小説読んでないので分からないのですが、復活したんですかね、ネクロマンサーさん?
設定間違えてるかもしれないけど、二次創作だから誤差だよ誤差(暴論
ヌッ(即死
「あぶねぇ!」
グレンは間一髪、システィーナを抱えて横っ飛びで壁に隠れた、ラケルも同様に外壁側に背を預けて様子を見ている。
「新手か……?」
グレンの言葉に、ラケルが返す。
「いや、入り口で先生が一人倒したでしょう? その人ですよ」
「どういうこった? 身動き出来ないようにしておいたはずだけどな」
中庭の方から、確かにグレンが倒したはずの男が歩いてくる。
「説明、長くなりますけど」
「簡潔に頼むわ」
グレンが苦虫を噛み潰したような顔をしている。
「理屈抜きでいいなら、倒した敵はほぼ全員一度復活します。一部は強力になっている可能性がありますが」
グレンが首を傾げる。確かに白魔術に体力を回復する物もある。だが、それを得意とした魔術師には見えなかったし、それに気絶した状態からこれだけ早く復活するとは思えない。
「まぁ、実際こっち来てるんだから、今は対処の方が……」
「先生! 一体どうなってるんですか!?」システィーナの混乱が極まったところで、叫び出す。
「おい、白猫。悪いが今それを聞いてる余裕はないんだ、走れ」
「えっ?」
グレンが曲がり角に滑り込むように走るのとほぼ同時のタイミングで、グレンが最初に倒したキャレル=マルドスが開けた穴から入ってきた。
「グレン先生、そっちはお任せしますよー」
「何言ってやがる、お前も―――」
グレンが文句を飛ばし終える前に、反対側から軍用魔術の詠唱が聞こえた。
「ズドン」
ライトニング・ピアスを、ラケルの剣が弾く。一発目を皮切りに、幾度となく閃光が瞬く。
「くそっ、あっちはあっちで手一杯ってことか」
「せ、先生、状況が全く分からないんですが……」
取りあえず言われるがままに壁を背に隠れたはいいが、システィーナはどうすればいいのか、誰が敵で誰が味方かも分からない状態のようだ。
「説明してる時間が無い、白猫、風魔法は使えるな?」
一瞬の戸惑いの後、返答する。
「詠唱省略は出来ないと思いますが、基礎的な呪文なら扱えると思います」
「よし、それじゃ思いっきり相手の方向にぶっ放せ、後は俺が何とかする」
そういうとポケットの中の愚者の世界に手を伸ばす。足音が段々と大きくなり、まもなくこちらに来るだろう。
「大いなる風よ 集い廻りて 防壁となれ!」
三節からなる詠唱で、風が吹き荒れ、酸の雨を押し返していく。
「ナイスだ、白猫!」
すぐさま魔術を解き、酸の雨を防ぐ術を唱える。
「もう、無茶ばっかり!」
一瞬の隙、酸の雨の魔術を解き、防ぐ魔術を行っただけだが、システィーナの風魔法を利用してグレンが接近するには十分過ぎた。
「この距離! 貰った!」
愚者の世界を発動させ、殴りかかろうとすると、異変が起こった。
「どういうこと、だ?」
先ほどまで動いていた人間が、全く動かなくなっていた。
「一体なんだってんだ?」
二度倒れた男を警戒しながら近寄ると、反対側のライトニング・ピアスの光も収まっていた。
「……ラケル、これはどういうことだ」
グレンの問いに返事を送る。
「説明よりも先に、額に着いている赤い石の破壊を。それが復活した原因です」
固有魔術は切らさず、直接触れぬようにとラケルは付け加える。違和感を感じたのか、渋々と言った様子でグレンはラケルの言うとおりに行動する。
「壊したぜ、説明してくれるのか?」
「先ほど破壊したものは、『賢者の石』と呼ばれるものです。正式名称ではありませんが。形は様々で液体から個体まで、共通しているのは、外部からの光線をほぼ吸収し、エネルギー変換の際赤色光線を放つということです」
システィーナが驚き、声を大にする。
「賢者の石って、あの伝説の!?」
「いや、仮称だろうな。外見の特徴と魔術に応用されているから、そう呼ばれているだけだ。伝説の代物にしちゃ、お粗末過ぎるからな」
グレンがそう呟くと、ラケルが頷く。システィーナが肩を落とし落胆し、切り替えるように声を出した。
「ま、まぁ、取りあえず何とかなったわけだし、ルミアを……」
顔を上げた瞬間に瞳に入ったのは、先ほど腕を切り落とされたはずの剣使いの男だった。腕も足も元通りになり、四本の剣も元の通り繋がっている。
「白猫っ!」
浮かび上がる剣がきらめく。システィーナは動けず、グレンが身を挺して庇うのを見つめるだけだった。
「っ!?」
三本目が動き出す前に、剣使いの男はラケルの足払いで体勢を崩し、回転蹴りで建物の外へとはじき飛ばされる。
「……無事か?」
グレンがシスティーナへと問いかける。
「そんな……何で先生?」
恐らく己がいなければ回避できたであろう剣を、受けざるを得なかった事実にシスティーナは膝を崩す、そしてグレンに変化が訪れる。
「ぐはっ」
大量の吐血と傷口からの出血で意識が朦朧としているのか、途切れ途切れにグレンが言葉を紡ぐ。
「た……たすけ、て」
「め、メディッーク!」
読了ありがとうございました。