ロクデナシっ^2   作:3148

5 / 46
死霊術師(二度目)とラケルのバトルです。
因縁の対決っぽくしたかったのですが、難しいですね。

因みにラケルは基本的に分析と格闘にステータス全降りです、遠距離は時間をかければ出来ないことはない程度。
適性はないです(オリキャラマイナス補正)

バトルは難しいですね!


ロクデナシ教師と錬金術師 第五話

 叫んだところで他に人がいるわけも無く。出血を止める為の応急手当の白魔術、低下したマナの補充をシスティーナがグレンに行った。

「ふぅ……致命傷で済んだぜ」

「冗談言わないで下さい、まだ無理出来ないですよ……」

時間をおいたことと、グレンの顔色が多少ましになったからかシスティーナも冷静さを少し取り戻した。外からは剣がぶつかり合う音がかすかに聞こえているので、ラケルと剣の男はまだ闘っているようだ。

「っし、あっちに加勢しねえとな」

「そんな!? 先生の体はボロボロなんですよ!?」

グレンが立ち上がろうとすると、痛みでよろける。しかし、歯を食いしばって、体勢を整える。

「ボロボロだろうがぐだぐだだろうが、ルミア助けるのに、あいつの情報が必要だからな。気は進まないけどな……」

そう言って、壊された廊下の壁から、外の中庭をのぞき込むと、予想外の光景が広がっていた。

「……なんだ、これは」

縦横無尽に飛び交う四本の剣、それを受け、流し、時には接近し体を狙うラケル。しかし、かすり傷程度であれば直ぐさま修復し、返す刃で再び剣が襲いかかる。時に波のように連続に、渦のように激烈に、天から落ちる稲妻と見紛う程の高速で。

「あれが……人間?」

四本の剣を操る男もそうだが、それを捌き、時に反撃するラケルもまた、常軌を逸していた。

 

 宙を舞う剣が、閃光のように閃く剣と打ち合い、火花が舞い、弾かれ、幾度となくぶつかる。

「はははっ、まさかこんな形で相見えるとはな、ラケル!」

剣戟は止まず、互いに急所を狙い、避け、時に鍔競り合う。

「僕が学園に所属している時点で、この展開は予測できていましたが」

顔色一つ変えず、ラケルは話す。

「はっ、そもそもお前が『所属』すると言うこと自体が、不自然きわまりないがな」

互いが言葉をかわしていても、剣戟が止むことは無い。操る剣は四本、構える剣は二対、硬度切れ味共に差はないが、持ち手は違えている。

「この体で互角とは、その程度か、ラケル・マグヌス!」

後一歩、四本の剣の内、一つが弾かれ、二つが躱されているが、避けた体勢ではもう一本の剣は避けられない。そうして、剣の一本が体を貫いた。

「……あと、五分ですね」

そう呟くと、ホーエンハイムに刺した剣を抜く。体内に埋め込まれた『賢者の石』を砕かれ、同時に絶命し、魂の消滅した体だけがその場に残る。

「魂が囚われているとはいえ、肉体はあなたの物。外道とはいえ、錬金術師であることに変わりなし」

二本の剣を互いに九〇度になるように突き合わせ、遺体に添える。

「炎よ、煌々と燃え、塵へと回帰せよ」

三節の呪文が終わると、瞬く間に炎が体を包み、灰となって散っていった。

 




読了ありがとうございました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。