in the worldシリーズ All Prorogue   作:Belka0315

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リカルド編の中で明らかになりました、マイクのストーリーです。

突撃兵みたいなリカルドと工兵みたいなフランツもいたので、スナイパーを書いてみたかったという事がきっかけです。

ヒロインは???です。


Mike in the Distant World

スナイパー又は偵察兵………様々な軍人が地上戦で戦う兵種の中で最も厄介だと言われる。

 

視認しない内に撃たれ、なすすべなく倒れるのだ。

スナイパーがいる、その事実だけでも一気に士気を落とし、恐慌を煽ることができるので「戦況をひっくり返す事すらできる恐るべき存在」と言われている。

 

だがスナイパーも同じ事だ。敵のスナイパーは恐ろしいし、存在を悟られた瞬間に一貫の終わりなのである。

勿論、ハンドガンで応戦する事もある。が、相手は突撃銃、短機関銃、機関銃、散弾銃を複数人で撃ってくるのだ。スナイパーの性質から多くの数は倒せるはずがないし、ハンドガンでは威力が足りない。そもそも大きな音を近くで出せば完全に気付かれ、更に多くの敵と戦わなければならない事もある。

 

 

この話で明らかになる男はそんな偵察兵という明かされぬ存在をこなすリカルドの様な派手さとは真逆の男の話である。

 

その男がどうしているかというと、

 

「チッ、抜かった…」

 

3時間ほど前に捕まっていた…。

 

暗殺の仕事を請け負うこの男…マイクはデア・カイザーの社長の暗殺任務を遂行しようとしていた。

社長だし、明らかに非戦闘員だろうから早く終わる“ボロ儲け”の様な仕事…のはずだったのだ。

 

――――――

 

 

「隙だらけだな…、私に撃ってくれと言わんばかりだ。」

 

スコープに目標を捉え、言う。

 

「サヨウナラ…、平和を謳う者達と私の地位のためだ、許して貰いたい。」

 

引き金を引く。サイレンサーが着いているので、音はほとんどない。

 

当たった…、男は倒れる…はずだったのだ。

 

「……?」

 

なぜ倒れない。防弾ベストなら簡単に貫通する代物だ。

スコープを最大にしてみるが、何処にも着弾していない。

すると、煙の様なものが見えた。その煙はいつの間にか取り出したらしい、目標の拳銃から漏れている。

 

(あり得ない…)

 

とマイクは思った。それもそのはず、マイクの予想があったいれば、

「目標は微かな銃声を聞き取りすぐさま拳銃を取りだし、1発発砲。それがスナイパーの弾丸に当たり、弾き返した。」という事をさす。

 

そんな事は非戦闘員は勿論、並の人間では不可能な芸当だ。

 

スコープを上げると、その男の顔が見えた。

チェシャ猫の様な胡散臭そうな笑顔で、自分のスコープの方を見つめている。500メートルほど距離の有る先の自分に。

更に印象的だったのは、男の眼だ。胡散臭そうな顔をしているのに、眼はハッキリ語っていた。いや、そのすぐに拳銃をむけ、口の動きで解るように言ってきた。

 

『君では私を殺す事はできない。それでも私に向かうかね?』

 

不味い!と生存本能の様なものが語っていた。アイツは危険な奴だと。

すぐさま壁に隠れる。隠れている間に男の事を思い出していた

(あいつ、本当にただの社長か…?)

 

逃げなければ、そう思った。常識が通じれば目標から壁越しに加えて距離の有るここから逃げることができる、と思っていた。だが、それは叶わなかった。

 

壁に隠れている自分の胸に弾丸が貫いていたのだから。

 

体の力が抜ける。目標はどうやら常識の通じない相手だったらしい。

 

(く…そ……。)

 

そこで力尽き、マイクの意識は闇に飲み込まれた。

――――――――

 

そして、今に至る。普通胸を撃たれたら死ぬはずだ、と言いたい所だが、今自分は間違いなく生きているし、相手は常識の通じない相手なので、気にしない事にした。

 

扉が開かれる。

 

「やぁ、“殺し屋”と言った方がいいのかね?」

 

「……聞きたい事は一杯有るが、お前の言い分から聞くとするか。」

 

「じゃあ、いきなり話の大筋を話そう。」

 

すると、目標の男はこんなことを言った。

 

「デア・カイザーに来ないかね?待遇は保証するし腕次第では、名誉勲章も上げよう…。」

 

「……は?」

 

「いや、だから…」

 

「リピートしてくれって事じゃない。私はお前を殺す依頼を受けていたんだぞ?」

 

「ふむ、では私が“なかなか死んでくれない”ということもご存知だろう?」

 

「聞いてはいた。お前の暗殺をしようとするものは“1人として帰ってこない”とも聞いたしな。」

 

常識はずれである理由は、最も単純な理由であるということを、男が言った事で悟った。

「慣れたことということもあるが、そもそも私は

 

 

 

 

人間ではない。ネフィリムという悪魔と天使の忌みし子だ。」

 

「それが、私の狙撃を跳ね返し、壁越しに500メートルも離れた私を撃った理由とでも言う気か?」

 

「それにプラスして、“貫通能力”という存在もあるがね。」

 

そして、ネフィリムについて長々と語り始めた。

 

 

 

「つまり、人間と大した違いはないが、天使と悪魔の能力、更に特殊な能力があるという事か?」

 

「まあ、それで構わない。それで話を戻すと、君は本当にいい素質がある。」

 

「さっきの話ってまさか…」

 

「そう。

 

 

 

ネフィリムにならないかね?人を辞めることになるが、君はもっと強くなる。」

 

「………」

 

「怖いかね、人を辞めることが。」

 

「……いや、私はネフィリムになる。」

 

「おや?普通の人間だったら、かなり説得しないといけないんだが…」

 

「元々私は根なし草だったし、何処かに根を張ろうとしていたところだ 。まさにいいタイミングとしか言えない。それに…」

 

「それに?」

 

「寿命も延びて、回復力も増すのだろう?私は死にたくないからな。」

 

「ほう、なかなか面白い判断基準だ…」

 

「で、ネフィリムになる方法というのは…?」

 

「簡単だ。ネフィリムの血を100ミリリットルだけ飲めばいい。」

 

「因みに苦しみとかは…?」

 

「ほんの少し体温が上がるが、苦しみとかはないね」

 

「時間はどのくらいかかる?」

 

「完全にネフィリムになるときは、完全に人間の血が支配されたとき。そうだな、早くて1時間、長ければ2日間程だ。」

「そうか…」

 

――――――――

 

その後、マイクは輸血パックの様なものを貰い、そこから血を100ミリリットル飲んだ。人間とは違い、血は便宜上のものだ。鉄分で出来ているわけではなく、魔力で出来ているので、生々しい赤色なのに、味は何となく甘いという不思議な気分だった。

 

突然、男はこんな話を持ち出した。

 

「私が何故狙われているのか、知っているかね?」

 

「“危険人物”と聞いているが…。」

 

「……精霊を知っているかね?」

 

「何回か遭遇した事がある。」

 

「ならば、話が早い。どう思う?あれらを。」

 

少し考え、マイクは答えた。

 

「空間震の原因らしいな。元々強大なところも危険だと思うが、会話をした感想では、私は能動的にその力を振りかざすとは思えんし、かなり前に遭遇した“悪魔”の方が怖いのが正直な感想だ。」

 

「そうか…悪魔の方が怖いのか…………悪魔?」

 

男が聞き返した。

 

「あぁ、あの異形の身体に凶暴な性格、空間震は無いがあれは「悪魔」だな。」

 

「そうか…」

 

「それがどうした?」

 

「いや……どうやら君は“表世界が知らない事”を知っていたようだな…。」

 

「なんか不味い事なのか、それ。」

 

「ハッキリ言おう。普通なら知るはずがない事実だ。精霊と接触した経歴もあるようだし、拘束されてもおかしくない。」

 

マイクから冷や汗が大量に流れる。

 

「で、お前らもそうする気か?」

 

あくまで冷静に聞く。

 

「いや、むしろ君は一番ベストな存在だ。」

 

「……そうか」

 

軽く胸を撫で下ろした。

 

「……“時間”だな。」

 

「何のだ?」

 

「何か変わったところは無いかね?」

 

そう言われてもすぐには気付かない位の変化だった。

ただ、何となく身体が軽い、そんな気がした。

 

「変わったのか、私は?」

 

「あぁ、ちゃんと変化した。もう君は人間ではない。」

 

「そうか…」

 

「あぁ、詳しいことのレクチャーも引き続いて行う。3時間ぐらいな。」

 

「……は?さっきの面接の様なものだって一時間位だったんだぞ?」

 

「今日中に説明したい。人間とは内部はかなり異なるからね。」

 

「なん…だと…」

 

その後、3時間位のレクチャーを受けさせられ、精神的に疲れたのに肉体的な疲れがないという最悪な状態を味わいながら、 その日は用意された部屋で寝た。

 

――――――

 

今、マイクは日本のとある店の前にいる。

 

ネフィリムになってから2週間、マイクは資質が認められ偵察部隊の隊長になった。

 

その際のレクチャーで、オリバー(男がそう名乗った)から行くように言われた。日本にガンスミスがいるとは驚きだったし、腕も良いのだという。半信半疑だったが、行ってみることにした。今の自分の武器には愛着があるし、オーダー通りに正確に答えてくれるのは、この店なのだと言われれば、遠くても行ってみたくなったのだ。

 

「……おかしな物事の連鎖だな。夢の中のようだという言葉の一言に尽きる。」

 

ネフィリムの補正で日本語で呟いたマイクは店の扉を開いた。

 

「ディラン・ロジャース」のガンショップの扉を…

 




作者です。いかがでしたか。

マイクの設定が決定したので、載せておきます。

マイク・アルフレッド・マクドネル

識別名<ピリオド>

容姿:体型は割りとがっしりしている。髪は、暗い茶色。やや目付きが険しいが話してみると親しみやすい。

武器:マイクの銃は全てサイレンサーを着脱しやすい仕様になっている。

マーシー・キリング(スナイパーライフル。暗視、サーマル、可変ズーム、壁越しの探知全てに切り替え可能なスコープを装着。ボルトアクション。マイク自体、狙撃ではボルトアクションしか使わない。アンダーバレルにマイクロミニガンとバイポッドグリップ、右側にレーザーサイトとライトが同じになっているタクティカルレーザー、左側にグレネードランチャーを装備。モデルはL96A1)

フランベルジェ(ブルパップアサルトライフル。銃自体は小さいが、バレルが長いので、正確性が高い。セミオート、2―7点までのバースト射撃、フルオート切り替え可能。アンダーバレルにショットガンを装備。側面にタクティカルレーザー、サイトにハイブリッドサイト(サーマル、暗視に切り替え可能なレッドドットサイトとスコープが同じになったサイト)を装着。モデルはステアーのAUGA1)

ヘッドオン(ハンドガン。他とは違い、2丁ではなく1丁ともう片方にスウェート・ショップを構える。連射速度は速い方、威力が高くカスタマイズされている。延長バレルで正確性も良好。アイアンサイトと側面に中距離用スコープを装備。アンダーバレルにタクティカルライトとレーザーサイトを装備。モデルはM9)

スウェートショップ

催眠ガスグレネード

幻影剣

カオス・ボックス(出番無いかも…)

デビルトリガー:テレグノシス(常時壁越しに敵を視認できる。敵のデバイスをハックして味方に敵と味方の情報をリアルタイムで伝えることができる。狙われている味方に狙われている方向も含め、通知できる。サポートに特化しているので、一人ではあまり役に立たない)


以上です

ピクシブの方の本編は進行中なので、そちらもお楽しみ頂ければ幸いです。
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