きつけ、はるばるアフリカからやって来た。そして目的地の村に到着したウロボロスは、そのままの勢いで田舎マフィアのアジトへと殴り込み…ドアを蹴破り、中にいた男女を問答無用で半殺しにした挙句、ロープでぐるぐる巻きにして納屋に放り込んでしまう。
反撃の隙も与えず流れるようにマフィアをぶちのめすあたり、やはりウロボロスの強さは相当なもの……これで行動理由がもっとマシなら二人も見直すのだが…。
「おい、なにやってんだよ…早く子ども回収しに行けよ」
「いちいちうるさい奴らだ。おぬしらものど飴舐めるか?」
子どもたちを迎えに行く前にのど飴を舐め始めるウロボロス……アルケミストにはこいつが何を考えているのか分かる、飴を舐めて可能な限りのどのコンディションを整えて、最高の猫なで声で子どもたちに声をかけるつもりなのだ。
子どもたちを迎えに行く前に何度かのどを鳴らすウロボロスに、もう二人は呆れて言葉も出なかった…。
「よし、準備完了だな」
「さっさと行けよショタコン女」
「勘違いするなアルケミスト…私はロリも好きだ」
「うるせえ」
「つまらん奴め、まあいい………さてと……やあみんな、ウロボロスおねえちゃんが君たちを迎えに来たぞ♪」
「――――――ということがあってだな、おぬしらにこの人形どもをくれてやる」
「ちょっと待てお前、いきなり小さい人形を連れてきて何を言っているんだ?」
マザーベースに突然やって来たウロボロス、一応要注意人物として彼女の対応にはスネークとミラーが当たるが、彼女が連れてきたちびっこ人形たちを見て戸惑っていた。
アポもなく突然来たウロボロスは図々しくも最高級の接待を要求した挙句、このちびっこ人形たちを引き取れと命令口調で言ってきたのだ。
「色々とおかしいことがあるが…みんなの話では君はその…小さい子が好きらしいじゃないか。どうしてあの子たちは手放そうとするんだ?」
「だってあれ人形だもん」
「えぇ…」
ミラーの問いかけに、あっさりと言い放つウロボロスにミラーは戸惑う…。
きょとんとした表情で指をくわえながらじーっとこの場のやり取りを見ているちびっこ人形たちはとてもかわいいというのに、ウロボロスはまるで興味がない様子だ。
「人形はダメなのか…?」
「当たり前だ。あんな造り物の幼児に興味などさらさらないわ、わたしは少しずつ大きくなっていく子どもたちの成長を見るのが好きなんだよ! 別に嫌なら断ってくれてもいいぞ、他に貰い手は大勢いるだろうからな」
「分かった分かった、うちで引き取ろう。カズもそれでいいか?」
「あぁ…確認だが、本当にこの子たちを売るつもりはないんだな?」
「私は奴隷商人ではないし、カネに困ってるわけじゃないからな。さてと、そういうわけでその人形どもはおぬしらのものだ。じゃあ、帰るから」
来た時と同じようにさっさと帰っていってしまったウロボロス…スネークとミラーはこの唐突な流れに困惑したままであったが、無垢なちびっこ人形たちがじっと見つめたままであることを思いだす。
とりあえずスネークがちびっこたちに声をかけようとすると、ミラーが遮る……アンタの顔は怖いからここはオレに任せろとのこと。納得はいかないが、一応ミラーにこの場は譲る。
「えっと、今日から君たちを引き取ることになったんだけど…とりあえずお互いに自己紹介をしよう。君の名前を教えてくれるかい?」
ミラーが先に名前を聞いたのは、前髪をヘアピンでとめておでこを晒しているちびっこ…さっきから生魚をもぐもぐ頬張っているサバイバルなちびっこだ。
「あんたがわたしのぶかなの? わたし【CーMS】、とくべつにシムスってよばせてあげるね」
「うん? 部下? まあそう言うことにしておこうか…よろしくな、シムス」
次にミラーが名前を尋ねたのは、フェレットのぬいぐるみを握りしめるちびっこ。それまで指をくわえてじーっと見つめていたそのちびっこは、ミラーに声をかけられると途端に笑顔を見せる。
「あなたがアタシのしきかんさんなの? アタシ、Fiveーsevenっていうの! やさしくしてね、すぐにでもアタシのことすきにさせてあげるから!」
ぱたぱたと駆け寄ってきたFiveーseven、57はミラーの大きな手を掴み握手する。無邪気そのもののちびっこ57の愛くるしい仕草に、ミラーのメンタルに大きなダメージが与えられる。
「うぐっ…破壊力が強いぞ、スネーク…!」
「カズ!? 替わるか…?」
「まだだ、まだ終わっていない…! それで、君は…?」
なんとか気持ちを持ち直しつつ、次に名前を尋ねたのはカラフルな衣装を着て寄り添い合う二人のちびっこ。
快活そうなちびっこは自分の番が回ってくるのを待ってましたと言わんばかりの様子だが、もう一人の大人しそうなちびっこは隣のちびっこの裾を握りしめたままじっとミラーとスネークを交互に見つめている。
「カルカノライフルです、ようやくおあいできましたね! こっちはワタシのいもうとのシノ! ほら、あいさつしてシノ!」
「はじめまして。みてのとおりワタシはしゃこうてきなにんぎょうです、なかよくしましょう」
「礼儀正しい人形ちゃんたちだね、よろしくな」
ミラーが手を差し伸べると、カルカノ姉妹の姉のカノは元気よく手を握ってくれたが、妹のシノの方は姉の後ろに隠れていってしまった。
無理に仲良くしようとして相手を怖がらせてしまってはいけないとして、シノにしつこくすることは止めておく。その後、少し慣れたところでスネークも自己紹介を始める…概ねミラーに示した反応とほぼ同じだが、シノは余計姉の背後に隠れるようになってしまった。
一方で、スネークに興味津々なのがシムスだ。
「おじさん、これたべる?」
「お、いいのか? 美味そうな魚だな…君はずいぶんサバイバルな生活をしているんだな」
生魚を容赦なく食べるシムスの姿を見て親近感を感じたのはスネークも同じだ。
気がつけば、シムスはいつの間にかスネークの膝の上にちょこんと乗ってむしゃむしゃと魚を食べ始める。人見知りしてしまっているのはシノだけで、それ以外のちびっことはなんとか打ち解けることが出来た。
シノも、一応姉を挟めば普通の会話ができる。
後からやって来た97式と蘭々ともあっという間に仲良くなり、ちびっこたちは初めて見る虎の蘭々に夢中だ
…蘭々もちびっこたちには穏やかな様子であった。
そんな時、部屋の扉が勢いよく開かれる…やって来たのはヴェルだ。
「パパー、あそぼー! って、なんだおまえらー!?」
部屋にやって来たヴェルは、部屋中を駆け回って遊び回るちびっこ人形たちにびっくりする。
スネークの膝の上でもぐもぐ魚を食べているシムスを見つけるとヴェルは憤慨し、テーブルの上によじ登りシムスを指差して威嚇する。
「こらー! なんだおまえはー! なんだそのさかにゃはー! おれにもくわせろ!」
「いーよ、いっしょにたべよ」
「はむ………うげぇ…なまぐさい……!」
シムスから貰った魚は、どうやらヴェルの味覚には合わなかったようだ。
その後、ヴェルと新しくMSFにやってきたちびっこたちはあっという間に仲良くなってしまい、蘭々の背中にみんなでまたがってどこかにいなくなってしまった。
後日、ヴェルを筆頭としたMSFちびっこ防衛隊が結成されたとかなんとか…。
ちびっこズ「「「「きみもちびっこフレンズなんだね?」」」」
ロリネゲヴ「…チッ…」(イライラ)(見た目は子ども頭脳は大人)
※ちびっこどもは舌ったらずなところを表現するのにひらがなで会話させとりま、読みにくかったら幼稚園で瞑想してきなさい。
折角だからヴェルの戦術人形としてのスペックをゲーム的に書いておこう
名前:ヴェル(正式名称:エル・ヴェルデューゴ)
ランク:★5
銃種:ハンドガン
Lv.MAX時ステータス
HP:450 火力:35 命中:84 回避:95 射速:60
陣形効果(テンキー78412)
火力上昇35%
会心率上昇25%
スキル:親を呼ぶ
怒り狂ったエグゼを召喚、たまにスネークも駆けつける(Lv.10時にはスネーク召喚確率がかなり高くなる)