多くの力を借りて僕は英雄〈勇者〉を目指す(ゼルダの伝説×僕のヒーローアカデミア) 作:油揚げパン
4Fー通路
通路を進むと一際デカい扉があった
ここだけ、カギではなく、カードがいるようだ
…カードか…今頃海に落ちただろうな…
なんとなく、適当に持ってたカードを読ませて見た
「……ソンナノデ開クワケ[ピピ!カシャン…]…何ヲ読マセタノ?」
財布に入っていたカードで開いてしまった!
「…[激安の勇者・マロマートのポイントカード]だけど…世の中便利になったね、安くなっても勇者ってことかな?」
…ナビィが呆れている
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
4Fー コーガ様の部屋
船の中を進むと、やたら豪華な部屋に出た
何故か自画像の絵画が飾ってある
「…趣味悪」
他人の趣味をとやかく言うもんじゃないが
「何か…!あれ…」
機関室にあった石と同じ物を見つけた
「こいつも…セイ!」ガシャン!
近くにあったイーガ団の物と思われるコーガ団長のブロンズ像で石を破壊する
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
B2Fー牢屋
シリウスさんの毛布を掛け直すシーワン爺さん
すると、またシーワンが、輝き出す…
「フォッフォッフォ…良く…やったのう…すっかり力が戻ったわい…これで元に戻れるの~…」
シーワン爺さんは、シリウスを背負い、リンクの元に向かう…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
5Fー船橋
リンクは雷鳴の剣で、最後の戦いに挑んでいた
「ハ!」
相手は風斬り刀で突きをしてくる
それに合わせる様に切り上げで、相手の剣を弾き、そのまま突き刺し痺れさせる
「セイ!ハイヤー!!」カキン!ズシャ!
「あばばばば…!」ビリビリビリ…
…これで艦橋には人がいなくなった
コイツらも、荷物固定用のバンドで固定して…
中を捜索していく
「シィ、ショット…操作出来そう?」
シィ達が状態を確認していく…
「…大丈夫ッス!行けるッス!」
「サイドスラスターも大丈夫そうであります!」
~~~~~~
※サイドスラスター、大型船についている横に移動するためのプロペラ、主に急速旋回や狭い所の旋回に利用される
~~~~~
リンクはGPSで船の位置を見ている
「現在地…父島から南東に320km…思ったより離れてなかったな」
経済水域(EEZ)迄、120km…この船のスペックなら2時間って所か…
リンクは防災用のアンスンス放送機を見つけたので、他の奴に全館放送をかける
ガチャン
「船内の皆様へ…この船は日本に戻ります!ハイラルに戻るぞ!協力に感謝する!」
船から歓声が聞こえる
…他の奴は無事の様だ
「リンク提督!指示を出すであります!」
「初号令ッス!」
…なんか気合いが入っている…
「よし!面舵一杯!進路北西290度の方角!」
「「了解!」」
サイドスラスターを展開し船首の方角を合わせていく
「推進確認!ピッチ38°、1000rpm…よしッス!」
~~~~~
※ピッチ…プロペラの角度の事、大型船はプロペラの角度を調整する事により、前進や後進を行う船舶が多い
※rpm…エンジンの回転数の事、船のエンジンは高速回転が凄く苦手、少ない回転でトルクをだし、一定の力で回転し続ける事が得意
~~~~~
よし…後は通信…これか!
衛星電話と無線機があった
「えっと…学校の方がいいかな…それとも…あ…梅雨さんの番号にしよう」
セルシー船長に連絡取れるかもだし
日本の海上保安庁に電話しても経済水域外だもんな…
リンクは梅雨さんに電話をする事にした
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
雄英高校ーアライアンスー夜中ー蛙吹さんの部屋
ぼーっと携帯を見る蛙吹さん
「…牧場ちゃん…」
ここ2日間まともに寝ていない…
そこに、電話が掛かって来る
知らない番号だ
「…ケロ…」ピ!
普段は知らない番号には出ないのだが、出た蛙吹さん
「もしもし…」
『亀よ~亀さんよ♪いや、この場合はケロちゃんよの方がよかったか?』
「牧場ちゃん!!今何処!?」
『今海の上、密猟集団[イーガ団]の大型船からかけてる、悪いけど、セルシーせ…』
「なにやってるの!心配させて!また誘拐されて報道が凄い事になってるわよ!」
『…そんなに?』
「そうよ…相澤先生の所行くからちょっと待って」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
太平洋ー船
受話器を取ったまま固まるリンク…
「わーお…凄い事になってたのね…」
『おい!聞こえるか!牧場!』
あ、相澤先生だ
「はい牧場です」
『今何処からかけているんだ…』
「えっと…」
GPSを確認し
「太平洋にいます。父島から300km南東です」
『…お前、どうやって電話をしている』
「えっと、イーガ団って密猟集団のオークションの船を乗っ取り、今日本に向かって進路を取ってます。経済水域迄後…2時間って所です。」
『…なんだと、お前、敵船を乗っ取たのか?』
「えぇ、オークションの商品…ハイラルの生き物や人質のシリウスさんも無事です。まだ目が覚めませんが、負傷はこっちで治しました。医師の手配と、セルシー船長にも連絡をお願いします。」
『わかった…こっちも海保に連絡する…経済水域に入ったら救難信号を飛ばせ』
「了解…」
『後…よく生きてたな』
「皆とウワバミさんのアドバイスのおかげです。」
『そうか…学校で待ってる』
「了解ッス!」
リンクは受話器を切り、コンパスとGPSを見る
「…よし、順調順調…」
外を見ると、朝になりはじめていた
「…コドリの子供達とシリウスさんの救出にイーガ団の団員捕獲、コーガ総長の討伐?…客も密猟品だ知ってるだろうから黒だろうし…」
…ま、しばらくは活動は無理だろう