比企谷八幡の妹チェンジシリーズ   作:Oceans

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第3弾は俺妹から高坂桐乃です。

それでは今回もよろしくお願いします。


[ 高坂桐乃編 ][ 俺の妹がこんなに可愛いわけがない ]
第1話


- 八幡 side -

 

俺には高1の可愛い妹が、1人いるのだが会話をろくにした方がない。ざっと2年間ぐらいか。基本、俺が話しかけても無視されることが多い。なので、俺から妹に話しかけるのはやめた。俺の妹である桐乃から話しかけられるまで待つだけだ。俺としては小学校のときみたいに可愛い妹と笑いながらたわいもない会話がしたいと思うばかりだ。そんな事を思いつつ、俺は朝食をとるため自分の部屋を出る。すると、隣から俺の妹である桐乃も部屋から出てきた。そして、俺と目が合う。気まずい...どうしようか。おはようとか言った方がいいのだろうか...そんな事を考えていると、桐乃が声を発した。

 

「...何ジロジロ見てんの。マジキモいんだけど」

 

はい。なんか知らんけど、罵倒されました。お兄ちゃん、ショック。

思春期かな?そうだといいんだけど。他の人を嫌いになっても俺だけは嫌いになってほしくない。俺、桐乃に嫌われてたら一生立ち直れない自信がある。

 

「すまん」

 

「先に下、降りるから」

 

桐乃はそう言って、そそくさと下へ降りていった。これは、まだまだ桐乃と普通の会話をするのには時間がかかりそうだとそう俺は感じたのだった。

 

 

 

そして、しばらくしてから俺も下に降り洗面所で歯磨きをしてからリビングへと入る。

 

「八幡おはよう」

 

「母ちゃん、おはよう。あれ?親父は?」

 

「もう会社に行ったわよ。それに、桐乃も学校に行ったわよ。八幡も早くしなさいよ」

 

「分かってるよ」

 

俺は母親とそう会話をしながら朝食をとる。美味ぇ...

 

「ごちそうさん。それじゃあ、行ってくるわ」

 

「うん。行ってらっしゃい」

 

そう言って俺は家を出て、自転車を取りに行く。あれ?俺の自転車がない。まさか...桐乃が乗ってったのか?そんな事を考えていると玄関から母ちゃんが出てきた。

 

「八幡、言い忘れたけど自転車は桐乃が乗って行ったわよ」

 

「それを先に行ってくれよ。遅刻確定じゃん」

 

「八幡、頑張って!ファイトだよっ!」

 

そんな応援いらねぇよ。その歳でそのフレーズは軽く引く。そんなのはいらんから、俺を車で送ってくれよ。俺はそんな事を思いつつ全力疾走で自分の通う総武高校に向かったのだった。

 

 

- side out -

 

- 桐乃 side -

 

私には1つ上の兄貴がいる。捻くれてて、目は死んだ魚の目をしてるけど私の事をいつも大切にしてくれる、そんな兄貴が私は大好きだった。でも、兄貴が大好きって分かってから、どう接していいのか分からなくなって...つい強い口調や罵倒を私の大好きな兄貴に言ってしまった。それが、いけなかった。それをきっかけに私は2年間、まともに会話をしなかった。兄貴は私と会話をするのをやめていたように思えた。本当は大好きな兄貴とメルルや他のアニメ、普通の会話をしたいけど、気まずくて出来ていない。本当にどうしよう。どうやったら大好きな兄貴と話せるんだろう...そんな事を考えてつつ、私は朝食を摂るために部屋を出た。すると、隣から兄貴が部屋を出てきていた。何か話さないと...平常心よ。私!罵倒とかは絶対ダメなんだから。

 

「何ジロジロ見てんの。マジキモいんだけど」

 

そう言って、私が発した言葉は罵倒の言葉だった。違うでしょ!私!何で、普通の会話が出来ないのよ!

 

「先に下、降りるから」

 

私は、兄貴から逃げるように下に降りた。

 

「おはよう、桐乃」

 

「おはよう。ママ」

 

そして、私はママと朝食を摂る。

 

「桐乃、元気ないわね。何か悩み事?どうせ、八幡のことなんだろうけど違う?」

 

「うん...合ってる」

 

やっぱりママには分かっちゃうよね。顔に出ちゃうのかな...

 

「2人して深く考えすぎなのよ、まったく。それで、桐乃はどうしたいの?」

 

「また、大好きなお兄ちゃんと普通に楽しく会話とかしたい」

 

「ふふっ。大好きな、お兄ちゃんね...」

 

「ママ!今のは忘れて!」

 

「忘れませ〜ん!それで、これからどうする?」

 

「お兄ちゃんに、昔のことを謝って元の関係に戻れるように頑張る!」

 

「そう...頑張ってね」

 

「うん!」

 

そして、私は残りの朝食を一気に食べる。

 

「ごちそうさま。それじゃあ私、学校に行くから」

 

「うん。行ってらっしゃい」

 

そう言って私は玄関に向かい靴を履く。その時にママから声を掛けられる。

 

「桐乃。これ、お弁当」

 

「あ、ありがと。それと...ママ」

 

「何?桐乃」

 

「さっきは相談乗ってくれてありがとう」

 

「いいのよ。それくらいの事、親としては当然なんだから。それより、桐乃は早く八幡と仲直りしなさいよ」

 

「うん!それじゃあ、行ってきます」

 

そう言って、私は玄関近くに置いてあった兄貴の自転車に跨ぐ。

 

「行ってらっしゃい...あら?今日は八幡の自転車を使って学校行くの?」

 

「たまにはいいかなぁって。お兄ちゃんに自転車借りること、言っておいて」

 

「分かったわ。気をつけてね」

 

「はーい!」

 

そして、私はお兄ちゃんの自転車で総武高校に向かうのだった。

 

 

ー side out -

 

 

 

...続く

 

 

- 軽い設定 -

 

高坂桐乃は総武高校の1年でモデルの仕事をしながら学校に通っている。成績優秀。男子からも人気がある。アニオタである事は誰にも知られていない。(八幡にはバレるが...)そして、お兄ちゃん大好きっ子。ブラコン。八幡が他の女の子と一緒にいると不機嫌になる。心の中でと八幡に対しては兄貴呼び。母親にはお兄ちゃん呼び。

 

比企谷八幡は原作通りで奉仕部に入部。妹を溺愛。

 

 




ここまで読んでくれた方々ありがとうございます。

次回もよろしくお願いします。

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