スマホゲーム業界ではご長寿です。素晴らしい。
それを記念して、トライフォートが2月10日13:00〜11日12:59までにログインするとクリスタル50個(11連1回分)を配布します。
つまり、投稿時点から1日限定でリセマラがしやすくなるぞ!
とまあ、当作品も5周年に合わせた突貫更新でございます。
アプリアイコンの5周年ハル、5周年ティファの方にした方がいいんじゃないかなあ……
イラストに凄く違和感が……そのうち慣れるかなあ。
指向性を持たない空間攻撃魔法がエスメラルダの下方で混然と、アセロラの紅の熱魔法と敵方の青白い雪雲の魔法が2色の絡まった毛糸玉のごとくしっちゃかめっちゃかになっている。
アゲハは音を聞いていた。
ある程度は耳に慣れたエスメラルダの駆動音と、互いを打ち消し合わんとする魔法以外の音を。
際立ってアゲハの耳が良いわけではない。
半分は味方のせいで敵群を視認できなくなったので、なにをすべきか?という次のリアクションを決めるための行動。
ごあごあとやかましい魔法の衝突の中に、空気を殴りつけるような音を聞いた。
次の瞬間には、アゲハは近くにいた和葉の襟首を掴んで小型突撃艇の操縦席に放り込んだ。
「師匠、首絞まってます」
「即出る。あいつらに逃げられる」
エスメラルダの突撃艇射出ハッチのスイッチを入れる。アゲハ自身は突撃艇の外に、風防の魔法をかけて仁王立ち。
足もそれ用の船外装置を起動する。魔力糸が突撃艇から立ち上がり、両足全体を網タイツ状に覆う。
「師匠、
「下の魔力嵐へ急降下しろ。抜けたら空賊を追え」
「あの魔力嵐だと突撃艇持ちませんよ」
「あたしがどうにかする。いくよ」
「ええい、ままよ!」
ユウヅキら艦橋組に一切通達なくエスメラルダから飛び出した。
そのままほぼ直角になる角度で降下していく。流星のような速度で。
突撃艇の外に立つアゲハは風防の魔法と機体に足を固定する装備により機体から引き剥がされることはないが、自らの内臓が体内で落下するより早く移動するのでそれを筋力で押さえつける必要はある。
エスメラルダから飛び出して魔力嵐の上辺まで10秒となかった。
刀に纏わせた炎の魔力は刀身を覆うのみならず、切っ先より遥か先まで。
高速で落下する物体の上で、安定しているとは言えない足場と状態で、確たる固形物のない魔力嵐に、アゲハの刀は2度振るわれた。
「双焔紅蓮刃」
アセロラが発したものよりさらに高熱高密度の炎。
刀の延長線上に伸びる炎刃。
それは魔力嵐を灼き払って雲間を生じさせ、そこを突撃艇が瞬く間に通り過ぎる。
「左下!」
首を八方見回して、強襲を受けている雨龍軍を視認する。大声で操縦席に呼びかけるが、キャノピーに打ち付ける豪風で船外からの声が聞こえたかは定かではない。
自力で目視したかレーダーによる確認か、和葉は突撃艇の移動方向を変える。
ほとんど直滑降だったものがややばかり角度を緩め、雨龍軍のサポート部隊を貫通しつつある空賊団フォボスへ機首が向く。
集団での近接戦闘行動を行いながら進む艦隊と、なにも阻むもののない急降下。
どちらが早いかなぞ比べるべくもなく。
「旗艦狙いたいが無理か」
追いつくだけなら可能だろう。
接近できればギガント級の大型戦闘艦でもラダーを切り落とすことぐらいはできるが、抜け目のないことに、既に旗艦の周囲には護衛機が複数配備されていた。
いくら突撃艇とはいえ、これで単騎吶喊していくのは無謀過ぎる。接近中に自傷覚悟で空間範囲魔法攻撃でもされたら手立てなく堕とされるだろう。
かといって雨龍軍後衛を大混乱に陥らせている無人機を相手にもできない。
自爆前提の使い捨て相手に生身で挑むのはアホのやることだ。
破片ひとつ貰うだけで薄っぺらい突撃艇が撃墜されかねないし生身に当たれば容易に死ねる。
「和葉ぁ!」
アゲハは機体を蹴って操縦者に会話を求めた。
「洗濯物積み替えてた船はどれだ!」
「知りません!!」
「雨龍軍に連絡して聞け!」
意思疎通に必要な怒鳴り合い。こうでもしないと互いに聞こえやしない。
旗艦を落として首謀者を取っ捕まえるには手が足りない。
恐慌真っ只中の雨龍後衛には戦力として期待できない。お前ら一応正規軍だろうに。
ちらとエスメラルダがいる上方を見てもその姿はない。降下してきてくれてるなら助かるが。
本来の目的は洗濯物の奪還。
占領された洗濯船のインペリウムが放棄されたことはエスメラルダにいたときにわかっている。
あえて足手まといになる低速化改造を施されたインペリウムを空賊の本拠地に持ち帰ろうとするならば、雨龍軍を潰走させて追えないようにするしか振り切る方法はない。
そちらの芽は既にエスメラルダの参戦によって摘まれている。
先手は打たれたがインペリウムを無理やりにでも持ち帰ろうとはしておらず、雨龍軍とは遅延戦闘を展開して攻勢を弾き返していた。
おそらく雨龍軍自体はどうとでもなると考えていて、どこかの船に積み替えられているはず。
実際に雨龍軍は攻めあぐねていたし、何事もなければ、襲撃を完遂させられたかもしれない。
アセロラのエスメラルダは敵にとって大きな計算外要素だったろう。
アゲハは足の裏のあたりに軽い不規則な衝撃を感じた。突撃艇内から外へ意思伝達ありの合図。
アゲハも和葉に会話を求めるための機体を蹴ったが、声を張り上げて伝えるにしても、先に聞く側の注意を向けさせる方がいい。
「どれかは教えてくれたけど! 2隻! 2隻いるって!」
「はぁー……」
突撃艇は1隻。人員2名。
奪われた洗濯物を抱えているのは2隻。
手が足りない。
乗り込めば1人でも制圧ぐらいはできると思っているが、それでも1隻制圧するまでにもう片方が逃げるだろう。
和葉の腕ではもう1隻を任すには実力が足りない。
「エスメラルダとの通信は!」
「まだ雑音しか入りません!」
頼みの綱はまだ魔力嵐の上でまごついているらしい。
相手輸送船のラダーなり舵なりを切り落として放置することも考えた。
小型艇のものなら一刀でどうにかなるとしても、母艦級ではサイズの問題で容易ではないとすぐに諦めた。
第一、そんな近辺でうろちょろし続けてはいい的にしかならない。
アゲハは腹をくくった。二兎は追えない。
「どっちでもいい、つけろ。制圧してくる」
「どうやって斬り込むつもりですか師匠。移動中の飛行艇外部なんて、足場固定しないと吹っ飛ぶだけですよ。師匠は飛べませんよね」
「相手輸送船の上部に着陸させろ。それならどうにかできる」
「いやいやいやいや、こっちが堕とされますって。本職の飛行艇乗りじゃないですからね私。そんな超絶技巧期待されても困ります」
「なら無人機発着ハッチに向けて突っ込ませろ。ハッチはあたしが斬り捨てる。突撃艇ごと艦内に突っ込め」
「弟子を殺す気ですか!?」
「突撃艇はそういうもんだよ。その程度では壊れないし和葉も死にはしない。そんな鍛え方をした記憶もない」
「師匠の鬼!悪魔!ティア!」
「よーしその意気だ」
ガォと突撃艇のエンジンが吼える。
どこに洗濯物を積んだ飛行艇がいるのかは和葉にしかわからない。
しまったな、艦種を聞き忘れた。
空賊団フォボスが空けた雨龍軍の穴からは追わず、高空より再び降下していく形。
最短距離で、火の玉となりて。
ロックされたらしいアラートが微かに聞こえる。こちらに向けて魔力砲が放たれてもいる。
だが遅い。
魔力砲が誘導術式に従ってこちらを追尾するより先に、和葉の操縦する突撃艇は重力の力を加速に変え、フォボスの懐に滑り込む。
足裏に衝撃。和葉が左だと叫んでいる。アゲハはそちらを見た。
飛行艇ステルラ。
灰色の直線的長方形型ボディに鳥の嘴のような突端、尾部にのみ翼があり操舵を担当。
艦隊後部甲板上部に艦橋。艦隊底部にエンジン。
側面には両サイドに分厚いステルラ専用のシェルツェン4枚。左右計8枚、合わせたら艦体そのものの横幅といい勝負。縦幅に至っては艦体よりも長い。
「なるほど、お誂え向きだな」
金属主体の飛行艇ではあるが、ステルラの上面は木造である。ハッチは上面の前方。
戦闘力や速度面ではパッとせず、高耐久と飛行安定性に優れた飛行艇……ではあるものの、旧型である。
横に張り出すような翼がないので他の船に横付けするにはちょうどいい感じ。
むしろ、ぶ厚く上下にも幅がある専用シェルツェンは、設計時に横付けを意識し、側面での衝突で翼をへし折ったり、相手の側砲を受けることを想定したものでもあるだろう。
もっとも、上下は砲もなければ装甲も貧弱なので捨てているも同然なのだが。
さて、アゲハと和葉の乗る突撃艇に向けて放たれた魔力砲は追尾弾である。
それがまだ曲がりきる前にフォボスの艦隊の内側に入り込んだわけだが、魔力砲の追尾力は艦首の砲から放って180度ぐりっと曲げて、艦ほぼ真後ろの目標すら狙うことができる。
撃ち落としたわけでも無力化したわけでもなく、ただ速度で避けただけであり、フォボス艦隊が放ったそれは、まだ生きている。
一度放たれた魔力砲の弾の命令を取り消すことはできない。
アゲハたちに向けて放たれた魔力砲の数、アゲハが見た限りでは10以上20以下。
至近に迫ってきた目標に向けられた高性能追尾弾が、持ち前の追尾力を発揮して曲がりきる。
目標とされた突撃艇は既に艦隊の内側に滑り込んでいるわけで。
悪食鮫のブーメランよろしく舞い戻る砲弾。
小さな目標に当たる前に、もっと大きなフォボス艦艇にあちらこちらでフレンドリーファイア。
ほとんど一瞬の出来事に対して防御魔法など用意できるはずもなく。
少なくない動揺が走るフォボスの艦隊、数少ないすり抜けてきた追尾弾はステルラを包むように一周してシェルツェンに押し付け、アゲハたちはステルラの無人機発着ハッチへ艦首側から機体を寄せる。
「赫焉灼刃」
アゲハは炎刀を再び振るう。
木と金属の合板ハッチを境目を無視して円形に焼き溶かして、最後に切っ先を突き込んで内側に炎を吐き出させる。
これが2秒足らず。
内側からも熱に晒されたハッチは跳ね飛び、慣性に則って艦尾側の艦橋へ飛んで弾かれ空の底へと消えていく。
アゲハの開けた穴に再加速した突撃艇が突き刺さる。
轟音とともにステルラが大きく揺らいだ。
当話タイトルは星7コスト30アゲハのボイスより。
このアゲハは4周年のガチャで追加されました。
ちなみに天クラ世界、ちょっとした小型の飛行艇(現実世界の複座戦闘機ぐらい?)なら刀で撃墜する化け物はざらにいます。
レイピアで切って撃墜する活用法間違えてるとしか思えないキャラや、拳で撃墜する槍遣いもいます。
なのでアゲハの刀による対船無双は別に普通です。困ったことに。
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天クラ世界の砲が誘導追尾で曲がる範囲って
上■■■■■■■■■■
□□■■■■■■■■■
□□□□□艦橋
←艦首船船船船尾翼
□□□□□艦橋
□□■■■■■■■■■
下■■■■■■■■■■
ミッションパート見る限り、艦首部分の砲から放っても上下艦橋の真上真下付近(黒四角部分)狙えるんですよねコレ。
もちろん多少前方に撃ってから曲げることにはなるんですけど、タップするタイミング遅らせれば目の前から曲がりだす脅威の変化球。
***
鬼!悪魔!ティア!って和葉が叫んでますが、ティアってキャラがいまして。
鬼悪魔ちひろよろしく、運営の手先としてバカスカ福袋的なものを売りつけてきてます。
それでこれが説明文でございます。
ティア(星4版)
空域探索中に物資が無くなると、どこからともなく現れて何でも売ってくれる商人。非常に助かるが値段は少し高め
好き 抱き合わせ商法
嫌い 借金、金貸し
値段は少し高めとはあるものの、リアル金額でざっくり最高1万円×2種+7000円1種+3800円1種を5日周期ぐらいで更新する。
性能は、昔は多少使われてたが今はゴミ。一応今でも排出はされる。イラスト違いの高レアリティ組はたまに現役?
ついでに天クラ全キャラ最多のイラスト差分を持つ。差分あるキャラはティア含めて2体しかいねえけども!
サンタ帽被ったりカボチャ被ったり水着イラストで登場したりミニキャラ化したりあの手この手で季節感を演出しながら課金を強いてくる。
プレイヤー目線では正規ヒロイン2名より、それどころかあらゆる天クラキャラの中で一番の顔馴染みかも。
https://wikiwiki.jp/craftfleet/%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%A2
ところでトライフォートさん、夏の水着キャラ投票やってたけど、緑2位のウァンティアから工作臭がする件。
他は多くがリリース1年未満、遅くとも1年ちょいぐらいにはいたキャラばかりながら、1人だけ半年前新登場でめっちゃ浮いてるんですが。
青1位シーシェのイベントストーリー用にねじ込んでません?
ちなみに当話の主役のアゲハも赤2位になったので水着星7になるそうです。
アゲハの過去の性能が微妙寄りなのであんまり欲しいと思えんけど。