やはり俺の兄貴と軽いノリの彼女との青春ラブコメは間違っている。 作:Seli
活動報告でアンケートを行ってますので、そちらもよろしくお願いします。
俺はナンパされている少女の近くに行き、声をかけた。
「悪い、待ったか? それじゃあ、行こうぜ。」
「.....え?」
俺は少女の手を引きその場から、逃げようとしたが二人組に肩を掴まれた。
「おい、ちょっと待てよ!」
「後から出てきて、何横取りしてんの?」
「いや、ソイツ俺の連れなんで勘弁してもらえませんかね?」
「後から出てきてそれはねえよ....な!」
俺を突飛ばし、少女と離そうとしたが俺は微動だにしなかった。
「てめえ! 」
もう一人が、殴ってきたが俺はそれを空いてる方の手で受け止めた。
「なんだと!?」
「何するんですか。せっかく忠告したのに聞かないからお巡りさんが来ちゃったじゃないですか。お巡りさーん! こっちです!」
「警察だと!? おい、逃げるぞ!」
「分かったよ!」
ナンパしていた二人組は逃げていった。
アホな二人組で良かった。パトロールでちょうど警察官がいただけで上手いこと誤魔化せたな。
俺は、少女の手を離し
「急に悪かったな。もう大丈夫だと思う。それじゃあな。」
俺は小町の所へ戻ろうとしたら、服を引っ張られた。
「あ、あの! ありがとうございました!」
少女が頭を下げてきた。
「気にしないで大丈夫だぞ。俺が勝手にやっただけだから。それじゃあ。」
再び小町の所へ戻ろうとしたら、また服を引っ張られた。
「何?」
「す、すみません...。またナンパされると思ったら、怖くて....,
友達がもう少しで来るんで、それまで...」
え、なんなのん? 俺に友達が来るまでいろってことか?
難易度ベリーハードなんだけど,,,,
「...面倒くさい...はぁ、分かったよ。友達が来るまでな。」
「今面倒くさいっていいました!? って口では文句言いながらもいてくれるんですね! ウケル!」
「あっ、私は折本かおりって言います! お名前を教えてもらっても良いですか?」
「嫌だ....」
「断られた! へへ、ウケル!」
何なの、この子?
非常に面倒くさいんだが....
こういうのは適当にあしらって、二度とかかわり合いにならないのが一番だな。
「そんなこと言わずに名前教えてくださいよ~」
「...絶対に嫌だ。」
「また断られたし! ウケル!
それと、私は14歳で中学二年生です!
私のことを、ここまで知ったんだから教えてくださいよ~」
と俺に絡んできていると
「ごめん、かおり! 待った? 私、寝坊しちゃった....って何してるの?」
「あっ、千佳! おはよう! さっきしつこくナンパしてくる人がいて、この人に助けてもらって名前聞いてたの!」
「名前聞いてたって.... この人に...?」
うわぁ、めちゃくちゃ警戒されてるよ。
面倒くさいことばかり起こってるから、目濁っちゃってるもんね....
ここはさっさと退散するに限る。
「友達来たみたいだな。それじゃあ。」
今度こそ、逃げれると思った瞬間また服を引っ張られた。
「待ってください! まだ名前聞いてないのとお礼が出来てないです!」
「名前教えるのは断ります。それとお礼は大丈夫で...」
と言いかけたところで、
コンビニの前の方から
「お兄ちゃん~ どこ行ったの~?」
と小町が泣きながら言っている声が聞こえた!
「小町! 悪いが、失礼する!」
と言い、俺は少女達から離れ小町の元へ急いで向かうのだった。
「あ、行っちゃった.... 名前聞けなかったな」
「んー? あの人どこかで見た気がするんだよね? ってか、かおりが男の人にあんな風にしてるなんて初めてじゃない? もしかして、助けられて一目惚れ!?」
「なにそれ、ウケル! 何か普通の男の人とは違う感じの人で、私がすごく気になっただけ!
私が名前聞いたら、嫌だって返って来たんだよ? ウケルよね!
また、どこかで会えないかなぁ。
ちゃんとお礼言いたいし...
会えたら今度は名前聞こう!」
「かおりから、名前聞かれて断る人とかどれだけなの!? いないレベルじゃないの?
かおりは、本当にもう....
ねぇ、そろそろ遊びに行こうよ!」
「千佳に呆れられるとか、ウケル!
うん、行こう!」
二人の少女は駅から離れるのだった。
これが二人の出会いであった。