普通科、高校3年生!ヒーロー目指します!?   作:黒套院 時雨

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タイトルの通りの内容です
意味を求めたら…ダメだった…


第15話 隠密!雷電!エキシビション!

『なんだか超スピードで1試合目終わっちまったが次はどうなる!?』

 

プレゼントマイクの実況が頭に響く。

闇雲があっさり勝ってくるとは予想外だった。

お陰で…

 

「心の準備がまだ出来てない!」

 

『さァ!入場だ!エキシビションマッチ第2試合!』

 

『cool&burning!轟焦凍!』

『対するは…飯田とキャラ被ってねぇか!?インテリメガネのプロフェッサー!鏑馬密偵!』

 

落ち着け…俺なら大丈夫だ…冷静に一気に決めろ…!

 

『第2試合!STARTだ!!!!!』

 

 

「俺の個性は地味だ。」

「?」

「だが、お前に俺の個性は見破れない。」

 

完全迷彩(パーフェクトステルス)!」

 

「消えた!?クソ!」

 

「…消えたんじゃない」

「っ!?」

「お前の感覚から…」

「どこだ!?」

「俺の存在を隠したんだ。」

 

俺は轟の周りをぐるぐる回ってるだけなんだが…

個性使ってるとやっぱ気付かないのか。

 

俺の個性は『隠密』、光学迷彩、音響迷彩、温度迷彩などありとあらゆる迷彩機能を自分又は物に付与できる個性だ。

 

「大事なのは冷静さだ。虚城の空論(ライアー・キャッスル)。」

「なんもねぇ所から城…!?」

「何も無いなんてことは無い。」

 

目の錯覚を利用して作り上げてるだけの視線の誘導用の必殺技だ。

そろそろ来るか、大氷壁が。

 

「くっ!」

「温度迷彩。」

「凍らないだと!?」

「こればかりは…どうしようもないな。」

 

温度迷彩は表面温度を常温にする能力…つまり氷の表面が冷たくない。

 

「くっ…見えねぇ…走る音すら聞こえねぇ…!」

 

畳み掛けるとするか。

拍子抜けだな。

 

「決めさせてもらおう!」

「っ!そこだァァ!!!」

 

轟の氷が瞬時に俺にまとわりついて俺を包む。

 

「なっ…わざと攻撃させて…氷で…?そんな…バカな…」

 

「鏑馬くん行動不能!よって轟くんの勝ち!」

 

湧き上がる歓声…それが俺の敗北を色濃くさせた。

しかし、これで自分の問題点も見つかった。

 

「いい試合だった。ありがとう轟君。」

「いえ、こちらこそ…」

 

「あーらら、負けたのか、鏑馬。」

「稲葉…フン、読み違えた、ただそれだけだ。」

「へーぇ、ま、良いけどさ。」

 

癪に触るな…!

 

 

──10分後

 

『轟の氷が全部溶けたところでエキシビションマッチ最終戦!』

 

『ヒーローへの思いも爆発級!爆豪勝己!』

『対するは…疾風迅雷、超スピード!稲葉雷電!』

 

『さァ!互いの力をぶつけあえ!STARTだ!!!!』

 

 

「さぁ!爆豪勝己!どっからでもかかってこい!お前の全てを見せてみろ!」

「るっせぇ!言われんでもそうするわ!クソが!!」

 

相変わらず口悪いなぁ…

サクッと実力差見せつけてやろうかな。

 

「プラズマトラベル」

「対策済みじゃボケ!!」

 

あーあー、この程度か。

 

「対策済みなんて知ってるよ。」

「あ!?」

 

そもそもさ、プラズマトラベルは…

 

「この技は移動用だよ。攻撃技じゃない。」

「んだと!?嘘つけ!」

「ホントだよ、だって攻撃技はこっちだから。」

 

「エグゼドライブVer.Σ(バージョン・シグマ)!」

 

腕を電化させて空を切り空へ放電する。

 

「チッ!終わらせる!榴弾砲着弾(ハウザーインパクト)!」

「エグゼドライブVer.Δ(バージョン・デルタ)!」

 

さっき上に飛ばした電気を一気に収束し撃ち出す。

 

「がっ!?ぐっ…!うぅ…」

 

直撃した爆豪はその場に崩れ落ちた。

 

「勝負あった、かな。」

「まだだ…まだ終わってねぇ…!」

「うっわすっごいタフネス!」

 

閃光爆弾(スタングレネード)!」

「いやいや、スタンって言うのはさ、相手の行動を完全に止めなきゃ…雷光帝止砲(サンダーマグナム)!」

 

「ん…だ…これ…アホ面の…上位互換かよ…」

 

アホ面?…あぁ、上鳴君か。

 

「一緒にしないでほしいなぁ、だって根本的に違うし。上鳴君は『帯電』、僕は『雷電化』だよ。上に電気出した時も自分の指を電気に変えてるのさ!まぁ言うなればお前は今俺にぐるぐる巻きにされてるようなもんだな!」

 

「クソが…体が動かねぇ…!」

「爆豪くん行動不能!よって稲葉くんの勝ち!」

 

うーん…期待してたよりもあっさり終わっちゃったなー

 

「…い…」

「ん?どーしたんだ、爆豪君。」

「…おい…クソ野郎…今回はテメーに負けたが…次はねぇ…覚えてやがれ…」

「…!ははは!楽しみにしてるよ。んじゃ、電気は回収するから。またねー!」

 

 

『飛んでっちまった…はっ!エビバディこのあとは表彰式だぜ!』

 

 

 

──10分後

 

「メダル授与よ!今年メダルを贈呈するのはもちろんこの人!!!」

 

「私が!メダルを持って来──」

「我らがヒーロー!オールマイトォ!!」

 

あっ…

 

「ごめんカブった…」

「いや、大丈夫…うん…大丈夫だよミッドナイト…」

 

「さぁ、気を取り直してメダル授与だ!」

 

「常闇少年おめでとう!強いな君は!…ただ!闇雲君が言ったように個性に頼りきりではダメだ、もっと地力を鍛えれば取れる択が増すだろう!」

「御意、頑張ります。」

 

「轟少年、おめでとう。決勝、そしてエキシビションと左側を収めてしまったのにはワケがあるのかな?」

「いえ…少し…緑谷にキッカケをもらって…なんだか分からなくなってしまって…俺もあなたのようなヒーローになりたいって思いを再確認できた。」

「だけど俺だけが吹っ切れてそれで終わりじゃダメだと、そう思った。精算しなきゃならないモノがまだある。」

「──…顔が以前と違う、深くは聞かないが、今の君ならきっと精算できる。」

 

 

「さて、爆豪少年…っと後ろにいるのは闇雲君?」

「あ、はい。なんでも僕、爆豪を取り押さえる係らしくて…」

「ははは…」

 

「伏線回収、見事だったな。爆豪少年。」

「うるせぇオールマイト…こんなの1位でもなんでもねぇ…世間が認めても俺が認めなきゃそれはゴミでしかねぇ!」

「うむ!相対評価に晒され続けるこの世界で不変の絶対評価を持ち続けられる人間はそう多くない。受けっとっとけよ!()として!忘れぬよう!!」

「要らねえ!あのクソ野郎に勝てなかった時点で俺は納得いかねぇ!やめろ!押し付けんな!要らねっつってんだろ!!!」

 

まァまァとか言いながらオールマイトが強引に掛けてった…流石No.1ヒーロー…って関係ないか。

 

「さァ!今回は彼らだった!!しかしみなさん!この場の誰にもここに立つ可能性はあった!!ご覧いただいた通りだ!」

「競い!高め合い!さらに先へと登っていくその姿!!次代のヒーローは確実にその芽を伸ばしている!!」

 

「てな感じで最後に一言!!皆さんご唱和下さい!!せーの!!」

 

「プル…「お疲れ様でした!!!!」えっ!?」

 

「そこはプルスウルトラでしょオールマイト!!!!」

「えっあぁいや、疲れたろうなと思って…ごめん…」

 

これにて体育祭は終了か!

なーんか朝から色んなことあったな…色んな事…ん?なんか忘れてる気が…

なんだったか…まぁいいか!忘れるって事はどうでもいいって事だ!

 

 

 

 

──保須

 

「ヒーロー…歪な紛い物達が蔓延るこの世界を…誰かが正さねばならん…気付かないお前らに…俺が気づかせてやる…!」

「探しましたよ、『ヒーロー殺し』…ステイン。」

「誰だ…!」

「落ち着いて下さい、我々は()()…悪名高い貴方に是非ともお会いしたかった。お時間、少々よろしいでしょうか。」

 

「フン…俺に会いたかっただと?笑わせる。だが、話は聞いてやってもいい。俺が納得する話なら、な。」




さてと、やっとこさ職場体験だ…大学生たちどうしよ?

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