因縁の対決っぽくしたかったのですが、難しいですね。
因みにラケルは基本的に分析と格闘にステータス全降りです、遠距離は時間をかければ出来ないことはない程度。
適性はないです(オリキャラマイナス補正)
バトルは難しいですね!
叫んだところで他に人がいるわけも無く。出血を止める為の応急手当の白魔術、低下したマナの補充をシスティーナがグレンに行った。
「ふぅ……致命傷で済んだぜ」
「冗談言わないで下さい、まだ無理出来ないですよ……」
時間をおいたことと、グレンの顔色が多少ましになったからかシスティーナも冷静さを少し取り戻した。外からは剣がぶつかり合う音がかすかに聞こえているので、ラケルと剣の男はまだ闘っているようだ。
「っし、あっちに加勢しねえとな」
「そんな!? 先生の体はボロボロなんですよ!?」
グレンが立ち上がろうとすると、痛みでよろける。しかし、歯を食いしばって、体勢を整える。
「ボロボロだろうがぐだぐだだろうが、ルミア助けるのに、あいつの情報が必要だからな。気は進まないけどな……」
そう言って、壊された廊下の壁から、外の中庭をのぞき込むと、予想外の光景が広がっていた。
「……なんだ、これは」
縦横無尽に飛び交う四本の剣、それを受け、流し、時には接近し体を狙うラケル。しかし、かすり傷程度であれば直ぐさま修復し、返す刃で再び剣が襲いかかる。時に波のように連続に、渦のように激烈に、天から落ちる稲妻と見紛う程の高速で。
「あれが……人間?」
四本の剣を操る男もそうだが、それを捌き、時に反撃するラケルもまた、常軌を逸していた。
宙を舞う剣が、閃光のように閃く剣と打ち合い、火花が舞い、弾かれ、幾度となくぶつかる。
「はははっ、まさかこんな形で相見えるとはな、ラケル!」
剣戟は止まず、互いに急所を狙い、避け、時に鍔競り合う。
「僕が学園に所属している時点で、この展開は予測できていましたが」
顔色一つ変えず、ラケルは話す。
「はっ、そもそもお前が『所属』すると言うこと自体が、不自然きわまりないがな」
互いが言葉をかわしていても、剣戟が止むことは無い。操る剣は四本、構える剣は二対、硬度切れ味共に差はないが、持ち手は違えている。
「この体で互角とは、その程度か、ラケル・マグヌス!」
後一歩、四本の剣の内、一つが弾かれ、二つが躱されているが、避けた体勢ではもう一本の剣は避けられない。そうして、剣の一本が体を貫いた。
「……あと、五分ですね」
そう呟くと、ホーエンハイムに刺した剣を抜く。体内に埋め込まれた『賢者の石』を砕かれ、同時に絶命し、魂の消滅した体だけがその場に残る。
「魂が囚われているとはいえ、肉体はあなたの物。外道とはいえ、錬金術師であることに変わりなし」
二本の剣を互いに九〇度になるように突き合わせ、遺体に添える。
「炎よ、煌々と燃え、塵へと回帰せよ」
三節の呪文が終わると、瞬く間に炎が体を包み、灰となって散っていった。
読了ありがとうございました。