D.C.Ⅲ 探偵部活動日誌?   作:shu-boy

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……は、話の題名が意味不明に! ――といっても、いい題名が思いつかなかっただけなんですけどね。すいません。
こんな意味不明な題名は、よくあると思うんでよろしくお願いします。


第3話 修の不安

 

 

 

 シャルルさんについていき、しばらく歩くと大きな建物が見えてきた。

「ここが風見鶏自慢の学生寮。なかなか快適な場所なんだよ」

 確かに、清潔で住みやすそうな所だ。

「入口は共通だけど、左が男子寮で、右が女子寮――どちらも男女が行き来することは、原則的に禁止となっています」

 原則的には……か。

 なら罰なんかは無いんじゃ……

「まあ、だからって罰則があるわけじゃないけどね。一応、覚えておいてちょうだい」

 ……無かったな。

 そんな罰則の話で清隆と姫乃、そしてシャルルさんは色々と雑談を始めた。

 俺もシャルルさんや姫乃たちの会話に参加したいのだけれど……

「あの、すいませんシャルルさん。俺、自分の荷物取りに行ってきていいですか? 早めに移動されないと、清隆にも迷惑がかかるし」

「別に俺はいくら遅くなっても良いぞ。なんなら手伝うし」

「その気持ちはありがたいんだが……遅くなりすぎると、他の生徒にも迷惑になるかもしれないだろ。――だから、俺は先に行ってお前の部屋に持っていくもの整理してからお前の部屋に行くよ。清隆たちはシャルルさんに寮についてしっかり話を聞いといてくれ。そして後で教えてくれ」

「ああ、分かった」

「それじゃあ修くん、またね」

「はい。案内ありがとうございました」

 と、挨拶をかわしてその場を去った。

 

 

 

 学園長に言われた部屋で荷物整理をして、清隆の部屋に向かう。

「ここだな。――おーい清隆ー。入るぞー」

 ノックをしながら扉を開け――ようとしたが、カギがかかっていた。

「おーい、清隆ー。いないのかー」

 ……いくら呼んでも返事がない。

(……仕方がない)

 清隆には申し訳ないが、魔法で開けさせてもらうことにした。

 一応、魔法学園の寮の扉と言うことで、魔法対策はされていたが、俺の得意分野は魔法の分析や感知と魔法の創作系だ。

 

 魔法の感知――まあ感知と言っても、魔法の場合であれば、ある程度何の魔法か分かるわけじゃない。正確には俺の場合、魔法に対する知識が無さ過ぎて、どんな魔法だか分からないというのが正しいけどな。

 魔力なら生まれた時からある程度魔力を持った人だったら、その人が魔力を持った人かそうでない人かの見わけがついていたんだけど……それが特別なことだと知ったのは、葛木家と知り合ってからだ。

 

 魔法の分析――分析もその魔法の波長……という感じのものを感じ取り、それを頭の中で整理するだけ。複雑な魔法だったとしても、根本的なことは変わらずいくつかの波長の魔力を整理していくだけだ。

 あとは整理した波長を、今まで整理した事のある魔法から、それと似ている波長の魔法と照らし合わせれば、大体の魔法ならどんな魔法か分析も出来る。

 

 魔法の創作――これは自分の魔力があまり強くないので、実際にある魔法に制限を足したり変えたりして使いやすくしたり……自分が魔法でやりたい事を、簡単にできないか悩みながら、制限を考え同じような波長の魔力を合わせるようにしていくうちに、だんだん魔法が創りやすくなっただけだ。

 実際、こないだ協会の人や清隆たちに言われるまで、魔法を創っているなんてぜんぜん思ってなかった。

 

 なのでこれらの事から、俺は魔法による結界なんかに気づかれないように入ったり、穴を開けることや――魔法対策(扉を開けさせない複雑なロックの魔法や妨害魔法など)の魔力を分析して、一時的に魔法対策のものを無効化されるのは得意というわけだ。

 無効化させた後で、後は適当に制限をかけて清隆のカギを開ける魔法をかければいい。

 いやこの場合、制限を『知り合いの部屋』にして、一回ぽっきりの魔法で開ければすぐに開くかな。

 『一回のみ』と制限をつけたせば、何かと魔力の弱い俺でも大抵の魔法は使える。

 けど次にその魔法を使うときは、その魔法の制限をちょっと変えなきゃいけないのだが……まあもう慣れたので、そんなものはぜんぜん気にしない。カギ開けの場合は制限つけるの楽だしな。

 その為、カギ開けは俺の数少ない特技だ。

「よいしょっと……」

 素早く俺はカギを開け、部屋の外くらいの距離なら、清隆ほどの魔力なら感じられるの為、部屋にいると分かっているので、

「清隆ー、入るぞー」

 そう言いながら入ると――上着を脱いで窓の外をボケー、としながら見ている清隆の姿があった。

「……お前、何やってんだ?」

「うお、修! な、なんでお前が!?」

「いくら外から声かけても返事がないから、勝手にカギ開けて入らしてもらった」

「そ、そうか、悪かったな。でも……普通は返事が無かったら留守と考えないか?」

 そうやって苦笑いする清隆に、

「お前ほどの魔力を持つやつが部屋の中にいれば、外からだって気づけるよ」

 と、荷物を邪魔にならなそうな場所に置きながら言う。

「その感知力にはさすがと言わせてもらうが……カギはどうした? 魔法で開けたとか言ったが、ここの扉には魔法で開けられないために、魔法防止の魔法がかかっていたろ?」

「ふっ……なめてもらっては困るな。清隆」

 俺はわざとらしく偉そうにして言ってやった。

「自慢じゃないが――俺のカテゴリー4というランクは、カギ開け魔法でほとんど決まったと言っても過言ではない!」

「本当に自慢じゃないな! それにそんなことないからな!」

 おお、ナイスなツッコミだ。

 さすがに俺のそれだけで選ばれたのではないと思うが……他に得意な事なんて、魔法ではほとんどないと言える。

 なので――

「正直、なんで俺がカテゴリー4になれたか不思議でな。本当にそれくらいしか魔法では得意なことなんてほとんどないんだよ」

「何言ってんだよ。そりゃあ、俺も修がカテゴリー4だって言われた時は驚いたが……あの試験を見れば誰もが納得するぞ」

「……いや、いくら制限を増やして魔法を簡単にして使っても、他の清隆たちカテゴリー4に比べて必ず魔力の差で速くバテる。なら、俺にはカギ開けくらいしか無いかなって思ってな」

 清隆に正直な俺が思っていたことを話した。

「はあ……バカだな、お前」

「なんでため息ついてまでバカにされなきゃいけないんだよ。事実を言っただけだろ?」

「だから、その魔法の制限を簡単に、あまり魔法の知識もないのに増やせる時点で、カテゴリー4というランクにいてもおかしくないんだよ。普通は」

「……そうなのか?」

 いつもそうして使っているので、いまいちピンとこない。

 言葉にするなら『こんなのみんな出来るんじゃないのか?』と言えばいいのだろうか。

「そうなんだよ。それに加えてお前は魔法の感知能力なんかに優れてるからな。カテゴリー4でも全然不思議じゃない」

「そうか……ありかとな。実際、少し不安だったんだよ。俺なんかがカテゴリ-4になっていいのか、ってな」

 協会の人に『あなたほどの魔力でカテゴリー4になった人は初めてです』って言われたのも、そう考えてしまった少しの原因でもある。

 なので、清隆のおかげでまだあまり納得できていないものの、少しは不安がなくなったのも事実なので、一応お礼を言った。

「別にこれくらいお礼を言われるほどのことじゃ――って、ヤバい! 時間が!」

 清隆は突然時計を見るなり慌てだした。

「時間? 時間がどうかしたのか?」

「姫乃と待ち合わせの約束してるんだよ。風見鶏の中を色々見て回ろうって」

「へぇ、なら俺も行っていいか?」

 俺も見てみたいしな。

「ああ。――よし、それじゃあ行くぞ!」

 上着を慌てて着直して用意が終わった清隆に合わせて、俺も急いて部屋を出た。

 

 

 

「……………………」

「…………なぁ清隆。本当に待ち合わせの時間、間違ってないんだな?」

「…………ああ」

 清隆の言う約束の時間を過ぎて約5分。

 あんなに急いできて待っていても、姫乃は現れない。

「……ったく」

 隣にいる清隆が、ため息交じりの声をもらす。

 まあ、俺としても姫乃がすぐに来ないなんて、慣れっこだ。

 曰(いわ)く、女の子ってのは、基本的に身支度に時間がかかるもの……らしいからな。

 俺か清隆が迎えに行っても良いが、原則的に男子は女子寮には入らない方がいいと、さっきシャルルさんが言っていたし、仕方がないので待つことにした。

 ……のだが、

「――あっ!」

 入学許可証を、さっきの俺の荷物が置いてある部屋に忘れてきたことに気づいた。

 あれがないと、今現在もしもの時に俺の身分を証明するもんなんてないし……めんどくさいけど取りに戻るか。

「悪い清隆。入学許可証忘れたから取ってくる。ちょっと待っててくれるか?」

「ああ、分かった。別に急がなくていいぞ。どうせ姫乃も来てないし」

「悪いな。じゃあ行ってくるよ」

 清隆は『急がなくていい』と言っていたが、姫乃は自分が待たすのは良いくせに、待たされると機嫌が悪くなるので、俺は急いで入学許可証を取りに戻った。

 

 

 

 

 

 

 




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