比企谷八幡の妹チェンジシリーズ   作:Oceans

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5話目です。


それでは、今回もよろしくお願い致します。


第5話

 

時は流れ、夏休み。期末試験も無事クリア(数学赤点ギリギリラインで追試回避)して40日間ある極楽の長期休暇に入った。

 

 

夏休みの課題は5日で全て終わらせ後はアニメ見放題タイムを満喫するつもりでいる。

 

 

 

「兄さん、スマホが鳴っていますよ」

 

「気にすんな。重要性の低い電話だろうからな」

 

「そうでしょうか?」

 

「ああ......」

 

「綾小路先輩からですけど」

 

「そいつは出ないとな......もしもし」

 

「比企谷か?」

 

「ああ.....何か用か?」

 

「平塚先生から伝言でな。すぐに2泊分の荷物を作るようにとのことだ。詳しくは聞いてはないが、目的地は千葉らしい」

 

「分かった。すぐ用意する」

 

「用意は滞りなく済んでいますよ、兄さん」

 

「聞いてたのか?」

 

「私にもメールが来てましたので、準備は完了してますよ」

 

「さすが、俺の妹だな」

 

「もっと褒めてくれてもいいんですよ?」

 

「そうだな」

 

 

そんな会話を交えつつ、集合場所である海浜幕張駅前に向かった。

 

 

 

 

 

「待たせたな。綾小路」

 

「いや、俺もさっき来たところだ」

 

「来たな。比企谷」

 

「どうも、平塚先生」

 

「由比ヶ浜と雪ノ下はもう車に乗っているからあと1人だな」

 

「あと1人?」

 

 

 

 

 

「八幡〜!」

 

 

あと1人というのは戸塚だったのか。さすが平塚先生。見る目がある。

 

 

「戸塚も呼ばれてたのか?」

 

「うん!よろしくね!八幡、綾小路くん」

 

 

「「おっふ」」

 

「癒される。な?比企谷」

 

 

「それよりも、だ......綾小路。あの戸塚の格好を見て思うことはないか?」

 

「分かるぞ、比企谷......言いたいこと、すっごく分かるぞ!!」

 

 

 

 

 

「「戸塚は天使!!異論反論は認めない!!」」

 

 

 

 

 

 

 

((それと....一生、戸塚によろしくされたい......))

 

 

 

 

俺と綾小路は同じ感想を抱いていた。

 

 

 

「はぁ.....もう出発するから乗りたまえ」

 

 

 

俺は戸塚と同じ列に座ろうとするが......

 

 

 

「比企谷は助手席に乗りたまえ。私の話し相手に任命する」

 

 

 

 

儚くも叶わなかった。

 

 

 

 

席順としては前から、平塚先生と俺、二列目に雪ノ下と有栖、由比ヶ浜。後ろの列に戸塚と綾小路。

 

戸塚と綾小路は楽しくお話している。是非、混ぜて欲しいのだが....それは叶わない。恨むぜ、神様。

 

 

そして、どうしてか平塚先生は高速に乗っている。

 

「平塚先生。どうして千葉駅に行くのに高速使ってるんですか?もうこの年でボケてしまったんですか?」

 

「色々と怒りたい気分であるが、まぁいい.....なぜ比企谷は千葉駅に行くのだと錯覚している?」

 

「千葉と言ったら千葉駅でしょ?」

 

「残念でした!千葉は千葉でも千葉村でした!まさに外道!」

 

「何で地獄甲子園のネタ風に言うんすか?年齢バレますよ?てか古い」

 

「うるさいっ!」

 

こんなテンションに俺は千葉村に着くまで付き合わされた。もう帰りたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

「懐かしいな。中学以来だな、千葉村」

 

「オレもだ」

 

「ここが、千葉村なんですね」

 

「そういえば有栖は初めて来るんだったな」

 

中学生の時は熱を出して有栖は自然教室に不参加だったはずだ。

 

「荷物を出して移動する準備をしたまえ。君達以外にまだ来るからな」

 

「え?」

 

その後、2台の車が到着し何名かが降りてくる。

 

 

「久しぶりだね。比企谷」

 

1台目の車から降りてきたのは葉山グループのメンツ4人......

 

 

 

そして、2台目の車からは......これもまた知っている人と新しい人達もちらほら参加している。

 

まぁ、後で自己紹介とかあるから誰なのかは分かるだろう。

 

 

「全員揃ったな。君達にはこれから3日間。奉仕部活動の一貫として林間学校のサポートスタッフとしてボランティア活動を行なってもらう」

 

 

ほう....林間学校のサポートスタッフか.....正直やりたくはないが奉仕部活動ならばやらざるを得ないか。綾小路はワクワク、ソワソワしてるな....

 

 

この後は、葉山が代表して小学生の面々に挨拶を行った。

 

 

 

 

「平塚先生」

 

「なんだい?雪ノ下」

 

「なぜ、葉山君達もこの活動に参加しているのでしょうか?」

 

「それはだな。君達では人数が足りないので、内申点をエサに募集をかけていたのだよ。これもいい機会だ、君たちは別のコミュニティーとうまくやる術を身につけたほうがいい。後々にためになる」

 

「無理ですね。あいつらと仲良くやるのは」

 

「比企谷、違うよ。別に仲良くはしなくていい」

 

「??」

 

「私はうまくやれと言っているだけだ。さらっと無難にやり過ごす術を身に着けたまえ。それが社会に適応するということさ」

 

「なるほど.....」

 

うまくやれ.....か。それなら俺でも出来るな。仲良くするのとうまくやるのとではかなり意味合いが違ってくる。俺は俺なりに行動するまでだ。

 

とりあえず、今回の参加メンバーをおさらいしておこう。

 

この後で、自己紹介が行われ....俺達、奉仕部グループと葉山グループ、追加で以前に面識がある櫛田と堀北、平田という葉山に似た好青年とその彼女らしき女子の軽井沢、由比ヶ浜と声が似ている一之瀬という女子と神崎という男子。計16名のメンバーだ。

 

このメンツで小学生の林間学校のサポートを行うことが決定した。

 

 

 

こういうイベントにはトラブルというか懸念材料というか、何かしらの問題がつきもので.....

 

 

 

1人の少女が孤立というかハブられている。いじめに近いものなのかは分からないが、故意による孤立には間違いないようだ。

 

「あれは完全にハブられてるな」

 

「お?綾小路にも分かったか?」

 

「オレにも同じようなことを経験しているからな」

 

「奇遇だな俺もある。あれは結構堪えた」

 

「だよな!?」

 

「だが、もうその経験はこれで終わりだけどな」

 

「そうだな」

 

「本当に兄さんと綾小路先輩は仲がいいですね」

 

「「おう!!マブダチだからな!!」」

 

「はぁ.....息がピッタリですね.....ちょっとムカつきます」

 

 

 

妹の有栖に呆れられてしまった.....

 

 

 

話は戻るが、先程の少女はというとずっと1人でいて葉山が介入しているが事態は好転していない。むしろ悪手である。

 

まぁ、こういうのは小学生でも高校生でもよくあることだ。等しく人間であるのだから......

 

 

 

 

 

 

 

 

昼。林間学校で恒例の飯ごう炊さんが行われた。火起こしは危ないので俺達サポートスタッフが行い、小学生は野菜等の食材を取りにいき包丁などで食材を切っていく作業に入る。その姿を見守り指導するというのもサポートスタッフの役目である。

 

俺は遠目で小学生達の作業姿を見ていた。

 

「久しぶりね、比企谷くん」

 

「久しぶりだな。櫛田の依頼以来だったか?」

 

その際、櫛田の一件で知り合った少女。堀北鈴音に声を掛けられる。

 

「ええ...それにしてもここで比企谷くんに再会するとは思ってもいなかったわ」

 

「俺もだわ。堀北はこういうのに参加するタイプの人間ではないと思ってたけどな」

 

「内申点を貰えると聞いて参加したまでのことよ。私は比企谷くんこそこのイベントに参加している方が珍しいと思うのだけれど」

 

「俺の場合は奉仕部の活動で参加だからな。任意とかでなら絶対に参加はしない。基本、インドア派だからな」

 

「そうでしょうね」

 

「櫛田とはうまくやっているのか?」

 

「まさか、うまくやっているわけないじゃない」

 

「ということは櫛田とは友達になってはいないわけだな?」

 

「ええ、だからいつもしつこく友達勧誘されてるわ」

 

「友達勧誘か......」

 

初めて聞く言葉だな。

 

「大変だと思うが、まぁ頑張れよ。いっそのこと櫛田と友達になればいいんじゃねーの?」

 

「死んでもお断りね」

 

「お、おう.......」

 

そんなにかよ。どんなことしたらそんなに嫌われるんだ?櫛田さん。

 

「私はもう行くわ。ありがとう、私の話し相手になってくれて」

 

「こちらこそ」

 

彼女はそう言って、戻っていった。

 

 

「随分とお楽しみのようでしたね」

 

「!!有栖か。びっくりしたわ」

 

「兄さんは毎回毎回、違う女の人といるんですね」

 

「は?」

 

「雪ノ下先輩や由比ヶ浜先輩、堀北先輩や櫛田先輩。たくさんの女性の人と一緒に楽しくいるじゃないですか」

 

「雪ノ下達は部活で同じだから仕方ないだろ。堀北と櫛田に関してはあんまり関わりはないぞ?まさか、嫉妬してんのか?」

 

「っ!してません!」

 

「全く構ってくれないから有栖は嫉妬してるんだよな?」

 

「してないったらしてません!」

 

「ったく....構って欲しいなら素直に言ってくれれば構ってやるぞ?」ナデナデ

 

「っ.....だから私は....」(撫でるのが気持ちよくてこれ以上反論出来ないじゃないですか....これだから兄さんは.....)

 

「戻るか....腹も減ったしな」

 

「はい」

 

 

 

俺と有栖は戻り、昼食を摂ったのちボランティア活動を再開した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夕刻。

 

俺達サポートスタッフは集まることとなった。

 

 

 

「何があったんだ?」

 

「それはだな」

 

綾小路から事の次第を聞く。あのハブられていた少女、鶴見留美という少女の件で話があるとのことだ。

 

「先程の話だが.....君達はどうしたいのかね?」

 

「俺は、可能な範囲でどうにかしてあげたいと思っています」

 

「葉山、どうにかしたいというのは仲直りをさせるということでいいのか?」

 

「そうだ。比企谷」

 

「なるほどな」

 

「可能な範囲で.......ね。あなたでは無理よ。そうだったでしょ」

 

「くっ......」

 

やはりこの2人には過去、何かがあったのは間違い無さそうだな。

 

「雪ノ下はどうしようと考えているのかね?」

 

「彼女が助けを求めるのであれば、あらゆる手段を行使してでも解決に努めようと考えています」

 

「彼女からは助けてほしいという相談は受けているのかね?」

 

「それは.....」

 

「ゆきのん。あの子は......言いたくても言えないんじゃないかな。留美ちゃん、言ってたじゃん。自分も前に同じことしてたって......だから自分だけ助けてもらうのは.....その、許せないんじゃないかな.......みんなたぶんそう。話しかけたくても、仲良くしたいと思っててもそうできない環境ってあるんだよ......きっと」

 

由比ヶ浜の言い分も一理ある。言いたくても言えない状況というのはある。そういう空気が出来上がっている中で一言、言うのはかなり勇気のあることだ。由比ヶ浜にも似た経験をしたことがあるのだろう。

 

 

 

 

「状況は分かった。この問題の解決策を君達自身で考えたまえ。私はここでその内容を聞いているから」

 

解決策としていくつかの案が示されたりはしたが決定的な案は出ない。有力案としては海老名さんが提示した趣味に生きるというもの。必ずしも学校が全てではない。学校以外で何かに集中、熱中するものがあれば何とかやっていけるものがあるのだから.....

 

現に俺もその1人で、可愛い妹やゲームや小説等があれば学校に友達が居なかろうがハブられているだろうがよかった。本当に楽しいものが1つでもあれば俺はそれで良かったのだから。

 

 

 

「やっぱりみんなが仲良くするという方法しか解決策はないのかもしれないな」

 

「葉山、それ本気で言ってるのか?」

 

「え?」

 

「みんな仲良く出来るんならこの世に争いなんか起きないぞ」

 

「比企谷くんの言う通りよ。そんなことは不可能に近いわね」

 

その言葉に三浦は反論するが、葉山が止めに入る。

 

「今日はこれくらいにしてまた明日にでも話そう。一旦、頭を冷やす時間も必要だろう」

 

「そうですね」

 

 

平塚先生の一言で、お開きとなった。

 

 

この後、ロッジに戻り交流も兼ねてのゲーム大会が開かれ大盛り上がりだった。特に綾小路がはっちゃけてた。あのチャラ男の戸部とウェイウェイしてたしな。まぁ、綾小路にしたら初めての体験だろうから仕方ないといえば仕方ないのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は風に当たりたい気分だったので、外に出た。

 

 

少し歩くと、顔見知りの少女が星を見ていた。

 

 

 

「星でも見てんのか?」

 

「比企谷くんもかしら?」

 

「俺は風に当たりたい気分だったから出てきただけだ」

 

「そう.....」

 

「何かあったのか?」

 

「三浦さんが突っかかってきたから30分ぐらいかけて論破したら泣かせてしまったの」

 

「だから、気まずくなって外にいたのか」

 

「まさか泣くとは思っていなかったのよ。今頃、由比ヶ浜さんとか櫛田さん達が慰めてくれていると思うわ」

 

「なるほどな」

 

そして雪ノ下はあの少女、鶴見留美を何とかしてあげたいと言った。

 

俺としては見ず知らずの少女を助けるなんてことはしたくはないが、同じ境遇の子をほっとく訳にはいかなかった。妹と重なる部分があったから.....

生まれつき身体の、心臓の弱かった有栖をいじめる人はいくらかいた。有栖は決して強い子ではなかった。俺の知らないところ、いない所で泣いているのを見た。それを見て俺は行動に移した。その結果、有栖をいじめる奴はもういなかった。だからあの時の二の舞だけは何としてでも避けなければならない。

 

「俺も少なからず協力はする」

 

「そう....なら心強いわね」

 

「それと1つ気になっていたんだが、いいか?」

 

「どうぞ」

 

「葉山とはどんな関係なんだ?あの時の会話でいくつか疑問に思ってな。もしかして.....」

 

「彼とは小学校が同じなだけよ。それと親同士が知り合い。彼の父親が私の会社の顧問弁護士をしているの」

 

「大変そうだな。家族絡みの付き合いというのも」

 

「そうなのでしょうね」

 

「他人事だな」

 

「ええ、基本は姉が対応しているから。私は代役でしかないのよ」

 

「なるほど」

 

「それと、今日は来られてよかったわ、無理だと思っていたから」

 

「そうなのか?」

 

「ええ....本当に来れて良かった」

 

 

雪ノ下はどこか寂しげな表情をしていた。俺の勘違いでなければだが...

 

 

「.......じゃあ、俺は戻るわ。綾小路とか戸塚が心配してるだろうからな」

 

「私も戻るわ」

 

「近くまで送ってく。危ないからな」

 

「......ありがとう」

 

一瞬、雪ノ下は驚いてはいたがすぐに俺の前を歩き出す。

 

「雪ノ下、そこ右な。左は俺達のロッジだから」

 

「っ!分かってるわよ」

 

 

本当か?もしかして雪ノ下って方向音痴だったりする?

 

この後、何度か違う道に行こうとする雪ノ下の姿があったとか......

 

 

無事、雪ノ下をロッジまで送り俺も自分のロッジに戻った。

 

 

案の定、綾小路と戸塚達に心配されたのだった......

 

 

 

こうして彼の長い長い1日は終了したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

.....続く

 

 




ここまで読んでくれた方々、ありがとうございます。




千葉村編、1日目まで執筆させて頂きました。2日目からよう実サイドの新しいメンバー達と八幡の絡みを書いていこうと思います。




それでは、次回もよろしくお願い致します。

SPY× FAMILY編でヨルさんは登場させる?

  • もちろん登場させる(後の母親として)
  • 登場させる(知り合い以上家族未満)
  • どちらでも構わない
  • 登場しなくてもよい
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