多くの力を借りて僕は英雄〈勇者〉を目指す(ゼルダの伝説×僕のヒーローアカデミア)   作:油揚げパン

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目覚め

医療研究センター ー中庭ー森林コート外れ

 

林に隠れていた、赤獅子ルクスちゃんを切り株に座らせ、リンクは片膝を付いて、話を聞く

 

「…あのね、お父様が、『お前は、次の巫女にならねばならない、個性は必ず出るはずだ』…て、言ってね…あのね、お母様も『私の娘が無個性な分けない!』って…だから、ここにいるの…なんで…個性ってそんなに大事なの…もう、薬や変なカードはいや!」

 

…思った以上にヘビーな話が出たな

 

「…ルクスちゃんは何歳?」

 

「…8」

 

8歳か…

 

「僕は、個性が出たのは、7歳の時だったよ」

 

ルクスちゃんは静かに聞いている

 

「僕も、学校の同じクラスの人から、無個性だって言われて、凄く虐められた。…でも、僕の家の近くに[迷いの森]と言われてる所が、あるんだ…そこで、森の試練をクリアした時、個性が出る様になったんだ…コレがその証」

 

リンクは右手の三角形の銀色に変化した痣とオカリナを見せる

 

「…もし、ルクスも、そこに行ったら個性が出る?」

 

…妖精は気紛れだからな

 

「…そこまではわからない、森の試練は、森の奥迄行って、森の神殿を目指し、ゴールすると、妖精の力を持ったオカリナを貰える…そして、森の中を迷わず移動出来る…でも、何がきっかけで、個性が出るかはわからない…それに、僕の個性は無個性と変わらないよ」

 

「…え」

 

ルクスは驚いている

 

「…僕の個性は[音楽妖精/ミュージックフェアリー]妖精の力を借りるって個性…でも、もし、妖精が力を貸してくれなかったら、もし、本当に一人ぼっちだったら…この個性は意味がない、そして、僕は1人では、何も出来ない自信がある!」

 

「…なにそれ」

 

呆れているルクスちゃん

 

「足りない所は、助けて貰えばいい、そうやって僕は、森の奥で、約束したんだ【僕は勇者になる】ってね」

 

リンクは笑って話す

 

「僕は、皆に比べて劣っている…でも、そんな僕でも、何でも出来るって…そう信じてるんだ」

 

「…もし勇者なら、ルクスも助けてくれる?」

 

「うん、まだ半人前な僕でよければ…」

 

リンクは手を差し出す

 

「…なら、ルクスも個性が出るの手伝って…そうすればお母様に怒られなくなるから」

 

クルスちゃんが右手を掴む

 

リンクは考えてみる

 

「う~ん………じゃあ…巫女さんなら巫女さんっぽく儀式みたいのやってみよっか、お母様?の真似してみれば?何が切っ掛けになるかわからないし…」

 

何かヒントが有るかもと提案してみた。

 

「うん!えっと…タイマケンのギってのがあるよ」

 

…退魔剣?…まさか偶然だよな

 

「…へ~、どうやるの?」

 

すると嬉しそうに、切り株の上に立つクルスちゃん

 

「えっと、まずタイマケンを相手の背中にあります!」

 

…ファイ、こんな使い方ゴメン、ちょっと付き合って

 

「とりあえず、代わりはこの剣でいいかな?」

 

そう言って、マスターソードをシーカーストーンから出すリンク

 

「すごい!お家にあるのとソックリ!」

 

「へ~、そうなんだ。じゃあ、これを背負って…」

 

マスターソードを装備し…

 

「次に、片足の膝を地面につけ、リンクは頭を少し下げて!」

 

…こうかな?

 

とりあえず、言われた通りにする

 

「うん!それでいい!じゃあ始めるね♪」

 

 

するとルクスが深呼吸して、左手をリンクの頭に向ける

 

「えっと…たしか『タイマのツルギに選ばれし、ハイラルのユウシャよ』」

 

…今ハイラルっていった?この子、ハイラルの子なの?

 

「『そのたゆまぬ努力と、その結実せし剣技を認め、女神ハイリヤの名に置いて、祝福を授けん…』」

 

…この子、もしかして、ハイリヤ祭の儀式の真似をしている?

 

なんか、変なデジャビュを感じる…

 

「『空を舞い、時を巡り、風に導かれ、大地の果てを目指し、異界に赴き、長きに渡る眠りに堕ちても、結ばれし剣は、勇者の魂と友に…さらなる力がソナタと、その退魔の剣に宿らん事を…』」

 

ルクスちゃんは終わった様だ

 

すると、リンクの右手の痣が光始めた

 

「え…なんで…反応するの!?」

 

リンクが驚いていると、ルクスちゃんもおかしい

 

「…手が…熱い…」

 

リンクは、ルクスが左手を押さえている

 

「ルクスちゃん!ちょっと手を」

 

リンクは、ルクスちゃんの左手を見る

 

「…同じ痣が出来てる…」

 

ルクスの左手を見ると、リンクと同じ、三角形を3つ重ねたマークの痣が出来ていた

 

子供の頃の痣だ…少し違うか?リンクのが右下が濃いのに対して、左下が濃い

 

「…これ、お母様の手袋と同じ形…お兄ちゃんも?」

 

ルクスちゃんが、リンクの右手と見比べてる

 

 

ガサガサ…

 

「!見つけた!!!この変態がぁぁぁ!!」

 

声の方を見ると、飛び蹴りを仕掛けて来るリンクルさんがいた

 

なんで姉さんが!?

 

「ダメェ!!!!!」ピキ…シュパアアァァァァ!!!

 

ルクスちゃんが、リンクルさんに手を伸ばすと、光を放ち、水晶の様な壁が出来る

 

「え!?なんでルクスお嬢様が個性を!??きゃ!!」ガキン!!

 

クルスお嬢様?

 

しかもリンクルの蹴りを完全に防いだ

 

 

 

「嘘だろ!あの、キングドドンコの首を一撃で蹴り折る姉さんの蹴りを弾き返した!?」

 

この子一体何者!?

 

「って、あんた!リンクじゃない!どうしてここに…」

 

リンクルはリンクに聞く

 

「姉さんこそ、どうして…僕は、ヒーリングした人が検査中なので散歩してたらこの子見つけて…」

 

「あんた!この子誰かわかってるの!?」ガシッ!ググググ…

 

首を締めながら聞くリンクル

 

…知らない

 

「…いいえ…存じ…ませ…ギブ…」ギリギリギリキ…

 

リンクルはリンクを投げ飛ばし、説明する

 

「へぶ!!…」ドザ…

 

「はぁはぁ…この子はねぇ…赤獅子環境大臣の孫で、ハイラル市市長…ゼルダ市長の娘よ!!

 

ハイリヤ大神殿の巫女候補…16才になったら、名前がゼルダに変わるのよ!!!」

 

……な!!

 

「なんでそんな子から、目を離すんですか!!?また迷ったんですか!?自慢のコンパスは飾りですか!!?」

 

「ウッサイ!しかも…この痣って…まさか、[知恵のトライフォース]じゃないわよね!?」

 

「「知恵のトライフォース?」」

 

クルスお嬢様と一緒に首を傾げるリンク

 

「だぁぁぁぁ!!この森の引きこもり(リンク)と箱入り娘(ルクス)は……なんて報告すればいいのよぉぉぉぉぉ!!!…いい!リンク!あんたのが[勇気のトライフォース]で、ルクスお嬢様のが[知恵のトライフォース]、どっちも、もし本物なら、童話並みに伝説級の個性よ!…なんで私じゃ無かったのよ…(泣)」

 

勝手に興奮している

 

…そうなのか

 

「…とりあえず、個性が出て良かったですね。ルクスお嬢様」

 

リンクは笑いながら話しかけた

 

「うん!…あ、リンクは、ルクスでいいよ♪」

 

ルクスちゃんが笑っている

 

「な…あの気難しいルクスお嬢様と普通に…」

 

リンクル姉さんがリンクとルクスのやり取りを見て驚いている

 

 

「ねぇ…リンクル?」

 

「はい!お嬢様」ビシ!

 

「ルクスの大切なお兄ちゃんを蹴ろうとしてたの?ねぇ…」

 

あれ?ルクスお嬢様の様子が、さっきと雰囲気が全然違うのだが…

 

「いえ!誘拐犯だと思ってしまいました!!どうかお母様に報告だけは…」

 

あのリンクルさんが…下手に出ている!?

 

 

「…もういいわ、お兄ちゃんは、ハイラルに来るんだよね♪」

 

「高校卒業したら戻るつもりですが…次にハイラルに帰るのは、冬休みの予定です。」

 

…なんか、急に良い所のお嬢様感が、出てきたな…こっちが素なのか?

 

 

「もう!さっきみたいなしゃべりでいいのに…なら、また会おうね♪ルクスの半熟勇者様♪…ほら、行くよリンクル、お母様に教えなきゃ!」タタタ…

 

走って行ってしまったルクスお嬢様…

 

「ま…待って下さい!ルクスお嬢様!…リンク!…後で覚えてなさい…」

 

それを追いかけるリンクル姉さん

 

…二人共行ってしまった。

 

「…半熟勇者か…っていうかトライフォースって色々あったんだ…」

 

実際半人前だし…

 

…飛んでもない事をしてしまった気がする!(;゜0゜)

 

 

「…あの羅針盤…」

 

?シィが顔を出してきた

 

「どうしたの?」

 

リンクは聞いてみた

 

「…いいえ、なんかあの羅針盤…私達、船妖精の…厄介な奴がいたような…気のせいだと思うでありますが…」

 

コンパスに船妖精?

 

…そっとしておこう、厄介な妖精って言ってたし…

 




ありがとうございました。

ゼルダの名前は、世襲になってます

16才で名前が変わり、母親は元の名前に戻ります。

赤獅子環境大臣…いにしえの王(ハイラル王)になります。

オリジナルキャラクター名、ルクス…光の単位が元になります。

後のゼルダの予定…キャラクター容姿は、閲覧者に任します。

金髪のロングヘアー…8歳

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