もう一度輝くために   作:粗茶Returnees

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Roseliaのファンミ、最高でしたね。現地には行けませんでしたが、とても楽しく、そして感動しました。
トークの後に涙腺をやられましたねー。え?早すぎる?…だって、特番の映像流れるなんて予想外なんだもん。永遠にゆりしぃを一番推してますから、「ああぁぁーー!」ってなりました。※声は出してません。心の中で叫んでました。
もちろん最後もやられましたけどね!!

失礼しました。では、本編をどうぞ。


10話

「今日の内容はここまでだ。授業の復習ちゃんとしとけよー。来週に小テストやるからなー」

 

「だってさ、雄弥」

 

「別に問題ないだろ」

 

「さすがだね」

 

「お前もだろうが」

 

「あはは、なんのことやら」

 

「オッシャ!昼休みだ!」

「藤森、覚悟しやがれ!」

「何回でも挑んでやらぁ!」

 

 

 こいつらはこの情熱を他に向けることはできないのか?今日も今日とて窓から出ようとしたが、電話がかかってきたためそれはやめることにした。

 

 

「誰から?」

 

「結花」

 

「そうなんだ。どうしたんだろうね?」

 

「さぁな。とりあえず出るか」

 

「こいつ…今井さんがいながら他の女と」

「この前の子といい、いったい何人彼女作れば気が済むんだぁーー!」

「その子はたしか山吹さん!」

「そうその子だ!」

「それはともかく!これは捕まえるだけでは生ぬるいわ!!」

「裁判じゃぁ!」

「死刑じゃぁ!」

 

 

 うるさい奴らだな。……あ、スピーカーにでもしとくか。それで黙るだろうし。ってか、電話が終わるまでは動かないって、変なとこで律儀だな。

 

 

「もしもし?どうした?」

 

『お姉ちゃんの特製弁当どう?いい出来でしょ!?』

 

「いや、まだ見てないからわからないんだが…」

 

『ええー!早く食べてよ!』

 

お、お姉様、だと

声しかわからないが、美少女なのはわかるぞ

俺…紹介してもらおうかな

抜けがけだと!?

そんなの許さねぇぞ!

「テメェら表出やがれ!!」

「「「「ウォォーーー!!」」」」

 

『…元気なクラスだね』

 

「特殊なだけだ」

 

(誰が紹介なんぞするか)

 

『あ、そうそう。朝伝え忘れてたんだけど。私今日バイトあるから、ご飯は何か食べといてね。…食べといてね!!』

 

「2回も言うな。ちゃんと食べるから。それに俺も今日バイトあるし」

 

『お姉ちゃんそれ聞いてないよ!』

 

「俺も伝え忘れてたからな。お互い様だな」

 

『むぅー。あ、でも雄弥と一緒ってことだしいっか♪』

 

「はいはい。…それじゃあ切るぞ。弁当食べたいしな」

 

『感想言ってからにしてよ!』

 

「…わかった。ちょっと待ってろ」

 

 

 鞄から弁当を出して机の上に広げる。今日は男子たちが勝手に消えたから、教室で食べることができるのだ。久しぶりに教室で食べるなぁ、なんてことを思いながら弁当を見ると、なんとも女の子らしい弁当だった。

 

 

『どうどう?』

 

「…可愛い弁当だな」

 

『でしょ!雄弥に喜んでほしいなって思ってさ。あ、でも栄養とかカロリーも考えてるからね!まだまだ成長中の体なわけだし、ボリュームも多めだよ!』

 

「そうだな。…ありがとう結花」

 

『どういたしまして♪味の感想も欲しいかな〜』

 

「……美味しいよ。結花が作ってくれる料理の味、好きだよ」

 

『えへへ〜♪そっかぁ〜、そっかぁ〜♪』

 

「そろそろ切るぞ。ずっと電話ってわけにもいかないし」

 

『うん!それじゃあまたね!』

 

「……2人って付き合ってたっけ?」

 

「愁、お前頭がおかしくなったのか?俺達姉弟だぞ?」

 

「いやぁー。今の会話はね〜。ま、なんでもいいけどさ」

 

 

 変なことを言ってくる愁を軽く流し、結花が作ってくれた弁当を味わう。結花が時間をかけて作ってくれたのがよくわかる。結花に感謝しながら味わうも、箸はよくすすんでいたようで、すぐに食べ終わってしまった。

 弁当をしまい、帰ってきた男子に姉を紹介してくれと頼まれたのを一蹴すると、結局逃げ回る羽目になった。……そういや今日リサと食べてないな。

 

 

〜〜〜〜〜

 

 

 …今日、雄弥くんとお昼を食べれなかったなぁ。まぁ日菜に捕まってたからなんだけどね。紗夜からどんな話を聞いたのかを全て話すことになった。紗夜から聞いたことは、雄弥くん達とどういう仲だったのかってこと、紗夜が過去にどう想っていて、今はどうなのかを聞いた。…いや、聞かされた、かな。だって、その話を聞いてあたしの胸は…こんなに苦しいんだから。

 

 

「…最近浮かれてたからその罰なのかな」

 

「リサさーん。おはよーございま〜す」

 

「モカ、おはよう☆」

 

「……?…そういえば今日新しい人来るみたいですよ〜」

 

「え、そうなの?そんなの言われてたっけ?」

 

「言われてないですよ〜。モカちゃんも昨日のバイトで知りましたし〜」

 

「そうなんだ」

 

 

 新しい人、か。いったいどんな人なんだろ。今日のメンバー的に教えるのはあたしになりそうだし、話しやすい人だったらいいな〜。

 順番に着替えてからタイムカードを押してバイトスタート。新人さんが来るのは1時間後らしいし、今のうちに何を教えるか考えとこかな。

 

 

「そういえば藤森先輩っていい人らしいですね〜」

 

「あれ?1年生の方でも話題になってたりするの?」

 

「そりゃあなりますよ〜。転校生ってだけでも話題になるのに、あの人となりですし、最近はよく走り回ってますし」

 

「あー、アハハ!たしかに話題にならない方がおかしいね!」

 

「今話題なのは、リサさんと付き合ってるんじゃないかってことですけどね」

 

「っ……。なんでそんな話になるのかなー?」

 

「…よく一緒にお昼食べてるじゃないですか〜。屋上に行った子とかも、『甘酸っぱい雰囲気がー』とか言ってましたし〜。少なくともー、うちのクラスではお似合い(・・・・)だーってなってますよ〜」

 

「そ、そうなんだ…。あたし達は付き合ってるわけじゃないんだけどね」

 

「……なーんだ〜。ざーんねーん」

 

 

 …モカは優しいよね。絶対あたしの様子がおかしいってことに気づいてるのに、踏み込んでこないし。話の内容も当たり障りないようにしてくれてる。今だって話題を変えてバンドの話になってるし。

 あたしは……、なんだろうね。…苦しいや、紗夜の話を聞いたから?日菜にあーいう風に詰め寄られたから?…わかんないや。わかんないよ、雄弥くん。あたしに教えてよ。どうしたらいいの?

 

 

「おはようございます」

 

「おはようございまーす。って、わ〜、噂をすればなんとやらですね〜。まさか藤森先輩が来るなんて〜」

 

「……え」

 

「ん?なんか話してたのか?」

 

「それは乙女の秘密でーす」

 

「ならいいや」

 

「おー。追及してこないのは好評価ですよ〜」

 

「ありがと」

 

 

 モカとすぐに打ち解けちゃった。モカって内向的ってわけでもないけど、そこまで社交的でもないのに…。雄弥くんとは相性がいいのかな。……あたしって必要なのかな?

 

 

「リサ、どうかしたのか?」

 

「へ?ううん。なんでもないよ」

 

「……そうか」

 

「うん。…それじゃあ早速だけど、やること教えるね」

 

 

 やっぱりモカとは相性良さそうだね。お互い踏み込むタイプじゃないから、すぐに距離感を掴めたんだろうね。…あたしのことも聞いてこないし。

 

 

「とりあえず今日はレジ打ちでも覚えてもらおっかな。すぐに覚えれるならレジ打ち以外にもその都度教えるってことで!」

 

「わかった。よろしく頼む」

 

「うん!」

 

 

 不思議だなぁ。雄弥くんのことを考えたり、昨日今日あったことを思い出したりすると苦しいのに、雄弥くんとこうやって一緒にいるとすごい気持ちが楽だよ。嫌なことも何もかも忘れられる。…ほんとに…どうしようもないね。

 

 

「それじゃあ3人とも上がってー」

 

「「「お疲れ様です」」」

 

 

 …もう終わっちゃった。いつもより終わるのが早く感じたよ。それと、終わるのが嫌だな。雄弥くんとももうお別れってことだもんね。

 

 

「それじゃあリサさん、雄弥さん、お疲れさまです〜」

 

「お疲れ様〜…ってモカ、いつの間に呼び方変わったの?」

 

「わりとすぐですよ〜?すぐに打ち解けれちゃうのもモカちゃんの魅力ですかね〜」

 

「あー、そうだね」

 

「むぅー。ま、いいでしょう。それじゃあまた明日〜」

 

「またね〜☆」

 

 

 モカが先に帰って、次にあたしが着替える。雄弥くんは何やら結花と話してるみたい。内容は聞かないようにしてるからわかんないけど。

 

 

「雄弥くんおまたせー。着替えなよ〜」

 

「わかった。それじゃあ結花またな」

 

「なんの話してたの?」

 

「何時頃に帰れるかって話だよ。…リサ少し待ってもらってていいか?」

 

「え?うん、いいよ。元からそのつもりだったし」

 

「悪いな。すぐに着替える」

 

 

 雄弥くんは更衣室に入って、本当にすぐに着替えた。2人揃って店を出て並んで歩いていく。…雄弥くんの家の場所は知らないんだけど、方向一緒なのかな?

 

 

「雄弥くんの家の方向ってこっちなの?」

 

「いや違うぞ」

 

「……えぇ!?」

 

「言ったろ?リサに待っていてほしいって。少し話でもしようかと思ってな。…それはそうとリサ。いつもより距離近くないか?」

 

「…そ、そうかな?そんなことないと思うんだけどなぁー」

 

「…もしかして暗いの駄目なのか?」

 

「あ、あはは、…うん。実は」

 

「…そっか。それなら、これ(・・)でいいか?」

 

「!…うん」

 

 

 雄弥くんがあたしの手を握ってくれて、あたしは心がすっごい暖かくなった。それと同時に寂しさもあるんだよね。…だって、あたしのこの気持ちは報われないものなんだから。

 

 

「…雄弥くんはさ、…なんでそんなに優しくしてくれるの?」

 

「?…そう言われてもな、これが素だから」

 

「でも、嬉しいけど…だけど……紗夜がいるでしょ?」

 

「!!」

 

「…付き合ってるわけじゃないのは聞いてる。過去に何があったのかは知らないから、今なんで距離を取り合ってるのかわからないけど。…雄弥くん、紗夜のこと、…日菜のことも好きでしょ?」

 

「……まぁな」

 

「…っ」

 

「でも、今は(・・)わからない。いや、わからなくなった、だな。話すことはできないけど、あのことがあったから…日菜とは距離を置くことになったし、紗夜に会うのも怖いな」

 

…ざ…いで

 

「リサ?」

 

「ふざけないでよ!!」

 

「っ!!」

 

 

 あたしは思わず叫んでた。もう限界だ。紗夜の話を聞いて、日菜に詰め寄られてただけなのに、意外とあたしは弱いんだね。一度口を開いちゃったらもう止まらない。すべてを吐き出そうと言葉が続いていく。

 

 

「なんなの!?みんなそうやって距離を取り合って!全然向き合おうとしないで!逃げ続けて!あたしの気持ちも考えてよ!あたし…あたし……雄弥くんのことが好きなのに!そうやって3人で固まっちゃってさ!あたしにどうしろっていうの!」

 

「…リサ」

 

「もう知らない!あたしにもう関わらないで!これ以上あたしを苦しめないでよ!!」

 

「リサ!」

 

 

 あたしは走ってこの場からすぐにいなくなろうとした。けど、そうはならなかった。

 

 雄弥くんに止められたから。

 

 

「離して!」

 

「リサ…ごめん」

 

「…なんなの、ほんと…さ……みんな…なんで」

 

 

 あたしの目から涙が溢れてくる。雄弥くんに後ろから抱きしめられて、その優しさも温もりも、今じゃ……辛いよ。

 

 

「リサを追い詰めることになってるとは思ってなかった。…ごめんな、リサを巻き込んでるよな。…ほんとにごめん」

 

「あたしは……」

 

「リサが嫌なら、明日から距離を置くから」

 

「ちが!…あたし……あたしは」

 

「俺の我儘を聞いてもらえるなら、これからも変わらずにリサといたいんだが、…強要はしない」

 

「…わかんない。わかんないよ…、あたしも雄弥くんと一緒にいたいけど…でも」

 

 

 でも、どれだけ一緒にいても、あたしは紗夜に勝てる気がしない。2人が一緒のとこを見たことはないけど、想像しただけでもお似合いなのがわかる。そこに日菜と結花もいて、4人で過ごしてる姿を簡単に想像できるし、それが自然な感じがするから。

 …ううん。わかってる。あたしのこれは絶対に実らない。だから、あたしは今のこの昂ぶりをひとまず鎮めるとしよう。体の向きを変えて雄弥くんと向き合う。心配してくれて、申し訳なさそうにしてる雄弥くんのその顔を見つめる。

 瞳を見つめて、それに吸い込まれる感覚に陥る。あたしはその感覚に従って、顔を近づけて…

 

 

「……リサ」

 

「…えへへ…やっぱ恥ずかしいね。…でも、あたしの初めてだからね?」

 

「破壊力ある言葉だな…」

 

 

 あたしの顔はきっとすごい真っ赤になってるんだろうね。…でも、雄弥くんも赤くなってるし、なんか嬉しいね♪

 

 

「リサ。ありがとう」

 

「え?キスのこと?…〜〜っ」

 

「照れるなら言うなよ…。いや、そっちじゃなくて、リサのおかげで決意ができた」

 

「…あたしのキスは安いって?」

 

「そんなこと言ってないだろ?そんなホイホイ他の男にもしてたら引くぞ。それにそんなことしてほしくない。…って話がそれたな。…Roseliaのライブが今度あるんだろ?行くよ」

 

 

 雄弥くんにそうやって言われると、彼女になった気分だよ〜♪…それにしても、そっか。ライブに来てくれるんだ。紗夜と向き合うためなんだろうけど、それでもあたしの姿を見てほしいって思っちゃう。

 

 良くも悪くも、次のライブはいつもとちょっと違うね!

 

 ……気持ちを鎮めるためのキスだったのに、全然逆効果だったよ。




相手の気持ちが分からないからこそ、日菜の行動は裏目にでてしまったのです。
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