今回はいつもより長めです!
ゆっくりしていってね!
ー入学式当日ー
〜明久side〜
僕達は制服に着替え、メフィストさんのリムジンに乗っていた
燐「そういや、ジジ…父さんはどうしてるんだ?」
雪男「相変わらず元気だよ。ただ、二人の事を心配してたかな…。飯はちゃんと食べてるか〜とか、病気になったりしてないか〜って」
それを聞いて思わず笑みがこぼれた
獅郎さんが心配そうにしてるのが、容易に想像できたからね
燐「ったく、心配しすぎだっつーの!ガキじゃねーんだから」
雪男「あはは、そうだね」
三人で盛り上がっていると…
メフィ「皆さん、学園が見えてきました」
窓の外を見ると建物の密集した、まるで山の様なものが見えた
メフィ「当学園はあらゆる学業施設が集約されている正十字学園町の中心です。…ようこそ、正十字学園へ」
ー正十字学園ー
メフィ「すぐに入学式が始まります。人について大講堂に向かって下さい。…ああ、それと奥村君と藤堂君は式が終わったら彼について行ってください」
メフィストさんはリムジンから降りた僕達にそう言うと、そのままリムジンで去って行った
雪男「二人共、貴重品以外はあっちのクロークに預けられるみたいだ」
燐「おう、そうか」
人の流れに沿って大講堂へと向かう
すると、雪男君の表情が曇っていた
雪男「ハァ…緊張してきた」
明久「大丈夫、雪男君?」
燐「ただの入学式だろ?」
雪男「…そうなんだけど……」
なぜ、雪男君がこんなにも緊張していたのか…
それは入学式で明らかになった
ー正十字学園:大講堂ー
『新入生代表、奥村雪男』
雪男「はいっ!」
そっか、新入生代表挨拶が雪男君だったんだ…
燐君は僕の隣で驚いている
すると、前の席に座っている人達の会話が聞こえてきた
「新入生代表ってさ、入試トップの人だよね」
「スッゲー…」
なるほど…確かに雪男君、頭良さそうだもんね
そうこうしている内に、雪男君の挨拶が終わったので拍手を送る
燐君も雪男君に笑顔で拍手していた
入学式が終わり、大講堂から退出する
雪男君も僕達を見つけたようで、こちらに向かって歩いて来ていたんだけど…
「ねぇねぇ、奥村君って何科〜?」
雪男「え?と、特進科…」
「あ、やっぱりィ」
「背ェ高いねー」
この通り、女の子達の質問責めにあっていた
燐「あいつ、ホンットモテるよな…」
明久「あはは、そうだね…」
僕達はその光景に苦笑いするしか無かった
雪男「いやぁ、遅くなってごめん!」
あの後、質問責めから解放された雪男君が僕達の所にやって来た
明久「あはは、お疲れ様…」
雪男「うん、ありがとう…。さて、そろそろ行こうか」
燐「おう」
雪男君に促され、僕達は移動を始めた
雪男「これから行くのは祓魔師を育てる塾みたいな所だよ」
燐「塾!?」
雪男「うん、その塾生になると”祓魔訓練生(ペイジ)”として悪魔祓い(エクソシズム)を学ぶんだ。今日が初日だからね、僕が案内するよ。…ただし」
そう言うと雪男君は僕達の方に振り返った
雪男「二人がサタンの落胤である事は絶対話さないで。耳や歯や尻尾は誤魔化せても、炎はシャレにならない」
明久・燐「「…おう(うん)」」
僕と燐君はその言葉を受け止め、頷いた
雪男「…なら良いんだ。あ、二人にこれを渡しておくよ」
雪男君はポケットから二つの鍵を取り出し僕と燐君に手渡した
燐「…これは?」
雪男「理事長の力で出来た鍵だよ。これはどこの扉からでも塾へ行ける便利な鍵なんだ。適当な扉をその鍵で開けて、一一○六号教室に入ってね」
明久「あれ、雪男君は?」
雪男「ああ、僕はちょっと準備があるから。後で行くよ」
雪男君はそう言って立ち去った
何の準備だろう…?
燐「…とりあえず、行くか」
明久「そうだね」
燐君が先程の鍵を、手近な扉の鍵穴に差し込み解錠する
扉を開けたその先は、物凄く広い廊下と高い天井、そして沢山扉がある建物の中だった
燐「は〜…バカでけえ」
明久「…凄いね」
僕達はその広い廊下に圧倒されながら目的の教室を探す
明久「あ、ここだね」
燐「なんかドキドキしてきた…」
燐君は不安そうな顔で呟き、恐る恐る扉を開ける
燐君と教室の中に入ると、中はお世辞にも綺麗とは言いにくかった
その教室の中に、僕達と同じ制服を着た人が七人席に座っている
僕達は横三列ある内の真ん中の一番前の席に座った
それと同時に扉が開く音が聞こえた
どうやら先生が来たみたいだね
「はーい、静かに」
……あれ?
おかしいな…聞き覚えのある声が
雪男「席について下さい。授業を始めます」
………え?
雪男「はじめまして。対・悪魔薬学を教える奥村雪男です」
…あはは、流石に予想外だよ(汗)
燐君も面食らっているようだ
雪男「お察しの通り、僕は皆さんと同い年の新任講師です。本来はもう一人の講師が居るのですが、今回は体調不良の為僕一人です。…ですが悪魔祓いに関しては僕が二年先輩なので、塾では便宜上”先生”と呼んでくださいね」
雪男君は笑顔で挨拶をし、授業に入る
雪男「まず、まだ魔障にかかった事の無い人はどの位いますか?手を上げて」
雪男君の言葉に三人の人が手を上げる
雪男「三人ですね。では、最初の授業は”魔障(ましょう)の儀式(ぎしき)”から始めましょう」
明久・燐「「ましょうのぎしき?」」
僕達は思わず声に出しながら聞き返してしまった
雪男「魔障というのは悪魔から受ける傷、又は病の事です。一度でも魔障を受けると悪魔を視る事が出来るようになるので、祓魔師になる人は初めに必ず受ける儀式です」
僕達の疑問に即座に答える雪男君
…地獄耳ですか貴方は(汗)
雪男「実はこの教室、普段は使われていません。鬼(ゴブリン)族という悪魔の巣になっています」
「え!?だ…大丈夫なんですか…?」
一人の女の子が声を上げる
敵の巣の中に居るのだから当然の反応だよね…
雪男「大丈夫です。鬼の類は人の居る明るい場所には通常現れません」
雪男君はそう言うと、鞄を開けて中から赤い液体の入った試験管と牛乳パックを取り出す
雪男「イタズラ程度の魔力しか持たない下級悪魔なので、人が扱い易い悪魔なんです。しかし、動物の腐った血の臭いを嗅ぐと興奮して狂暴化してしまう」
説明しながらも、テキパキと準備をしていく
しかし、スムーズに進んでいた時それは起こった
明久「…っ!?」
燐「ぶわっ、くっさ!何だこの臭い!?」
突然、嫌な臭いがしてきたのだ
雪男「バカな…!?この臭いは…!」
バガッ!
雪男君が何か呟いていたが、大きな音によって遮られた
音のした方を見ると、天井にある鉄格子が落ちていた
「悪魔!」
「え、どこ!?」
「そこ!!」
近くにいた人達が慌てはじめる
鉄格子が落ちた机の上とそれがはまっていた部分に小さい何かが居た
『グルルルァァ!』
雪男「小鬼(ホブゴブリン)だ!」
雪男君がそう叫ぶと、腰に付けてあったホルスターから銃を取り出し、発砲する
その弾丸は今まさに、女の子達に襲いかかろうとしていた悪魔達に当たり、悪魔達は消し飛んだ
雪男「教室の外に避難して!」
雪男君の言葉で、混乱していた皆が雪男君の方へ移動し外に避難する
雪男「雑魚だが数が多い上に完全に狂暴化してしまっている。何が原因か分かりませんが、僕が駆除し終えるまで外で待機していてください」
そう言って教室の中に戻っていった
燐「何が起きてんだ…?」
明久「さ、さあ…?」
数十分後、駆除し終えたのか教室から出て来た
雪男「すみませんでした皆さん。別の教室で授業再開しますので、ついて来て下さい」
僕達は雪男君に案内され、別の教室で授業を再開した
〜明久side out〜
〜???side〜
プルルル、プルルル…
暗闇の中、一人の男がどこかへ電話をかけていた
『はい、もしもし』
「もしもし…」
『おやおや、これは先生。何か御用ですかな?』
電話の相手は笑いながら問いかける
「…今回の悪魔の暴走の事です」
『…ああ、その節はお疲れ様でした。中々の判断力でしたよ☆』
相手の言葉に、男はイラっとくるが冷静を装う
『…まあ、出来ればあの二人は教室の中に残して欲しかったですがね』
「…では、やはり」
『…ええ、今回の一件は私が起こしました』
その言葉に、男は怒りを露わにする
「なぜあんな事を!?あれでは二人どころか、他の人にも危険が及ぶ筈です!」
『…あの二人の力を見極める為ですよ』
男はなおも、笑みを含めた声で話す
「な…!?」
『サタンの炎…あれが悪魔に有効であるか、それを確かめなければ騎士團に報告できませんからねぇ』
「…っ」
相手の言葉に、眉間に皺を寄せる
『…まあ、確かに今回は軽率でした。それについては申し訳ありませんでした…
奥村先生』
相手はそう言うと、電話を切った
男…奥村雪男は電話を切ると、その部屋から退出し自分の部屋へと戻っていく
雪男「…理事長、あなたは」
彼の呟きは、廊下に虚しく響いた
〜???side out〜
ーオマケー
雪男「ただいま」
明久「あ、おかえり雪男君」
燐「おー、おかえり」
雪男が部屋に入ると、本を読んでいた二人が出迎えた
雪男「珍しいね、兄さんが本を読んでるなんて」
燐「わ、悪いかよ…あ、明久ここは?」
明久「ああ、ここはね…」
燐が明久に質問している姿を見て、雪男は二人に近づく
雪男「何の本を読んでるの?」
明久「ああ、これだよ」
そう言って、明久が見せたのは学校の教科書だった
雪男「へえ、予習してるんだ?感心感心」
雪男は笑顔で言う
そこで彼は気づく
床に教科書類が散らばっている事に
燐「いやー、明久の教え方は分かり易くて良いな!最初、暇つぶしで勉強やるって言われた時は正直嫌だったけど、案外楽しいもんだな!」
雪男は兄のその言葉に衝撃を受けた
雪男「べ、勉強嫌いだった兄さんが……勉強が楽しいだって!?」
燐「おい雪男てめぇ!そりゃどういう意味だ!?」
明久「燐君落ち着いて!」
今日も彼らの日常は平和である
〜CPアンケート!〜
明久と燐をくっつけるか否か!
意見をお聞かせ下さい!
否の人は希望の相手を書いてくださいね!
期間は林間合宿編までです!
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