暁新伝《BORUTO編完結》   作:モリッチ

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月明りと岩隠れ

 最初は物珍しい岩の風景にも次第に飽きてきた。・・・・・・暇だ。左を見ても岩と木。右を見ても岩と木。後ろと前も岩と木。時々小川。

 

「ドントさんは、暗部に入る前は何をしていたんですか?」

 

 何となくした質問に中々返事が返ってこない。

 

「・・・・・・普通に岩の忍びをしていた」

「じゃあ、岩の忍びに顔が割れてるんじゃないんですか?」

「だから、里に入るときに変化をする」

 

 沈黙が続く。夜空の下、黙々と地を駆ける。

 

「なんで、暗部に?」

「くだらない理由だ」

 

 問答無用で切り捨て御免。これはやっぱり、暗部間では個人的な情報や会話はご法度みたいだな。この分だと家族とかの話も駄目そうだ。再び気まずい雰囲気になり、お互いに沈黙する。

 

「お前こそ、一般的な知識しかないと言っていたが、本当は何か知っているんじゃないか?」

 今度は珍しくドントさんの方が口を開いた。

 

「いや、本当に覚えていないんですよ。覚えているのは、戦闘系の知識や一般常識、後は芸術論とかです」

「芸術論?」

「何故か、これが一番情報量が多いんですよね・・・・・・」

 

 本当にこんな知識よりもっと優先すべきものはあるだろうに。

 

「どこで、そんな知識を手に入れた」

「おそらく、サソリが僕を傀儡にするときにインプットしたんじゃないかと」

「戦闘知識と言ったな。具体的になんだ」

「近接、中距離、遠距離、諜報、暗殺など多岐にわたりますね」

「流石、暁という事か」

 

 やっぱり、その言葉を聞くと胸がざわめく気がする。無性に怒りが込み上げてくる。それは、暁に対してではなくもっとこう形の無い大きなものに対してだ。

「暁か・・・・・・」

「何か覚えているのか?」

「いえ、ただその言葉を聞くと、大切な何かを忘れている気がするんですよね」

 

 ドントさんはしばらく黙った後、おもむろに話し出した。

「暁は理想の世界だとかの実現の為に、人柱力を狩っていった集団だ」

「人柱力ですか」

 

 ポツリと呟いたそれは直ぐに空気に溶け込む。

 

「尾獣と呼ばれる最強の生物が封印された存在だ」

「それは知識として入っているんですけど、良くそんなことできましたね」

「まあ、どいつもその手のプロだったらしいからな。気になるなら任務後にでも調べてみろ。資料ならある。それより、自分の戦闘スタイルは確立してあるのか」

 

 戦闘スタイル・・・まあ、普通に考えて傀儡使いは遠距離から中距離で闘うのがセオリーだとは思うけど、ドントさんみたいに近距離でガンガン攻めてくる相手には厳しい所でもあるな。

 

「まだ、固まってないようだな。では、お前のチャクラ性質はなんだ?」

「爆遁、土遁が使えます。後、雷遁も使えるみたいですね」

「何か引っかかる言い方だな。それと、土遁も使えたのか」

 

 彼は少し今までよりも、食い気味に聞いてきた。やはり、土遁が大好きドントさんなだけはある。 

 

「いや、記憶というか知識としてこれは使えるって分かるだけで、本当の所はわからないんですよね。土遁は爆遁とセットで使ってるんであれですけど、雷遁なんか最初は全く頭にありませんでした。戦闘中に気付いたら使っていたみたいな」

 

 自分に関する情報であれば、人間だったころに本来得意なはずの性質も思い出せないようになってるなんて・・・

 

「なら任務が終わったら詳しく調べる必要があるな」

「そうですね。後、土遁は起爆粘土みたいに物質にチャクラを練りこむ術が、土遁系の術なんですよ」

「なるほどな。それなら、到着までに粘土の調達もそこら辺でしとけ」

 

 

    *

 

 

 そうこうしているうちに、土隠れが見えて来た。

「そろそろですかね」

「ああ。ここからは変化していく」

「はい」

 

 ドントさんが変化の術を使い煙に包まれる。煙が晴れると、そこにいたのは頭が異様に長く、肌の青白い奇妙な僧侶だった。

 

「それが、偽装先の人ですか?」

「ああ、本名、能力は不明だがホウイチと呼ばれているらしい」

 

 ひょろひょろで妖怪みたいな風貌だな。胡散臭さい顔をしてるよ。

 

「では、行きますか」

「その前に、これを」

 

 渡されたのは、猫のお面だった。

 

「これですか?」

「不満か」

「ドントさんのお面は何ですか?」

「俺のは般若のお面だ」

「僕もそれがいいです」

 

 なんかこの猫、まったりしてない?なんで、暗部の面ってまったりした動物の顔ばっかなのか。もう少しこう、芸術的なやつが良いな。例えば、もっとおどろおどろしくも美しい妖や人の面だとか、逆にポップ・・・いや、スーパーフラットな面だとかも良い。

 

「だめだ。それに任務が終わったら、その面は捨てる。それと、最後に一つ」

 

 自分の面について創作意欲を膨らませる僕の思考を断ち切り、喋りだしたかと思うと、不意にドントさんが言葉を区切る。

 

「リオン。人を殺す覚悟はあるか?」

「・・・・・・覚悟はないですが、殺せます」

「どういう意味だ?」

 

 ただの一般人は殺せないかもしれない、でも忍びが相手なら殺さなければこっちが殺される。それに―

 

「僕は両親が誰かも自分が何者なのかも分からない。いまの僕にあるものは、忍びの技しかないですから」

 

 僕は傀儡であり、所詮は物にしかすぎない。道具に、はなから選択肢はない。冷たく硬い現実に閉じこもる。だが、ドントさんはそれに罅を入れた。

 

「ついてこい」

 彼の言葉が理解できなかった。

「え?」

「なら、自分が何者か分かるまで俺についてこい」

 顔は岩隠れを見ていて、分からなかったがその力強い言葉に救われた。

 

「分かりました」

 そう言って、リオンは微笑んだ。

 

 

 

    *

 

 

 リオンは初めて見る岩隠れに圧倒されていた。里を囲む岩山の上から見ると、街の光が眩しく、人の往来もよく見えた。

 

「人がいっぱいいて活気づいていますね。建物もとても立派だ」

「昼はもっと人でぐちゃぐちゃしているぞ」

「どうやって、侵入します?」

「侵入も何も、俺は土の暗部だ。結界の暗号はもとから知っている」

 

 何を言ってるんだとばかりに見られ、顔が少し赤くなった気がした。

 

「じゃあ、正門から入ります?」

「そうだ」

「そこで見張りにホウイチの顔を覚えてもらうという寸法ですか」

「そして、顔を確認させた後、即、気絶させる。正規の方法で結界を突破し、老中を暗殺。異変に気付いた岩隠れの忍びが来る前に脱出する」

「了解しました」

 

 土隠れの門前に二人は舞い降りた。

 

 

   *

 

「あ~眠いな」

「集中しろヤスケ。今はこの里に老中の方がいらしているんだ」

「だけどよう、今は戦時じゃないんだぜ」

 

「まったく、よくそんなに適当で大戦で生き残ったな」

 

 相方の気の抜けぶりに、見張りの忍も呆れ果てる。

 

「まあ、運だけはいいからな俺。だめだ、寒すぎる。ちょっと茶でもとって―」

 そういって門番は奥に戻ろうとする。

 

「なんだ貴様⁉」

「おい、相棒。貴様はちょっとひどいんじゃないか?」

 

 振り返ると、相棒が倒れていた。代わりに立っていたのは、青白い肌の僧侶。いや、もう一人いる。純白のローブを纏った、赤髪の子供。顔は面で分からない。

 

「何者だ?」

 

 ヤスケはクナイを構えた。

 

「我々は、実。老中を殺しに来た」

「な!!」

 

 尋常じゃない殺気を放つ二人にあてられたヤスケは、一瞬逃走する素振りを見せるも、覚悟を決めた表情となった。

 

「うおおおおお」

 

 彼は雄叫びを上げながら煙球を破裂させる。と同時に身を隠しながら本部に連絡をとろうとした。

 

 が、それは叶わなかった。チクリとした痛みの直後、全身が痺れだしたからだ。

 

「ぐふっ。な・・・・・・ぜ、場所が・・・・・・」

「熱探知です」

 

 毒で体は動かなくなり、ヤスケは倒れ伏す。ビクビクと痙攣する門番を見下ろしながらドントは言った。

 

「俺が、先行する」

 

 次の瞬間。彼は僧侶とは思えないスピードで夜の岩隠れを駆け抜けた。

 

 慌てて僕も後を追いながら岩造りの高層建築やビル群を跳ぶ。

 

 相変わらず早い。風遁で加速しているのか。必死で食らいついていると、突如、ビルの上で立ち止まった。屋上からは向かいのホテルがよく見える。

 

「どうしました?」

「目の前のホテルに対象はいる。お前は先行し、ブレーカーを落とせ。それを合図に俺が突入し老中を暗殺する」

 

 部屋はいくつもあるのに、その確認を任せないということはすでに老中の居場所を把握してるのか。

 

「集合場所は?」

「このビルの屋上だ」

「了解です」

「質問はあるか」

「ドントさんが苦戦するようなら、援護に行きますか」

 

 間髪入れず、返事をされた。

 

「その場合、俺を置いて離脱しろ」

「なんでですか!僕も」

「この里でもし俺が苦戦するとしたら、土影とその親族ぐらいだ。我々二人とも死ぬことは避けたい」

 

 でも―

 

 反対を僕が口にするより先に彼が口を開いた。面で表情こそ窺えないが、その声はどこか愁いを帯びていた。

 

「俺はヒトに心配されるのが嫌いなんだ。もういけ。手短にな」

 

「・・・・・・はい」

 

 リオンはそのまま飛び上がり、向かいのビルに着地しそのまま壁を駆け下りる。もう夜更けだからか人通りの少ない路上に目を走らせた。

 

「あれにするか」

 

 地上への着地の直前立ち止まり、手からチャクラ糸を出す。糸は真っ直ぐ伸びて、ホテルに入ろうとするスーツの客に取り付いた。

 

「なんだ⁉体がいうこと―」

 

 少年は客を物陰に移動させた後、鞄を開かせ中に起爆粘土を詰める。

 

「よし。視覚の共有もできたか。準備よし」

 

 そのまま、客を操り移動させホテルに入らせる。巨大なロビーにぶら下がっているシャンデリアが美しい。

 

「おかえりなさいませ」

 

 受付の笑顔が僕の視界を出迎えた。

 

 

    *

 

 

 その頃、土隠れ誇る最高級ホテルの最上階、特別な賓客しか入れない一室で、老中はご満悦だった。食卓に並べられる懐石料理はどれも一級品ばかりである。

 

「いやあ、今日は岩隠れの名物料理を堪能させてもらった」

「それはよかったダニ。土影様も喜ぶと思うダニ」

「いやいや、わしも土影様に会えて大変有意義だった」

「そうそう、土影様が老中様とお酒を飲みたいと言ってたダニ」

「それはよいのお」

 

 土の老中と岩隠れの上忍にして現土影の側近である赤ツチは朗らかに酒をのんでいた。赤ツチの方は任務中の為飲んでいる振りではあったが。

 

 

    *

 

 

「ああ。ご苦労。ところで、部屋のカギを落としてしまってね。申し訳ないが開けてもらえないだろうか?」

「かしこまりました。失礼ですが、お部屋番号とお名前をうかがっても?」

「ん?ああ、部屋番号と名前ね」

 

 考えてなかった。やばい、えーと。こうなったら直接頭の中を覗くか。受付は客の挙動に一瞬違和感を覚え、声をかける。

 

「お客様?」

 

「ああ、すまなかった。クヌギというらし、いや失礼。803のクヌギです」

「かしこまりました。では参りましょう」

 

 エレベーターに客を移動させながら、リオンは一息ついていた。

 危ない所だった。それにしても記憶操作の仕方まで仕込んでいるなんて、サソリってどんな人なんだろう。

 

「お客様はなぜ、岩隠れにお越しになったので?」

「ああ、大した理由じゃないですよ。ちょっと、老中の暗殺にね」

「え?」

 

 ピンポーンと到着音が鳴る。

 

 静かに開いたドアの中から、スーツの客一人だけが出てくる。扉が閉まってしばらくたった後、ホテルの係員は意識を取り戻した。

 

「あれ、私はいつの間にエレベーターに?」

 

 

     *

 

 

「なるほど、メインブレーカーはやはり地下だったか」

 

 リオンはビルの物陰で独りごちた。チャクラ糸に連動して客がブレーカー前に鞄を設置する。

 

「鞄はセット完了。周辺に人影なし」

 

 僕は安全圏まで客を鞄から離し、術を解除した。片手で印を組み呟く。

 

「喝」

 

 瞬間、メインブレーカーは小規模に爆発し、客は爆風に巻き込まれ気絶した。

 

 

 

    *

 

 

 寒空の中、ドントは足に風遁チャクラを溜めていた。その時、一瞬地面が揺れたかと思うとホテルの電気が順に消えていく様子が見えた。ビル明かりでいっぱいの土隠れにおいて、最も高層な建物の一つが闇夜に沈んでゆく様はこれからの岩隠れを象徴してるかのようにドントには見えた。

 

「やっとか」

 

 老中のいる部屋が暗くなったその時、ドントの足元で風が爆せる。次の瞬間、窓を割り突入した。

 

「なんじゃ、なにが起こった⁉」 

「土遁・岩石砲」

 

 老中の頭を目掛け、殺意の塊が飛ぶ。

 

 ビルの窓からあふれる土煙。それに紛れドントと老中の護衛の忍び二人が飛び出しホテルの壁に張り付く。しかし、ドントはそこで張り付いたまま、落ち着かずさらにバク転し飛びのいた。

 

 激しい轟音と共に、窓と壁が吹き飛ぶ。ガラスの破片が舞い散る中、現れたのは巨大な腕。

 

「岩のゴーレムか」

 

 さらに轟音を立てて、岩の巨人が全身を現す。

 

「あの一瞬で、僕の部下を二人も殺るとは何者ダニ」

「我々は実。老中を暗殺しに来た」

「そのような事はさせん」

 

 護衛の忍びの一人が地面に手を当てる。

 

「土遁・地動核」

 ドントの足元の壁が跳ね上がる。突然壁が盛り上がったたため、思わず壁に手を突く。赤ツチはすかさず、ゴーレムを操り彼へ恐るべき剛腕を振り下ろした。

 

「遅い」  

 

 腕をすれすれで回避。勢いそのまま、ゴーレムの肩に乗る赤ツチに突っ込む。

 

「速いダ―」

 

 硬化された黒腕が赤ツチの頭を吹き飛ばす。護衛の一人が思わず叫んだ。

 

「赤ツチさん!!くっ、土遁・土龍弾の術」

 

 ドントは土龍の猛攻をビルの壁を滑るように移動することで次々と躱す。龍はホテルの壁をぶち抜いては中に隠れ。飛び出しては、潜り込み。男を執拗に追いかける。

 

 ここで、もう一人の護衛の忍が印を組む。

 

「いつまでも、逃げられると思うな。雷遁・閃光弾」

 

 夜の土隠れの一角が光に包まれた。土龍は目が眩らんだドントを食いちぎろうと、その咢を広げる。迫りくる龍を前に男は呟く。

 

「チャクラを使うが、仕方がないか」

 

 ドントが土龍に噛み千切られる寸前、両手を合わせた。直後に轟音。土龍が彼もろともホテルに衝突したからだ。盛り上がるように土煙が噴き出し、辺りは何も見えなくなる。

 

「やったか?」

 

 護衛の忍びが一息つく。だがそれは完全に誤りであった。煙の中から牙をむいた土龍が飛び出す。護衛はどうすることも出来ずに噛みつかれ、隣のビルまで消えていった。

 

「馬鹿な⁉なぜ土龍が味方を?」

 

 自分が作り出し制御していたはずの土龍が味方を殺めたことに、動揺を隠せない。土遁使いの護衛の忍は目に見えてうろたえる。

 

 結果として彼は背後の気配の察知が遅れた。

 

「俺に土遁で勝負を仕掛けたのがまずかったな」

「ぐっ、土遁―」

「地動核」

 

 跳ね上げられたのは、ドントではなく土遁使いの護衛だった。地動核の印を組んだのも自分。チャクラを練ったのも自分。なのに、自分が吹き飛んでいるという状況に護衛は理解が追い付かない。

 

「なぜ?」

「俺のチャクラ結界の中では事前にどの術が使われるか感知できる、さらにそれが土遁なら術の乗っ取りも可能だ」

 

 落下してくる、護衛を岩石砲で吹き飛ばす。そのままドントは部屋に戻り、蹲っている老中に拳を振り下ろした。が、さっきまで老中だった者は土くれへと姿を変えた。

 

「残念だったダニ」

「岩分身!」

 

 突如、床から岩が飛び出し挟み込むようにドントを押しつぶした。ゴーレムの体の中から、赤ツチが現れ、部屋の様子を確認する。

 

「ふう、生け捕りはできなかったダニ」

 

 赤ツチは、逃がした老中の無事を確認しようとしたが、後ろにあるはずのない気配を感じた。振り返るも、もう遅い。

 

「油断したな」

「ダニ⁉」

 

 彼は即座に飛びのいた。しかし、一瞬ドントの指が触れるのが早く、

「土遁・超加重岩」

 

 尋常じゃない重力。凶悪な自重に耐え切れず、赤ツチは凄まじい速度で地上の道路目掛けて落下した。

 

「少し時間を取られたか」

 老中の捜索に行こうとした瞬間、女の声が響く。

 

「溶遁・灰石封の術!!」

「何⁉」

 

 ドントはドロドロの灰色の液体に包まれたが、直ぐにコンクリートとなり身動きを封じられた。身動き一つとることが出来ない。

 

「よくも、うちの忍びを散々にしてくれたね。このつけはきっちり払ってもらうよ。あんたの情報でね」

「・・・四代目土影か」

「あたしが来たからにはもう終わりだ」

「・・・・・・」

 

 仏頂面の僧侶とは対照的に岩隠れにおいて最強のくノ一、黒ツチは不敵に笑った。

 

「だんまりか。諦めな、あんたは完全に封じられた。それに、老中様なら他の忍が保護しに行った。あんたらの任務は終了だよ。失敗だ」

 

 

「それは、どうかな?」

 

 土影は後ろから聞こえる涼やかな声に振り返った。

 

 彼女の目に映ったのは、月光を背にし、白い衣を纏った赤髪の忍。碧眼が暗く輝く。

 

「あんた誰?」

「あなたは、三つ勘違いをしている。一つ目はこの任務を終わらせるのは、あなたじゃない僕らだ。二つ目はその程度の術では彼は封じ込められない。最後に老中はもう殺した」

 

 面で少年の顔は見えなかったが、黒ツチには彼が嗤っている様に見えた。

 

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