in the worldシリーズ All Prorogue   作:Belka0315

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新年ということで、元旦の番外編を書いてみました。ほぼ全てのメインキャラクターでほのぼの系です。


パラレルワールドのパラレルワールドとでも思っていてください。

それではどうぞ。


Heroes in the New Year

新年の最初の日…所謂元旦と呼ばれる日の朝、外は肌寒い。

 

因みにここは五河士道の家だ。人数が人数なので園神凜祢の能力を空間を弄る方に発展させ、かなり広くなっている。そして、小さめの炬燵をいくつか配置したのだ。

 

そんな中一番最初に起きたのは…

 

「結局炬燵とやらで寝てしまったか…。まだ外は寒いな…」

 

バージルと

 

「ん?もう朝か。まだ眠いなぁ…」

 

リカルドである。実を言うと、この二人には共通点がある

 

「リカルドか。明けましておめでとう。」

 

「おめでとう。時間はあるみたいだしな。素振りでもするか。」

 

いつもバージルとリカルドは早起きだ。

 

 

理由は単純。素振りを毎朝するからだ。絶妙な太刀筋を作る基礎といっても過言ではない。

 

―――――――

 

「「498…499…500!」」

 

素振りは500回だが、抜刀から9種類の振り方をするので、それぞれを50回ずつやることになる。

 

1つの動きだけでは集中出来なくなってしまうという事から、バージルとリカルドは順番こそ違えど、素振りのやり方を考案した。

 

「大分身体が暖まってきたな…」

 

「なあ、バージル。」

 

「どうした?」

 

「模擬戦しないか?」

 

「構わないぞ。お手柔らかにな。」

 

「抜かせ。お前の方が強いんだからな、剣術は。」

 

「まあいい、始めるか。」

 

お互いに使っていた竹刀を前に構える。リカルドが前に向かおうとした瞬間、

 

 

「新年早々に何物騒な事をしようとしているんですか、リカルド。」

 

とエレンが呆れ顔で声を掛けた。

 

「エレンか。明けましておめでとう。」

 

「おめでとうございます、バージル、リカルド」

 

「早起きだなぁ、お前。」

 

「私としては、リカルドが私より早起きだということに驚きです。」

 

「素振りさ。いつも早朝にやらないといつできるか分からんしなぁ…」

 

「俺も同じ理由さ。朝食作るタイミングで狂三も起きるんじゃないか。」

 

「私は大体朝食などを作ります。今日はお節とやらを五河士道を中心に作ってしまったので、やることがありませんね…」

 

「じゃあ、お前もコレに加わるか?」

 

「いえ、私はそもそもソレを止めるために来たんですよ?私は他の人を起こしてきます。」

 

するとバージルが

 

「いや、そのままにしておいてやれ。」

 

と言った。

 

「滅多にない安息日だしな。ゆっくり休ませるのも重要さ。」

 

「そうですか。では、私は部屋に戻ります。」

 

その後に更にエレンが続けた。

 

「ネフィリムが風邪を引くかどうかは分かりませんが、なるべく早く戻る様にしてください。見ているだけで寒々しいです。」

 

エレンが去った後、先に口を開いたのはリカルドだ。

 

「さて、戻るとするか。」

 

「…真面目だな、エレンは。」

 

「お前も似たような感じがするけどな」

 

「あそこまでじゃないさ。お前とは正反対じゃないか?」

 

「まあ、そうなるな。アイツはクソ真面目だし。」

 

「真面目な女性と読めない男性のカップルならもう1組あったな…」

 

そう言ってバージルは家の方を見つめた。

 

 

―――――――

 

寝静まった部屋から、一人の少女が起きた。

 

「…ん、もう朝なんだ。炬燵が暖かくて気が付いたら寝ちゃってたな…」

 

そして少女は近くで寝ている男に声を掛けた。

 

「オリバー、起きて。もう朝だよ。」

 

するとオリバーと呼ばれた男は目を開けた。手で何かを探しているらしく、開口一番は、

 

「……あれ、眼鏡はどこだ?」

 

だった。

 

「開口一番がそれなんだ…」

 

と少女が近くの眼鏡を手に取り、オリバーに渡した。

 

「ありがとう、凜祢。そして明けましておめでとう。」

 

「おめでとう、オリバー。今年もよろしくね。」

 

そこにリカルドが、

 

「ひゅー、新年早々お熱いな、社長」

 

とからかいに来た。

 

「早々にからかうのは相変わらずだな…」

 

「新年だからって特別になんかするって感じでもないだろ。」

 

「堂々と言うことなのかな、それって…」

 

「リカルドにとってはいつものことなんだ。常識が通じないとも言うね。気にしたら負けだよ」

 

「ま、そういうことさ。」

 

「認めちゃうんだ…」

 

「むしろ誉め言葉だ。存在自体が常識はずれの集団の中でも常識はずれって言われるんだからな。」

 

すると一人の男が目を覚ました。

 

「うん?もう朝ですか。それと皆さん、明けましておめでとうございます。」

 

「おめでとう、モデウス。今年もよろしく頼むよ。」

 

「いえ、こちらこそ。それともう1人声を掛けたい人がいるんですけど…」

 

そう言ってモデウスは隣を見つめた。

 

「狸寝入りしても分かりますよ、折紙さん。起きてますよね。」

 

「……バレた」

 

そう言って鳶一折紙も目を覚ました。

 

「明けましておめでとうございます折紙さんなんで下着姿なんですか…」

 

挨拶から間髪入れずにモデウスが聞いた。

 

「…見て分からない?」

 

「いえ、定番のパターンなんでもう何とも言えませんが…アレですよね?」

 

「…そう。誘惑してみた。」

 

涼しい顔をして言う折紙。

 

「なんで涼しい顔してとんでもないこと言う人が多いんだろう、ここって。」

 

凜祢が素直なコメントをする。

 

「…それは違う、園神凜祢。」

 

「何が違うのかな?」

 

「…コレは、私がモデウスを愛しているからこそできること。他の人では到底無理。」

 

「むしろ他の人で出来たら間違いなく不味いと私は思うんだが…」

 

今度はオリバーがツッコミを入れた。

 

「大体真ん中位か?まあ、私に願いはないし、最下位じゃなければ無問題だ…」

 

マイクが起床した。

 

「よう、マイク。明けましておめでとう」

 

「リカルドか。素振りでもしてたのか?」

 

「ああ、エレンに驚かれたけどな。」

 

「私も驚いたさ。始めはな…」

 

「スナイパーって朝練出来ないからな…」

 

「だから、代わりに訓練でみっちり鍛えているんだ。」

 

すると、急にデバイスの3D画面が写し出された。

 

『明けましておめでとう、今年もよろしくな。』

 

「おや、起きたのかフランツ。」

 

「私も今起きましたぁ、明けましておめでとうございますぅ。」

 

「おめでとうございます、美九さん。」

 

『今年もよろしくな。』

 

「今年も一緒に頑張りましょうねー。」

 

「大分起きたか。」

 

ドアが開いて、バージルが入ってくる。

 

「どこ行ってたんだ?バージル」

 

「買い物だ。飲み物が底をつこうとしていたことを思い出したのでな。」

 

「そういえばそうだったな。助かるよ、バージル。」

 

「あと、私も行きました。」

 

遅れてエレンが入ってくる。

 

「エレンもか。やっぱりお前らは本当に似てると思うがなぁ、オレは。」

 

「いえ、似ていませんよ。」

 

「俺も似ていないと思うがなぁ…」

 

そこで他のメンバーが目を覚まし始めた。

 

「……寝る前後の記憶が無いな。確か琴里にドロップキックのとばっちりを食らったとこまで覚えているが…」

 

割りととんでもないことをさらりと言うシルバ。

 

「んあ?今何時だ?あぁ、8時か…、仕事までまだ1時間か…zzz」

 

「「「「いや、寝るなよ(ないでください)」」」」

 

また寝ようとしたディランに全員が突っ込んだ。

 

「あ?ああ、今日は元旦だっけか。炬燵もいいもんだなぁ…」

 

「……ん、あ、皆さん、明けまして…おめでとう…ございます…!」

 

と四糸乃が目を覚ました。

 

『やっほー、みんな♪Happy new year!今年もよろしくねー♪』

 

「今更だが、初めて英語が来たな…」

 

「注目するところソコですか。あとディランはさりげなく3度寝に入ろうとしないでください。」

 

バージルのコメントにエレンがツッコミを入れた。

 

「んん…うるさいわねぇ、新年早々はしゃぎすぎよ…!」

 

と琴里も起きた。

 

「いや、昨日オレにドロップキックかましたお前が言うなよ。」

 

「うっ、うるさい!あの後炬燵に入れてあげたんだからいいでしょ!」

 

「まあ、それは感謝しているが…お前が何故隣だったかは聞かないことにする。またドロップキックは嫌なのでな。」

 

さりげなくどころか割りとハッキリ当て付けているシルバ。

 

すると崇宮真那も目を覚ました。

 

「……なんか殺意を感じるんですけど、なにかしやがりましたか、ディラン」

 

「オレかよ。」

 

起きてきた真那に完全に目を覚ましたディランがツッコミを入れた。

 

「貧乏くじを引く体質は今年も変わらなさそうだね…」

 

「凜祢、それは同情かね?」

 

「一応そのつもりだけど…」

 

「同情、ねぇ…」

 

「……質問。私たちは何番目ですか。」

 

「まあ我ら八舞が最下位という事はあり得ないだろうがな。」

 

八舞姉妹も起床した。

 

「………最下位ではないが、一歩手前みたいな状態だな。」

 

「嘘!?みんな早すぎだし!」

 

「感嘆。皆さん早起きですね。」

 

姉妹がそれぞれ現状のコメントをした。

 

「後は夜刀神十香と五河士道か…」

 

「士道はともかく、十香は起きんのか?」

 

「そこは問題ないわ。」

 

「え、ソレってどういう…」

 

すると扉が開かれ、士道と十香がやって来た。

 

「悪ぃ!遅れてすまない!それと明けましておめでとう!」

 

「明けましておめでとうなのだ!これからもよろしく。」

 

「というか、なんでお前らは個室からの入場なんだ?」

 

「炬燵で寝るのはよく無いことを知ってるしな。それぞれの自分の部屋で寝てたんだ。目覚まし時計もあるしな。」

 

「目覚まし時計の自慢をするのは勝手だが、お前ら最下位だからな。」

 

シルバが言った。

 

「げっ、嘘だろ…」

 

「本当ですよ、兄様。全員起きていやがりますから。」

 

「とにかくこれで全員揃いましたね…」

 

「いや、まだ狂三がいないぞ?」

 

バージルが言った。

 

「空き部屋ででも寝ているのかしら…?」

 

「いえ、買い物に行ったときにシャワーの音がしていたので、そんなことはないと思いますが…。」

 

「………今何時だ?」

 

「9時を回ろうとしている所だが…」

 

「買い物したときは6時30分位だったし、もう2時間半か?それはそろそろ不味いんじゃ…」

 

緊迫した空気が張りつめていた。

 

「誰かが行った方が…」とバージルが言おうとした瞬間。

 

ドアが開いた。

 

「……あらあら、皆さんお揃いのようですわね。」

 

「狂三、心配したぞ…2時間半もどうしたんだ?」

 

「申し訳ありませんわ、余りにも気持ち良くてお風呂の中で2回も居眠りしてしまいましたの。」

 

緊張が一気にため息に変わる

 

「つまり、狂三が最下位かね?」

 

オリバーが言う。

 

因みに起きた順番を気にするのは、昨日の企画で、

トップで起床した人には、王様ゲームの王様のごとく相手を選び、オーダーを出せる、「ゲーム・オブ・ジ・オーダー(命名は耶倶矢)」をやることになったのだ。逆に最下位には、罰ゲームが存在する。

 

「そうだな。最後にここに来たし。」

 

すると、狂三が突然笑い始めた。

 

「きひっひひひひひ!違いますわよォ!わたくしは“トップ”ですわ。」

 

「そんな、だって…」

 

と士道が反論した瞬間。

 

「そもそもルールを覚えていませんの?昨日決めたルールは“来た順番”ではなく、“起床した順番”のランキングですわ。」

 

「因みにオレとバージルは5時45分位だったよな…?」

 

「その辺りだ。狂三、お前は何時に起きた?」

 

「わたくしが起床したのは、5時15分。わたくしの方が早いですわ。」

 

「となると…」

 

「狂三ちゃんが1位で、士道が最下位ってことになるね。」

 

と四糸乃に続いて凜祢が言った。

 

「まっ待て!そしたら十香だって…!」

 

「流石にそこは士道が代わってあげなさいよ!」

 

『そうだぞ。元々早く起きなかったお前が悪いんだからな。』

 

「そうですよ五河士道。覚悟を決めてください。」

 

「シドー、私は罰ゲームをやりたくはないぞ?」

 

琴里、フランツ、エレン、そして十香の順にコメントした。因みに十香の発言に全員が

(やりたくないから罰ゲームなんだろ)

と心のなかでツッコミを入れた。

 

士道も流石にコレには

 

「うっ、わかった…」

 

と引き下がらずにはいられなかったらしい。

 

 

―――――――――

 

因みに士道の罰ゲームは、女装して一曲熱唱するといった物だった。

 

士道は半分涙目だったが…

 

 

「で、狂三がトップなんでオーダーが出せる訳だな」

 

「首肯。そのようです。」

 

「クククッ、願いはなんだ?我が叶えよう…!」

 

「いえ、耶倶矢さんでは叶える事が出来ないオーダーですわ。」

 

「それってまさか…」

 

すると、狂三が

 

「バージルさん。

 

 

 

 

 

 

 

わたくし、バージルさんが欲しいですわ…。わたくしをずっと支えて下さいまし…」

 

と言った。場が静まり返る。するとバージルが、

 

「そのくらいなら、お前が願わずとも、俺はいつでもお前を支えるよ。」

 

と言ったので、

 

「バージルさん…!」

 

狂三が思いっきりバージル抱き締めた。バージルも抱き締め返す。

 

「新年から見せつけて来るなぁ…」

 

マイクが感嘆した。琴里が手を回したらしく、テレビからホイッ○ニー・ヒューストンの代表曲が流れていた。

 

「あの、リカルド…?」

 

「どうしたんだ、エレン…………ッッ!?」

 

「あんなのを見せつけられたら、私だってしたくなります…」

 

とエレンもリカルドに抱きついた。するとディランが

 

「おいおいハグの大会じゃねぇんだから…。それに全員揃ったし、飯喰おうぜ。」

 

言ったので全員で食事の準備をした。

 

「さて、準備も出来たし、食事兼ご歓談といくか…。」

 

マイクが言った。

 

「そうですね、流石にお腹が空きました…」

 

モデウスがコメントする。

 

「では、みんなで一斉に定番のアレを言うか。」

 

そうして全員がコップを持つ。

 

「宴か。クククッ我を退屈させるなよ…」

 

「楽しみ…です…!」

 

と耶倶矢と四糸乃がコメントした。そしてバージルが号令をかけた。

 

「では、みんなで一斉に。せーの、」

 

「「「「「「乾杯!」」」」」」「プロージット!」

 

「「「「「「えっ」」」」」」

 

「えっ」

 

 

全員がオリバーのいる方向を向いた。





作者です。いかがでしたか。

こんな感じで色々なイベントに即した外伝をやっていきたいです。

オチは割りと即興です。オリバー、というか「少佐」もヘルシングのOVAで言っていたので、ちょっとネタにしてみました。ニヤケてくれたら嬉しいです。

多くのキャラの台詞を一斉に書くのは難しい…

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