FGOのギル祭と執筆を天平にかけなければ…
十二話
あの波の国の任務から少し経った頃。里での雑用任務も板についてきた。もはや俺は猫探しのプロといっても過言ではない。奴らの足跡、体毛、糞尿の跡から猫を探し出すことはこれ以上ないぐらいに上達した。
まぁ、そんな事はどうでも良いのだ。
俺は今………
あーあもう滅茶苦茶だよ。
こう言う潜入系の技術とか皆無に等しいからいつかはこうなると解ってたさ………でも流石にはやくない?
「それで…………今回の件についてじゃが……」
「はい!それについて火影様にお耳に入れていただきたい事が!」
「……………」
俺のかなり畏まったわざとらしい敬語にカカシ先生がこめかみを抑える中、俺はある作戦を思いついた。
逆に考えるんだ(情報)あげちゃってもいいさ、と
「………なんじゃ?………話してみろ」
「は!先入観無しに聞いて欲しいのですが………アカデミー在学中に異世界に召喚されたのです!」
「「は?」」
ここだけ聞いているなら只の狂人の戯言だ。更に物証を小出しにしなければならない。まず隠すのが難しい……
「"聖印よ"」"
聖印を軽く起動させると同時にこの部屋の外部に音が漏れない様に魔法を発動。周囲に気配も無いのでこれだけで問題ないだろう。
「………なんじゃそれは?」
「はい。適当に言うと異世界で戦争の主力をやっていたのですが…………その印みたいな物です。因みにチャクラとは別種の力で動いています」
「………カカシ」
"写輪眼"
火影様の命令でカカシ先生が左目の写輪眼を露出させそのチャクラの流れを見切る力で俺の手を見た。魔力はチャクラとは全く別物なので発光している様にしか見えない筈。
「………本当にチャクラではないですね」
「あと、これですね。俺以外は使えないらしいですが……」
俺は自分が付けていたブレスレットを火影様の机の上に置いた。こちらの意図を察してくれたのか、元の直剣の形に戻ってくれた。
「………むう。これは?」
「聖剣です。神造の剣らしいです。俺以外は触れられない様に成っていますね。」
「…………つまりこれは異世界で手に入れてきたと言いたい訳だ。」
「肯定であります!」
「………もう少し詳しく説明してくれんかの?」
「はい!」
とりあえず説明しても良い所。三年間戦争に駆り出された事。聖剣の能力(変幻自在の変化のみ)、チャクラでは無い力の詳細、向こうでの待遇の事について、どの様な世界だったか、どれくらい文化が発達していたかを話した。
ちなみに魔法については話さない事にした。切り札は最後まで見せないのが異世界流だ。
「「………………」」
「あと火影様に些細なお願いが………」
「なんじゃ?」
「いえ、別に俺を追い出す事ぐらいは構わないのですが……この事は本当に信頼できる人間以外には内密にして欲しいのです。俺の力は例え解析できないとしても兵器として他の里の忍に狙われる可能性があります。」
ていうか実際兵器と変わらないし、人柱力と遜色ない力だと思ってるからね。世界のパワーバランスを保つ為に人柱力が分散してるのに、新しい兵器が増えたら忍界対戦が始まりそう。
そしてガチで秘密にしないと人体実験コースだ。
「うむ…………お主を追い出す事はせん。この里の者は皆わしの家族じゃ。………例え、少しばかり他の場所に行っていたとしてもじゃ。」
「ッ…………ありがとうございます!」
「それとこの話もここだけの話としておこうかの?流石に次の火影には伝わると思うが………」
「火影様まじリスペクトすっ!一生ついていきます!」
「(こういう所は年相応……なのか?)」
「ほっほ、お主や一楽にはナルトも世話になっとるしのう。」
火影様まじ人格者。今すぐ無いに等しい向こうの世界の神への信仰を捨てて、三代目火影教に入信したい。
え?そんな宗教無いって?
お前が教徒になるんだよ!(ただの勧誘)
火影様とのお話も良い感じに収まったのでこれから家に帰ろうとしたのだが……
「あっそうだヤマメ。お前中忍試験受けてもらうから」
「……え?それって新人がやる事なんですか?」
「いや?普通は二、三年してからだが。お前を含めてうちの班は優秀だからな、全員中忍試験に推薦する事にした。」
「中忍試験には他の里の忍も参加する。腕試しには丁度いいじゃろうて」
火影様がそう言うなら参加するのも吝かでないのだが……他の里の忍か……あまり賢者が注意勧告した奴は居なかったような……気がする。
「でも俺………表沙汰に出来る手札が"影分身"ぐらいしか存在しないんですけど。聖印も聖剣もダメですし(ついでに魔法も)」
「じゃあ俺が忍術を…「待てカカシ」
カカシ先生が教えてくれると思っていたのだが……流石にこれ以上の戦力強化は目に余ったか?まぁ里を守る人間として正しい判断だろう。
「…………ワシが教えよう」
「「は?」」
「しかし火影様……執務が」
「影分身に任せればよかろう?若い世代を育てるのもワシの仕事の一つじゃ」
マジで?あの"
「中忍試験まで一週間ほど……おそらく基礎的な事だけじゃが………構わんかの?」
「光栄です!(何かお礼をしなければッ………)」
俺は火影様に恩返し出来ることが無いかと考えた。可能な事、出来ない事、色々考えたがあまり出来る事が思いつかない。自分の中で貸し一つという事にしておこう。それはそれとして……
「では俺からはこれを………」
「これはッ」
そう。それは………一楽の特別割引券だった。
なんと一楽のラーメンの価格が半額になるのである。それを10枚、赤字覚悟のレアな割引券である。
「ハハッ……ヤマメらしいな」
「?……本当はこっちを渡そうと思ったんですが。これは好みが分かれますからね。」
そう言って俺はカバンから一冊の本を取り出した。
「なんじゃそれは?」
「これですか?…………猥本ですよ。異世界の」
内容は異世界特有のエルフもの、獣人もの、中にはドワーフ、妖精相手の物まで存在する。超豪華な猥本である。無論こっちの言語で書かれている。
「………ヤマメ!そんな物火影様が受け取ると思ってたのか!それは俺に渡しなさい!」
イチャイチャパラダイスとか言う本を持ち歩くカカシ先生には言われたく無いんですが………ていうか自分で回収しようとしてるし。
「ウホンッ!ウホンッ!」
「「……………」」
「……………確かにワシはそれを受け取らんだろうな…………しかしまだ子供であるお主が持つものではない。ワシが没収させてもらう。」
「火影様!?」
やっぱり火影様はむっつりだったのか………ナルトのお色気の術にも引っかかったらしいし。それを聞いた時には耳を疑ったが。
「じ、冗談じゃよ」
「…………確かにこれは俺が持つべきものではありませんね。これは火影様に預けます。」
「ヤマメ!?」
賄賂?違うよ。これは火影様に猥本を没収されただけだ。まぁ俺は事実十二歳だし当然だけどね。別に意図的に渡したわけじゃないよ?
「………カカシ先生にも後で同じものを渡しましょうか?」
「(………受け取ったら負けな気がする)
………………いや、いい」
「そう、ですか。わかりました。」
かなりの長考の末にカカシ先生は受け取らない事にしたようだ。本当に答えに詰まっていたのでかなり悩んだのだろう。
ペラペラ
「ふむ………これはいいものじゃのう」
俺とカカシ先生が話している間に火影様は俺から徴収した猥本を少しめくって内容を確かめていた。いつの間に………これが火影か(戦慄)
「火影様!?」
「い、いや。なにちょっとした冗談じゃよ」
その後。色々あって俺たちは猥本談義に花を咲かせ語り合った。時間も忘れて語り合っていた為だろう……俺が帰宅した頃には夕刻になっていた。
ギャグ回
秘密裏に行われる猥本取引。
男同志のエロコミュニケーション。
エロは万国、いや全世界(異世界含み)共通で栄えている。