普通科、高校3年生!ヒーロー目指します!? 作:黒套院 時雨
でかい門…でかい校舎…そして広すぎる敷地…
高校受験以来の雄英高校…!
「噂に聞いていたが大きいな…」
「おっきいねぇ!凄い!」
「マコちゃん、テンション高いね?」
「はい…君達静かにね?消太君…あ、いや、イレイザーヘッド先生非合理的なの嫌うから」
そう諭す先生の話を聞いていると奥から小汚い風貌の男の人が歩いてきた。
「来たか…疲堂。」
「あぁ!消太君!無理言ってごめんな、助かるよ。」
「いや、いい。あいつらにもいい刺激になると合理的に判断したまでだ。これが入る時に必要だ。生徒達に渡しておいてくれ。それと、君を付けるな」
「わかったよ。また後でよろしくな。」
先生と一通り話して帰ってしまった…あ、思い出したあの人プロヒーローのイレイザーヘッドじゃん。メディア嫌いでテレビ出ないからわかんないよなぁ…
「そうなの、黒套?」
「ナチュラルに心を呼んじゃダメだぞ?」
「黒套ならいいって黒套のお母さんが言ってた!」
母さん…何言ってくれちゃってんの…?
「皆、集まってるね?これから雄英に入るわけだけどこれ、いるから。入場証。これないと入れない、いいね?」
「先生、だんだんカタコトっぽくなってますけど…?」
「気にしたら負けだぞ、じゃそういう事で受け取ったら中に入ってもらってそっからイレイザーヘッド先生が案内してくれるから。」
雄英、技術力パネェな…
「さて、衛傑大学の方々、よろしく。合理的に進めるため自己紹介は省く。俺の受け持ってるクラスと一緒に受けてもらうからな、特徴と名前書いた紙渡しとくから仲良くなるなら勝手にどうぞ。では行こう。」
紙を渡してさっさと歩き始めた…はっ!早く追いかけなきゃ!
「………バス?」
「雄英は広いからね移動は大概バスだよ。まぁ後で乗るから覚えといてね。」
「スケールが違うな、流石は雄英、と言ったところか。」
疲堂先生の説明に感心しながらまだ見ぬ出会いに俺はワクワクしていた。
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「緑谷君!今日のヒーロー学は大学生と合同らしいぞ!」
「え!そうなの!?これは自分たちより個性を扱い慣れてる人達とできるチャンス!生かさねば…ブツブツブツブツ」
「燃えとるね!デク君!」
「あ、麗日さん!今日は大学生と合同なんだってさ!」
「大学生と!?そりゃ気合い入るね…!」
麗日さんもグッと覚悟を決めたようなポーズをとる。
僕も気合い入れなきゃ…!
それはそうと今回のヒーロー学は
「緑谷君!そろそろ相澤先生が来る!座りたまえ!」
「あっごめん飯田くん!」
ガラガラと開いた扉から相澤先生と一緒に10人程の人が入ってきた。
「伝えてあると思うがこちらの方々が今日一緒に訓練する衛傑大学の大学1年生の方々だ。無論お前らより個性の扱いに慣れてるやつもいるが、大学のヒーロー学部は普通科からも受けれるからな、元普通科のやつもいる、助け合って頑張るように。」
「「「「はい!」」」」
「わ…ごめん消太遅れた…って紹介終わった?」
「合理性に欠けるな…?陰璃…」
「いや、ごめんって…あ、皆さんこんにちは僕は衛傑大学の教師の疲堂陰璃です。ヨロシクね!」
「「「「よろしくお願いします!」」」」
「いい子達ばっかりだね…!」
「…行くぞ。あぁ、今回の訓練はコスチュームを着る部位を考えておけ、中には動きを制限するものもあるだろうからな。」
うぉぉ…!これから大学生の先輩達と訓練できるなんて!実感が湧いてきた…!
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イレイザーヘッド先生から配られた紙を見ているとある生徒のところで目が止まった。
「この子は…増強型の個性なんだろうけど…使ったら壊れるってヤバいな…!」
「私はこいつが気になった、性格は粗暴で自尊心の塊、それでいてヒーローになるという思いは誰よりも強い。そして強力な個性。」
「緑谷出久と爆豪勝己…か、楽しみだな!」
「そうだね!黒套!私も楽しみ!」
「心露…くっつくな…恥ずかしいだろ?」
「私は全然恥ずかしくないけど?」
もう何言っても無駄だわこれ。
と、着いたみたいだな一年A組、か。
イレイザーヘッド先生の紹介の時に緑谷君と爆豪君だと思う子を見つけた。頭モッサモサで地味目の子…緑谷君だろうな。頭ツンツンで目つきの悪い子が爆豪君だろう。
いよいよバスで移動し訓練場へ向かうらしい。
「すっげ──!USJかよ!!?」
「水難事故、土砂災害、火事……etc、あらゆる事故や災害を想定し僕が作った演習場です。その名も…」
「
(USJだった!!)
13号の作ったこの場所はレスキューを訓練するのにうってつけで、様々な災害が想定しであるのが容易に見て取れる。
あれ?オールマイトも来てるって聞いてワクワクしてたんだけどな…いないみたいだ。ちょっと、いやかなり残念。
「えー始める前にお小言を1つ2つ…3つ…4つ…」
(どんどん増えるな…)
「皆さんご存知だとは思いますが僕の個性は『ブラックホール』どんなものでも吸い込んでチリにしてしまいます。」
「この力は簡単に人を殺せる力です。皆の中にもそういう個性がいるでしょう。」
確かにその通りだな…桐崎君とか簡単に裂傷付けれるし…
「ですからこの授業では人命のために個性をどう活用するかを学んでいきましょう。」
「君達の力は人を傷つける為にあるのではない、救ける為にあるのだと、心得て帰って下さいな。」
か…かっこいいな…13号…!
「そんじゃあまずは…──?」
「消太…?どうし…──あれはっ!?」
「一塊りになって動くな!」
突如現れた黒いモヤから沢山の人が出てきた…あれは!まさか!
「何だアリャ!?また入試ん時みたいなもう始まってるぞパターン?」
「動くなあれは…
「おかしいですね…先日
「どこだよ…せっかくこんなに大衆引き連れて来たのにさ…オールマイト…平和の象徴…いないなんて…」
背中にゾクリと悪寒が走る、コイツら…ヤバい!
「…子どもを殺せば来るのかな?」
「消太…!」
「陰璃、分かっている。時間はない。お前は生徒を守れ。」
「…っ!わかったよ、お前は言っても聞かないもんな。」
「13号!任せたぞ。」
波乱の予感が当たるとは…なんにせよこの状況はマズイな…まずは避難だけど…
「皆!早く避難を!」
「させませんよ」
当然モヤが来るよな。予測済みだ。こっから俺の予測が正しければ…
「皆!多分この後散らされる!覚悟を決めろ!油断するなよ!」
「黒套!?何言ってんの!?」
「ほう…初めまして我々は
「それはそうと私の役目はこれ、先程の予想通りですよ。散らして、嬲り殺す!」
俺たちは黒いモヤに包まれてバラバラになってしまった…!
桐崎が水難エリアの端を目指して歩く、後ろにはズタボロになったヴィラン達が峰田の個性で固まっている。
「ってぇ…クソっ!モヤに包まれて水に落ちたと思ったら襲われるしツイてねぇ…」
「強い…これが大学生…!」
「いや、お前らのサポートのおかげで十分に斬撃を叩き込めた。ナイスだ!」
「なんなんだよォ!この人ォ!」
「この人って呼ぶのは失礼よ、峰田ちゃん。」
ものの数秒で水難エリアヴィラン側、桐崎の個性『スプラッター』と緑谷、蛙吹、峰田のサポートにより全滅!
えっと黒套達のクラスは全部で15人です
それぞれまた出していくんで楽しみに!
と、言いたい所なんですが。そのうちあることが起きてアレがあーなってこーなるので出せるか未定です、そこんとこヨロシク!
では次回もお楽しみにー!
あ、それと心露ちゃんがなんでヒーロー学部でやってけているのかはですね、単に心露ちゃん運動神経良いんですよ、はい。
それと黒套と一緒に考えた護身術の片腕バージョンを完璧にマスターしているので