好きな子と混合ダブルス組むために全国トップを要求された 作:小賢しいバドミントン
「綾乃、大丈夫!? とにかくすぐに水分取って」
自分の怪我も忘れ慌ただしい様子で椅子を立った弦羽早は、すぐに綾乃を座らせて彼女の首元に冷却のタオルを当ると、予備の綺麗なスポーツタオルで汗を拭いていく。
弦羽早はチラリとなぎさの方へと見やると、健太郎が膝の状態の確認をしていたが、その表情は崩れるどころか口元が上がっている。
あれだけのプレイをしておきながらなお笑えるのは、もうスタミナ云々では無く精神力によるもの。
24点まで粘りに粘った末にゲームを失い、更に追いつかれた綾乃に掛かる負担は尋常ではない。弦羽早もあの状態で、もしストレートで勝てなかったと思うと絶望しか浮かばず、コートに立てと言われて立つ自信があると強く頷けない。それくらいにシングルスによる消耗は激しく、とある解説者はサッカーをフルで走り続けるのと同じくらいの運動エネルギーを要するとも言っているくらいだ。
「(インターハイは決まってる。無理するなって言ってやりたい、今回は荒垣先輩のコンディションが良すぎたんだって。でも今の綾乃にそれを言っちゃ駄目だ…)」
必死に疲労と戦っている綾乃に対してその言葉は余りにも魅惑的である事は、数十分前に同じ辛さを味わっていた弦羽早も分かっている。
だからこそ選手に対してそんな甘い言葉を言ってはいけない。
だがここまで体力を削り合って来ると、組み立てや相手の裏をつくのではなく、根気と精神力の勝負となってくる。
元々なぎさの方がスタミナがあり、またシード権を持っている事から一試合少なかったのもあるが、そんな彼女でさえ足が震える程に激しい1ゲームだった。
当然だ。ハイレベルな二人が何十分も休みなしに26‐24で終えた。つまり激しい高度なラリーをセカンドゲームだけでも50回近くも繰り返したのだ。
まだ15歳の少女が動くべき運動量ではない。
「…弦羽早、ありがと、応援してくれて…」
「え? うん。それは当然」
彼にとって応援をするのは当たり前の事だが、そのことで綾乃に感謝されるのは意外であった。
「…汗拭くの、大丈夫だから、隣に座って肩貸してくれる?」
「ん、分かった」
弦羽早の右肩に乗せられた頭は乱れた呼吸と共に上下して落ち着かない。
「(また何か、コートの中でしか感じられない変化があったんだな…)」
そこに自分が居られないのはやはりちょっと寂しいと思いつつも、異性である自分には絶対に干渉できない部分であるのは分かっていた。
きっと自分が思っているよりもずっと複雑に渦巻いている綾乃の心境を読み取って、そこから言葉を選ぶのは土台無理な話であった。
だからせめて自分の思いを伝えようと、弦羽早は優しい声で語る。
「俺こそ本当にありがとう。綾乃の応援が無かったら絶対に負けてた。あの試合さ、やっぱり緊張してたのか自信がなくて。でも試合前から掛け続けてくれた綾乃の言葉で、不格好ながらも勝つことができた」
「ん…私ね、正直応援ってよく分からなかったんだ。あっても無くてもいいって言うか、弦羽早の応援も準決勝までは自己満足って感じだった。でも、さっき気付けた。大事な人からの応援ってとっても力が湧いてくるんだね」
「うん、それはもう。でもね、綾乃。俺もほんとにさっき気付いたばっかりで偉そうな事言えないけど、どれだけ大きな支えにも限界ってあると思うんだ。特に、試合中の一番疲れてる時は」
それは自分についての話だった。あれだけ綾乃の声援を糧にコンディションを高め続けて来た弦羽早も、時には綾乃の声よりもなぎさの声援がスイッチとなって切り替わった場面があった。なぎさだけでなく、健太郎や北小町の仲間たちの声も活力や起点となった。
「…ちょっと分かるな」
綾乃にとってこれまでバドミントンの支えになってきたのは有千夏の存在が大きい。特に麗暁と戦った時の綾乃の心の支えは有千夏に会う事だった。だが大きかった有千夏に会いたいという支えだけでは、綾乃は心を保てなかった。
「…お母さんと、弦羽早だけじゃまだ駄目なのかな?」
その言葉に少し照れくさそうに弦羽早はそっぽを向きながら少し上がったトーンで返す。
「凄く嬉しい言葉だけど、でも綾乃を応援してくれる人はもっとたくさんいるよ。それこそ名前も知らない観客席の人だって、プレイ一つで味方にできるくらいの凄さを綾乃は持っている」
「…知らない人の応援で、元気になるのが想像できない」
「一人くらいならそうかも。でも、疲れて頭が回らない中、会場中の歓声を浴びるのって結構アドレナリンが出るよ」
「弦羽早はそういう経験あるの?」
「うん。だってついさっき、100人以上の応援団が俺を応援してくれたからね」
「なにそれ」
言ってる事と矛盾してるよとクスリと笑いながら、綾乃は最後の1ゲームに向けて水分補給を行う。
頭を撫でてくれるパートナーの優しい手の平に少し目を細めながら、インターバルが開けるのと同時に最後の集中状態に入った。
「(立ってるだけでもキツイ…。なぎさちゃんもそれは同じはず…。でも、それでもなぎさちゃんは楽しんでる。勝ちたいって、私以上に強く思ってる)」
これまで無表情、あるいは威圧的な瞳で相手にプレッシャーを与えて来た綾乃が、今はなぎさの不敵な笑みに重圧を感じている。
もはや今のなぎさの状態は、ある種の異常なまでの興奮状態だった。疲れる身体とは別に、自分を客観的に見る脳が冷静に体に指示を送っている。ゾーンとは違うが、これもまた一種の極限状態にあるのは変わりない。
だがインターバルを空けて冷静になった綾乃は、落ち着いた状態で試合に入る事ができた。
「(勝ち筋は一つ、速攻!)」
なぎさのショートサーブに対して素早く前に詰めようと足を蹴った。
だが蹴ろうとした筈の足は前に出ず、よろよろとゆっくりとしか動かなかった。
今まで沢山の試合をしてきたが、風邪を除けばここまで体が思うように動かないのは初めてだった。無理やり手を伸ばしてロブを上げるが、ミドルコートまでしか飛ばず、ジャンピングスマッシュを打ち込まれ逆に速攻を決められる。
『ポイント!
「ここに来てまだジャンピングスマッシュが打てるのか…」
誰のものかも分からない声が大歓声の中ポツリと呟く。
綾乃はゲームスピードを上げるために足を動かそうとする。しかし動かない。リアクションステップを取る余裕も無く、最初の一歩が重く一呼吸遅れ、シャトルを打つたびに上体が下がり、甘く緩い球が増える。
そしてそれらが全てなぎさの強打によって打ち込まれる。
7‐0
ファイナルゲームになってこれまでのゲームで一番大きい点差となった。
「シャアッ!」
なぎさの勢いは留まるどころかなお上がってきている。
気力と精神だけで体を動かしているなぎさはとっくに限界を超えている。当然その表情は険しいもので、呼吸もヒューと漏れるような危険なものになっていた。
しかし白帯の向こうのなぎさは目が合った瞬間に、ニヤリと口元を上げる。
「(まだ、まだ駄目なの…? お母さんと、弦羽早を支えにして戦うだけじゃ駄目なの?)」
貪欲に勝利を求めるなぎさの気迫は一点を得る毎に増していく。
綾乃の頭は冷静だった。冷静故に今のなぎさの異常性と、既に限界を超えている自分の体に気付いていた。
”どんな大きな支えにも限界ってあると思うんだ”
さっきのインターバルで弦羽早の言葉を思い出し、綾乃は周囲を見渡す。
自分のコート側にいる弦羽早、悠、空。なぎさのコート側の健太郎と理子。そう言えば主審や線審の顔も見ていなかったと、彼等の顔もよく見る。普通だけど、でも公平にジャッジをしてくれる試合を任せられる顔だ。
主催関係者席には合宿の時に見掛けた明美や、その隣にはヴィゴがいて。二階の観客席の最前列にいるピンク色の髪の少女と目が合い、更にあちらこちらを見ると見覚えのある顔がいくつかあった。会場で通り過ぎた選手もいれば、これまで戦った対戦相手もいた。
「…でも」
やはり体が思うように動かない。
頭と体を切り離す大きな思いと言うものをそこからは感じられない。
そんな彼女の耳に二人の声援が届いた。
「綾乃ちゃーん!頑張れー!」
「負けるなー!綾乃ー!」
「のり子ちゃん、エレナ…? どうして…?」
二人は偶然各々の家の用事が重なってしまい、今日は来れないと予め言っていた。毎週毎に必ず試合が行われる状況で、マネージャーだからとその全てに出ろとは誰も言えない。県大会という舞台ではあったが休養も兼ねて健太郎がそちらを優先させたはずだ。
だが今その理由を考える余裕は無く、エレナと瞳があった瞬間にあの時の事を思い出す。
”負けた相手だって、努力して強くなるんだよ?”
「(…そうだった。ありがとね、エレナ。私は、見つけたかったんだ。負けた先で得られるものを)」
なぎさ、そして弦羽早へと視線を向ける。
二人はかつて自分に負けた。なぎさは全日本ジュニアでスコンクで、弦羽早は小学校の時だが彼に一度たりとも負けたことはない。四年間一緒にいて全ての試合に勝っていた。
だが弦羽早は中学校で全国を取り、この大会では優勝。そしてなぎさは今全身全霊を掛けて自分を倒そうと極限状態まで己を追い込める領域まで達している。
――二人みたいに、私も手に入れたい
そしてその為にこの試合に持てる全てを出し切る。
次のラリーから綾乃のゲームスピードが格段に上がった。正確には動く範囲をある程度限定してその中で瞬時に動く様に心掛ける。片足リアクションステップを使いその踏み出しの一歩の範囲内で速さを維持し、その範囲を超えたらシャトルに入り込むのを諦め手打ちで打つ。
でもそれで良い。綾乃が限界に達しているの同様、なぎさも精神面だけではカバーしきれない技術面でのキレがなくなっており、サイドラインギリギリのスマッシュなどはマグレでもない限りもう飛んでこない。
「(一応、参考にしてみるよ弦羽早)」
ラリー中に綾乃は軽く笑みを浮かべながら、速い展開の最中にも関わらず瞬時に右手に持ち替えることで、バックハンドに来た球をフォアハンドにして鋭い球を打つ。
非常識なプレイだが、部活内に両利きが二人もいる状況で、なぎさもテンポはズレども驚きはしない。ロブを上げさせるためにあえて綾乃が得意とする正面へとドライブを送ると、やはり綾乃は少しでもなぎさを動かす為にロブを送って来た。
―-重心の逆を付く
そうなぎさはシャトルに視点を集中させる直前に綾乃を見ると、彼女は両手でラケットを持って構えていた。
「(なっ!?)」
その歪な構えに目を見開きながらも、ここでミスをしてはいけないと王道であるストレートにスマッシュを打ち込んだ。瞬間、綾乃は右手でラケットを持ち、放たれた右側へのスマッシュをトンと前に落とした。
≪うおおおおッ!≫
ここに来て二人目の両利き。その登場にまたかと思う者は一人もいない。
弦羽早のようにラリー中にステップを切り替えることはできないが、しかし速いラリーの最中に持ち変える事ができるのが綾乃の両利き。
弦羽早とは異なる強みを持つ綾乃の両利きもまた、会場を味方につけるには十分な効果を持っていた。
しかし。
「綾乃!ナイスタッチ!」
「(やっぱり弦羽早の応援の方がやる気出るかな。まあ悪い気はしないけどね)」
ーーーー
最終局面にして攻略されたなぎさのスマッシュは試合の流れを大きく変えた。なぎさも点数を稼ぐが綾乃の連続得点が目立ち始める。
しかし感情によるドーピングも限度があり、足が出ない状況があり追い越すとまではいかない。
一方なぎさもどんなシャトルでも走って取り続けるが、ネットやアウトになるパターンが一気に増えた。
決勝戦というにはあまりに泥臭い試合内容だったが、そのコートから目を離す者は一人としていない。
なぎさの精度の落ちた甘いヘアピンを、前へと跳びながら綾乃が叩く。しかしシャトルが地面に着地した直後、足に踏ん張りが効かずにバランスを崩して前から倒れた。
『オーバー!
こんな時でも冷静なコールに、綾乃はなぎさの方を見ながら口元を上げる。
――追い越したよ
そうしたり顔になる綾乃に対してなぎさの取った行動は、やはり笑顔だった。
なぎさはこのラリーの前に言った。
『この白帯の向こうに見える相手の姿って、自分の心なんだよ』
彼女はファイナルゲームに入ってからも強がりで笑っていたのではなく、心の底から笑っている事にその言葉を境に気付けた。
これまでも同じスポーツをやっていた筈なのに、なぎさとの試合は次から次へと自分に新しいことを教えてくれる。バドミントンの可能性を見せてくれる。
それが分かると綾乃もまた、心臓が破裂しそうで、酸欠で吐き出しそうなくらい気持ち悪かったが、自然と笑みが浮かぶ。
「あ、あれ…?」
綾乃は両手に力を入れて立ち上がろうとするが、手が鉄の塊ののように重たく、疲労のあまり三半規管がおかしくなっているのか視界が目まぐるしく回る。
「綾乃!あと五点だ!ファイト!」
「(五点、五点かぁ…。もう、立つのもしんどいのに…)」
バドミントンの疲労というのはじわじわ蓄積されていくと言うよりも、ある長期的な激しいラリーを境にぶわっと疲労が溢れ出してくる。それは他の競技より圧倒的に狭いながらも最速のスポーツだけあり、その中を走り回るからこその変わった疲労の出かた。
その疲労が現れるトリガーとなる激しいラリーを、毎回のように二人は繰り返し行っていた。
「(でも、勝つんだ。勝って、弦羽早となぎさちゃんのように私も今の自分を超える。越えて、優勝して、お母さんが待ってる世界に行く…)」
プルプルと生まれたての小鹿のように足を痙攣させながら、綾乃は渡されたシャトルを持って構える。
そこを境に綾乃の記憶は薄れていった。
サーブを打つ瞬間、なぎさの返球、自分の配球。
休みと酸素を欲する頭は思考を拒否し、それら全てを感覚だけで判断する。それは”勝ちたい”という意思はあれど、ヴィゴが求めていた綾乃の完成系に近い状態であった。
遂に綾乃もこの最終局面で、疲労が蓄積された体と脳を切り離す極限状態に入り込んだ。
『ポイント!
その一点を取ったのを境になぎさの動きを見なくなった。あらゆるプレイヤーが必要とする観察の判断基準すらも綾乃の中から消えていった。
『ポイント!
アリーナには大歓声が包まれ、仲間たちの声援が届いている筈なのに届かなくなった。これだけ汗を流しているのにも関わらず、喉が全く渇きを覚えない。
『ポイント!
綾乃は無意識の内にラケットを持つ手を右手に持ち替える。シャトルを持つ左手は痙攣しており、僅か五グラムのシャトルを持つことすら安定していない。
『ポイント!
綾乃のフォームはもはや歪だった。打つ瞬間に足を踏ん張る事すらできず、まるでフォームを知らない初心者のようにひたすらと走り回っていた。
だが綾乃のグルグルと反時計回りに回転する視界には、どこでラケットを振るい、どこに打てばよいか黒い点となって教えてくれていた。
コートの外では健太郎が辞めさせるように声を荒げているが、それを弦羽早が続けさせるように怒鳴り返している。
二人だけではない。理子、悠、空、行輝に学。エレナものり子も、完全におかしくなっている綾乃を止めさせるべきか続けさせるべきか二律背反の感情を纏っていた。
そんな中、なぎさだけは冷たいとも暗いとも、無表情とも違う、死人のような表情をしている綾乃が、心の奥底では笑っているように見えた。
だからなぎさも当に空になっている体力を、無理やり気力と精神力で補充してラケットを振るう。
もはや綾乃には打たせない。そう言わんとばかりに抉り込む様なコート端ギリギリのスマッシュが炸裂する。
『オーバー!
疲労の余り真っ二つに切れそうな右腕に力を込めて綾乃のバックハンドにドライブを放つ。綾乃はそれを無意識の内に返そうとするが、力の入らないラケットではネットを越えることはできない。
『ポイント!
図田袋のように重く、セメントが流し込まれたかのように固まっている膝に体重を籠めて、そこをバネに跳びあがる。コートの端へと打とうとしたジャンピングスマッシュは綾乃の正面へと飛んで行くが、振り絞ったその一撃の速さは尚失速しない。
――これ、ダブルスで良く来る奴だ…
パシンと弱々しい、スイートスポットから外れた少し高めの弦の音が鳴る。
カウンターを打たれた。
霞む視界の中でそれを理解したなぎさは雄叫びと共に地面を蹴って、カウンタードライブに対して跳び込み空中で返球する。
ネット前へと大きく弧を描く絶好球。初心者でも地面に叩き落とせるような一球がマッチポイントのこの状況で送られた。
「いけ、綾乃!」
コートの隣で弦羽早が声を荒げた。この一打、ここさえ決めたら試合は終わる。
しかし、そのシャトルの落下地点に綾乃はいなかった。
ホームポジションでジッと立ったまま、綾乃はラケットだけを伸ばしてネット前に落ちるシャトルをジッと見つめる。
『…ポイント。
それまで覇気の籠っていた審判の声も、綾乃の状態には気が気では無く、力強さが無くなっていた。
それでも綾乃はフラフラとした足取りで、ネット前に落ちたシャトルをすくおうとする。本来なら目を瞑ってでもできるシャトルすくいすら今の綾乃にはまともにできずにシャトルはラケットに乗らない。やがて手で拾ってそれをネットの下を通してなぎさに手渡した。
そして無言でサービスコートに戻る。
「…ありがとな羽咲、最後までやってくれて」
綾乃はそれからただの一度もサーブすら取れなかった。それでも必ず、自分のコートに落ちたシャトルをなぎさに渡し、サービスコートに移ってラケットを構える。
飛んできたサーブに何とかラケットを振ろうとし、近づこうともした。しかし足は動かずガシャンとラケットと共に倒れ込む。
だがスコアボードを見てまだ試合が終わっていないのを頭では無く直感で理解すると、数十秒の時間を要しながらも立ち上がり、最後の一点まで続けた。
それが綾乃なりのなぎさに対するリスペクトなのかもしれない。
『ゲーム! ゲームマッチワンバイ荒垣!
え~、まず謝罪を。
実はですね、完全にエレナとのり子の存在をこの回を書くまで忘れていました。本文の理由が雑だと感じた方はまさにその通りで、完全に後付けです。
と言うのも原作では準決勝と決勝だけの大会でしたので遅刻という状況は起こりえるのですが、この作品では丸々一日掛かった大会ですので遅刻なんてことはまあ無いですよね。
実際もし毎週試合とかだったら流石に選手でも無ければ外せない用事の一つでもある…ってことにしといてくだふぁい(涙)
気を取り直して綾乃となぎさの試合ですが、やっぱりこの結末にしました。
勿論綾乃が勝つ展開も考えたりしましたが、あんなに良い原作を壊すと思うと書く気力も起きませんでした。一応プロットは軽く書いたんですがモチベが凄まじく落ちて、あっ、これ間違いなく失踪ルートだわと察しました。オリ主の二次創作書いて何を今更と思いますが、自分にも線引きがあったり。
なぎさ戦はその試合だけでなく後の展開も凄く好きです。
ただなぎさが勝つ結果だとしても、本文にも書いた通り混合ダブルスで男子のスマッシュを返せる綾乃が原作通りに負けました、と結果だけ書くのではやっぱり整合性がないので実際そこまでに行きつく試合展開も原作の展開も交えて書いた感じです。
勿論弱ってるデレ咲さんや、その他の綾乃の心境を書きたかったのもあります。
ダブルスのスマッシュとシングルスのスマッシュはセオリーがかなり違うのですが、少なくとも”視える”という点で綾乃は原作より早くできないとおかしいので、なぎさが点を取る手段として”組み立てる”を意識しました。
とは言え今回は弦羽早対相模原戦に比べるとラリー描写は薄かったと思います。そこは試合展開もですが綾乃の焦りと変化を書きたかったからですね。特に綾乃は原作で他人の試合を見ておらず、応援する描写も無かったのでここに入れたかった。
この作品において綾乃確かに原作よりかは強いとは思います。ですが元々滅茶苦茶強いので、弦羽早が居る事により原作より強くなった点というのは限られており、ダブルスで多用するドライブや胴体周りのレシーブに限定しています。トリックショットとかは弦羽早関係なく素でできるからあの子。
健太郎が綾乃に技術面で教えることが少ないのと同様、弦羽早がいても綾乃が技術面で成長できる部分と言うのはやはり限られています。
一方なぎさは弦羽早の存在がスマッシュの速度だけでなく、その前からこのままではまずいと危機感を覚え、健太郎とマンツーマンで練習するようになったりとパワーバランスを保ちました。その辺りは15話にちょっと入れてたり。
そしてここまで弦羽早、綾乃の長い試合を見て下さりありがとうございます。ほんとにバドミントンに次ぐバドミントンだったので、人によってはつまらない展開が多かったかもしれません。
とりあえずシングルスはこれで終わり、次の話を入れて投稿ラッシュは終わります。