……夏休みの宿題って最後にやるのが風情だと思わない?
またランキング上がっててびっくりした。
文才ない作品ですがどうぞよろしくお願いします。
それからのカカシ先生と再不斬の攻防は想像を絶するものだった。カカシ先生がコピー忍者としての異名を持っている事を素直に納得出来る。再不斬の忍術を悉く、全く同じタイミングでそのままコピーして最後には再不斬の術を出すスピードを上回った。
「カカシ先生………えぐいな」
俺が率直な感想を口にする中、どうやら二人の戦いに決着がついた様だ。再不斬はカカシ先生に追い詰められている。
「何故だ………お前には未来が見えるのか……!?」
「ああ……お前は死ぬ」
しかしその決着に横槍を入れる者が現れた。いや、横槍って言うより横取りだが……
そのまま再不斬は絶命し、物言わぬ死体となった。
「フフ………本当だ。死んじゃった」
千本を投げたのは奇妙な面を付けた恐らく忍者。その面には霧隠れの里のマークが入っている。カカシ先生は再不斬の脈を取って死んでいる事を確認した様だ。
「確かその面………お前霧隠れの追い忍だな?」
「流石………よく知っていらっしゃる。」
追い忍とは、里から抜け出した重要な機密などを持った忍者を処理する事を専門とする忍者だ。俺もこの世界に帰って来た時に木の葉の里を出る事を考えたが……この追い忍の存在から抜ける事を諦めた。
例え抜ける事は簡単だったとしても、親父や姉に余計な迷惑が掛かるからな。
「ありがとうございました。ボクはずっと再不斬を殺す機会を伺っていた"抜け忍狩り"を任務とする追い忍部隊の者です。」
「まっ、こっちと敵対するつもりはないなら言うことなしですよね。カカシ先生?」
「そうだな。下手に手を出しても国際問題になりかねない。」
「納得できないってばよ………俺と変わんねぇあんなガキに……」
確かにあれは背丈や声からして俺たちとそう変わらない年齢だな。ナルトはあんだけ苦戦した再不斬が一瞬で殺された事に納得出来ない様だ。それにしても霧隠れの里ってのは相当に高度な教育をしているらしい。……人道的かどうかは別としての話だが。
「ま、信じられない気持ちも分かる、がこれも事実だ。この世界にはお前より年下でオレより強いガキもいる。」
この世界は修羅の国か何かなのか?当然浮かんだそんな疑問に答えてくれる人間もいないので状況は進んだ。
「……あなた方の戦いもひとまずここで終わりでしょう。ボクはこの死体を処理しなければなりません。何かと秘密の多い死体なもので……それじゃあ失礼します」
「………消えた」
あれがよく見る瞬身の術と言うやつであろう。短距離転移の劣化版って所かな。極めれば短距離転移ぐらいの速度に至れるだろう。まぁ俺は短距離転移の魔法が使えるので覚える気は無いけど。
「さ!俺たちもタズナさんを家に連れて行かなきゃならない。元気よく行くぞ!」
「はははっ、超済まんかったのう。ま!ワシの家だゆっくりしていけ!」
バサッ
タズナさんが言葉を発すると同時にカカシ先生が地面に倒れ伏した。
「カカシ先生!大丈夫ですか!?」
「………う、動けない」
どうやら毒とかでは無く、単純な疲労で動けない様だ。写輪眼と言うチートを使った代償だろう。それ程までにチャクラの消費が激しいのか………
当然の様にカカシ先生を運ぶ必要があったので特に疲れていない俺が運ぶ事にした。例え将来ゴリラだとしても女の子に持たせるわけにはいかない。
俺たちはタズナさんの家に到着した後、布団にカカシ先生を寝かせて少し休憩をしていた。例えサクラが戦闘に参加していなくても精神的に疲れてるだろうし、戦闘に参加した二人は尚更だろう。
「先生、大丈夫?」
「いや、一週間ほど動けない……」
「なーによ!写輪眼って凄いけど、体にそんな負担がかかるんじゃ考えものよね!」
「でも先生は"写輪眼のカカシ"って言われるぐらいの忍なんだから、今回の奴は鈍ってたか、写輪眼に慣れてないだけじゃないの?」
「…………(耳が痛い……)」
実際一回の戦闘で倒れるぐらいなら二つ名になる程有名にはならないだろう。つまり相当な時間、写輪眼を使わなかったから慣れない疲労が溜まって倒れてしまったんだろう。まぁ最近平和だし仕方ないのかもな。
「ま!今回あんなに強い忍者を倒したんじゃ。お陰でしばらくは安心じゃろう!」
「それにしてもさっきのお面の子って何者なのかな?」
「……アレは霧隠れの暗部。追い忍の特殊部隊がつける面だ。」
カカシ先生の寝ながらの講義によると、彼らは己の里の忍術の秘密や忍者個人のチャクラの性質、体に用いた秘薬の成分などの情報を死体から知られない為に、死体を処理して忍者の痕跡を消す死体処理班の様なものらしい。
特におれの体は調べられると困る物が多いので絶対にお目にかかりたくない。変態に捕まってしまえばどんな事をされるのか………恐怖で死にたくなってくる。
「…………」
「どうしたんだってばよ先生?」
「ん?ああ………死体処理班ってのは殺したらすぐにその場で処理するものなんだ………」
確かにその場で燃やしてしまえば殆ど痕跡も残らないし、効率的だな。向こうでは死体なんて使い物にならないから捨てるか埋めるかしてたのに………やっぱりNINNJAは面倒だなぁ。
「それが何なの?」
「あの少年は再不斬の死体を持ち帰った。殺した証拠なら首だけ持ち帰れば事足りるのに……だ。それと、問題は追い忍の少年が再不斬を殺したあの武器だ……」
ふむ……確か千本だったか?確かそれなりに使う奴は少ないマイナーな武器だな。正直俺は使いたいとは思わない。
「………まさか」
サスケは何かに気づいた様だ。俺には全くわからないけど……再不斬の死体を使って悪魔召喚の儀式でもおっぱじめるのか?いやでもこの世界の人間がそれを知ってる訳無いし……
「あーあ……そのまさかだな。恐らく……再不斬は生きている」
「ほへー」
「どーゆー事だってばよ!」
「カカシ先生が再不斬が死んだのをちゃんと確認したじゃない!」
俺が気の無い返事をする中、ナルトとサクラがカカシ先生に突っかかった。アイツ生きてたのか。………俺って魔法使わないと無能だなぁ、あんまり使いたくないけど。
「確かに確認したが……あれは恐らく、仮死状態にしただけだろう。あの追い忍が使った武器は急所にでも当たらない限り殺傷力のかなり低い武器で、そもそもツボ治療などの医療にも用いられる代物だ。」
なるほど、仮死状態になって逃走を図るとは……汚い、流石忍者きたない。カカシ先生の言う根拠は二つ。
一つ自分より重い死体をわざわざ持ち帰った。二つ殺傷性の低い千本と言う武器を使った。この事から再不斬を殺しに来たのではなく助けに来たとも考えられるという事だ。
「考えすぎじゃないのか?追い忍は抜け忍を狩るもんじゃろ?」
「いや、クサイあたりを付けたのなら、出遅れる前に準備しておく……それも忍の鉄則!」
なら遅刻を辞めればいいのに……そんな指摘が頭をよぎったが空気を読んで自重しておいた。
「お前達に修行を課す!」
「えっ?先生!私達が今ちょっと修行したところでたかが知れているわよ!相手は写輪眼のカカシ先生が苦戦するほどの忍者よ!」
「ククク……その苦戦している俺を救ったのは誰だった?お前達は急激に成長している。特にナルト!お前が一番伸びてるよ」
確かに今のナルトはイタズラ小僧のナルトとは雲泥の差があるな、これ程の成長効率なら未来に火影になるのも納得だ。それでも一週間で再不斬に勝てる様になるのは少し無理だろうけど……
「再不斬は仮死状態から回復するのにかなり時間が掛かるだろう。」
「その間に修行って訳だな!面白くなって来たってばよ!」
しっかし修行か………当然、ナルト達の力量を見るに基礎力を上げる修行なんだろうな。俺も戦争屋としてはかなりの強さだけと、忍者としては二流、三流だし。
「…………面白くなんかないよ。……お帰りおじいちゃん」
「おおイナリ!どこへ行っておったんじゃ!こちらはおじいちゃんを護衛してくれた忍者さん達だよ!」
「イナリ!ちゃんと挨拶しなさい!」
出てきた少年はタズナさんの孫にあたる人物らしい。ついでに紹介しておくとタズナさんの娘ツナミさんもこの場にいたりする。
「母ちゃん……こいつら死ぬよ……」
「なんだとぉー!このガキってばよぉーー!」
「ガトー達に刃向かって勝てる訳がないんだよ」
「このガキー!」
「なに子供相手にムキになってんのよバカ!」
サクラがナルトを抑えているが離したらそのまま襲い掛かりそうな雰囲気である。煽り耐性ゼロかな?火影になるなら、木の葉に住んでいる俺としてはその面でも成長してほしいもんだな。
カカシ先生と再不斬の戦闘は原作通りなので飛ばしました。
俺にはあの激しい戦闘を表現する事は出来ない……
そして
淫語が入ってないやん……どうしてくれんのこれ?
次回修行アンド解説回
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