プロローグなので短いです
俺は物心ついた時から、他の人には無い異能の力と奇妙な知識を持っていた。
だからだろうか……幼少期から両親に気味悪がられ避けられていて、顔を合わせる事すら嫌がられた。
そして三歳の時に妹が産まれれば、両親はそちらにべったりになり、最低限の世話のみの状態が五歳まで続いた。
その後、妹が普通の子供だと確信を持った両親は、気味の悪い子供である俺を捨てることにしたらしい。
家族三人で何処かに行ってしまい、俺は一人生まれ故郷にとり残されたのだ。
当然、知識や異能の力を持っていても、ただの五歳児である事には変わりない為、捨てられた事は理解できても一人で生きていく術などある筈も無い。
だがここで、捨てられる原因となった異能の力のお陰で目をつけ、途方に暮れていた俺に声を掛けてくれた者がいた。
浴衣の様な服を着た、黒髪の悪っぽいイケメンだった。
「おいそこの坊主。もしかしてお前、行く当てがないのか?」
この一言と次の言葉は、もしかしたら一生忘れないかもしれない。
「ないなら俺んとこに来るか? 居場所と力を振るう機会をくれてやるぞ?」
正直、当時の俺からすれば願っても無い提案だった。
俺としては居場所も欲しかったが、色々と力を試してみたかったし、力を存分に振るう事もしたかったのだ。
ちなみに、これは後から聞いた事だが、感じとった力が膨大だった為に、味方につければかなりの戦力になる、という打算もあったらしい。
たが、当時の俺はそんなこと知りもしなかったし、仮に知っていたとしても関係なかっただろう。
俺は提案を聞き、即座に首を縦に振った。
男は軽く笑う。
「そうか。なら、きちんと自己紹介しなきゃな。俺の名前はアザゼル。『
「しん。ただの、しん」
するとアザゼルと名乗った男は少し怪訝な顔をする。
「苗字は?」
「ない。みょーじはすてる」
やたらと返答が短く、会話を続ける気が無さ気だが、当時は話し相手などほとんどいなかった為に、少々コミュ障気味だったのだ。
アザゼルはその短い返答に苦笑しながら尋ねる。
「じゃあシンと呼ぶか。とりあえず本部に連れて行くが、家はどうする? シンが望むなら、この街に住むことも出来るぞ? もちろん、ここじゃなくてもいい。どっちにしても、きちんとサポートはしてやる」
俺は少し悩みながらも答える。
「ん〜〜〜、ここにする」
するとアザゼルは何処か満足そうに笑いながら
「そうか。まぁさっきも言ったが、出来る限りのサポートはするから安心しろ。ただ、一人暮らしはある程度の年齢まではさせないからな」
というので
「ん。わかった」
と頷きながら返す。
それに対してアザゼルは
「んじゃ、そろそろ行くか。……あ、そうそう…」
と言い、両手を広げてこう言い放った。
「シン。『
シンがあまりに軽く了承してますが、所詮は五歳児なのであまり人を疑わず、簡単に信じてしまっているからです
アザゼルがシンに目をつけたのは、とてつもない魔力を感じたから
見た目の雰囲気から捨て子だと判断したので、声を掛けたわけです
あと、苗字を捨てたのも生まれ故郷に留まるのも、本人的には一応意味があります
…………が、本編で出てくるとは限りません
設定でも書いて、そこに書いときゃいいかな? 色々晒す気のない裏設定とかも考えてるし