比企谷八幡の妹チェンジシリーズ   作:Oceans

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お待たせ致しました。2話目です。

安定のご都合主義です。

それでは今回もよろしくお願い致します。


第2話

 

 

「桜島麻衣編 1話」

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は材木座のくだらない話を聞きながら登校した。

 

 

「八幡よ、昼にまた会おうではないか!」

 

「放課後にな」

 

コートを靡かせながら颯爽と材木座は去っていった。俺も自分のクラスへと向かう。

 

「うーす、八幡」

 

「国見か。おはようさん」

 

国見とは小学生からの知り合いであり幼馴染みたいな関係であり同じファミレスで働いている仲でもある。そして俺が思春期症候群を発症していることを知ってる数少ない人物の1人だ。俺の思春期症候群については今後明かしていこうと思う。

 

「今日は背中の傷が痛んだりとかしないか?」

 

「ああ、今は大丈夫だ」

 

「無理はするなよ。何か違和感があったら俺か双葉にすぐ連絡を入れろよ」

 

「ああ」

 

本当に国見は心優しい奴だと思う。それにイケメンときた。なんと高スペックでいい奴なのだろう。葉山とは違ったいい奴である。そのスペックを少しでもいいから俺に分けてくれ。そんな事を考えつつ、今日の授業もこなして放課後を迎える。

 

「八幡は今日バイトか?」

 

「今日はない。国見はあるのか?」

 

「俺はこれから行くよ。また明日な、八幡」

 

「おう」

 

俺は国見と別れ、学校を後にし図書館に向かった。借りていた本を返すためである。途中で材木座に会い新作の小説の話を嫌々ではあるが、聞きながら一緒に向かった。

 

「図書館内は静かにしてろよ」

 

「心得ておる」

 

「それならいいんだが...」

 

俺は材木座と別れ、本を返却したのち図書館内を歩き日本文学コーナーへと向かったのだが....

 

「はっ?」

 

その際、バニーガール姿の女性が俺の視界に入る。図書館内で何を考えているのだろうと俺は思った。周りの視線とか気にならないのだろうか。しかし、周囲の人らはバニーガール姿の女性をスルーしていた。気づいてないということではないだろう。見えてはない。俺は例外で見えている。この事柄を踏まえて俺は1つの仮説を立てた。

 

 

【バニーガール姿の女性は思春期症候群にかかっているのだろう】と

 

 

そして、俺はバニーガールの姿の女性と目があった。この女性には見覚えがある。うちの高校、峰ヶ原高校の3年生の桜島麻衣先輩。子役として芸能界で活躍していたのを覚えている。材木座も桜島先輩のファンであったためしつこく話を聞かされていたのでよく覚えている。今は芸能界の活動は休止中とのことらしい。理由はよく分からない。

 

「君には私の姿が見えてるんだ」

 

バニーガール姿の桜島先輩は俺が自分自身の姿を認識していると気づき、声をかける。

 

「ええ、見えてますけど。貴方は桜島先輩ですよね?」

 

俺は確認のために桜島先輩本人かを確かめる。

 

「ええ、そうよ。それと私のことを先輩呼びするってことは貴方も峰ヶ原高校の生徒?」

 

やはり桜島先輩であっていたようだ。

 

「ええ、俺は2年の比企谷八幡です。比企谷は鎌倉の有名武士比企氏からとった名で八幡は鶴岡八幡宮からとった名です」

 

「.....私の名前は桜島麻衣。桜島麻衣の桜島に桜島麻衣の麻衣よ」

 

「知ってます。桜島先輩は有名人ですし、俺の知り合いが桜島先輩のファンでよく話を聞いていたりしてたんで....」

 

 

「そう...それより今日の事は全て忘れなさい。いいわね?」

 

「はぁ...」

 

いや、すぐに忘れられる訳なくないか?バニーガール姿だぞ。インパクト強すぎでしょ...まぁ、このことを忘れろと言うのなら忘れよう。さすがに桜島先輩の名前は忘れることはできないが。

 

 

「わかったのなら「はい」と言いなさい」

 

「はい。後、それについては大丈夫ですよ。俺はボッチで静かに過ごしたい派なんで、わざわざ人気のある桜島先輩に自分から関わろうとは思っていませんから」

 

「それならいいわ」

 

そう言って桜島先輩は去っていった。

 

「....帰りますかね。かえでも家で待ってるだろうし」

 

俺はかえでの待つ家へと向かった。誰かを図書館に置き去りにしている気がしたが俺は気にすることはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

「ただいま」

 

「お兄ちゃん、お帰りなさいです!」ダキッ

 

俺が家の中に入るとマイシスターでありマイエンジェルでもあるかえでが出迎えてくれていた。

 

「おう。かえではちゃんと自宅警備してたか?」

 

「はい!バッチリです!」

 

「そうか。偉いぞ」ナデナデ

 

「えへへ....」

 

「お兄ちゃんは今日バイトないから、かえでの好きなことをして遊ぶか?」

 

「はい!」

 

俺とかえでは夜遅くまでカードゲームやボードゲームなどで遊んだ。途中でかえでは俺の学校生活の話を聞きたいと言ったので、俺は可能な範囲で中学、高校生活の話をかえでに話した。かえでは目を輝かせながら俺の話を聞いていた。かえでは早く学校生活を送れるように頑張ると改めて決意を固めていた。

 

 

 

そして、時間は経ち俺はかえでと共にベッドに入って寝る準備をする。SNSの事件の後、俺はかえでとほぼ毎日一緒に寝ている。俺と一緒に寝るのには理由がありSNS事件の後、かえでは1人で寝る際にあの事を夢で見ることが多々あり、よくうなされることがある。しかし、俺と一緒に寝るときはうなされるようなことがほぼないので俺はかえでと一緒に寝るようにしている。かえでにはもうこれ以上、苦しんでほしくないから。

 

「かえでは今、1番幸せです!」

 

「そうなのか?」

 

「はい!こうやってお兄ちゃんと楽しく過ごせて幸せです」

 

「お兄ちゃんもかえでと一緒に過ごせて幸せだぞ」

 

「それで、かえでが高校生になってお兄ちゃんと一緒の高校生活が送れるようになればもっと楽しく過ごせて、もの凄く幸せな毎日が送れるとかえでは思うんです!」

 

「そうだな。俺もかえでと同じ高校に通えるなら毎日、バラ色の高校生活を送れると思う。でも、焦りは禁物だからな。じっくりと慣らしてからでいいからな。学校生活なら大学でも一緒に送れるし」

 

「ありがとうございます、お兄ちゃん!」

 

「もうそろそろ寝るか。遅い時間だからな」

 

「はい!おやすみなさい、お兄ちゃん!」ギュッ

 

「おう、おやすみ」

 

 

俺とかえでは向かい合いながら抱く形で寝て、長い夜はふけていくのだった....

 

 

.....続く

 




ここまで読んでくれた方々ありがとうございます。

次回から原作同様、桜島先輩が発症している思春期症候群に関わり解決へと話は進んでいきます。

それでは次回もよろしくお願い致します。

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