僕と祓魔師と青い炎   作:重装歩兵

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皆様、長らくお待たせしました!

ゆっくりしていってね!


開戦

〜No side〜

 

侵入してきた屍の顔が次第に膨れ上がり、大きな破裂音と共に液体が飛び散った。その液体は燐達に降りかかる。

 

しえみ「ニーちゃん!”ウナウナ”くんを出せる!?」

 

ニーちゃん「ニーッ」

 

ニーちゃんと呼ばれたしえみの使い魔は言葉に答えるように一鳴きし、身体から巨大な木の根を屍へと張り巡らせる。その根は屍の体を貫き、進めないようバリケードになった。

 

勝呂「す…すげえ…」

 

しえみ「ありがとね、ニーちゃん!」

 

ニーちゃん「ニー!」

 

予想以上の大きさに竜士達は唖然とし、しえみは嬉しそうにニーちゃんと笑い合う。しかし、燐と明久以外の者達が苦しそうに咳き込み始めた。

 

明久「皆!?」

 

燐「お、おい!どうした!?」

 

出雲「さっき屍が弾けた時の体液を被った所為だわ…!あんた達は平気なの…?」

 

出雲の問いに燐と明久は黙り込んだ。その間に屍が巨大な木の根のバリケードを破ろうとしていた。

 

 

〜No side out〜

 

 

〜明久side〜

 

屍が木のバリケードを破壊しながら近づいてくる中、僕は必死でどうするか考えていた。燐君は雪男君や獅郎さんに電話しているけど、繋がらないみたいだ。このままでは皆が危ない…なら、やる事は一つだよね!

 

僕は木の間から屍を確認する。数は後から来たのか、二体に増えていた。すると隣に燐君が来て、僕と同じく屍を確認していた。その時燐君と目が合う。そして、燐君がやろうとしている事を瞬時に理解した。燐君も僕が何をしようとしているのか理解したようで、苦笑いをうかべる。

 

燐「…どうやら考えている事は同じみてえだな」

 

明久「…そうだね」

 

お互いに頷き、木へと手をかけ隙間を進む。後ろから皆の止めようとする声が聞こえてくるけど、僕と燐君は無視して進んだ。木の向こう側に抜けると二体の屍が木を破壊している最中だった。その内の一体が僕達に気づき、顔を向ける。

 

燐「…てめーらの目的は俺達だろ!」

 

明久「…来い!!」

 

僕達が屍に向かって挑発し、部屋を飛び出すと後ろから屍が追いかけてくる。しかし、一体だけだった。

 

燐「チッ!一匹だけか…!」

 

明久「仕方ないよ…。それよりも先ずは明かりをつけよう!その方が動きやすいし、もしかしたら…!」

 

燐「…なるほどな!なら、分電盤のある所に向かおう!」

 

明久「うん!」

 

僕達は明かりを点けるべく、全力で駆け出した。

 

〜明久side out〜

 

 

〜No side〜

 

明久達が出て行った後、竜士達は二人の行動に呆気にとられていた。

 

竜士「なんて奴らや…」

 

廉造「結局一匹残ってますけどね!……イミあったんか?」

 

しえみ「はぁ、はぁ」

 

竜士が顔を向けた先ではしえみが苦しそうに息を吐いている姿だった。それを見た竜士は何かを覚悟した表情になる。

 

竜士「クソ…でも確かにこのままボーッとしとられへん!詠唱で倒す!」

 

廉造「坊…でもアイツの”致死説”知らんでしょ!?」

 

竜士「確かにそうやけど、屍系の悪魔は”ヨハネ伝福音書”に致死説が集中しとる。俺はもう丸暗記しとるから…全部詠唱すればどっかに当たるやろ!」

 

廉造「全部?二十章以上ありますよ!?」

 

子猫丸「…二十一章です」

 

廉造の声に弱々しく子猫丸が答える。

 

廉造「子猫さん!」

 

子猫丸「僕は一章から十章まで暗記してます。手伝わせてください」

 

竜士「子猫丸!頼むわ…!」

 

出雲「ち、ちょっと待ちなさいよ!詠唱始めたら集中的に狙われるわよ!?」

 

出雲が珍しく不安そうな顔で叫ぶ。だが、出雲の言う通り詠唱を行えば悪魔から狙われやすくなるのだ。

 

竜士「言うてる場合か!女こないになっとって男がボケェーッとしとられへんやろ!」

 

廉造「…さすが坊!男やわ。じゃあ俺は全く覚えとらんので、いざとなったら援護します」

 

そう言って廉造は懐からバラバラのパーツを組み立て、錫杖(しゃくじょう)を作り出す。

 

出雲「…もう!どうなっても知らないんだから!」

 

出雲も、文句を言いながら魔法円が描かれた紙を取り出す。

 

竜士「子猫丸は一章めから、俺は十一章めから始める。つられるなよ!」

 

子猫丸「はい!”太初(はじめ)に言(ことば)ありき”!」

 

竜士「”此(ここ)に病める者あり”…!」

 

こうして彼らと屍の戦いが幕を開けたのだった…

 

〜No side out〜

 

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