re.真・女神転生 Ⅲ Biginning king of chaos   作:ブラック・レイン

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第6話 静寂と真言の境界線で

え?俺とピクシーは恋仲にあるのかって?…仲魔内にも、そうやってからかってくる奴はいたなぁ…。

 

答えはノーだ。俺は彼女に、少なくとも恋慕は抱いてはいない。俺と彼女の関係は、恋人同士というよりは先生と生徒、もしくは姉弟のようなものだと俺は思う。

 

彼女は俺に悪魔としてのいろはを教えてくれた。時に振り回され、時に励まされ、時には導いてくれる。そんな感じの、姉のような存在だ。

 

そんな俺にとって頼りになるピクシーだが、残念ながらこの世界を生き抜くには少し……いや、かなり力不足だった。ギンザから力不足を感じ始め、ニヒロ機構攻略時にはそれが決定的になった。故に最初のループではその身を、より上位の悪魔に変異させるしかなかった。

 

この世界の悪魔はある程度のマガツヒを摂取すると、別の存在に変異する悪魔がいる。妖魔 コッパテングが妖魔 カラステングになり、さらにマガツヒを吸うと幻魔 クラマテングになるといったように。

 

妖精 ピクシーはこの変異する類いの悪魔でシブヤに行き着く頃には妖精 ハイピクシーになり、さらに多くのマガツヒを吸って夜魔 クイーンメイブになった。

 

そして一度変異した悪魔は二度と元には戻れない。摂取したマガツヒを抜かれようとも、あるのは退化ではなく、死だ。

しかし彼女はアマラ深界においてその前提を覆した。真なる友の部屋と呼ばれる小さな部屋に来たとたん、クイーンメイブは異変を起こし、そして次の瞬間にはなんとピクシーの姿に戻っていたのだ。しかもクイーンメイブよりもさらに強力な力を得て。

だが、この時まではまだ全盛期の俺より一歩下の力しか持っていなかった。

そして俺は、そんなピクシーや他の強力な力を持った仲魔達とともに守護を倒し、カグツチを倒し、そしてループに閉じ込められた。

 

『最初』に戻された俺達は、最初の時と同じ力しか持っていなかった。ピクシーもまた、アマラ深界で得た力を無かったことにされていた。再び力を得ても、カグツチを討ち取った瞬間にそれはおじゃんになった。

それはつまり、ピクシーも変異しては戻りを繰り返していたというわけだ。

 

だが、いつからだろうか?彼女がどんなにマガツヒを得ても、変異しなくなったのは。そして、自分の知らない力を得るようになったのは。

彼女のレベル。つまり分かりやすくした強さの値についてだが、それすら分からなくなってしまった。

 

俺にはどの悪魔にもない特殊能力がある。仲魔にした悪魔ならばその保有する力を一瞬にして見抜くと言うものだ。

が、そんな能力もいつしか彼女には通用しなくなってしまった。レベルの高さ、どんなスキルを保有しているのか、力、速、体、魔、運。そのどの値もいずれも分からなくなってしまったのだ。

 

ピクシーは一体、このループの果てに何に成り果ててしまったのか?

 

そしてそれは、彼女にとって本意だったのか?

 

俺は……彼女を歪めてしまったのではないか?

 

姉のように慕う彼女のことを、俺は分かっていない。分からないのだ。

 

ホント……俺は真に大切なモノを分かっていないんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギンザ。シブヤと同じく、受胎を生き延びた都市であり、その繁栄を人間から悪魔に受け継がれた街である。だが、このギンザはシブヤと大きく違うことが一点ある。

 

それは、ある一つの勢力によって統治されているということである。その勢力の名前は『ニヒロ機構』そしてその勢力の頂点に立つ者こそが、人修羅が憎悪する氷川である。

ならば人修羅が行うことは氷川の抹殺……というわけにはいかなかった。

 

現在、ギンザにあるニヒロ機構の施設および、ニヒロ機構の最重要施設があるマルノウチにはニヒロの本隊が居座っている。魔王や邪神といった強力な悪魔で構成された部隊であり、さらに厄介なことにそれらが軍として機能しているということだ。

 

人修羅はギンザに来る前と後で、ある一つの区切りを着けている。それは、敵に知恵が回るかどうかということだ。

 

言ってしまえば、今まで人修羅が戦ってきたのは猛獣の分類に入れてしまえる。というのも、シンジュクやシブヤ、そしてアマラ経絡にいる悪魔は組織を持とうという考えに至ることが出来ない知能の低い悪魔だけしかいないからだ。集団を形成しようとしても、せいぜいが『群れ』である。

 

だがギンザからは違う。ギンザからは『人と変わらない、もしくはそれ以上の知恵を持つ悪魔』が『合理的に構成された集団』を形成し、『圧倒的な力を振るってくる』のだ。これにより、10の戦力を持つ悪魔が100にも200にもなる。それだけ軍というのは厄介なのだ。

 

例え今、ニヒロに敵対行為を行おうとしたのならば、例え人修羅だろうとその圧倒的な戦力で簡単に押し潰されてしまうだろう。

例え逃げようとも、数でローラー作戦に出られれば詰みである。人修羅にはどうやっても勝ち目がないのだ。

 

そういうわけで、人修羅はニヒロと同等の組織戦力が必要になる。そしてそのあては、イケブクロにあった。

 

イケブクロもギンザ同様、受胎の影響から生き残った都市であり、一つの勢力によって統治されている。

勢力の名前は『マントラ軍』力こそが正義。力ある者こそが正しいと信じて疑わない荒くれ者達の集団。

 

そのマントラ軍をニヒロにぶつけ、その隙に氷川の命を狩る。それが人修羅の目標だ。最も、何度も失敗しているが。

 

そのため目を覚ました人修羅はすぐさま()()()()()()()イケブクロに向かう準備をした。

ギンザのバーにいる情報通のママさん(正体は夜魔 ニュクスという上級悪魔である)から情報をもらい、悪魔をそろえて、バーの隣にあるロキの部屋からある目的のために千円札をくすね、ギンザからハルミへ向かう。何一つ、変わらない出来事だった。

 

ハルミにある倉庫の地下には『ギンザ大地下道』と呼ばれる地下道がある。ギンザからイケブクロまで徒歩で向かうには残念ながらこの道を通るしかない。ないのだが……

 

「………」

 

人修羅はハルミの倉庫にあるギンザ大地下道へと続くハシゴを苦い顔で睨み付けていた。

 

「……()()()が嫌なの?」

 

「……好きになれるのはよっぽど狂った奴だと思うぞ、()()()に限らず、魔人という種族は」

 

「あら?私はあなたのこと好きよ?」

 

「……ふん」

 

ストレートなピクシーの物言いに少し緩みかけた頬をすぐに引き戻すと人修羅はハシゴをむんずと掴み、トントンと音をたてながらギンザ大地下道に向かって降りていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギンザ大地下道は名前の通り、かなり長い。それはつまり人修羅達にとっては長丁場の戦いになるということだ。

だが歩きっぱなしになることはない。大地下道をある程度行ったところに『休憩所』があるのだ。それは……

 

「うわぁ!悪魔だ!?マントラ軍の悪魔だ!!」

 

「もうダメだ!おしまいだぁ!」

 

「……相変わらずうるさい奴等ねぇ」

 

「……賛成だが、『ジオ』を撃とうとするのを止めろ。それこそうるさくなるぞ」

 

「『ジオ』じゃないわ。『マハジオダイン』よ。一撃で一切合切何もかも片付けてやるわ」

 

「止めろって……」

 

人修羅としては何故今のピクシーが『マハジオダイン』を使えるのか気になるが、問うてもはぐらかされるのは目に見えているのでただ止める。

 

ピクシーが今、『マハジオダイン』の標的にしようとしているのは悪魔……ではなく『マネカタ』と呼ばれる存在である。見た目は人間そっくりだが、正体はマガツヒを取り込んだ泥人形である。

 

彼らは思念体と同じく、現実世界にいた人間達の亡霊のようなもので本当に人のように行動するのだ。

そんな彼らはこのボルテクス界のヒエラルキーにおいて最低の部類に入る。人間を模した彼らは人間と同じか、少し上の力しか持たない。悪魔達からしたら格好のエサである。マネカタ達がこんな薄汚れた地下道に住んでいるのも、悪魔から隠れ住むためである。

特に弱者=悪のマントラ軍にとってはマネカタは永遠に許容できない存在であり、現にマントラ軍はマネカタを奴隷のような扱いをしている。

 

やがて、マネカタの一人が人修羅をマントラ軍の悪魔じゃないことに気づくとあれだけ騒いでいたマネカタは「なんだ……」だの「心配して損した」だの言いながら散っていった。

 

「本当に勝手な奴等ね!勝手に騒いだ挙げ句アレよ!?腹立つわ!」

 

「まぁまぁ……」

 

ぷんすかと怒り狂うピクシーを宥めながら人修羅はさらに進んでいく。マネカタが隠れ住む大地下道のエリア。その一角にいるマネカタに会うために。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ありがとう!君優しい悪魔なんだね!」

 

「……等価交換だぞ?優しくはないだろ」

 

「いやいや、これは相当貴重品だよ?作ることも出来ないんだから。それをゲートを開ける手筈をするだけでもらえるのだから僕としてはラッキーだよ!」

 

「お、おう……」

 

大興奮といった様子でそう捲し立てるのは、通称『ガタクタ集めのマネカタ』と呼ばれるマネカタだ。

 

人間と同じく、マネカタにも変わり者というものがいる。その一人が『ガタクタ集めのマネカタ』である。彼は宝石や神器といった貴重品には目もくれず、人間が使っていたガタクタをせっせと集めてはコレクションしているのだ。

 

そんな彼はしょっちゅうギンザ大地下道を抜け出し、ボルテクス界を探索してガタクタを探している。そのため、イケブクロ方向にあるゲートを管理しているマネカタに顔が利くのである。

イケブクロに穏便に行くためには、このゲートを開けてもらわなければならない。人修羅がわざわざロキから千円札をくすねてきたのはそのためである。

 

「はい、どうぞ。これを渡せばゲートを開けてくれるはずだよ」

 

「ん、分かった」

 

人修羅はガタクタ集めのマネカタから差し出された手紙をピッと手に取るとガタクタ集めのマネカタが住処にしている大地下道の一室から出ていこうと出口に向かった。

 

目指すはイケブクロ。だがその前に、打倒せねばならない存在が一つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「出たー!死神だッ!!死神が出たー!」

 

進んでいくと通路の死角から飛び出るように走り去っていくマネカタが一体。

 

「いるな」

 

その様子を見て人修羅は確信したように声を発し、目を細める。魔人が持つ能力、空間創造によって作られたアイテムを収納する空間からメノラーを取り出す。

 

いつも通りなら、『彼』がいる。いつも通りなら、メノラーが引き合って『彼』は人修羅を引きずり込む。

 

メノラーをめぐる、死闘の舞台に。

 

やがて人修羅の予想通り、メノラーの灯す火が風もないのに揺らめき始める。これこそがメノラー同士が引き合っているという現象なのである。

 

そして、どこからともなく声が聞こえる……はずだった。

 

「ッ!?」

 

それはいきなりのことだった。人修羅の足首をいきなり何者かがむんずと掴んだのだ。

人修羅の足首を掴むその手は、白骨化した手だった。間違いなくそれは人修羅が知る彼の手だった。その手は人修羅の足元に展開された小さな空間の穴から伸びていた。

 

そしてその空間の穴は突如広がり、人修羅がギリギリ通れる位の大きさにまでなると、人修羅を掴むその手が空間の穴に引きずり込むように凄まじい力で引っ張り出したのだ。

 

「おま……ッ!?」

 

これまでも彼は強引に人修羅達を自分の空間に引きずり込んでいた。だが、ここまで直接的じゃなかった。床に空間の入口を設置し、人修羅達を落とすだけだったのである。まして直接引きずり込むなんて突然の暴挙に出るのは初めてだった。

 

いつもと違う展開に面食らい、人修羅はあっという間に空間の穴の中に引きずり込まれてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ッ!」

 

魔人が持つ空間創造能力。だが彼を筆頭とする魔人達が使うそれは人修羅が物置として使う空間とは規模が違う。

 

荒れ狂う天候に乱される空がある。

 

常に赤い稲妻に撃たれ続ける荒野がある。

 

これこそが魔人が展開する死合舞台。どちらかが死ぬまで脱出不可能。それがたとえこれを創りあげた本人だったとしても。

 

そしてその舞台を創り、人修羅と相対するは……

 

闘牛士(マタドール)……」

 

人修羅はその名前を口にする。

 

魔人 マタドール。闘牛士の名前を冠するにふさわしく、片手に赤い布を持ち、洒落た服装に身を包む姿は、とても死闘に誘う狂戦士には見えない。

 

だが肉と皮のない髑髏の顔。もう一方の手に持つ細身の剣。そして身に纏う雰囲気が言葉にせずとも語る。

 

『私は死神だ』と。

 

「………」

 

「………」

 

両者は何も言わない。人修羅はいつもと違うマタドールの引き込み方に疑問を抱くが、魔人がこの空間を生成し、それに誘ったとならば行われることは一つ。どっちが死ぬまで続く死闘だ。

ならばと人修羅は脳裏に浮かぶ疑問を振り払う。そして思考を、完全に殺しのために最適化させる。拳を握り、今、この瞬間に攻撃を繰り出さんとした。

 

だが、ここでマタドールの口が動いた。

 

「また会ったな。人修羅殿」

 

思わず、人修羅はハッとした。

 

マタドールは……この時間軸で初めて会うはずのマタドールは人修羅と知己であると言葉にしたのである。

 

「お前……記憶が……?」

 

今までそんなことは……今の人修羅の記憶は信憑性に欠ける部分が多いが……無かったのだ。人修羅やピクシー以外で記憶が引き継がれるのは、あくまでも悪魔全書の記憶による召喚を行った時のみなのだ。

だか今、目の前にいるマタドールは違う。恐らくはあの堕ちた天使によって召喚された者である。記憶はないはずだった。だが……

 

「覚えている。覚えているとも。貴殿と戦い、敗北し、悪魔合体にて私を呼び出したのも。その後は貴殿の仲魔として幾度も死線をくぐったのも、な」

 

今でも思い出す度に心踊ると、マタドールは宣い、カタカタと笑う。が、それも一瞬だった。

 

「……──」

 

人修羅は息を呑んだ。骸骨故に表情が分かりづらいが人修羅には、否、例え人修羅でなくとも分かるだろう。マタドールが狂ってしまうほどの怒りの感情を抱いているのだと。

 

「何度も。何度も貴殿と戦った。貴殿は勝ち続けた。古今東西あらゆる悪魔を討ち、仲魔にし、創世の野望を持つ哀れで愚かな人間とそれらに召喚された守護を殲滅し、そしてボルテクス界の中心に座すカグツチを討ち滅ぼした……貴殿は正に、悪魔の王にふさわしい力と資格を得た。だが……」

 

耐えられないと。堪えきれないとばかりにキリリとマタドールの歯が食い縛られる。

 

「だと言うに……人修羅殿は未だ人間世界に夢を馳せると言うのか……?その心は、輪廻の果てに紛れもなく人でなくなったと言うのに……!」

 

「……ッ」

 

その言葉に今度は人修羅の怒りの火がついた。

 

「お前も……お前も言うのか……!無理だと……俺にもうあの日を甘受することは無理だと!?」

 

人修羅は激昂する。己の胸中にあるドロドロとした感情が一気に噴き出した。

 

「然り!!」

 

だがマタドールは人修羅の言葉を斬って捨てるかの如くそう言い放った。

 

「無理だ……無理だとも!その魂の!その思考の!その心のどこが人間というのか!?もはやそこまで堕ちきった貴様にッ!人の世での居場所が在るものか!例え貴様の願い叶ったとしても、貴様にも備わっている魔人の死の性質が遅かれ早かれ世界を殺すわッ!!」

 

マタドールは人修羅に残酷にそう言い放つ。そして人修羅は言葉を失った。なまじマタドールの言葉が、心のどこかで真実であると認めてしまっているが故に。

 

そんな人修羅の心臓に向けて、マタドールは剣先を向ける。

 

「堕ちよ人修羅。混沌に堕ちよ。貴様には……貴殿にはもはやそれしか道はない。ないのだ」

 

その声は、先とは一転して怒りに満ちた声ではなかった。まるで聞き分けのない子供を諭すような、そんな声音だった。

 

だが人修羅は首を横に振る。

 

「嫌だ……そんなの……そんなわけがない……!そんなわけにはいかないんだ……!」

 

「ならばさらばだ。人修羅」

 

チャキという硬い音とともにマタドールが剣を持つ手に力を込める。もはや語ることはないとばかりに。

 

「さらば死ね」

 

「ほざけ……!」

 

食い縛られた歯の隙間から人修羅は殺意に満ちた声を絞り出す。

それと並行するように人修羅は仲魔の召喚を行う。さしもの人修羅でも今のマタドールに単騎で当たるほど分が悪い勝負を行おうとは思わなかった。

 

しかし、それは失敗した。

 

「なんだ……?」

 

人修羅は眉をひそめた。仲魔達に号令し、ここに呼び寄せようとしたのだが全く仲魔達から応答がない。それどころか……

 

「なんだ……仲魔達との繋がりが感じられない……?」

 

人修羅と仲魔達には魔力の繋がりがある。それを用いて人修羅は仲魔達を召喚することが出来るのだが、その繋がりがまるで感じ取れなくなっていた。

 

まるで、誰かに隠されたみたいに。

 

「何をした……?」

 

もし本当にそうなのだとしたら、犯人などすぐに分かる。マタドール以外、あり得なかった。

 

「貴殿の持つ召喚能力を封じさせてもらった。何のために、直接貴殿のみを引き込んだと思っている?」

 

「……それがあの乱暴な引き込み方の理由か!」

 

それで全て合点がいった。だがそれが何になると言うのか。

 

もはや外部からの助けは期待出来ない。状況の打開は望めないのだ。

 

「貴殿の持つ戦闘能力は脅威だ。だが貴殿の戦術は仲魔による支援があって成り立つ部分が少なくあるまい?私はこの死闘に勝ちにきたのだ……そして……」

 

バサリとマタドールの持つ闘牛士のトレードマークとも言える赤い布……カポーテが翻る。風もないのに激しく動くそれは、マタドールの殺意を如実に示していた。

 

「全力で貴殿を殺す。覚悟せよ!」

 

事ここに来てようやく人修羅は悟った。マタドールの殺しの覚悟を。己の命を取らんとする、意思の高さを。

 

死ぬ。人修羅は一合と交えずに悟った。俺はここで終わるのだと。

そう脳裏に思考が浮かぶほど、目の前に立つ魔人剣士は恐ろしかったのだ。

 

 

 

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