in the worldシリーズ All Prorogue 作:Belka0315
ヒロインはエレンです。
「ハハッ、たった一人相手に御大層なお出迎えだな…」
ドイツのとある市街地
物陰に隠れながら言うリカルド。余裕たっぷりの笑みで見つめる先は、顕現装置を標準装備とする12人程の部隊だった。その隊長らしき人間は、〈ペンドラゴン〉を使うアデプタス1こと「エレン・ミラ・メイザース」だった。
「必ず目標を見つけて生け捕りにして欲しい所ですが、殺害も許可します。」
と部下に呼び掛けているのを見ると、気付いていないようだ。
模範とも言えるスピードで、自慢の拳銃〈リーピング&エンド〉をリロードする
その後に、スナイパーライフル〈ラプター〉を構える。非殺傷弾が装填されているのを確認してから1発撃つ。
一人の脳天に直撃した。が、気絶しただけだ。
サイレンサーを着けているので気づかれることはない。
上空は動揺しているようだが、さすが「最強の魔術師」といったところか、
「敵が近くにいるという事です。周囲を警戒してください…!」
と一言で動揺を鎮めた。
一人を戦闘不能にし、残るは11人だ。リカルドは目的の場所へ向かう。
フラッシュバンを一つ投げてから、
「さて、アガサ・クリスティの代表作の二の舞にならないように楽しませてくれよ、「人間」」
と敵に聞こえる声で言い放った。
――――――――――――――
追跡されたとき、普通はいかに痕跡を無くすか考えるだろう。
リカルドはむしろ痕跡をばら蒔いている。
本来ならば陽動に使う「ダミー」を痕跡にしているのだ。
道中に罠は一切存在しない。
だが、連中は「アガサ・クリスティ」の代表作「そして誰もいなくなった」にちなんでいると罠を警戒しているようだ。
あくまで道中には罠は存在しない。
「ゴール地点」に罠があるのだ。それも「全員を戦闘不能にできる」だけの
ゴール地点………それは使われていない倉庫だった。
恐らくすぐに罠がないと気付き、リカルドのいる倉庫にやって来るだろう。
そこから「サプライズ」のスタートだ。
30分後、全ての痕跡をだどることが出来たエレン率いるDEM社の特殊部隊は、倉庫にたどり着いた。
――――――――――
「誰もいないな…。」
隊員の一人が呟く
「いえ、必ずいるはずです…。警戒してください」
必ずゴール地点に罠がある。そう警戒していた。
すると一つの影が。
「ッッ!そこか!!」
一人が、ライフルの弾を1発放つ。
が、目標が「思った以上に小さかった」のでそれは当たらなかった。
やって来たもの。それは三輪車に乗った、ただの「テディベア」だった。
だが、なにか聞こえる。
ピピ、ピピ、と規則正しい電子音が…
よく見ると、胸の部分にタイマーが着いているのが見えた。
「ッッ!爆弾です!伏せてください!!」
全員が伏せる。
カウントが0になった瞬間、
ピピピピッピピピピッ、と耳障りな音が鳴っただけだった…。
「くッ… ! ふざけた真似をしてくれますね!」
エレンが〈ペンドラゴン〉のサーベルで一気に人形の首をはねた。
と、そこに一枚の紙が…
そこにはこう書いてあった 。
〔ようこそ、パーティー会場へ。粗末な歓迎で悪ィな。ところでパーティーには空を照らす花火がよく似合うよな?オレは、綺麗な花火を見るのがとっても好きなんだ。何が言いたいかって?“上を見ろ”〕
すると1発の発砲音と共に一人が倒れた。
「ッッッッ!!敵です!」
真っ先に気付いたエレンがレーザーを放つ。それは屋根に風穴を開けたが、それは当たらなかった。
次の瞬間、
距離をつめたリカルドが三人の隊員に至近距離で発砲。全て命中し、隊員がまた倒れた。
エレンがレーザーを1発放ち、拳銃を撃ち落とした。
リカルドは、もう一つの拳銃を取りだし瞬時に構えた。目標は、もう一人の隊員だ。
エレンがその右腕に向かって疾風のような一撃を放つ。
だが、リカルドは予測をしていたらしい。一度腕を上に向け、完全にエレンが降り下ろした瞬間、もう一度構え直し発砲した。一人がまた倒れる。
だが、DEM社の特殊部隊がリカルドを囲んだ。それにも関わらず、リカルドは余裕たっぷりのままだ。
「大人しく投降しなさい。」隊員の一人が言う。
落とした銃を足で蹴り上げて取り直したリカルドは言った。
「嫌だといったら、実力行使か?」
「ええ、その通りよ!!」
〈ノーペイン〉を装備した隊員が向かってくる。リカルドはそれを
跳び箱の様に跨いで跳び越えた。跳んでいる途中で背中に1発放ち、倒れた隊員の後ろに着地した。
「なんだ?もう終わりか?」
リカルドがそう言いきっているのが早いかで3人が囲むように〈ノーペイン〉を構え、突っ込んできた。
するとリカルドは背中にある剣を取りだし、地面に突き刺した。
とてつもない衝撃が襲う。空中から飛びかかっていた途中だったので、踏ん張ることもできず、吹き飛ぶ。
残ったのはエレンだけになった。
「残りはお前だけか」
するとエレンは
「お見事です。まさか一人でここまでやるとは思っていませんでした。」
と言った。
「お前は楽しませてくれるのか?最強の魔術師、エレン・ミラ・メイザース」
「楽しませることは出来ませんよ、リカルド」
そうエレンは言った
「何故なら、
楽しむ前に貴方は死にますから…」
瞬間、一気に駆け出し、レイザーブレイド〈カレドヴルフ〉の強力な突きを放った。
リカルドは反応し、しのいだが、衝撃までは防げなかったらしく、吹き飛ばされる。
壁を貫通し、外に投げ出されたリカルドは、もう一つの倉庫に駆け込む。
「無駄な足掻きをしますね…」
倉庫に入った瞬間にリカルドが拳銃を放つが、難なく弾かれてしまった。
「無駄ですよ。それで私を倒すことはできません。」
「そのようだな…」
中はさっきの整理されたとは売って変わって、水溜まりのある整理されていない倉庫だった。
リカルドは、背中の剣〈ザウバー〉を構える。
エレンが向かってきたのを、一瞬で弾き返し、鋭い一撃を放つが、避けられた。
が、避けた瞬間にエレンがレーザーを放つ。
これも防いだが、また吹き飛ばされてしまった。
壁に激突し立ち上がろうにもエレンのカレドヴルフが目の前に…、チェックメイトだ。
「これで詰みです。このまま投降すれば、命は保証します。」
「お断りだ…」
「なら、終わりですね…。何か言い残した事は有りますか?」
そこで、リカルドはこう言った。
「おめでとう、エレン…
お前はたった今、ゴール地点にたどり着いた。」
次の瞬間、ライターの様に人指し指に火を灯し、水溜まりに灯した。ただの水溜まりではない。液体の正体は、
「ガソリン」だった。
そのまま周辺のガソリンをたどり、最後には爆発した。大爆発だった。
煙が晴れると、動けないエレンが壁に倒れていた。
苦しそうに呻くエレンと、立ち上がって見下ろすリカルド。
「う……くっ……!」
「オレの勝ちだな。お前は最後まで見抜けなかった。」
「じゃあ、さっき場所は…」
「紙をよく見なかったのか?オレはあそこを“パーティー会場”と言っただけで、ゴールとは言ってない。ゴールに罠があるとは思っていたようだがな。」
更にリカルドは言う。
「わかったか?ただの強化した人間じゃ「殺人マシーン」と変わらない。そして殺人マシーンじゃオレには勝てない。」
全てはリカルドの予想通りだった。
エレンにとって、完全なる敗北だ。
「終わりだ………!」
エレンに突きを放とうとしたところで、無線が鳴った。
「ハッ、運の良い…」
無線を取るリカルド。
「社長か?今は取り込み中だ。」
『そうも言ってられない。100人くらいのDEM社の隊員が接近中だ。面倒事になる前に撤退したまえ』
「100人か、もう少し楽しみたかったんだがな………わかったよ。大人しく撤収する」
『急ぎたまえ。すぐに離脱するんだ』
「オーケー」
無線を切るリカルド。
エレンと同じ高さに座って言う
「というわけだ。お前、ツイてるな。勝負はお預けだ。また会おう。」
そして、リカルドはエレンの運命を変える一言を言う。
「もっと自由に生きたら良いんじゃないか?気楽にな」
そういって幻影剣で高速で移動するリカルド
(自由に……生きる…?)
エレンには、憎しみがあったが、それとは別の暖かい感情が心に沸き上がっているのを否定したくても出来なかった。
ここでリカルドの紹介も
リカルド・レオス・クリンスマン
性格:余裕たっぷりで、戦いを楽しんでいるような感じもする。フレンドリーな人物でもある。
識別名<ジョーカー>
容姿:整った端正な顔つき。瞳は赤色で、髪は漆黒。紺色の戦闘服(イメージとしてはバイオ5のウェスカーの着ていたものと同じデザイン)を纏っている。
武器:ザウバー(一時期は主力として使っていた変化する剣。後にとある人に譲る)
ベンダバール(スウェート・ショップの技術を応用したリカルド専用のカスタムモデル。ベースは日本刀。)
リーピング&エンド(二丁の拳銃。散弾も撃てる仕様。フルオート、セミオート切り替え可能。イメージは、MK23)
ラプター(スナイパーライフル。近距離用のセミオートか狙撃用のボルトアクションに切り替え可能。イメージはM200インターベンション)
カオス・ボックス
幻影剣
属性:実体化(幻影で作ったものを実体化させる。)
デビルトリガー:アンストッパブル(黒いオーラを纏い敵の攻撃を6回まで完全に防ぐ。5回目を食らうとオーラは無くなる。全ての攻撃力が上昇する。)
こんな感じですね。
いかがだったでしょうか。
残りは凜祢編だけやってひとまず終わりにしたいと思います。
まあ、多分作者の趣味で続くと思いますが…
それでは次回をお楽しみに!