多くの力を借りて僕は英雄〈勇者〉を目指す(ゼルダの伝説×僕のヒーローアカデミア) 作:油揚げパン
小学校
1学期終業式
先生の長い話で貧血を起こす人もいれば、しゃっきりしている人もいる。
あとは適当に過ごして、夏休みは森で過ごすんだ!!
「ねぇリンク!夏休みどっかいくの?」
最近になって話す様になった女子…マヤが話掛けてきた
「…多分、迷いの森で過ごすと思う」
「…本当に野生児だね」
おわかりいただけただろうか。ボクは普通に、女子と!話している!
さんざん、ナビィとケミィに鍛えられつつけた結果、少しだけ会話が成り立つようになった。
個性は…教えてくれない
母さんからお赤飯が近いと言われた
意味はわからなかった
「どっか遠出はしないの?」
「…牧場があるから、あまり遠出が出来ない」
「そっかぁ…海とか行けたらいいのにね」
「海かぁ~見たことないな」
「ウッソ!人生7割損してる!いいよ~海は!」
「お前の人生、陸の上は3割だけかよ」
……………人間もいいなって思うようになってきた今日この頃
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通学路
季節性の嵐によりぐちゃぐちゃな道を歩いてる
もう夏休みだし、早速、妖精の泉に釣りでも行こうと思う
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妖精の泉
今日は何時もより濁っている、最近になり、餌釣りからルアーに変更した。餌を取るのが面倒になったからだ
「今日ハナニガ釣レルカナ」
ナビィは成長して少しだけ大きくなった。そして新しい力に目覚めた。
「今日モイクヨ!」
ナビィは変身して、楽器になれるようになった!
でも今までの影響力が倍以上に成ったため、人のいない所でのみ、楽器になっている。オカリナは少しだけ大きい物を誕生日に貰った。音は前より少しだけ低いが特に問題ない
「エコーロケーション!」ピイイイイイイ
ナビィは自身の音で、反響マップを作れる様になっていた。
でも用途はもっぱら
「11時6m魚2」
魚群探知である
「アレ?」
「どうした?」
「変ナ魚ガイル」
「ん?」
ナビィの見ている方を見た
「魚?ここら辺じゃ見ない種類だな?」
「オーイ」
聞き慣れない声が聞こえた
「?ケミィ、呼んだか?」
「ボクじゃねーです」
「コッチだー!」
「「「ん?」」」
声は泉の方からする
「こっちこっち、良かったら餌を分けてくれんか?」
「魚が餌を要求している!?」
「この魚、顔がおじさんです。」
人面魚に餌を要求されてしまった…魚って喋るんだ
「…………蜂の子でいいですか?」
?「おお!くれるか!ありがたいね~」
リンクは、釣り餌用蜂の子を人面魚にあげた
「なかなか甘口でいいな、ありがとよ」
「ボクはリンク、あなたは?」
「名前なんざねぇ、皆、魚男って呼ぶぜぇ」
…有名なのか?
「では魚男さん、どうしてここに?」
「それがよぅ、海で偉い可愛い娘チャンがいたからよぅ、追っかけったら河に入っちまって、戻れなくなっちまったんだよ」
おっさん、多分それ、シーズン的に鮎だと思う
「もし出来る様なら、海までつれってくれねぇか?」
「どうするです?」
魚を海へ連れて行くのか…鮭みたいに戻ればいいのに
「ちょっと両親に聞いてからでもいいですか?」
「マジかー!ありがてぇ」
「あまり期待しないでくれよ」
とりあえず、うちに帰って報告することにした。
なんて説明すりゃいいんだ?
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自宅
両親に、海へ帰りたい魚の話をしたら、リンクが行く分別には、大丈夫だと言われた。
父さんが昔使っていた。エアーポンプ付きポリタンクをくれた。
…………良く考えたら、コログやデグナッツ、科学妖精、音楽妖精
妖精以外、家に連れてきたこと無かったから
今回の類いも、その絡みだと思われたようだ
人生、初の海に出発!
…………どうやって行く?交通手段が無かった
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妖精の泉
「いやぁ助かったぜ!これで帰れる!」
ボクは悩んだ結果、自転車で行くことにした。後ろのリヤカーにはタライにエアーポンプ、予備の水が入ったポリタンクが積んでいる
「大丈夫?コレ?」
ナビィが心配している
「大丈夫だ、多分!」
リンクは、父さんの御下がり自転車で向かう事にした!
父さんの趣味なのか、かなり立派なMTBだ、少し大きいが問題ない‼、リヤカー付きだし!
リンクは[思い出のマウンテンバイク]を手に入れた
リヤカーに魚男の入ったタライを積み出発するのだった
「待つです!!」
ケミィに止められる、
「…どうしたの?」
「シーカーストーンにピンを打つです。」
「ピン?」
「出すです」
シーカーストーンをケミィに渡す、シーカーストーンを操作し始めた
「[地図]にピンを打つと[ポータル]、ワープ使えます。ただし、転移は実際に行かないと、ピンが使えません」
「何!?なんだその便利機能!」
「一回使うと3日チャージの為、使えません」
「…………遅刻しなくなると思ったのに」
「浅はかです」
ともかく、帰りは楽になった。
気を取り直して、リンクは出発するのだった。
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ゾーラ川
カカリコ村の西にある大きな川、時々見る<ダム建設反対>の看板がある土手の高い所を走っている
土手は、ランニングコースになっており、スムーズに走れる
「この川を下れば、海が見えるです。」
「了解!どのくらいだ?」
「このペースですと…4時間です」
ケミィはシーカーストーンを操作しながら確認した。
「…結構かかるな!」
「ホラ!前ヲミナサイ!」
「はーい…」
…水筒もつかな?
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2時間後、川幅が広くなり、土手の下に公園が見えてきた
夏の暑さにより、水筒はもう空になっていたので、ポリの水換えも含め休憩をとっていた。
公園の蛇口で水をかぶるリンク
「……ブハァ!…あ~…暑い…水道があって良かった」
少しぬるいが気持ちいい!!
「人間は不便じゃの~…エラ呼吸出来ればええのに」
人間がエラ呼吸って…
「…エラ呼吸だとこうやって運べんが?」
「それもそうじゃ、このままいけばリト族の祭りに間に合うかも知れんぞ」
「…リト族?」
聞き慣れない言葉が出て来た
「そうじゃ、リト族は、風の民で、良く島から島へ郵便をしている種族じゃ、気はいい奴らだぜ」
「風の民…」
「今の次期、鳥人間コンテストをやってるはずだぜ」
リト族の鳥人間コンテスト…
「おし!行こう!すぐ行こう!」
どんな祭りか楽しみだ!!
リンクはペダルに力がみなぎっていた
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風のタクトより魚男、登場