普通科、高校3年生!ヒーロー目指します!?   作:黒套院 時雨

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あ、黒霧さんがキャラ崩壊します。お気をつけを。


第9話 平和の象徴、その矜恃

「散らし損ねがいましたか…」

 

厄介な13号が残ったか…だが所詮救助向きのヒーロー…戦闘経験は少ない…私の相手では無いだろう。

 

「委員長!君に託します…学校まで駆けてこの事を伝えて下さい。」

 

ほう…?逃がす気か…

 

「救う為に個性を使ってください!!」

「ふ、手段が無いとはいえ敵前で策を語る阿呆がいますか?」

 

矢張り震えている…戦闘慣れはしていないのか。

 

「バレても問題ないから語ったんでしょうが!」

 

「…13号。災害救助で活躍するヒーロー…やはり戦闘経験は一般ヒーロに比べ半歩劣る…残念だな、自分で自分をチリにしてしまった。」

 

これで13号は抑えた…くっ!散らし損ねた子供が入口の方へ!

止めねばならない…

 

「教師たちを呼ばれてはこちらも大変ですので」

 

──!なんだこのガキは…!

 

「くそっ!!」

 

「生意気だぞメガネ…!消えろ!!」

 

!?確実に入れるよう伸ばしたはず…!?

 

「理屈は知らへんけどこんなん着とるなら実体あるって事じゃないかな…!行けぇぇぇ!!!飯田くーん!!!!」

 

チィッ!体を!しまった!!体にテープまで!クソ…ガキが…!

 

「麗日お茶子!私を浮かせろ!」

「え!?あなたは先輩の…!?」

「良いから早くしてくれ!」

「わ、わかった!」

 

目の前にモノトーンのコスチュームを着た大学生らしき男が飛んできた。

 

「暫く封印させてもらう。必殺…!『完全否定』!!!」

 

「ぐぅっ…クソ…………応援を呼ばれる…ゲームオーバーだ。」

 

死柄木の方へ戻ってこの事を伝えねば…

 

「…!?ワープができない!?何をした!?」

「ふん…私の個性で貴様の個性因子を機能不全にしているのみ…」

 

仕方ない…走るか。

 

「あっ!?走って逃げたァ!?」

 

「…言乃背先輩、あれって何分持ちますか?」

「…………5分だ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──セントラル広場

 

「死柄木…」

「黒ぎr…え、ワープどうした?」

「いや、その…色々ありまして…生徒に逃げられました。」

「は?はぁ!?っ〜!!黒霧…お前がワープじゃなかったら粉々にしてた。」

「…申し訳ございません…まぁ今はワープも使えないんですが…

 

「ゲームオーバーだ…はぁ…帰るか。いや、その前に平和の矜恃を少しでも奪って帰ろう…!」

 

水難ゾーンの端にいた蛙吹さんに手だらけ野郎が襲いかかろうとした。止めなければ、今すぐに。

 

「殺らせるか、手だらけクソ野郎。」

「クク…かっこいいな、大学生…だけど、こんなもので俺を拘束できるとでも?」

 

俺のコートが崩された!?あの指が全部触れた所から…そういう個性か…?

 

死柄木が脳無の方を見る。そこに居たはずのあの人がいないことに目を見開く。

 

「なに…僕がいない事がそんなに不思議?」

「クソッ!何を使った!?」

 

後ろに回り込んだ疲堂先生に死柄木が驚き後ずさる。

 

「なんだよ…逃げないでよ、疲れるんだから。」

「うぜぇなァ…脳無!殺れ!」

「狙いは子供か、姑息な奴だな可哀想に…」

 

桐崎達4人を庇い疲堂先生は吹き飛ばされた。

 

「先生ッ!」

「ってぇ…加減くらい覚えて欲しいな、まぁそろそろだろうしな。」

 

そう先生が言った時、勢い良く入口が開かれ彼が登場した。

NO.1ヒーロー、オールマイトが。

 

「もう大丈夫、何故って?私が来た!!!

 

そう叫んだ彼の顔に笑顔は無かった。

と、思ったが…?

 

「ありゃ?飯田君の話を聞く限り窮地だと感じたのだが…そうでもない気がするのだが…?」

 

「まぁいい、逃げられると思うなよヴィラン共!!」

 

オールマイトは雑魚ヴィランを薙ぎ払いながら手だらけ男の近くから疲堂先生と生徒4人を瞬時に助けた。

 

「ってぇ…助けるついでに殴られた…ハハ…国家公認の暴力だ…他がために振るう暴力は美談になるんだ…そうだろ?オールマイト。」

 

「俺は変えたいんだよ、こんな腐った世界を!ヒーローが振るう暴力は許されるのに俺たちは許されない!可笑しいと思わないか?」

「そういう思想犯の目は静かに燃ゆるもの、自分が楽しみたいだけだろう、ヴィランが」

「…バレるの早…ハハ」

 

間髪入れず連撃を手だらけ野郎の前に出てきた脳無とかいうヴィランに叩き込む。

 

「!効いてない!?」

「そいつはショック吸収、アンタのパンチは効かないよ。…そうだな…そいつを倒すんならじわじわ肉を抉りとるとかが良いかな?」

 

「OKそれなら…やりやすい!」

 

脳無がオールマイトのバックドロップによって地面に突き刺さる。

 

「黒霧!ワープは!?」

「すみません死柄木、先程1人の子供に触られてからワープが出来なくて…」

「クソッ!どいつもこいつも!脳無!さっさとそこから出てこい!」

 

なっ!?深く突きたってたのに地面を割って出てきた!?なんてパワーだよ…

 

「Holy shit!こいつぁ予想外だ…しかしなァ!私にも守らねばならんものがある!そう簡単にやられはしない!」

 

オールマイトが濃霧と掴み合いに…!

あの脳無ってやつ…オールマイトの脇腹を…!

うっわぁすっげぇ痛そうな顔してるわ…

 

「イタタタタ!そこは弱いんだ!」

「いいぞ脳無!そのまま抑えておけ!黒霧が使えないなら…俺がやる」

 

あ、これマズいパターンだ…って、止めなきゃ!

 

「テメェらがオールマイト殺しの核だって聞いた。さっさと離れろ。」

 

あれは…エンデヴァーの息子か…名前は確か轟焦凍!ってそうじゃなくて俺は手だらけをもう1回!

 

「あ?この布…またお前か、大学生。」

「手の対策はしてあるぜ?抜けれるもんなら抜けてみろ」

「チィ…指だけ綺麗に残しやがって…!」

 

「死柄木!今助けます!」

「言乃背のが切れたのか…これはしんどい。」

 

つーか無理だな、諦めるか。

 

「黒霧、助かった。お前はゲートだ、離れておけ。」

「分かりました」

 

「──死ねモヤ野郎!」

「ぐはっ!?」

「だァー!!!クソ避けられた!良いとこねぇ!」

 

「テメーが怪しい動きをしたと俺が判断したら爆破する!」

「爆豪…ヒーローらしからぬ発言…」

「はぁ…おい、脳無。いつまでもそこで凍ってないで黒霧を助けろ。」

 

凍っていた脳無が起き上がった、その身を崩しながら。

 

「凍っていた場所が再生していく!?」

「別に個性が1つとは言ってないだろ、これは『超再生』だ。」

 

「っ!爆豪少年!」

 

脳無が爆豪君に襲いかかる。

 

「生徒を庇ったか。まぁいい、黒霧は離れられた。」

「助かりました死柄木。」

 

オールマイトが脳無に殴り掛かる。それに応じて脳無も殴り返す。

脳筋達の戦いは熾烈な殴り合いとなった。

 

「おいおい!ショック吸収だってさっき言ったろ?気でも狂ったか?」

「ショック無効ではなくショック吸収ならば!限界があるんじゃないか?」

 

オールマイト、貴方って人は…!

 

「私対策?良いね!ならば私はそれを更に上からねじ伏せよう!」

「風圧で近づくに近づけない…!」

 

「ヴィランよ、こんな言葉を知っているか?ヒーローとは常に上を目指すもの!Plus ultra!!(更に向こうへ)

 

オールマイト…あいつを吹き飛ばしてしまった…!

 

「再生も追いつかないほどの連撃を入れたのか…脳筋かよ…」

 

「やはり衰えた…全盛期なら3発も打てば充分だったろうに…」

 

「300発以上も打ってしまった。どうするヴィラン、まだやるかい?」

 

これが平和の象徴…オールマイト!

 

「クソ…脳無もいなくなっちまったしどうするか…?」

「死柄木、よく見てください。脳無との戦闘によるダメージは現れています。ここは一気に畳み掛けるべきかと。」

「そうか…そうだよな…ラスボスを目前にして逃げる意味があるかって話だ!」

 

いや、行くんかい!?やめときゃ良いのに…一応止めるか──ん?

 

「うぉぉぉ!!!!!」

「お前は…!」

「オールマイトから離れろ!SMASH!」

 

黒霧によってその一撃は躱される。

 

「SMASHってオールマイトのフォロワーか?」

「くっ!」

 

「った!銃だと!?」

 

「遅くなったね、動ける先生を全て連れてきた。」

「クソッ!帰るぞ黒霧!」

 

「この距離で捕縛できる個性は…」

「!?引っ張られる!」

「…僕だ!」

「覚えておけオールマイト…お前は…必ず殺す…!」

 

そう言ってヴィランは消えて行った。

 






コンパスってゲームやってるんですけども中々難しいゲームなんですよねー…まぁ楽しければ良いですよね!

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