普通科、高校3年生!ヒーロー目指します!? 作:黒套院 時雨
えー…無理矢理感はご愛嬌。ではどうぞ!
警察が到着し状況の確認とヴィランの拘束をしている。
「はー…オールマイトがそんなバトル展開してたのか、見に行きゃあ良かったな…」
「爽良がいなくなったらあの数のヴィランとても私だけじゃ捌けないんだけど!?」
「え…?みんな大学の先輩いたの?俺布袋先輩行っちゃってからずっと1人だったよ…てっきりみんなも1人なのかと…」
「ごめんね、尾白君。僕が行った時にはもうオールマイトは吹っ飛ばした後だったよ…戻れば良かったね…」
「いや!そういう事じゃないんで!大丈夫です!」
「ねぇ☆僕どこに居たと思う?」
「え、どこにいたの?」
「ひみ──」
「あぁ、青山君なら僕といたよ。消太を助けに行くから君は隠れててって僕が言ったんだ。消太の生徒を怪我させる訳にはいかないからね…」
先生…青山君の顔的にそれ言っちゃいけなかったやつ…
ん、警察の人が寄ってきた…先生から離れるか。
まぁこっそり会話は聞くんだけどね!
「塚内です。今回の事件ですが…」
「えぇ──オールマイト──内密に─」
何言ってんのか分からないなぁ…こういう時に向いてる個性良いよなぁって思うね!
「では、私はこれで。」
「ありがとう塚内さん。」
あ、話終わった…ひぇっ!?
「盗み聞きは良くないよ?」
「す…すいません…」
まさか盗み聞きがバレてるとは…
ん、ネズミがスーツ着てる…?
いや、あれは雄英の校長か。
「私は君達に謝罪と感謝をしなければならない。すまない衛傑大学の生徒諸君、そしてうちの生徒を守ってくれてありがとう。」
そんなこと気にする事ないのになぁ…
大人は変なとこで律儀だ。
「今日は色々あったが帰るよ、みんな。今日はお疲れ、気をつけてな。」
──数日後
「えっと…今日は大事な連絡があるよ」
ん、大事な連絡ねぇ…襲撃事件関連か?
その前になんで朝のホームルームがバスで移動しながらなのかを説明してほしいのだけれども。
「君達も知ってるだろうけどもうすぐ雄英高校は体育祭だ。」
「先生?それが関係あるのですか?無くなるとか?」
「いいや、開催するよ。ただ、関係はあるね。」
手元の紙を見て先生はため息をつく。
「えー衛傑大学ヒーロー学部生徒は雄英高校…体育祭の警備を任されました。」
「「「はい????」」」
「僕は反対したんだけどね…理事長が決めちゃったから…しゃーなし。」
「え?ヒーロー学部って1年生しかいませんよね?」
「そうだよ、今年からだからね。」
俺たちで雄英を守るのか…すげぇ!
「あ、それとね?今回の警備を行うに当たって雄英からの提案でこの先授業受けるとこが雄英高校になりました。で、雄英高校の敷地内に専用宿舎を用意するとの事です、はい。」
「「「マジかよ!?」」」
「マジだよ。というわけで今日のホームルームはバスの中、というわけさ。」
「道理で朝早くから移動なんですね…」
つい数日前来た場所…雄英高校。
そこに僕らはもう一度来た。
「さてと、僕達は大学の人間であり、ここの警備員でもある。今雄英高校の前には生徒に質問をしまくる傍迷惑なマスコミがいるわけだが…これじゃあ僕達も入れない。で、闇雲君の出番だ。」
「え、俺ですか?」
「その間が気になるけど…まぁいいそんなことは。じゃ、これ預かってた学生証。チップ埋め込んだ雄英用のだから落とすなよ。」
「あー…この前一斉に預かったのはそういうことか…はい、じゃあ行ってきます…」
マスコミに危害を加えると面倒臭い。やることはそうだな…新しく考えたあれを使うか。
「
纏ったコートを体に巻いて防御力、機動力を底上げしたんだけど今回は違う使い方をしようかな。
「はーいマスコミの皆さんそのまま半歩後ろへ、生徒が門を通れるように…そうですそうです!ご協力ありがとうございます。」
先ずは見た目の威圧感で下がらせる。まぁ身長も伸ばしてるからね…
「では次にお願いしたいのですがそろそろホームルームの始まる時間ですので過度の取材は御遠慮頂けますでしょうか、オールマイトの授業風景、大いに気になる気持ちは分かりますがそれで生徒が授業を受けられなかったら…本末転倒ですよね?」
マスコミが少したじろぐ。うん、いい調子。
「分かって頂けたでしょうか、警備の者としても余り手荒な行為はしたくないのでここらでお引き取りねがえますでしょうか。」
手荒な〜のくだりで黒爪を準備、そしてマスコミに小さく向ける。
マスコミが1人、また1人と気づいて帰っていく。その写真を撮ろうとしたマスコミのレンズにはコートの先を被せておいた。
「ふぅ、ひと仕事終わりっと…こんなもんかな?」
「すごいね!あの量を捌いて帰らせるなんて!さ、僕達も入ろうか。中で消太と俊典せんぱ…あ、いや、オールマイトが待ってるから。」
──宿舎前
「私が来たァ!」
「遅刻ですよ、オールマイト。」
「ごめん相澤くん…」
オールマイト…!USJでも思ったけどやっぱ迫力がすげぇな…!
「衛傑大学の諸君!オールマイトだ、よろしく…って知ってるよな?」
「「「よろしくお願いしますッ!」」」
「ンン、良いね!先ず無理を言ってこんな警備だとか学び舎を移動だとか申し訳ない!君達に危険な仕事はさせない、何か異常を発見したら直ちに先生へ報告すること、決して1人で行動してはいけないぞ!」
「「「はいっ!」」」
「では、宿舎の説明をしよう。1階はリビング、ダイニングルームだ。2階から部屋となっている男子は西棟、女子は東棟だ。それと、部屋の中は自由に模様替えしてくれて構わない。今日急に連れてこられたと思う、今日はもう解散で各々自分の部屋を作るためのものを家等から持ってくるといい。以上。」
──自宅
との事なので家に帰りました。どうやら既に親には話がいっているらしく、同意も得ているらしい。手回しが早いな…
「よしよし、こんなもんだな。あとは制服がないから私服なんだけど…タンスの中…いいや、タンスごと全部持ってこ。」
忘れもんは…ないな!だって部屋空っぽなったもん!
「黒套!忘れ物はない!?」
「あぁ、母さん。無いよ、全部確認した。」
「黒套が寮生活…と言うより警備員、か…頑張るんだよ?」
「心配しなくても上手くやるさ。父さんにも大丈夫だって言っといて!」
「ごめんね…黒套の個性、私たち2人と違う突然変異型で…」
「まだ気にしてるの?突然変異なんて他にもいるって!だから大丈夫、俺は父さんに比べたら弱いけど母さんの息子だ、それにずっと会えないわけじゃない。じゃあ俺もう行かなきゃ!外で心露と心露のお父さんが待ってる。」
「行ってらっしゃい、黒套。」
そう言って俺を送り出してくれた母さんの顔は寂しそうに笑っていた。
俺の個性は父さんの個性『闇』とも、母さんの個性『マリオネット』とも違う『外套』だ。
個性の使い方がわからなかった俺は中学まで無個性だと思ってた。
トリガーが上着を着てない状態で上着を着るようなモーションをするって普通分からないだろ?
その事を父さん母さんはずっと悩んでたんだ。俺は気にしてないのに。
「なーに考えてるの?お母さんがまたごめんねって?」
「心を読むなよ、デリカシーがないのか?」
「いいじゃんか、私と黒套の仲でしょ?」
「二人とも仲が良いねぇ、もうそんな年頃か…いやぁ懐かしい。昔から心露は黒套君が大好──」
「お父さんッ!やめてよ恥ずかしい!!」
「ハハハ…そんなこと言って、内心嬉しいんでしょう?」
「…俺には何の話だかさっぱり分かりませんが、心露が昔なんかやったんですか?」
心露と心露のお父さんは俺の発言を聞いてただ笑うだけだった。
「なんかおかしい事言ったっけなぁ…?」
いつかデトロイトスマッシュを撃ってみたい。
そんな叶わない願いを内に秘めるより現実味のある話をしよう。
例えば…そう、小説のネタが空から降ってこないかな、とか。
え?現実味がない?
…………フィッ…フィクションだもん!
あ、黒套君のお父さんの個性『闇』は黒いモヤモヤを出して操る個性で、お母さんの『マリオネット』は触れた人形なら10分自在に動かせる個性です。