SAKUYAside…
「ふあ~あ…良く寝たわね…」
私はいつものようにベッドを降りて着替えようとする。すると…
「いたっ!」
服に体が引っ掛かってベッドから落ちる。?服に体が引っ掛かる?そんな事はなかったわよね…
「えっと…鏡は…」
私は鏡を見つけて自分を見る。すると私は驚いた。
「子供になっちゃってる…」
鏡に写ったのは確かに私だった。
だけど、今の様に身長も高くないし、顔も小さい。
「夢?なら痛く感じないわよね…?」
とりあえず私は服を脱いで昔の服を探す。
「あったわ…懐かしいな…あの頃はビクビクしてて、美鈴に迷惑かけたりとか…ふふっ、本当、懐かしい…」
私は当時の思い出に浸りながら、メイド服を着る。
「さて…誰かいないかしら…?」
外に出て人を探す。
「う~ん、いないわね…」
「………あなた誰?………」
(ヒイッ!!)
私は突然の声に驚く。声の主が妹様だったからだ。
妹様は今は普通だが、昔の私が会った時、私を壊そうとしてきた。
捕まって血を吸われそうになった時、美鈴が助けてくれた。
でもやっぱり怖い。いつかまた戻ってしまって、私は無事でいられるとは思えない。
強くなったとしても、それは吸血鬼からしたらあまり変わらない。
今でこそ血を吸われる事には慣れたけど、妹様に吸われた時、私は人間として生きていけるのだろうか?
{解説:血を吸い付くされると幽霊にもなれず、ゾンビになるという記述があった。}
「あれ?咲夜に似てる…?あ、わかった!咲夜の妹でしょ!?」
(……ちょっと違うんだけど……?声が出てない?)
「だとしたら妹同士だね!私フラン!咲夜の仕えてる御姉様の妹だよ!よろしくね!」
そういって妹様は手を差し出してくる。
(……だ、大丈夫よね……)
私は恐る恐る手を差し出す。
妹様はその手を取って握手する。
「………あれ?あなたの名前私聞いてないや。名前は?」
私は名前を聞かれる。
だけど相変わらず声が出ない。
「??もしかして……声出ないの?」
私はそれに頷く。
「そうなんだ。なら、あなたは十六夜って呼ぶね。そろそろご飯食べに行こう。咲夜の料理は美味しいんだよ~」
そういわれて私は少し照れる。…あれ?私妹様に慣れてきた?
食堂__
「あれ?おかしいな…ねえ、十六夜、咲夜知らない?」
(それは本人がここにいるからいないでしょう…)
私は食堂に入って作ろうとする。
(あれ?届かない…)
普段の私なら届いたところにも今は手すら届かない。
「?あ、上に登りたいの?持ち上げてあげる!」
そういって妹様は私を抱き抱えようとする。
しかし私はそれを振りほどく。
「…十六夜、どうしたの?」
私はやっぱり苦手だ…あの時の光景がどうしても思い出してしまう。
「……もしかして……私が怖いの?」
それにたいして顔を横に振って否定する。
「………大丈夫。十六夜は大切な友達だよ。私を信じて。」
そういって妹様はまた私を持ち上げて乗せようとする。
「よいしょ…っと。ほら、大丈夫でしょ?」
妹様は私を降ろす。
(あ、ありがとう……)
私はお辞儀をする。
「え?いいよー。それくらい。」
(……妹って優しいんだな…はっ、料理しないと……)
「わ~すご~い。咲夜みたいにお料理上手だね。美味しい~」
(……かわいいなぁ……)
私はもうすっかり妹様に慣れてしまった。
妹様を怖いと思っていたのが嘘のようだ。さて、そろそろ掃除しないと…
私は席を立って掃除をしにいこうとする。
「あ、待って!!」
妹様は私を引き留める。
「もし…咲夜みたいにお掃除するんだったら私にも教えて!私もいろんな事を出来るようになりたいの!」
妹様はおねだりしてくる。
(仕方ないか…)
「え?ついてこいって言うこと?」
私は妹様を手招きする。
「あ、お掃除やるんだね。でも十六夜は声でないんでしょ?私は手伝うから、違ってたら教えて。」
そんな感じであっという間に時間が過ぎた。
夜__
「そろそろ夜だね…十六夜はもう寝なきゃダメだよ?子供は寝ると育つってパチュリーが言ってた。」
確かに私は今は子供だ。一応そうしたほうがいいだろう。
私は頷いて返事する。
「うん、お休み~十六夜~」
妹様は手を振って私を見送った。
咲夜の部屋__
私は布団にくるまって今日の事を考えていた。
なぜ小さくなったのだろうか?それにどうして妹様しかいなかったのだろう?
……でも、いいか。妹様と仲良く慣れたし。
私はもう目を閉じて寝ようとする。
しかし、その時、後ろから抱きつかれる。
(~~!!い、妹様!?まさか…!)
「ごめんなさい!やっぱり耐えられない!十六夜!あなたの血をちょうだい!」
(ダ、ダメ!私がどうなるかわからない!!)
私は精一杯もがくけど、妹様の方が力が強かった。
「うん…いやだよね…でも、もう私ももうダメなの…血が欲しいの。でもあなたしか今日はいないの…だから…お願い…もうしばらく飲んでないの…少しだけでいいから…」
妹様は少ししおらしくなる。
(……きっと妹様なら大丈夫。今日1日しっかりわかったし……なら……任せてみましょう……)
私は抵抗をやめた。
「……ごめんね……それじゃ……」
妹様がお嬢様と同じように噛みついて血を吸う。
(あ……力が抜ける………)
私が体に脱力感を感じたところで妹様はやめる。
「ふう……ありがとう、十六夜……それと……ごめんなさい……」
妹様は吸血を終わらせると外に出ていった。
(妹様……私も、ごめんなさい……妹様の事を怖がってたわ……でも……妹様……ありがとうございました……)
私はそう思って目を閉じて眠りについた。
翌日__
「ふう~。良く寝たわね。さて、料理料理。」
私は朝食を作りに外にでる。
昨日とは違って体も元に戻っていた。
「………あれ?咲夜?」
昨日と同じように妹様がいた。
「はい、何でしょうか?」
い、言えた。妹様に声を。
「あのね…これ!」
「これは……」
妹様は小さな熊の人形…テディベアを差し出す。
「これ…昨日頑張って作ったの。咲夜の妹にあげて。昨日のお礼って…それじゃ…」
妹様はその場を立ち去ろうとした。
「お待ちください、妹様。こちらこそ、妹様に抱きつかれた時に、怖がってしまいました。申し訳ございません。」
「え……まさか……咲夜は昨日私と一緒にいた?」
「はい。いかにもそうですが?」
「……咲夜、その、昨日は……」
「いいえ、別に構いません。従者は主に仕えるのが役目なのです。それくらいは当然です。」
「……咲夜……」
「さて、私はご飯を作ります。妹様はまだ寝ていて構いません。」
「………咲夜、ありがとう……」
そういう残して妹様は部屋に戻っていった……
さて、私はご飯を作りに行きましょう。私はお嬢様と妹様に仕える従者なのですから。
……それにしても昨日は何だったんだろう?本当に……
「咲夜が若返った理由…」
「俺たちがどこにいたか…」
「「真相は次回!!」」