普通科、高校3年生!ヒーロー目指します!?   作:黒套院 時雨

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第6話 吹き飛ばせ劣等感

「先生…俺はどうしたらいい…?平和の象徴(オールマイト)を殺すには…」

「フフフ…弔…そういう事は自分で考えるのが一番だ。何でも答えを教わろうとするのは良くない、だろう?」

「ハハハ…そうだな…先生…なぁ黒霧、見たかコレ教師だってさ。」

 

「なぁどうなると思う?平和の象徴が…(ヴィラン)にころされたら」

 

 

 

 

 

 

──────────────

 

さて、入学して数日…まさかあの時チームアップした皆が同じクラスだとは…

教室の扉開けたら目の前で『私、天野魔呼!ヨロシクね!』って言われるんだもん…あっはいよろしくお願いします…くらいしか言えないだろあれ…

 

 

で、今日も今日とてヒーロー学…疲れるな、コレ!

 

「うぅ…黒套ぉ…しんどいぃ…」

「皆同じだから、我慢しろ我慢。わかったか?」

「無理ぃー…黒套がアイス奢ってくれたら我慢するー…」

 

アイス奢って欲しいだけかよ…ならそう言えば良いのに。

買うかどうかは別として。

 

「ほら、クラスの皆も見てるだろ?後で買ってやるから、我慢しろって…」

 

ほら天野さん見てる、すっごい見てるから!

 

「ほんとに!やったぁ!ありがと黒套ぉ!」

 

「闇雲さん!なんの話してたんですか?」

「あ、天野さん。いや、特に何でもな──」

「黒套がね!アイス買ってくれるって!天野さんも一緒に行こう!」

「わー心露さん俺の財布事情を考えない発言をしていくねー」

「別にいいでしょ?あっても使わないんだし」

 

うっ…あんまり物欲が無くて貯まっていく不憫な私の小遣いを罵るとは…(注:罵られてるのは黒套です)

 

まぁ良いんだけど…今日の授業最後は実技講習か…1番疲れるんだよなぁ…

 

 

 

 

「さぁーて…今日もヒーロー学やってくよぉ…」

 

先生…いつにも増して元気ねぇな…髪の毛真っ白だし…!?

 

「せんせー?なにかあったんですかー?」

「え…?あぁ、いや大丈夫だよ深観さん。…手続きが辛かっただけだよ…色々とね…」

 

先生…疲労マックスだな…手続きがなんのなのかは知らんけど。

 

「えー…今回の…実技講習は…うん、ソワソワしなくてもちゃんとやるから…えっと…コレだ、うん。」

 

先生の持ってるボールペンが突如崩れると同時に先生の髪の毛が白色から黒色へ変わる。先生…ボールペン毎回崩してるな…

 

「ふぅ、疲れが少し取れたな。では始めよう今回は…個性強化トレーニングッ!

 

「じゃあ、私は先に行って待ってるから。コスチュームに着替えて来いよー…」

 

先生…疲れやすいんだから走らなきゃ良いのに。

 

「知らないの?先生疲れてないと体が負担に耐えられないらしいよ?」

「先生は身体能力が人外レベルだからね。知らなかったのかい?」

「初耳デス…!」

 

 

 

 

「──来たねヒーローの卵達!君達は大学生!高校とは違って体は出来てるはず!さぁ!個性強化トレーニング!やってく…あ、疲れが…」

 

後ろにあった鉄パイプを触ったあと髪が白から黒に戻り鉄パイプは割れた。

 

「さ、闇雲君、布袋君と…桐崎君は私が相手になろう。君達は対人で輝くタイプだろ?」

 

「言っとくけど私の個性『疲労体質』はそこそこ強いよ?」

 

先生が一瞬で視界から消える。毎度の事だけど速いなぁ…

 

「俺の斬撃に距離も速さも関係ねぇ!オラァ!」

 

何も無いと思った所から先生が出てきて桐崎の個性を阻止する。

いい作戦、思いついたーっと!

 

「先生が触った所は疲れで崩れる!よーく見て…今ここ!罠を!」

「ありゃりゃ、罠って分かってたけど捕まると悔しいもんだね──2秒ほど。」

「なっ!」

 

いとも簡単にコート裂きやがった!?心折れそうになるわこんなの。

 

「闇雲君!硬さが足りない!私を縛るには最低でも今の3倍の硬度が必要だ!硬さに重きを置いて個性を強化してくれ!」

 

「動きを読む…?あぁクソ!全部斬れば万事解決だろ!?」

 

なぎ払いと連撃…しかし先生の速度が早すぎて捉えきれないらしい…

桐崎君の個性は『スプラッター』で、持っているものによって打撃もしくは斬撃を半径50メートルの前方直線上の相手に直接与える個性らしい。

範囲が狭すぎる所為で当たってないのか…

 

「桐崎君!君は乱雑すぎる!もっと──」

先生が桐崎君の前に降り立つ。

「前を見据えろ──って布袋君忘れてたね…!」

 

「いえ、忘れられて当然ですよ。何せ…僕の所為ですから。」

「凄いな、君は──」

 

ジリリリリリリリリリリ!

と、突如鳴り出したアラーム。

 

「おっと、今日の授業は終了だ、あー疲れた…」

「先生髪の毛が真っ白なんですけど…」

「そりゃ…疲れたからね…」

 

そう言うと飄々と先生は帰っていった。

今日の反省は硬さだな、うん。

 

「もっと鍛えなければ…!」

「くぅ…やっぱ先生強えなぁ!?」

「うわっびっくりした…桐崎君か」

「悪かったな驚かせて!俺の事は桐崎でも下の殺鬼(サツキ)でもどっちで呼んでくれてもいいぜ!」

 

マシンガンのような自己紹介…!圧倒されるな…

 

「伝え忘れてたことあったァァァ!」

「先生!?なんで上から…?」

「職員室から飛んできたんだよ気にすんな」

 

「で、明日の実技講習は雄英高校の1年生と合同でやることになったんで覚えとけよ?雄英高校だからな?」

「「「「ゆっ…雄英!?」」」」

 

…波乱だ、波乱が起きる予感がする…!




先生の名前は疲堂陰璃(ヒドウ カゲリ)です。
先生の個性は「疲労体質」で、身体能力が成人男性の10倍以上ある代わりに体が極端に疲れ、溜まった疲れを譲渡できる個性ですね。
譲渡先は物でも人でも良いのですが人の場合は譲渡する量を考えないと過労で相手が死にます。物は疲労、または劣化します。
疲れの溜まった量は髪の毛の色が黒から白にだんだん変わることで分かります。

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